パートナーの女性をいつまでも綺麗にしておく秘訣はなんだかご存知ですか?
実践しているあなたは、配慮に富む心豊かな男性なのでしょう。
毎日、ボディタッチをする、たったこれだけです。
肩や手など、さりげなく触れることが、長年にわたり夫婦関係を円満に続ける秘訣だそうです。
スーツも同じ。
スーツを長持ちさせる秘訣は、毎日手をかけてあげることです。
あなたはスーツのお手入れ、どうしていますか?
シワ1つついただけで、すぐにクリーニングに出していませんか?
クリーニングに出せばきれいに仕上がってくるので、それで解決!と思いがちですが、実は頻繁にクリーニングに出すのはNGです。
クリーニングに頻繁に出すと、生地へのダメージが大きく、風合いを損なってスーツの寿命が縮みます。
特にドライクリーニングは、水ではなく主に石油系の特殊溶剤を使っているので、水溶性の汚れは落ちないのです。
ずっとドライクリーニングだけをしていると、汗や食べジミなどの水溶性の汚れが蓄積し、変色の原因にもなります。
スーツにシワがついたからと言って、その度にクリーニングに出したのでは、生地がすぐに傷んでしまいます。専門家によるとクリーニングは、半年ないし1年に1回で十分とのこと。
クリーニングではなく、あなた自身の手で、スーツをお手入れしてあげてください。そう、パートナーに優しく触れるように。
スーツのお手入れはクリーニングの回数を減らし、スーツを良い状態で保ち、寿命を長くするとよく聞きますよね。
事実あるテーラーによると、しっかりと手入れしているスーツは、10年は普通にもつそうです。
高級なスーツならなおのこと、あなたの身にまとうスーツのお手入れをして「良いものを長く着る」習慣を身につけましょう。
日頃のお手入れ篇
ブラッシング
毎日のお手入れは、ブラッシングが鉄則です。
スーツは1日着用するとかなり汚れます。
1日の終わりにブラシをかけることで、繊維の中の細かい汚れや花粉を取り除くだけでなく、繊維の流れを整えて、毛玉やテカリを防止します。
ブラッシングのメリット
・汚れが落ちる
コロコロやエチケットブラシは、表面の汚れは落とせても、繊維の中の汚れまでは落とせません。
汚れを落として清潔な状態を保てば、カビや虫食いも防げます。
・繊維が整う
1日を通してつぶれてしまった繊維が、ブラッシングをすることで空気が通り、繊維が起きます。
すると、繊維の質感がよみがえり、流れが整って光沢が出てきます。
・スーツが長持ちする
ブラシできちんと手入れされたスーツは10年持つと言われます。
汚れを落とすだけでなく、繊維の流れを整えると、生地も傷みにくくなり、毛羽立ちや毛玉を防ぎます。
・クリーニングの回数を減らせる
冒頭で述べたように、クリーニングへ頻繁に出すと、生地を傷めてしまいます。
こまめにブラッシングをすることで、クリーニングへ出す回数を減らすことができます。
ブラシのかけ方
ブラッシングにも方法があります。
正しくブラッシングをすることで、スーツを長くもたせることができます。
・3日に1度はかける
理想は毎日ですが、難しければ3日に1度はかけましょう。
・流れに沿ってかける
繊維には向きがあります。毛の流れに逆らわないように、上から下へ、ブラシを横向きに持ち、広い面積で使うようにします。
・優しくかける
ブラシを強く当てすぎると毛に圧がかかり、摩擦が起こって生地を傷めます。
あくまでも優しく、こすらないようにかけましょう。
・かける順序は以下の通り。
1) まずは大きく全体的にさっとブラシをかける
2) ブラシを小さく動かして、奥にたまった汚れを落とす
襟やラベル裏は、下から上にしっかりとかけます。
3) ポケットの内側
ポケットを裏返し、内側にブラシをかけます。
ポケットのフタも忘れずに。
ブラシのお手入れ
汚れたスーツを毎日ケアすれば、ブラシだって汚れます。
ブラシは定期的にクシで根元から梳かして、ほこりを取り除きます。
毛の表面を、布に中性洗剤をしみ込ませたもので軽く拭きます。
最後はお湯で絞ったタオルで拭いて、洗剤を落とします。
ブラシの選び方
ブラシの素材は、静電気が起こりにくい豚や馬などの天然素材がおすすめです。
豚毛はコシがあり、硬めの素材です。
シルクやカシミヤには不向きですが、スーツなら目が細かいため問題ありません。
馬毛は豚毛よりも柔らかく、キメも細やかなので、デリケートな素材にも対応できます。
お値段は豚毛よりも高めです。
スーツ用ハンガー
スーツはジャケットとスラックスに分けてハンガーにかけます。
ジャケットは、肩のラインを崩さない、厚みのあるハンガーを選びましょう。
出来れば肩の丸みを模した、前に湾曲したものを。
水分を吸収する木製のハンガーがベストですが、プラスチックでも問題ありません。
スラックスは、出来ればクリップ式やサンド式のスラックス用のハンガーを使いましょう。
裾を挟み、逆さにつるします。
スラックスは二つ折りにしてハンガーにかけると、ひざ裏のシワが伸ばせません。
また、よくビジネスホテルなどに置いてあるスラックス用のプレス機ですが、プレス機は、ラインが二重になるおそれがあるため、あまりおすすめしません。
1日休ませる
靴と同じで、スーツも1日着たら1日休ませると長持ちします。
その際は、ハンガーにかけて陰干しします。
風通しの良い室内に干しておくだけで、しみ込んだ汗を発散してくれます。
水分はカビや臭いの原因にもなり、生地や芯材を痛めたりもします。
1日着たら1日休み、ローテーションで行きましょう。
シミ取りは怖くない!
