大人メンズにオススメなジャケパン。
フォーマルな印象を与えられるのでビジネスカジュアルにもオススメですし、大人っぽい責任感のある男性像を演出できるという点では合コンなんかにも良いでしょう。
しかし、ジャケットやパンツに気を遣うあまり、足下に実は自信がなかったりしませんか?
「それっぽい」レザーシューズで間に合わせるのも最初は良いかもしれませんが、もし色んな場に出ていくのであればしっかりとした物を選ぶのがオススメです。
ということで、この記事では「ジャケパンに合う靴」をテーマに、9つの国内外ブランドを紹介しようと思います。
ジャケパンに合う靴選び
さて、ジャケパンに合う靴とはどんな靴か?
基本的には革靴がオススメなのですが、大人っぽさを程よくドレスダウンしてくれるジャケパンですから、スーツコーデの靴を履くとちょっと違和感が出るもの。
そこで紹介したいのが、カジュアル度が高いと言われる以下のデザイン。
例えば、鳥の翼のような装飾がつま先についた「ウィングチップ」。
つま先についたU字型のチップが特徴の「Uチップ」。
ヒモがなく、スリッポンデザインの「ローファー」。
このあたりが革靴で大人っぽい雰囲気を出しつつ、硬さが抜けてカジュアルな雰囲気になるのでオススメです。
型の次にポイントなるのが「色」。
主流は黒と茶色かと思われますが、黒の方がフォーマルな印象になり、茶色の方がカジュアルなコーデに向いていると言われています。
尚、同じ茶色でも、色が薄まるほどカジュアル度が増すと言われているので、色で悩んだ際はこの点について考えると良いかもしれません。
もう一つカジュアルさを醸し出すと言われているのが、羽根のタイプ。
「内羽根」と呼ばれるタイプは結婚式などフォーマルなイベントに重宝されるタイプです。
一方でカジュアル感が出るタイプと言われているのが「外羽根」。
「内羽根」タイプはヒモを通す部分が靴と一体化しているのに対して、「外羽根」タイプは外側にはみ出ており、外羽根タイプの方がカジュアルコーデにマッチすると言われています。
オススメブランド&メーカー(国内編)
ジャケパンコーデに合う靴について、「型」、「色」、「羽根」の3点についてお話しましたが、次はオススメなブランド&メーカーを紹介していきます。
まずは日本を代表する3つのブランドとメーカー。
国内メーカーは”Made In Japan”という安心の品質も魅力的ですが、手厚いアフターサービスや、オーダーサービスも見逃せませんね。
ひとつずつ紹介していくので、是非チェックしてみてください。
Regal
“Regal”は1902年に設立した現リーガルコーポレーション社が、1961年にスタートさせたブランドです。
元々はアメリカのブラウン社(現クラレス社)と技術導入契約を締結したのがきっかけですが、現在では商標権を取得済み。
尚、Regalは創業当初よりグッドイヤー・ウェルト式製法を得意とし、外観だけでなく、履き心地や、体への影響を配慮したデザインが高い評価を得ています。
メンズではドレスシューズとカジュアルシューズの両方、そしてメンズのみでなくレディースも取り扱っており、昔ながらの定番のモデルから、トレンドをいち早く取り入れたモデルまで、幅広い商品を展開が特徴です。
Regalは既製品の販売はもちろんですが、パターンオーダーも受け付けています。
「プレーントゥ」、「ストレートチップ」、「ローファー」など16種類のデザインにはじまり、2種類のトゥシェイプ、10種類の素材とカラー、12種類のソール、4種類のヒールといった選択肢の中からカスタマイズできる仕組みです。
尚、納期はオーダーより約60日後となっていますが、リーガルの本流である「グッドイヤー・ウェルト式製法」で自分だけの一足をオーダーできるのは魅力的ではないでしょうか。
Regalが展開する5つのライン
Regalは現在4つのラインを展開しています。
“Regal”はその何の通りメインブランドとなりますが、ビジネス向けのモデルが多いのが特徴。
“Kenford”は「リーガルの弟分」とも言われており、リーガルの伝統と技術を引き継ぎならが、1万円代の価格設定が魅力的です。
