ビジネスで着られるデニムスーツをお探しですか?
ジーンズにジャケットを合わせるジャケパンスタイルはかなり浸透していますが、会社にデニムスーツを着てくる人は、まだまだ見かけません。
しかし、実はオシャレな人は、もうデニムスーツを着ています!
一見デニムと分からないような、薄くて光沢のある、カジュアルではないデニムスーツが存在します。
今回はそんな、デニムスーツの特集です。
なぜ「デニム」で「スーツ」なのか。
最近では雑誌やテレビなどでも、モデルや俳優が着ているのを見かけるようになりました。
人とはちょっと違って新鮮味がありますね。
しかも、デニム生地で作られているジーンズは、思春期前から履いていて、なじみがあり、どこかホッとします。
デニムは一般的に格好いいイメージ。
デニムスーツを粋に着こなしていれば、女性としても、「あれっ、このひと、ちょっと人と違う」と、上級でユニークな個性を期待してしまいます。
デニムの持つ少年っぽさと、それをビジネスで着用するというギャップが、大人の色気を感じさせます。
デニム生地でスーツとなると、ちょっとハードルは高いけれどチャレンジしてみたい。
あなたもそんなことを感じている一人なのではないでしょうか。
そこで、この記事では、デニムスーツの魅力や、デニムについての知識、オススメのデニムスーツブランドをご紹介します。
デニムスーツはビジネスシーンで通用するか
デニムでスーツを作るとなると、気になるのがビジネスシーンで着用可能かどうか、ということです。
一般的なデニムジャケットは、カジュアル色が強く、オフのイメージがあります。
デニムスーツもやはりオフ使いかな・・・と思うのは、まだ早いですよ。
スーツ用のデニム生地は、通常のデニム製品に比べて薄くてハリがあり、光沢感があって柔らかです。
しかも、色落ちや、白抜けしにくい工夫を施してあります。
通常のカジュアルなデニムとは、明らかに違う素材の生地に見えますが、デニムの伸縮性の良さや丈夫さはそのままに、美しくしなやかな風合いを実現しています。
パッと見にはデニムと分からないほど。
デニム生地には元々程よいハリがあるため、仕上がりもカチッとするのです。
ダブルブレストスーツ。
ビジネスでも旅行でも通用します。
ビジネスで着られているデニムスーツ
実際にビジネスで着られているデニムスーツをご紹介します。
一見してデニム生地とは分からないような、柔らかくて軽いスーツです。
これならふだん出社なら十分対応できます。
ただし、年配の方の中には、いくらスーツの形をしていても、思い込みを曲げられない方もいるかもしれませんので、重役も出席するような会議や大事な接客がある場合には、避けた方が無難かもしれませんね。
また、逆に新しいものを面白がるようなお客様でしたら、「新しいね!」と言ってくださるかもしれません。
どちらにしても、よく目を凝らさないと、デニム生地と分からないくらいではありますが。
スーツセレクトアズ熊谷さんで販売されているビジネス用スーツです。
ダークネイビーの汎用性の高そうなスリーピースです。
こちらはMEN’S CLUB 3月号に掲載されたデニムスーツ。
ビジネスシーンにも溶け込みます。
GlobalStyleさんで紹介されていたデニムスーツ。
オーナーさんも着用していて動きやすいというお墨付きです。
デニムについて
デニムは、身近な素材でありながら、マニアででもない限り、詳しく知っている人は少ないでしょう。
デニムスーツを着るなら、まずデニムについて知りましょう。
デニムの性質や生地について知れば、デニムスーツ選びも楽しくなります。
デニム(denim)とは
デニムとは生地の種類のことです。
デニム生地は、10番手以上の綿糸の綾織の生地で、経(たて)糸はインディゴ(藍)で染色し、緯(よこ)糸は染色していない糸を使います。
生地の表は経糸のインディゴの色、裏地は白い緯糸が多く出るのが特徴です。
デニム生地は、ジーンズ以外にもジャケットやカバン、ポーチなどの小物類などにも用いられます。
「デニム」はフランス語の「セルジュ・ドゥ・ニーム(ニーム産のサージ生地)」が語源とされています。
セルジュ・ドゥ・ニーム(Serge de Nimes)が英語圏で取引される際、略されてデ・ニームになり、現在のデニムという呼び方になったとのこと。
生地の厚みのはなし
生地の単位は、「オンス(OZ)」で表されます。
オンスは1平方ヤード(約0.84m2)の重さを表したもので、厚みのことではありません。
1オンスは約28.3gです。
ジーンズには通常14oz前後のデニムが使用され、10oz未満のデニムを「ライトオンデニム」と呼ぶことがあります。
綾織りのはなし
