サラリーマンの仕事着、結婚式等のフォーマルイベントでの正装と言えばスーツですが、あなたはどんなイメージを持っていますか?
主張のない無難な服装?
おしゃれとは無縁の地味な服装?
確かに通勤時間帯の電車は似たようなスーツを着た人達で溢れかえっていますし、そう思うのも無理はないかもしれません。
ですが、実はスーツにも「おしゃれ」なものがあるのです!
「仕事着」としてのイメージも強いスーツですが、本来であれば紳士のファッションとして定番のもの。
毎日仕事に着ていくスーツをオシャレにしたら気持ちよく仕事ができるようになるかもしれませんし、せっかくのイベントに着ていくスーツはおしゃれでカッコいいものにしてみたいと思いませんか?
そんな人の参考になるよう、世界各国からピックアップした9つのスーツブランドを紹介させて頂きます。
世界トップレベルのスーツブランドをご紹介!
今回は紹介するのは
-イタリア
-フランス
-イギリス
-アメリカ
からピックアップした9ブランド。
いずれもファッショントレンドを牽引する国々ですし、バッグや香水で有名なブランドも含まれているので、もしかしたら聞いたことのあるブランドもあるかもしれません。
それでは参りましょう。
Gucci
“Gucci”は高級バッグでも有名なイタリアのラグジュアリーブランド。
1921年に創業し、乗馬文化からヒントを得たバッグ、トランク、手袋、靴、ベルトといったレザーアイテムが中心の製品ラインナップでした。
1970年代からは着制服も取扱いはじめ、ロンドン、パリ、東京など海外にも展開。
1980年代は親族間でのトラブルもあり経営が低迷しましたが1990年代にはモードのデザインを取り入れ復活し、1993年には2億ドルだった売上が1999年には12億ドルまで上昇したと言われています。
そんなGucciのスーツの特徴は「デザイン性」。
細身のシルエットが近年人気でしたが、Gucciが現在売り出しているスーツはその先をいった、「緩さ」を交えたシルエットになっています。
またパンツの形状も特徴的で、腰回りに余裕をもたせ裾に向けて細くなるテーパードラインですが、腰回りのボリュームがかなりあるのでサミュエルパンツにも通ずるものがあるかもしれません。
そして丈が短いのも特徴で、くるぶしが出るか出ないかのラインが次のトレンドの様です。
Gucciのデザイン性が優れている点としてよく挙げられるのは、ゆったりしていても野暮ったさは無く、あくまでもシルエットは美しく、立体的に仕上げられている点。
Gucciのスーツはこのように特徴のあるシルエットのため、仕事場の環境によっては受け入れられない場合もあるかもしれませんが、結婚式等のイベントで周りに差をつけたい人にはとてもお勧めです。
Renoma
Renomaはデザイナーのモーリス・レノマ氏が1963年に創業したフレンチブランド。
当時はオーダースーツが主流だった中、高級既製服という新しいジャンルを流行らせたことで有名と言われ、Renomaのスーツを着るのが一種のステータスになったとのこと。
当時は無かった「ジーンズにジャケット」という今でいう「ジャケパンスタイルを流行らせたのもRenomaと言われ、テーラードアイテムをドレスダウンして着るテクニックを生み出しました。
また、素肌にシルクジャケットをまとったり、カシミア素材のパーカーを羽織ったり、そんな既存の枠を超えた「遊び心」がRenomaの特徴です。
Renomaのスーツは程よいスリム感で細身過ぎないのがポイント。
シルエットもベーシックなデザインなので、仕事場にも着ていけるのではないでしょうか。
ですがスラックスはローライズ&ワンタックで洗練された印象ですし、ジャケットは肘の位置が高く設定されてシルエットが綺麗なのが特徴です。
総裏仕立てでしっかりと作り込まれているものも多く、長く着ていくスーツを探している人にオススメなブランドになります。
Armani
Armaniは1975年創業の高級イタリアンブランド。
“Gucci”と並んで、イタリアを代表する高級ブランドとして知られています。
Armaniはシンプルなデザインに徹しており、その一貫性も世界から高い評価を得ている要因の一つとのこと。
1980年頃にはハリウッド映画に衣装提供をする機会や、スポーツチームのユニフォームを仕立てる機会にも恵まれ、それがキッカケとなりArmaniの名は瞬く間に世に広まっていきました。
また、Armaniは「アンコンジャケット」を広めたブランドとしても有名。
後に紹介するナポリブランドの「Boglioli」もアンコンスタイルで有名ですが、南イタリアのナポリと異なり、北イタリアのミラノに拠点を置くArmaniはBoglioliとはまた違った背景の基でアンコンスタイルを生み出しました。
北イタリアはイタリアの中でもビジネスが盛んな地域とのことで、スーツもより構築的なブリティッシュスタイル寄りのものが主流。
よってArmaniは、従来のミラノスタイルの構造を再構築したアンコンスタイル、となっています。
そしてこちらがArmaniのスーツ。
Armaniらしいシンプルなデザインが特徴で、スッキリと着用できるスーツ。
