「繊維の宝石」ともよばれるカシミヤ。
その手触りにはファンも多く、
ウールよりもカシミヤという人は周囲にかなりいるほど。
しかし、ご注意下さい。
某有名ホテルレストランの食品偽装が話題になっていた頃、
ファッション業界でも表示偽装が横行しており、
一番多かったのがカシミヤでもないのにカシミヤと表記していたことです。
カシミヤの流通量は生産量の約4倍と言われており、
単純に計算すると「カシミヤ」とされる商品の本物は4分の1しかないということになります。
つまり、それだけ貴重ということです。
今回紹介するLanificio Luigi Colombo(ラニフィーチェ ルイジ コロンボ)は、
世界でも信頼度が高い一流生地メーカーで、
原毛産地の中国にオフィスを構えている珍しいブランド。
原毛のチェックやファブリックの検反など自社で行ない、
ほとんどのブランドが委託でしている商品チェックを自社で行う、
徹底した品質管理をしているブランドです。
日本カシミヤ協会の生地原産地認証マーク申請の手順の注意点に
「最も重要な部分ともいわれる原毛工程の情報提示、
一部省略、あるいは紡績工場の入荷伝票などの書類が必要」とあるように。
カシミヤの原毛産地から流通プロセスまでを自社で明確にしておくことは、
信頼度が高いカシミヤになるのです。
それを肌で感じている業界人ほど、
ルイジコロンボを支持する人も多いということにはうなずくばかり。
そんなコロンボが誇る高級素材、カシミヤについて紹介していきます。
Lanificio Luigi Colombo(ラニフィーチェ ルイジ コロンボ)
高級素材の産地として有名な北イタリアのヴィエラ地区の、
ロロピアーナ、アニオナと肩を並べる最高級生地メーカーとして知られています。
カシミヤ、モヘア、アルパカ、キャメル、
グアナコ、エクストラファインウールなどといった、
高級な天然生地(獣毛)繊維を使用したファブリックを商品として展開。
クラシコ・イタリアを代表するブランドやプレタポルテ(高級既製品)からの需要が高く、
最高級天然生地メーカーとしての地位を確立。
中でも高級素材といわれるカシミヤですが、カシミヤといってもピンからキリまであり、
コロンボのカシミヤは一流ブランドが使う最上級のホワイトカシミヤを扱っています。
カシミヤのスーツを着るなら知っておきたいこと
一口にカシミヤと言っても種類やランク付けがあります。
たまに「このウールってカシミヤ?」なんて聞いている方を目にしますが、
それは、「このアウディってベンツ」と言っているのと同じなのですよ。
まずはカシミヤを知っていきましょう。
カシミヤとは
カシミヤとはヤギの一種で毛色が三種類あります。
ホワイトカシミヤ、ブラウンカシミヤ、グレーカシミヤ。
さらに繊維の細さ、繊維の長さ、
異物の混入率この比率により品質が決められ等級が決まります。
なぜカシミヤは高価な素材なのか、
それはヤギ一頭からとれるカシミヤの量は150g~250gと少なく希少だからで、
コートを作ろうと思うとヤギ20~30頭分刈らなければなりません。
カシミヤスーツのメリット
高級感漂うカシミヤ本来の美しさはパッと見で質がいいことがわかります。
美しい光沢があり、しんなりと優しく柔らかい肌触りは
一度さわると頬をなでたくなるような気持よさは魅力の一つ。
ハンガーに長時間吊るしたり、たたむ時間が長くなったりしても、型崩れしにくい生地。
カシミヤをねじってみると分かりますが弾力性に優れており、
しなやかな素材は糸そのものが強い復元力を持ち、
ゆっくりと形を戻しつつしっかり形状を保ってくれます。
羽織っているだけで心地いい温かさは包みこまれているよう。
閉じ込めて外に逃がさない高い保温性を保ってくれ、
天然繊維の構造が空気中の水分を吸収、
放出を行うことで一定の湿度を保つ役割を果たしてくれます。
カシミヤスーツのデメリット
まずは、あまりの気心地の良さに
カシミヤ以外着たくなくなることはカシミヤのデメリットになりますね。
デリケートな素材なので定期的なお手入れが必要です。
毛玉が発生しやすく、毛玉や汚れ、ホコリをそのままにしておくと
ぽつぽつと穴があいたような虫食いの原因になり、
繊維が傷みせっかくの上品な生地が安物の生地に見えたりすることがあり、
マイナスな印象を持たれやすくなりかねません。
クリーニングに頻繁に出せないこともカシミヤのデメリットになり、
水に弱いカシミヤは洗濯によっての風合いや艶を徐々に失われてしまいます。
まとめ
世界でも信頼の高いコロンボ、
そして高級素材カシミヤついて紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
徹底した品質チェックにより、
世界でも信頼され有名ブランドからプレタポルテまで、
需要が高いのは納得がいきますね。
ちなみにカシミヤの良し悪しは光沢や、肌触りにあると言われていています。
カシミヤ独特なヌメリ感、柔らかくしんなりと優しい肌触りは
一流のカシミヤでしか味わうことができないでしょう。
これを踏まえて一流の生地に触ってみて下さい。
安いカシミヤとの違いがはっきりと分かるはずです。