夫は、雨の日でもオーダースーツを来て仕事に出かけます。
梅雨時期は、せっかくのオーダーのスーツが毎日雨に濡れるかと思うと気が気じゃありません。
夫は、オーダースーツを一度作ったら、その着心地の良さにハマってしまい最近のスーツはオーダーばかり。
確かに私目線でスーツを着ている夫を見ていても、既製のスーツにはないフィット感や生地の光沢、全体のシルエットはさすがオーダーだなと感じます。
でも、せっかく上質な良い生地で夫の体のラインに合ったスーツを作ったのに、雨や湿気で形も崩れ、ヨレヨレになってしまいそうでヒヤヒヤします。
雨の日は、紳士服のチェーン店で2着まとめて買うとさらに安く買えるスーツで代用した方がいいのかな、とも考えました。
ですが、雨の日だろうが晴れの日だろうが、夫の仕事は天候で左右されるものではありません。
雨だから打ち合わせがなくなるわけでもなく、梅雨時期だから請け負う仕事の質が変わるというのでもありません。
雨が降っているという理由で、身だしなみに優劣の変化をつけるのは社会人として「小さい男」とみられないだろうか・・・。
人と接する機会の多い夫の仕事ならなおさら、身だしなみは重要になってきます。
そこで、雨の日でもビシっときまって着こなせるオーダースーツはないものか探してみました。
探してみると、有名ブランドでも雨に強いスーツはありました。
メジャーなブランドだけあって、既製服にはない「オーダー」のポリシーもしっかりとありそうです。
また、雨の日のオーダースーツを調べているうちに、雨だからとう理由で周りのライバルたちが雨を避けることばかり意識が向いているなかで、堂々と上質なスーツを着こなすことの有利さも見えてきました。
雨だから仕方なくこのスーツ、ではなく、雨だからこそエレガントなスーツを着こなす。
そんなかっこいい夫もいいな、と思えてきました。
ここでは雨の日にこそ着たい、夫がいつも以上にオシャレでスマートに映えるオーダースーツをまとめてみました。
撥水加工と防水加工の違いは何?
撥水加工と防水加工って似てますよね。
両方とも水滴から守る役割があるのですが、このふたつの違いは一体なんなのでしょうか。
また、スーツに有能な機能はどちらなのでしょうか。
まず、撥水加工とはどんなものか簡単に説明します。
一般的な撥水加工とは、繊維にシリコンやフッ素を織り交ぜて表面をコーティングします。
このとき、表面の組織がすべてふさがってしまうわけではなく、繊維同士の間には隙間がある状態を保てるので通気性はきちんと保たれます。
風通しも問題ありません。
一方、防水加工というのは、水分や風をすべて通さなくしてしまうので、通気性はほとんどありません。
カッパがその代表的な例です。
カッパは風を通さず、内側で蒸れてしまい着心地悪いですよね。
雨風を避けるだけの防水性は、スーツには適切ではありません。
その点、テントやバイクの雨除けカバー、靴などには最適です。
よってスーツには撥水性を求めます。
既製服にも撥水加工を施してあるものがたくさんあります。
また、あまり知られていませんがオーダースーツにも撥水機能が備えられているものもあります。
自分の体型に合った着心地の良いオーダーの撥水スーツについて、次のところでご紹介していきます。
雨の日にこそおすすめのオーダースーツ
上記のとおり、防水加工ではなくスーツには撥水機能が求められます。
撥水性のあるスーツは、雨をはじくだけでなく防汚効果もあり、多少の汚れがついてしまってもすぐに落ちやすいメリットもあるのです。
また、万が一濡れてしまっても乾きが早いため、短時間でいつもの着心地に戻すことができます。
そこでここでは、撥水性の優れているオーダースーツブランドをみていきましょう。
ドーメル(DORMEUIL)
ドーメルは、フランスのエレガントさとイギリスの格式ある伝統が融合された、贅沢な高級服地ブランドです。
もともとイギリスからの毛織物をフランスで販売していましたが、現在では世界各国で人気があり、デザイン、色、素材等が高く評価され、有名ブランドでも多数扱われています。
そんなドーメル社が誇る、雨の日オーダースーツの「アクアプラン」。
アクアプランは、super130’sクラスの原毛に撥水加工をしています。
高級服地に撥水加工を施すことで、雨の日でもラグジュアリーな佇まいでいることが可能です。
他ブランドで採用される一般的な撥水加工は、生地の表面にコーティングを施す方法ですが、アクアプランは違います。
アクアプランの撥水加工は、繊維の粒子に加工をおこなっているので、撥水加工の効果も持続し、防汚効果も長く保つことができます。
よくある撥水加工されたスーツは、ペタンとした印象があり着たときのシルエットだけでなく、スーツのデザインそのものも立体感が欠けているように見えがちです。
