オシャレに敏感な男性の間で今、
スリーピース・スーツにダブルのジャケットといった
原点回帰的な着こなしが持てはやされています。
そのトレンドの流れに沿うかのように
密かに人気が急上昇しているファッションアイテムが「サスペンダー」です。
サスペンダーは、
・ベルトが入らないような肥満体型の人がつけるもの
・なんとなくオジサン臭い
そんなイメージを長らく持たれていました。
しかし、デッキシューズやクラッチバッグがリバイバルされて
ブームの兆しを見せているようにサスペンダーも同じく
20代や30代といった若い世代の男性が
オシャレに使いこなしている光景をよく見かけるようになりました。
今日は、そんな密かに人気を集めているサスペンダーの魅力についてお伝えしたいと思います。
本来スーツの着こなしはサスペンダー
パンツをベルトで留めるようになったのは、20世紀に入ってからのことで、
それまではサスペンダーを使ってパンツがずり落ちないようにしていました。
ベルトよりも歴史が古くスーツ本来の着こなしという意味では
サスペンダーが正しい着こなしになります。
今でもタキシードや燕尾服といった
フォーマルな装いではサスペンダーと使い、ベルトでは留めません。
ちなみに『サスペンダー』はアメリカ英語の表記で、
スーツが生まれたイギリスでは『ブレイシーズ』とよばれます。
日本では、吊りバンドとよぶ年配のかたもいらっしゃいますね。
サスペンダーを使うメリット
見た目もオシャレに見えるサスペンダーですが、
サスペンダー使うことでサスペンダーならではのメリットも存在します。
パンツのセンタークリース(折り目)がキレイに見える
ベルトを使うとどうしてもパンツを締め付けることになってしまうため、
ウエストに近くなればなるほど、
パンツの折り目であるセンタークリースが曲がってしまいます。
パンツをキレイに見せるポイントは折り目がキレイかどうかが重要なので、
サスペンダーを使うことで、真上からパンツを吊り下ろすかたちになり、
曲がることなくキレイな折り目を保つことができます。
パンツの折り目がキレイに保たれていると、足が長く見えるという効果もあります。
ウエスト位置が保たれる
ベルトを使ってパンツを押さえると、パンツの位置がズレてくることもありますが、
サスペンダーで吊り下げることによって、パンツを一定の位置で保つことができます。
人前でズリ落ちたパンツを上げるのはみっともないですし、
パンツの位置が一定に保たれるということは、
パンツの裾の位置も一定に保たれるということです。
パンツの裾が一定の位置で保たれることにより、足元のクッションの位置も一定し、
パンツの裾から靴までの見た目が美しくみえます。
スリーピースのベスト姿がさまになる
スリーピース・スーツの着こなしでベルトを使う人の中には、
ベストの裾からベルトのバックルがのぞいたり、
バックルの上にベストの裾が乗って
跳ね上がったりしてしまっている姿を見かけることがあります。
サスペンダーを使えば、そういったことも防げますので、
スリーピース・スーツをよりキレイに着こなすことができるようになります。
クリップ式とボタン式
現在、既製品として販売されているパンツはベルトで留めることを前提に作られていますので、
サスペンダーを留めるためのボタンがついていません。
クリップ式のサスペンダーもあるのですが、
クリップで挟むためパンツの生地を傷めやすくなってしまいます。
本格的にサスペンダーを楽しみたいなら、
サスペンダー用のボタンをパンツにつけることをおすすめします。
まとめ
古くは松田優作さんやドラマ『相棒』でも水谷豊さんが使用していたサスペンダー。
スマートで男らしさを感じさせるファッションアイテムです。
今では20代~30代といった若い世代からも支持され、新しいトレンドとなりつつあります。
サスペンダーを使うことで、パンツの折り目が崩れず、
靴にかかるクッションの位置がキレイなまま保たれるといった効果がありますので、
スーツの着こなしがより楽しくなります。
特にスリーピース・スーツとの相性は抜群。
トラディショナルなスーツの着こなしをお好みの男性なら、
サスペンダーを一度使うと、もうベルトには戻れないでしょう。