綾織(あやおり)とは何ぞや?という人のために、少しご説明させていただきます。
綾織とは、織りの種類のことで、平織(ひらおり)が経糸と緯糸を交互に織るのに対し、綾織は経糸が2本の緯糸の上を経過したあと、緯糸を1本通す、または経糸が、3本の緯糸の上を通過したあと、1本の緯糸を通す、という織方を繰り返したものです。
2or3対1の糸配分なので、斜めの模様になることから、「斜文織り(しゃもんおり)」とも呼ばれています。
英語ではツイル(twill)と呼ばれており、スーツでも「ツイル生地」などと言うのを聞いたことがあると思います。
デニムは、一般的に3対1織りの「3/1綾」が主流です。
<平織>
<綾織>
ミニコラム <タテ糸とヨコ糸>
タテ糸とヨコ糸って、実は縦と横のことではないのです。
糸を縦と横に紡いでおるので、縦糸・横糸と勘違いしている人も多いのですが、経糸は英語表記だと「warp」、緯糸は「weft」です。
右綾と左綾のはなし
右とか左とかいうのは、綾織の畝模様の方向のことです。
右上から左下に流れる模様を右綾、反対に、左上から右下に流れる模様を左綾と言います。
綾の畝模様は糸の撚りと関係していて、糸の撚り方向と綾目の相性によって、風合いが変わってきます。
例えば左撚りの糸を右綾で織ると、ざっくりとした温かみのある風合いに、左撚りの糸を使って左綾で織れば、表面がフラットな生地になり、光沢があり、ソフトな風合いになります。
<糸の撚り方向>
<右綾と左綾>
デニムを右綾と左綾で選び分けるようになったら、かなりのデニム通です。
主なデニム生地の種類
デニムには、色々な種類があります。
普段見慣れたものにも、ちゃんと名前があると意識して見ていない人がほとんど。
種類が分かると、なんとなくデニム通になったよう。
女の子はファッションの話なら興味があるので、お酒の席のネタ話にもなりますよ。
ライトハンドツイル
右綾の生地のこと。
通常のデニム生地です。
レフトハンドツイル
左綾の生地のこと。
左綾で代表的なブランドは「Ree」です。
ダンガリー
経糸に白糸、緯糸に染め糸を使った綾織物で、色遣いがデニムの逆になる生地で、実はあまり流通していません。
語源はインドのムンバイにあるダングリという地名です。
最近では、通常のデニム生地より薄手タイプの生地を指して言うことがあります。
シャンブレ―
経糸に染め糸、緯糸に白糸を使った平織の生地。
表面は独特な霜降りの風合いで、ワイシャツなどの生地として使われます。
カラーデニム
経糸をインディゴ以外の染料で染色したデニムのこと。
コーティングデニム
デニム生地に何らかのコーティングを施したデニム。
コーティング材には顔料、樹脂(アクリル)など、様々な種類があります。
ストレッチデニム
横糸にポリウレタンなどの伸縮性がある糸を用いたデニム。
レディスもので使用されることが多かったのですが、近年はメンズの細身ジーンズなどでも用いられる機会が増えています。
デニムとジーンズの違い
ジーンズのことをデニムと表現すると、なんだか響きが格好良いのですが、実はデニムとジーンズはイコールではありません。
更に言うならデニムとジーパンもイコールではありません。
ジーンズとは、デニム生地や他の綿生地で作られ、金属のリベットなどで補強されたパンツのことです。
金属のリベットとは、ジーンズのポケットの端などにつけられている小さな金具のこと。
ジーンズの歴史はご存知の方も多いと思いますが、1850年前後の、ゴールドラッシュ時代に始まりました。
世界中から金を掘り当てるために、人々がアメリカに集まってきましたが、金を掘る作業や移動手段の馬に乗る際、ズボンがすぐに破けてしまいました。
そこで、移民してきたドイツ人が、破けてしまわないように丈夫な布でズボンを作ることを思いつき、考え出されたのがジーンズです。
ちなみにジーパンは、ジーンズ+パンツの和製造語で、海外では通用しないのでご注意を。
お薦めのデニムスーツブランド
デニムスーツは、オーダーメイドのお店に行けば作ってくれるところもあります。
しかし、日本には、デニムスーツを専門に扱うブランドが存在します。
せっかくなので、今回はデニムスーツ専門の二つのブランドをご紹介します。
Denew
Denew(デニュー)は、「デニムを美しく纏う」をコンセプトとした日本のブランドです。
世界中で愛される「デニム」と、男性なら必ず持っている「スーツ」を融合させたデニムスーツを作るこのブランドは、たくさんのこだわりを持っています。
日本国内のデニム生地だけを使用し、日本国内の工場で縫製します。
素材から縫製まで、こだわり抜いて作るのは、デニム好きを世界中に増やしたいから。