外出先でうっかりつけてしまったシミ。
放置しておくと落ちなくなって厄介です。
まずは応急処置をし、帰宅したらしっかりと処理しましょう。
応急処置の仕方
・水溶性のシミ(醤油、ジュース、ワインなど)
シミの下にタオルやティッシュを敷き、硬く絞ったタオルで上から叩き、下のタオルやティッシュにシミを移します。
それでも目立つようなら、台所用中性洗剤を水で薄め、タオルにしみ込ませてシミを叩きます。
その後、濡れタオルで洗剤を取り除きます。
・油性のシミ(口紅、バターなど)
汚れを、タオルなどで、こすらないように軽く拭きとります。
シミの下にタオルを敷き、ベンジンを含ませたタオルで叩くようにして落とします。
その後固く絞ったタオルで叩きます。
ベンジンはコンビニエンスストアの化粧品コーナーで「ネイル落とし」を見つけましょう。
安いものならワンコイン以下で購入できます。
家庭で落とす
<基本的の落とし方>
下にしみ込ませ用の布を敷き、上から水で絞った布で叩きます。
シミが残るようなら中性洗剤をしみ込ませた布で叩き、最後に濡れタオルで中性洗剤を取り除きます。
・果汁、ワインの場合
基本の落とし方でやってもシミが残った場合、アルコールを含ませた布で叩いて落とします。
・ソース、醤油、ケチャップ、酒、ビールの場合
基本の落とし方をします。
・お茶、紅茶、コーヒー
下にしみ込ませ用の布を敷き、上から水で絞ったタオルで叩きます。
その後、中性洗剤でシミを取ります。
(注意:アルカリ性洗剤は使用しないようにしてください)
・血液
ぬるま湯に酵素入り洗剤を溶かし、綿棒につけてシミにつけます。
しばらく放置した後、水で絞ったタオルで叩きます。
・卵、牛乳
ぬるま湯に酵素入り洗剤を溶かし、綿棒につけてシミにつけます。
しばらく放置した後、水で絞ったタオルで叩きます。
・口紅
シミの下にタオルを敷き、ベンジンを含ませたタオルや不要な歯ブラシで叩くようにして落とします。
水で絞ったタオルで叩いたあと、中性洗剤やクレンジング、石鹸を塗りこみ、再度水で絞ったタオルで洗剤を落とします。
化粧品のシミにはクレンジングオイルが有効です。
・油性ペン(サインペン、ボールペンなど)
下にティッシュペーパーを敷き、上から家庭用の液体選択洗剤を含ませた布や歯ブラシで叩きます。
その後、洗剤を水で良く落とします。
泥がはねた!
雨の日、雨上りの日など、うっかりズボンに泥はねがつくことは、よくあることです。
泥がはねてしまったら、慌てて拭き取らず、まずは良く乾かします。
完全に乾いたら、不要な歯ブラシなどで表面の泥を軽く落とします。
その後、石鹸水を作り、泥のついた部分を揉み洗いし、よくすすぎます。
泥汚れは粒子なので水に溶けませんが、石鹸のヌルヌルが落としてくれます。
汗ジミができた!