“Clarks”はビジネス用のみならず、カジュアルシューズやブーツも取り扱っているのが特徴。
“hiromichi nakano”はファッションデザイナーの中野裕通氏による、デザインブランドで、トレンドを取り入れたデザインが中心となっています。
「リーガルリペア」について
Regalでは多くの場合、オリジナルのパーツと交換が可能です。
修理を担当するのは60年以上のキャリアを持つ職人など5人で、20年前、30年前に作られたオリジナルの木型も残っているとのこと。
多くの修理店では難しいのですが、リーガルリペアでは基本的に純正のパーツのみを使うため、靴が作られた当初のフォルムに限りなく近い状態に戻す事ができると言われています。
大塚製靴
大塚製靴は1872年の創業。
西洋の「靴」という新しい文化を、日本人の足に合った物を作ることにより定着させることに専心してきたメーカーと言われています。
ニーズが多様化する現代に合わせ2005年にはオーダーシューズ専門の“OTSUKA M-5”をオープンしたり、同年にはまた直営店を六本木ヒルズの4階にオープンしたりと、近年も新しい動きを見せているメーカーです。
大塚製靴が展開するラインナップ
大塚製靴では以下のブランドが展開されています。
「Otsuka」は横浜工場での製造に拘ったメインブランド。
創業年である「明治5年」にちなんで”M-5”が名づけられたプレミアムブランドの”Otsuka M-5”
「シューマニファクチュアーズ『オーツカ』」は六本木ヒルズに店舗を構え、インポートコレクションやオーダーメイドのサービスを提供するブランド。
“Bon Step”は”Healthy Life”というキャッチコピーにあるように、フィット感を重視した、ウォーキング向けのモデルが展開されているブランド。
その他、”Johnston & Murphy”, “Pierre Cardian”, “Grenson”と言った海外ブランドも取り扱っています。
“Otsuka”の4つの特徴
ここではメインブランドである”Otsuka”に関する、4つの特徴をご説明します。
まずは”Yokohama Made”と謳っている通り、自社の横浜工場にて製造生産されている点。
受賞歴を持つ職人も有しており、その品質の高さは高い評価を得ています。
そして次の特徴は創業の明治5年より受け継がれている、秘伝の「木型」。
凹型の踵部分による足のホールド感や、デフォルトで足の形になっている中底の下の練りコルクなど、140年の歴史が詰まった木型は大塚製靴に欠かせない要素のひとつと言えるでしょう。
3つ目の特徴は素材で、厳選されたヨーロッパ原皮を使用した牛スムースがアッパーに使用されているとのこと。
そして最後の特徴が、大塚製靴オリジナルのソール。
センター部分にセラミック樹脂が配合されていることにより雨に強く、返りのよいフレックスゾーンにより、快適な歩行を実現しています。
大塚製靴のオーダーメイドについて
大塚製靴では、六本木ヒルズに店舗を構える「シューマニファクチュアーズ『オーツカ』」にてビスポーク(フルオーダー)に対応しています。
スタッフがあなたのニーズを伺い、採寸からオリジナルの靴型を製作。
デザインや使用素材も一から選べ、文字通り「フルオーダー」のサービスとなっています。
尚、一回の仮縫いを含め納期は約6ヶ月で、金額は300,000円からとなっています。
Scotch Grain
“Scotch Grain”は1978年にスタートした、ヒロカワ製靴のオリジナルブランド。
“Scotch Grain”という名は、スコットランド伝統の穀物模様の名前に由来しており、その穀物模様はしばしScotch Grainのシューズデザインに用いられているのが特徴。
工場は東京の墨田区に構えており、熟練の職人達がメイドインジャパンに拘り、一貫生産で靴作りが行われています。
3つのこだわり
一つ目のこだわりは「素材」で、社長自らが世界各国へ飛び回りし直談判。
ドイツ、フランス、イタリア、イギリス、国内では姫路や栃木から厳選された素材を取り寄せているとのこと。
