「歴史は繰り返される」
2度も大きな戦争が地球上で繰り返され、
今も争いがなくならように人類はその誕生から日々進化しているように見えて、
実は何も変わっていないのかもしれません。
ファッション業界にもこれは当てはまることで、
ひと昔前に流行したファッションが形を変えて、
リバイバルされ、人気が再燃するというのはよくあることです。
最近ですと、日本がバブル経済を謳歌していた時代に流行した『ナウい』ファッション。
「ポパイ」や「ホットドッグエクスプレス」、「ブーン」といった雑誌が黄金期だった、
1980年代から1990年代に流行していたケミカルウォッシュのジーンズ、
エアマックスやエアジョーダンといったハイテクスニーカー、
アラレちゃん風のデカメガネにM-1…。
こういった1970年代後半から1980年代前半産まれの男性なら、
思わず「懐かしい!」と叫んでしまうようファッションアイテムが今、注目されています。
リバイバルブームはカジュアルなファッションだけではなく、
スーツやジャケパンといったスタイルにもその兆しがあり、
「オヤジ臭い」スーツの象徴だったスリーピース・スーツの売れ行きが好調です。
ジャケパンスタイルでは、足元がデッキシューズやドライビングシューズ、
クラッチバッグを抱えた男性を街でもよく見かけます。
そんなナウい時代のファッションアイテムたちと共に復権を遂げているのが、
ダブルのジャケットです。
今日はそんなイマドキダブルのジャケットの魅力についてお伝えいたします。
シングルとの違い
まずシングルとダブルとは、いったい何が違うのでしょうか?
それはボタンの配列の違いで、シングルはボタンの配列が1列、ダブルは2列になっています。
シングルジャケット
シングルは写真のようにボタンの並びが1列だけになっています。
2000年代以降のジャケットはシングルが主流になり、
シングルジャケットは「軽快さ」や「活動的」といった印象を与えることができます。
正確には『シングルブレストジャケット』といいます。
ダブルジャケット
シングルがボタンの配列が1列に対して、ダブルは2列になっています。
ダブルは「重厚感」や「フォーマル」といった印象を与えることができ、
役職がある方や年配の方が好んで着用していたため、
いつしか「古臭くてダサイ」といったイメージが定着していました。
こちらも正確には、『ダブルブレストジャケット』になります。
なぜ、今、ダブルがキテいるのか?
冒頭にお伝えしたように、
バブル時代に流行したファッションがリバイバルされているのが大きな理由です。
しかし、それだけではなく、『短い丈のジャケットシルエットが流行している』というのも
ダブルのジャケットが支持されている理由のひとつで、
シングルとダブルでは、ダブルの方が短い丈のシルエットでは見栄えが良く、
ジャケパンスタイルに映えます。
また、バブル時代に流行ったような「ダボッ」としたシルエットではなく、
ウエスト部分が絞られた、今風シルエットのジャケットが
各ブランドから発表されているのも好調の理由です。
さらに、シングルに比べて
ダブルのジャケットはトレンドである小さめのVゾーンを実現できることも人気の秘訣ですね。
まとめ
30代~40代の男性がダブルのジャケットを見て、
『オヤジ臭い』とか『ダサイ』といったイメージがあるのは、
バブル時代に流行してような肩パットが異様に盛られたて
ダボっとしたシルエットのジャケットのイメージがあるからかもしれません。
当時のファッションアイテムは今、
リバイバルされ、ダブルのジャケットもイマドキスタイルに変身を遂げています。
『短め丈』・『細身のウエスト』・『小さめVゾーン』
この3つを満たしたダブルジャケットはジャケパンスタイルにとてもよくお似合いです。
当時のジャケットをクローゼットから引っ張り出してくるのはナシですが、
ダブルジャケットを50代のオヤジと20代の若者だけに任せておくのはもったいない。
ダブルジャケットはその重厚な雰囲気から威厳と風格を感じさせるので、30代や40代男性にピッタリです。
バブルのような景気ではありませんが、
仕事でもオヤジと若者に挟まれている30代~40代男性こそ、
ダブルジャケットを今風に着こなして仕事に遊びに精を出し、日本を元気にしていきましょう。