ですが、ドーメルのアクアプランは、こうした手間のかかった撥水加工を施してあることで、着心地やデザインに影響を与えることなく、普段のオーダースーツと同じ感覚で扱うことができるのです。
「雨の日用だから」「どうせ濡れてしまうのだから」というのではなく、どんな状況やシーンでもエレガントを演出し続けるドーメルのスーツ。
ドーメル社のオーダースーツに対する美意識が、雨の日のビジネスパーソンをスマートに佇ませてくれるようです。
【Dormeuil Mode Spring/Summer 2014 Collection】
グロレックス(GLOREX)
グロレックスは1938年、イギリスのロンドンで誕生した老舗の高級服地店です。
イギリス独特の、格調あるブリティッシュスタイルデザインは世界のビジネスパーソンからも高評価を受けています。
飛び抜けたデザインや素材ではなく、ベーシックな形やデザインが多いので、流行に関係なくデザインも素材も上質で品を保ったまま長く愛用することができます。
また、しっかりとした素材だけでなく、丁寧に打ち込みされたスーツは、型崩れもおこしにくく、シワ防止にもなっています。
グロレックスの撥水加工は、突然の雨や、連日の梅雨空にも大きな味方になってくれます。
スーツを着ていても蒸れることなく、安心して夜まで着続けていられます。
またコーヒーやジュースがスーツについてしまったり、食べこぼしの水分など、日常での撥水加工は充分な効果があります。
他ブランドの撥水生地のオーダースーツに比べると、価格も手が届きやすく、はじめての撥水スーツをオーダーする人には特にオススメです。
ストライブや無地など、デザインも多展開しているのでお好みのデザインで、雨でも安心スーツが作れちゃうのもグロレックスの魅力です。
ロロ・ピアーナ(Loro Piana)
ロロ・ピアーナの撥水加工スーツは「RAIN SYSTEM S120’S WOOL100%」というシリーズです。
これはロロ・ピアーナオリジナルのナノテクノロジーによって撥水効果を備えたスーツです。
ロロ・ピアーナの生地をNANOレベルで高度な加工をし、撥水機能だけでなく防汚効果で、雨の日だけでなく日常での着用にも安心を与えてくれます。
もちろん通気性にも優れているので、普段使いのスーツと変わらない着心地です
おまけに、シワにもなりにくい優秀さ。
たとえシワになってしまっても復元力に優れているので、すぐに元の形に戻ります。
これは、立ったり座ったりが多いビジネスパーソンには便利ですね。
デザインも多く展開しており、タイトな着こなしや、トレンドを意識したオシャレなデザインのラインナップなど、好みに合わせてオーダーすることができます。
着ていていかにも「撥水性のある雨の日スーツ」というのは、スマートではありませんよね。
雨でも晴れの日と変わらない上質さと品の良さを忘れないでいたいです。
そんな意識高めのパートナーには、ロロ・ピアーナがオススメ。
仕立ての良さとデザイン、そして撥水性。
どれをとっても他ブランドに引けをとりません。
さすが、ロロ・ピアーナ。
世界屈指の高級ブランドですね。
【Loro Piana – Who we are】
フィンテス(FINTES)
特に女性の人は「フィンテス」というブランド名をはじめて聞く人も多いと思いますが、フィンテスはイタリアの高級服地ブランドです。
フェンテスは他多くのブランドと違って、「ミル」です。
ミルとは、服地を製造している織元のことです。
よくミルと一緒に出てくる言葉で「マーチャント」という言葉がありますが、マーチャントとは生地をセレクトして商品展開をするブランドを指します。
つまり、フィンテスは素材を厳選し、実際に服地を織り上げる本格的なブランドなのです。
そんなフィンテスの雨に強い、Super 130’s WOOL100% NANO FINISH。
撥水加工されているフィンテスのシリーズで、表の生地を葉のような織り方をしてあり、表面張力を維持しています。
日常のちょっとした水のアクシデントくらいなら、全く問題ない弾き具合です。
カラーバリエーションも豊富なので、シーン別に揃えておくと、雨の日のスーツ事情は万全です。
まとめ
大抵の人は、雨の日のスーツは着古したものや安く得して買えたスーツを割り当てるなど、二の次的な扱いになってしまいがちです。
でも本物のビジネスパーソンの在り方こそ、雨の日の身だしなみに手を抜かずに相手とコミュニケーションをとることで小さな積み重ねではあるけれど、将来大きな仕事に繋げるのではないでしょうか。
雨の日は、スーツが濡れてしまうことを恐れる憂鬱な日ではなく、オーダースーツで周りと差をつけるチャンスの日。
そう思考チェンジするきかっけとなるのが、今回取り上げた、雨に強いオーダースーツなのです。
雨の日のスーツの常識をくつがえして、梅雨時期のスーツの認識を変えてみてはいかがですか。