二つ目のこだわりは「木型」で、削り出しの単位はコンマ数ミリの細かさ。
日本人の足の形状や歩き方を踏まえデザインされており、創業時から作り上げた木型は約1万足分に上ります。
そして三つ目のこだわりは「製法」で、Scotch Grainは創業時からグッドイヤー・ウェルト製法を採用しているのですが、その理由は「直しつづけながら、大切に長く使い続けてほしい」から。
グッドイヤーウェルと製法で作られた靴は、靴底の張り替えができることから、リペアを行うことにより長く履き続けられると言われています。
一足の靴を磨き続け、履き続け、味のある一足にしてほしい、そんな願いを込められている、とのことです。
修理専門工場の「匠ジャパン」の存在
「匠ジャパン」はScotch Grain修理専門工場で、Scotch Grainの直営店及び全国の製品取扱から修理を申し込む事が可能です。
片方の靴のみの修理の場合でも、もう片方のメンテナンスも対応し、またScotch Grain専門の修理会社のため、交換パーツは全て純正パーツとなります。
ちなみにオールソールで修理の場合は「中敷き」、「靴ヒモ」の二点が無料の上、ワックス仕上げも込み。
Scotch Grainはこうして専門の修理店とグッドイヤーウェル製法により長年履き続けることができるので、とても魅力的なのではないでしょうか。
オススメブランド&メーカー(海外編)
日本を代表する3つのメーカー・ブランドを紹介しましたが、次は海外編。
こちらは世界からイギリスとイタリアのメーカー・ブランドをピックアップしたので、こちらもチェックして頂けたらと思います。
Sanders
“Sanders”は1873年にイギリスのノーサンプトンシュー州ラシュデンにてサンダース兄弟が設立した靴メーカー“Sanders & Sanders”のブランドです。
伝統的なグッドイヤー・ウェルト製法を今でも採用し続ける一方で、コンピューター制御システムの機械生産システムも取り入れており、時代に即したシューズ作りを行っているとのこと。
また、イギリスの靴メーカーでは数社にしか与えられていないISO09002を取得しており、日本をはじめとして世界30カ国以上に販路を広げています。
そしてこちらが、SandersのMilitary Ghillie Shoe。
大人っぽさを醸し出しつつ、特徴的な鳩目とヒモの形状など、遊び心を垣間みることができる一足ではないでしょうか。
Tricker’s
Tricker’sは1829年の創業以来一家が引き継いでおり、吟味された素材と職人の技と共に、伝統を守り続けているシューズメーカー。
Sandersと同じくイギリスのノーサンプトンに工場を持ちますが、Tricker’sの工場はノーサンプトン最古のグッドイヤー・ウェルテッド工場として有名です。
ロンドンの直営店舗には、英国王室チャールズ皇太子御用達の紋章が掲げられており、その品質は折り紙つきです。
そんなTricker’sで人気なのが、カントリーブーツ。
「イギリスのカントリーブーツといえばTricker’s」と言われるほどその人気は高く、長く履いていきながら経年変化を楽しめるのも魅力の一つです。
こちらはTricker’sの代表モデルでもある”Stow”。
外羽根のウィングチップということでカジュアル感と、コーヒーブラウンの大人っぽい色合いのバランスが魅力ではないでしょうか。
Santoni
Santoniは1975年創業のイタリアンメーカー。
今では創業者のアンドレア・サントー二から息子のジョゼッペへと世代交代し、高級ブランドとして世界に認知されています。
尚、今ではメンズの靴のみならず、レディース靴、子供靴、アクセサリーまで取り扱っています。
他のブランドは一つの製法にこだわり、ブランドのテーマとしても掲げるほどですが、Santoniはモデルによって「サンクリスピーノ」、「ベンティヴェーニャ」、「マッケイ」、「グッドイヤー・ウェルト」といった製法を使い分ける珍しいブランドです。
そんなSantoniからのローファーがこちら。