夏は汗ジミや臭いがつきやすくなります。
そんなときは蒸気にあてて陰干しします。
蒸気の水分が汗や臭いを吸い取り、一緒に蒸発させてくれます。
しわも伸ばしてくれるので、一石二鳥です。
シミや臭いが軽い場合
1) アイロンスチーマーで蒸気を吹きかける
2) 陰干しする
シミや臭いがひどい場合
1) 風呂にお湯を溜め、湯気のこもった浴室につるしておく
2) 陰干しする
※浴室につるす場合は、シャンプーやボディーソープなどがかからないようにしましょう。シミや痛みの原因となります。
スーツ専用リフレッシャー
スーツ用のリフレッシャーは消臭効果とフレグランス効果があります。
お手軽で女性受けもする、スーツリフレッシャーはおすすめです。
プラウドメンのスーツリフレッシャーは、香水と同じ造りになっており、トップノートは地中海シトラス、ミドルノートはマリン・フローラル、ラストノートはウッディ・ムスクの香りで、長時間香りが続きます。
※スプレータイプの消臭剤は臭い消しにと使いがちですが、消臭剤成分の化学物質と汗が化学反応を起こし、汗ジミを浮き出してしまうことがあります。
なにをやっても落ちない頑固なシミや臭いは、クリーニングへ出しましょう。
クリーニングに出すときの注意はこちら
テカリをなくしたい
テカっているおじさんは女性に嫌われます。
スーツもテカっていると嫌われます。
スーツのテカリは摩擦で生地の繊維が押しつぶされた状態。
スチームで繊維を起こしてあげることで、テカリを直せます。
軽いテカリを直す
ジャケットをハンガーにかけます。
パンツならパンツハンガーへ。
全体にスチームをあてますが、シワがつきやすいひじや膝、背中などは念入りにかけます。
スラックスの場合は、ライン部分にはかけすぎないよう、注意してください。
スチームをかけた後は熱が残り、湿っているので、しばらくそのまま陰干ししておきます。
その際、形が崩れないように、ジャケットのボタンは締めておきましょう。
スチームで取れなかったら
スチームをあててもテカリが取れない場合は、お酢を薄めて布にしみ込ませ、テカリ部分を叩くようにします。
霧吹きに水とお酢を入れ、吹きかけるのでも良いでしょう。
その後、スチームをあてます。
アイロンのかけかた
スーツにアイロン!?そうお思いのあなた。
クリーニングに出さずとも、スーツのシワはアイロンで綺麗になりますよ。
特によく曲がる膝の裏や、スラックスのラインはいつもビシッとしておきたいもの。
自宅でほんのすきま時間にできます。
アイロンがけで注意しなければならないのは、アイロンを直接生地にあてないこと。
これは鉄則です。
必ず当て布をします。
当て布はコットン100%のハンカチなどが良いでしょう。
薄めのものよりは少し厚みのあるものがベストです。
アイロンを直接当てると綺麗にはなりますが、生地の風合いが損なわれ、テカリの原因にもなります。
アイロンの温度設定は中以下で行います。
アイロンは何度も往復させてこすらずに、押しあてるようにかけましょう。
アイロンがけの順番
ジャケットは、次の順番でかけていきます。
袖→背中→前身ごろ→ラベル→襟
スラックスは、次の順番で。
腰回り→足首方向に→裾
スラックスはラインがブレないように、慎重に行ってください。
衣類用シワ取りスプレー
衣類用シワ取りスプレーを使うという方法もあります。
ハンガーにかけて、ちょっと多すぎるかなと思うくらい、しっかり噴霧します。
目安はしっとりと濡れる程度です。
消臭効果のあるものもあります。
クリーニングに出すときの注意
冒頭でもお伝えしましたが、クリーニングへ頻繁に出すと、生地の痛みが早くなります。
日頃からしっかりお手入れをしていれば、クリーニングは半年から1年に1回でOKです。
しかし、どうしても落ちないシミやシワがあるときは、信頼のできるクリーニング店に出しましょう。
クリーニング店によってそれぞれ技術が違うため、仕上がりにも差が出てきます。
また、クリーニングには汗抜きというメニューがありますが、実はドライクリーニングとは別物です。
通常のドライクリーニングで落とせるのは皮脂などの油汚れだけです。
汗抜きや尿、血液など水溶性の汚れを落としたい際には汗抜きメニューを選びましょう。
クリーニングから帰ってきたスーツは、すぐにビニール袋から出してかけましょう。
ビニール袋に入れっぱなしだと、湿気がこもりやすく、カビの原因になります。
クローゼットのぎゅうぎゅう詰めはNG
クローゼットの中は、ぎゅうぎゅうに押し込まず、適度にすき間を開けます。
すき間がないとスーツ同士が圧迫されて、型崩れの原因になりますし、通気性が悪いとカビの原因にもなります。
また、出し入れの時にお互いの生地が擦れて、生地が傷んでしまいます。
保管する場合、ポケットにモノが入っていると型崩れの原因になります。
ライターや厚みのあるものが入っていないかどうか、確認してからクローゼットに保管しましょう。
まとめ
スーツのお手入れ方法をまとめてお伝えしてきましたが、いかがでしたか?
スーツを頻繁にクリーニングに出すのは、とても危険。
生地にダメージを与え、スーツの寿命を短くしますので、今すぐやめた方が良い習慣です。
スーツはこまめに手をかけてあげることで、寿命がグンと長くなります。
スーツの保管方法も、正しくハンガーにかけ、クローゼットの中で風通し良く休ませてあげれば、10年以上長持ちします。
シワや臭い取りも、蒸気をあてるだけで取れますし、ビジネスホテルに泊まったならお風呂場に数時間かけておくだけでスッキリします。
シミだって自宅で結構取ることができますし、アイロンがけも思ったほど大変ではありません。
また、タバコの臭いや汗の臭いはスーツ専用リフレッシャーで、男性的でダンディな香りを漂わせれば、オフィスでの女性株も上昇すること間違いなしです。
スーツも女性も、毎日正しく手をかけることで、綺麗を保つことができます。
高級素材のパートナーとスーツほど、しっかりお手入れをして綺麗を長持ちさせましょう。