仕事場にも馴染むでしょうし、イベント時にもセクシーなシルエットで周りのスーツと差を付けられるはず。
Prada
Pradaと言えば、ラグジュアリーバッグブランドとしても有名ですが、イタリアを代表する高級ブランドの一つ。
1913年にミラノに第一号店を開業し、創業者のマリオ・プラダ氏が世界を旅して集めた珍しい素材や、上質な皮で作った製品がミラノの上級階級の人々の間で広まり一躍人気店になりました。
バッグは日本でも人気ですが、Pradaのスーツも一級品。
Pradaでは「メイド・トゥ・メジャー」と呼ばれる、スーツ、コート、ジャケット、シャツ、パンツを特注できるサービスが用意されています。
「メイド・トゥ・メジャー」のサービスを提供しているテンポでは、専用エリアとしてVIPルームを設けており、採寸から生地の選択、ボタン等のディテールまで専門のスタッフが対応するとのこと。
ちなみに日本では、「プラダ青山店」、「プラダ東京銀座店」、「プラダ大阪心斎橋店」、「プラダ神戸店」にてサービスが提供されています。
もちろん既製品もオススメ。
こちらの一着は高級ウールを使用しており、きめ細やかな織りが落ち着いた光沢を放っており、シンプルながらも高級ブランドらしい華やかな印象を与えてくれます。
Boglioli
Boglioliは1890年、ピエロ・ボリオリ氏によって創業されたイタリアンブランド。
「クラシック&モダン」をテーマに掲げており、特にスーツやジャケットで人気があり、「ドーヴァー」、「Kジャケット」、「コート」と言ったモデルはヒット作品として有名です。
Boglioliの特徴は、コットンファブリック加工でヴィンテージ感を演出したり、カシミアなどの高級素材に洗い加工を掛けたりといった、従来のドレッシーでフォーマルなテーラードアイテムとは一味違うソフトでリラックスしたデザイン。
当時イタリアの若者の間では、お下がりのくたったジャケットを着るのが流行っていたらしく、それにヒントにこの「ボリオリ・スタイル」はできたそう。
また、裏地、芯地、肩パッドなどを極力使用しない「アンコンジャケット」が得意なブランドとしても知られており、ブルゾンのように軽く羽織れるジャケットが魅力です。
そしてこちらが、ヒット作「Dover」のスーツモデル。
コットン素材を使用した上で洗い加工が施されており、ツイル織り+コットン+洗い加工が絶妙な質感を醸し出しています。
こちらもアンコン仕立てになっており、柔らかさが特徴ですが、ショルダーラインとバスト部分のシルエットはしっかりとしており、他のブランドのアンコン仕立てとは一味も二味も違う仕上がりです。
パンツは浅めの股上に加え、ジャケットとのバランスが配慮されたシルエットになっています。
Dolce & Gabbana
続いてもう一つ高級イタリアンブランドを紹介。
“Dolce & Gabbana”はイタリアンのデザイナーであるドメニコ・ドルチェ氏とステファノ・ガッバーナ氏の二人によって1985年に創立されました。
元々は違う名前のブランドでしたが、後に二人の苗字を合体させて“Dolce & Gabbana”となったとのこと。
アパレル商品を中心にバッグ、靴、財布、香水、ジュエリー、メガネなどトータルブランドとして展開しており、ウォルト・ディズニー、コカ・コーラ、マドンナ、ホイットニー・ヒューストンなどとのコラボレーションでも話題を呼んでいます。
尚、スーツも人気商品の一つですが、メンズスーツは以下の3つのラインナップとなっています。
-細身のシルエットが特徴の”Gold”
-ベーシックなフォルムでビジネスシーンにも着用できる”Ventanni”
-上記二つの中間の”Martini”
デザイン面でラインが分かれていますが、金額帯では分かれていないためどれも30万円代以上からの展開となっているようです。
そしてこちらがDolce & Gabbanaの「ジャガード フローラル」モデル。
「ジャズクラブミュージシャンのスタイル」がコンセプトになっており、細身のシルエットとフローラル柄が特徴的な一着です。
一見シンプルな印象かもしれませんが、近づくと見えるのがフローラル柄の生地。
華やかな印象で、パーティシーンなどにピッタリではないでしょうか。
ジャケットの他に、5つのボタンとスリットポケット付のジレと、裏地とフレンチポケット、そしてスリットポケット付のスラックスの3ピーススーツとなっています。
Calvin Klein
続いてはアメリカブランドの紹介。
“Calvin Klein”は1968年にアメリカにて創業した高級ブランドで「ラルフローレン」や「ダナ・キャラン」と並び、「アメリカ三大ブランド」と称されることもあるようです。
創業当初はスーツやコートといった製品が中心でしたが、徐々にラインナップが広がっていき、現在ではアパレルの他にも財布、バッグ、ジーンズ、腕時計、指輪、香水まで展開を広げています。
もしかするとアパレルよりも、他の製品でCalvin Kleinの名を聞いている人もいるかもしれませんね。
Calvin Kleinは日本でも人気が高いのですが、アパレル製品は種類を問わずシンプルなデザインが特徴。