木型が細身で、つま先が若干長めのロングノーズ仕様が特徴。
素材にカーフレザー使用しており、Santoniが得意とするハンドペイントと相まってヴィンテージの様な深みのある色合いに仕上がっています。
またソフトな履き心地も特徴で、初めての日から違和感無く履けると評判です。
Stefano Bemer
Stefano Bemerは1988年創業の、新興ブランド。
イタリアはフィレンツェに本拠地を置き、創業者Stefano Bemer自身が自分の名前をメーカー名にしたとのこと。
Stefano Bemerは素材のバリエーションが豊富なことで知られ、昆虫類、山羊、ゾウ、サメ、カバなど、靴には滅多に使われることの無い素材を使用することから、彼は「革の魔術師」と呼ばれるようになりました。
そしてこちらがStefano Bemerからの”Model 6230”
ツートーンが特徴的な一足で、コントラストが高級感を醸し出す一足となっていますが、特別な日のコーデに取り入れてみてはいかがでしょうか。
Artioli
Artioliは1945年にイタリアのミラノにて創業した靴メーカー。
10人にも満たない小さな工場からスタートしましたが、数年後には100人を超える規模になり、現在では1日36,000足を生産するまでになりました。
なめしは一切化学製品を使わず、天然のものにこだわったり、使用する革も厳選された上質なもの中から更に審査をくぐり抜けた1%のみを使ったりと、素材へ強いこだわりを持っています。
そんなArtoliの愛用者はフレッド・アステア、フランク・シナトラ、ロバート・デニーロ、ケネディファミリー、マイケル・ジョーダンなど、多くのセレブリティ達に愛されてきました。
こちらは最高級レザーとの呼び名も高い「ベビーカーフ」を使用。
しっとりと柔らかい質感が特徴で、足を優しく包み込んでくれるような履き心地で、ドレッシーなコーデにオススメな一足です。
まとめ
以上、「ジャケパンに合う靴」というテーマの基、ジャケパンにオススメな靴の概要から、国内外でオススメなブランド・メーカーを紹介しました。
まず、ジャケパンにオススメな靴の概要については
-ジャケパンにマッチするカジュアル度が高い3つのデザイン
-黒と茶色で迷った際の選ぶ基準
-外羽根と内羽根の違い
といったテーマについてお話しています。
これらを知っておくと靴を選ぶ際、自分の目指すコーデに合う靴を選びやすくなるので、知っておいて損は無いかと思います。
続いては以下の国内ブランド・メーカーを紹介しました。
-充実したパターンオーダーとリペアサービスが特徴の「Regel」
-「Yokohama Made」、「木型」、「素材」、「オリジナルソール」といった4つの特徴を持つ「大塚製靴」
-社長自らが素材の調達に携わり、自社の専門修理工場も持つ、「Scotch Grain」
どれも日本国内のブランドらしくサービスが充実しているので、長く履いていくことができる一足が見つかるのではないでしょうか。
そして最後に紹介したのが海外のブランド・メーカー。
紹介したのは以下の5つ。
-イギリスで一握りの靴メーカーしか与えられていないISO09002を取得し、伝統的なグッドイヤー・ウェルト製法にこだわる「Sanders」
-ロンドンの直営店には英国王室チャールズ皇太子御用達の紋章が掲げられている、カントリーブーツが人気の「Tricker’s」
-ハンドペイントが何とも言えない質感を醸し出すイタリアンブランド「Santoni」
-サメ、カバ、ゾウ、昆虫類といった靴では通常使われない革を使用し「革の魔術師」との呼び名を持つ職人が創業したメーカー「Stefano Bemer」
-ロバート・デニーロ、マイケル・ジョーダン、ケネディファミリーといった超一流セレブリティも愛用する「Artioli」
メーカーによってカジュアルなブーツやローファーが得意なブランドや、ドレスシューズが得意なメーカーもあるので、目指すコーデに合わせて選ぶのがオススメです。
以上となりますが、この記事がジャケパンの靴選びに役立てば幸いです。