デニム製品には、通常なら14オンスほどの固くて重い生地を使うのですが、Denewでは7~9オンスの生地を使用するため、柔らかくてエレガントなシルエットに仕上がります。
Denewのデニムスーツは色落ちを楽しむ人がいる一方で、なるべく色落ちしないように着る人も。
5年10年たった後に、その人だけのデニムスーツが完成します。
「ICHIYOU」 9oz \69,800
非常にかっちりとしたスーツです。
デニム生地独特のハリが、パリッと感を醸し出してくれます。
袖ボタンのアップ。
Denewの袖ボタンは、基本的に本切羽の4つ重ねボタンで、水牛ボタンを使用しています。
生地をじっと見なければ、デニムと分からないほど。
ビジネスシーンでもしっくりと合います。
「SORA」 7oz \59,800
7オンスの糸を使って作られた「SORA」シリーズは、滑らかで繊細な生地で、光沢感があります。
色はブルーとネイビー。
鮮やかなブルーは、様々なシーンで使えます。
オプションのベストは、3タイプから選べます。
「YUEN」 7oz \61,800
ダブル派には嬉しい、ダブルブレストスーツ。
ダブルブレストに挑戦してみたいけど、ちょっとハードルが高い・・・という人でも、デニム素材のスーツから始めれば、すんなりとデビューできそうです。
ステッチが、仕事の丁寧さを物語ります。
シャツの代わりにざっくりしたセーターを合わせれば、オフの日にも使えるスーツです。
お手持ちのパンツと合わせてジャケパンに。
カジュアルテイストを併せ持つ、デニムならではのコーディネートです。
ダブルブレストなので、カジュアルすぎず、しかし堅すぎず。
デニム素材のダブルならではの絶妙な持ち味です。
パンツはデニム独特の風合いとハリ感で、縦ラインが美しく出ます。
「LIN」 10on \69,800
「LIN」シリーズ。
10オンスの生地でデニムの風合いはそのままに、ビジネスシーンにも着用できる落ち着いたスーツに仕上がっています。
裏地はブルーの迷彩柄。
こんなところにも遊び心が見え隠れしています。
Tシャツ、スニーカーと合わせれば、オフの日のお出かけ着にも。
「KORAKU」 8oz \64,800
「koraku」シリーズは、ベージュ、カーキ、ネイビーの3色展開。
ブラウン系のスーツはシックで上品に見せてくれます。
袖ボタンのアップ。
ブルーやネイビーとはまた違った風合いです。
こちらはカーキ。
落ち着いた印象です。
カーキのスーツも、合わせる色をネイビーにすれば落ち着きのあるコーディネートに、赤を合わせれば、小洒落た印象に。
ネイビー。
トーンの濃いネイビーはグッと落ち着いた印象です。
普通のビジネススーツに見えますが、デニムのハリ感が存在感を醸し出しています。
「GENTE」 12oz \84,800
12オンスの生地で出来た「GENTE」は、一番デニムらしい風合いのスーツ。
ざっくり感を活かして、派手目のシャツやネクタイを合わせてみては。
華やかな小物をチョイスしてイベントなどに現れれば、ちょっとした話題に。
パンツはジャケットをお手持ちのラフなものと合わせても。
オプションでベストが選べます。
ショールカラーのベストを合わせれば、ドレスコードにも着用できます。
「ZEKKA」 7oz \79,800
繊細な7オンスの生地を使用した「ZEKKA」。
落ち着いた外見とは裏腹の、派手目の裏地は、上級者の見えないおしゃれ。
スーツをお洒落アイテムとして楽しみたい人のためのデニムスーツです。
さりげなく脱いだ時の周りの反応が楽しい。
オプションのベストも、背中は裏地と同布です。
シックなネクタイを合わせれば、見た目はスマートなビジネスライクなスーツ。
ちょっとしたしぐさで見える鮮やかな裏地が、緊張感を解きほぐします。
タキシード
細かなディテールにこだわった、Denewのタキシード。
タキシードはあまり出番のないハレの衣装。
パンツにアジャスターがついているので、体形が変わっても使えるのが嬉しいところですね。
公式サイト:http://denew.jp/
in Blue
知る人ぞ知る、世界初のデニムスーツブランド。
発祥は日本デニムで有名な岡山県です。
「インブルー」のスーツは、生地から縫製、加工まで、全て倉敷市内にある工場で作られています。
インブルーで作られるデニムスーツの特徴は、デニムとは思えない柔らかい生地。
通常のジーンズの約5分の1の細い糸を使い、薄くて軽く、色落ちしにくいオリジナルデニムを開発しました。
無地デニム
ベーシックデニム \108,000(税込)
デニムらしい風合いと、光沢のある生地です。
様々なコーディネートで楽しめる一着。
ボタンは全て水牛ボタンです。
横糸グリーンデニム \113,400(税込)
全体的にグリーンがかった生地で、光沢感があります。