こちらはシンプルなデザインながらもネイビー系のカラーが印象的な一着。
素材はメリノウールの中でも希少価値の高いニュージーランド産を使用し、耐久性と防水性の高さ、手触りの良さと光沢感が特徴のギャバジン仕様となっています。
尚、このメリノウールはニュージーランド政府の国際プロジェクト”M.A.F.Tech”と日本毛織株式会社の技術協力の基、開発されたとのことで、伸縮性、防シワ効果が高く、また軽量なのが特徴です。
美しい光沢によって高級感もありますし、一方で金額も6万円前後と他の高級ブランドに比べてお手頃なのもポイント。
パーティ系のイベントに合う華やかさもありつつ、ビジネスシーンにも合う落ち着きもあり、お勧めのスーツの一つです。
Ralph Lauren
Calvin Kleinに続いてアメリカンブランドをもう一つ。
“Ralph Lauren”は1967年創業の高級アメリカンブランド。
創業当初はネクタイのブランドとしてスタートしましたが、このネクタイがヒットし、メンズライン、レディスラインへと展開していきました。
2006年には表参道にアジア最大規模の路面店をオープン。
Ralph Laurenはアメリカントラディショナルスタイルの代表格とも言われており、特にポロシャツが有名です。
またRalph Laurenはプレッピーや東海岸トラッドテイストの「RRL」、デニムラインの「デニム&サプライラルフローレン」、ヒップホップ界で人気の「ポロ・スポーツ」、ラグジュアリーテイストの「ラルフローレンパープルレーベル」、はたまたキッズラインや生活雑貨まで取り揃えています。
その中でもスーツへのこだわりは強く、テーラードアイテムは全てイタリアのカルーゾの工場で、職人の手によって生産されているとのこと。
生地はイタリアやイギリスから仕入れ、芯地や肩パッドといった副素材も全て天然素材で作るこだわりようです。
Ralph Laurenはスーツに限らずブリティッシュスタイルがベースになっていますが、イタリアンスタイルの特徴である着心地の柔らかさも取り入れており、いわば世界のスーツスタイルの良い所取りとも言えるかもしれません。
Burberry
最後に紹介する”Burberry”はイギリスを代表する高級ファッションブランド。
1856年に創業しており160年以上の歴史を持つ老舗ブランドです。
Burberryを一躍有名にしたのは、耐久性と防水性に優れたギャバジン素材使用したトレンチコートと言われており、このギャバジン素材を用いた製品を多く展開していました。
現在ではコート以外にも、メンズ・ウィメンズ問わずスーツ、シャツ、ニットウェア、Tシャツ、パンツ、ジーンズ、水着、下着、そしてアクセサリーと幅広く扱っています。
どれも上質な素材を使用し高級感溢れる質感がBurberryの人気の要因として挙げられますが、スーツのクオリティもピカイチ。
こちらはイタリアにて仕立てられたスリムフィットの一着。
モダンなキャンパスと形状記憶素材を組み合わせることにより、タイトなフォルムと動きやすさを両立させています。
また袖、メルトンの襟裏、袖口はハンドメイドで作られており、ディテールにこだわったデザインが特徴です。
またパンツはフラットフロントに仕上げられており、くっきりとしたクリース入り。
シンプルながら高級ブランドでしか表現できないエレガントさがあるので、お勧めの一着です。
まとめ
おしゃれで、華やかなスーツ。
そんなテーマの基,
-イタリア
-フランス
-イギリス
-アメリカ
から9つの高級ブランドを紹介しました。
高級ブランドらしく価格が張るブランドも多かったのですが、振り返ると以下の通り。
-「緩さ」も取り入れた一歩先のトレンドを発信する”Gucci”
-ドレスダウンテイストが特徴の”Renoma”
-「モードの帝王」との呼び名が高く、シンプルなデザインが特徴の”Armani”
-特注の「メイド・トゥ・メジャー」サービスと高級ブランドらしい華やかさの特徴の”Prada”
-南イタリア特有のリラックス感を織り交ぜたスタイルが特徴の”Boglioli”
-シンプルさとゴージャス感と特徴の””Dolce & Gabbana”
-こだわりの素材を活かし、シンプルながらもパーティイベントにも対応できる華やかさのある”Calvin Klein”
-アメリカントラディショナルの代表格、そしてプレッピーテイストからスポーツテイストまで多数の派生ラインを展開しつつ、スーツには強いこだわりを持つ”Ralph Lauren”
-ギャバジン素材の生みの親で、美しい光沢感と高い耐久性と防水性が特徴の”Burberry”
30万円前後からのブランドが多い中、Ralph Lauren, Calvin Klein, Boglioliあたり 10万円前後、あるいは10万円以下のモデルも売り出しているので、予算が厳しい人はこちらをチェックしてみるのも良いかもしれませんね。
どれも高価なブランドですが、その品質は世界一流ですし一度は袖を通してみたいもの。
よければ実際に店舗に足を運んで頂き、手に取ってみてください。