見る角度によって色が変わり、様々な印象で楽しめるスーツ。
ボタンとボタンホールも、生地に合わせてデザインされているのがにくい演出です。
左綾ソフトデニム \108,000(税込)
しなやかで、綺麗な光沢のあるスーツ。
艶のある生地なので、華やかなシーンにオススメ。
水牛ボタンに合わせて靴とベルトをチョイスするというコーディネート方法もアリですね。
この場合、光沢感のある、黒の内羽根式のストレートチップなら、フォーマルなシーンでもOKです。
ストライプ/チェック
ピンクストライプデニム \118,800(税込)
薄いピンクのストライプスーツ。
派手かと思いきや、意外に落ち着きのある雰囲気の生地です。
間近で見ると、ごく薄いピンクです。
inBlueライプデニム \124,200(税込)
inBlueカラーのネイビー、パープル、グリーンの3色が入ったストライプスーツ。
華やかなカラーは周りの目を引きます。
ダークな色合いの靴やベルトで引き締めて。
グリーンブロックチェックデニム \124,200(税込)
インディゴ×グリーンのブロックチェックスーツ。
一見ストライプに見える生地で、他にはない雰囲気のスーツ。
トラッド系のネクタイや、ニットタイを合わせても○。
変わり織デニム \108,000(税込)
落ち着いた織柄の生地です。
デニムらしさもありつつ、ビジネスシーンでも着用可能。
ボタンホールのグリーンがさりげない遊び心を演出。
ボタンホールに合わせてグリーンのチーフなどを合わせると爽やかな装いになります。
ヘリンボーン
ヘリンボーングリーンストライプデニム \124,200
深いグリーンのヘリンボーンストライプ。
独特な色合いでインパクトがあり、存在感のある一着です。
グリーンには茶系かパープル、ネイビーの小物を合わせると、失敗知らずです。
茶系ならシックに、パープルなら粋な雰囲気に、ネイビーは爽やかな印象になります。
グリーンヘリンボーンデニム \113,400(税込)
全体的にグリーンがかった、落ち着いたヘリンボーン柄の生地。
個性的なコーディネートが楽しめます。
シックにダークブラウンの靴でダンディに決めてみては。
ヘリンボーンストライプデニム \124,200(税込)
色の濃淡がはっきりとしたヘリンボーン生地。
白のストライプが入ることでデニムらしさもある、インパクトのあるスーツです。
ボタンホールに合わせて青いネクタイを合わせて遊んでみるのも面白いですね。
タキシード \183,600(税込)
「フォーマルにデニムを」というコンセプトで始まったインブルーの、タキシートスーツ。
インブルーが独自開発した、薄くしなやかで上品なデニムを活かした商品です。
フォーマルらしく、襟にはしっとりとした光沢の拝絹を使用。
公式サイト:http://www.inblue.jp/
まとめ
デニムスーツの魅力について、ご紹介してきましたが、いかがでしたか?
デニムというと、カジュアルの代表のように思われがちですが、実はオンスを落とし、滑らかで光沢のある左綾の織りにすれば、柔らかな上にデニム特有のハリも手伝って、ビジネスシーンでも着用できるスーツになります。
スーツ用のデニム生地は、日頃私たちが気軽に履いているジーンズ生地とは異なり、デニムスーツ用に開発された生地です。
記事の前半では、デニムについてのちょっとした知識をお話しました。
デニムスーツを作る時、綾やオンスのことが分かれば、手触りだけでなく判断材料が増えて、着用シーンを思い浮かべながら考えることが出来ます。
もちろん、デニムスーツ以外の、普段使いのジーンズを購入する際にも役に立ちます。
光沢のある滑らかで柔らかいエレガントなジーンズなら、左綾のRee、ざっくりした風合いを楽しみたければ、数値の高いオンスを選ぶ、などです。
記事の後半では、日本を代表するデニムスーツ専門ブランドを2つ、ご紹介しました。
オンスによって着用目的別に選べるDenewは、全デザインが本切羽の4つボタンでとてもモダン。
中にはブルー以外のベージュやカーキを選べるシリーズもあり、オンでもオフでも幅広く使えることが魅力です。
世界初のデニムスーツブランド、inBlueは、無地だけでなくストライプやヘリンボーンのラインナップが充実し、ビジネスシーンやイベントなどにも着用できます。
どちらのブランドも、タキシードがあり、フォーマルな日でもデニムを身につけたいという人には嬉しい選択肢です。
この記事を読み終わり、デニムに対するイメージがだいぶ変わったのではないでしょうか。
おしゃれな人はもうデニムスーツを着ています。
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