大人の装いにオススメな「ジャケパン」。
普段はスーツで仕事をする人も休日にお出かけをする際、行く場所やイベントの内容によって大人っぽい格好をしたい時があるかもしれません。
ジャケットとパンツを組み合わせるジャケパンは大人の雰囲気を出しつつ、スーツの様な堅苦しさが無いので大人の服装にピッタリなのです。
また「ビジネスカジュアル」といった呼び名で私服を受け入れる企業も増えてきていますし、ビジネスシーンにおいてもジャケパンは大人の男のファッションとして人気が上がってきています。
しかし。
いざ「ジャケパンにしよう!」と思っても、どこから手を着ければいいか分からないもの。
ビジネスカジュアルを取り入れはじめた会社の場合、周りが徐々にジャケパンコーデになっていくのに自分だけ取り残されたら、ちょっと嫌ですよね。
そこで今回はビジネスシーンを中心に、ジャケパンアイテム定番のブランドを6つピックアップしました。
どれも魅力的なブランドなので、是非最後までチェックして頂けたらと思います。
Brooks Brothers
Brooks Brothersは「アメリカントラディショナル」と呼ばれる、アメリカ発祥のメンズファッションスタイルの代表的ブランドです。
創業は1818年まで遡り、創業地はアメリカのニューヨーク。
創業者のヘンリー・サンズ・ブルックスは「最高品質の商品だけをつくり、取り扱うこと。適正な利益のみを含んだ価格で販売し、こうした価値を商品に求め、その価値を理解できる顧客とのみ取引すること。」を理念に掲げ、創業以来リンカーンをはじめとしたアメリカ歴代大統領やハリウッドセレブにも愛用されてきました。
Brooks Brothersは1979年に日本にも上陸し、以来ビジネスパーソンをはじめ、メンズファッションに欠かせないブランドとして高い人気を誇っています。
尚、Brooks Brothersをはじめとした「アメリカントラディショナル」系のスーツ、ジャケットの特徴としてしばし挙げられるのが「I型」と呼ばれるウェストに絞りの無いシルエット。
「サックブレザー」、「サックジャケット」といった呼び名もありますが、このシルエットのメリットはお腹周りが気になる人はスタイルを補正でき、細身の人は体を太目に見せることができることです。
ブリティッシュ及びイタリアンブランドの様な華やかさよりも、責任感のある、真摯なイメージを与えられるシルエットと言えるかもしれません。
お勧めはアメトラ派ご用達の紺ブレ
そしてこちらがBrooks Brothersからオススメのジャケットで、カラーはアメトラスタイル定番のネイビー。
ストレッチ素材を使用しているので窮屈さを感じさせない着心地なのと、生地の表面に細い波上の凹凸が施されているので、清涼感のあるサラっとした肌触りが特徴です。
またアメリカントラディショナル系のジャケットの特徴が、ナチュラルなショルダーライン。
上記画像のジャケットも肩パッドは最小限に抑えられており、軽い着心地に仕上がっています。
ブリティッシュスーツは厚めの肩パッドを使用することにより、男性のたくましさをアピールする構築的なシルエットが主流と言われていますが、アメリカントラディショナルは逆にナチュラルなシェイプで、着疲れしない作りになっているのです。
また、Brooks Brothersと言えばネクタイなしで使える「ボタンダウンシャツ」の生みの親としても有名。
ジャケパンでもカジュアルにノーネクタイで決めたい時や、あるいはクールビズ時のコーデなどにおいてボタンダウンシャツは必須アイテムです。
ネクタイなしでもキレイな形状を維持できる襟もポイントですが、程よいカジュアルっぽさが演出できるオクスフォード生地も特徴。
そしてこちらのシャツは独自の加工により家庭の洗濯でもシワにならず、パリっとした着心地が長く続くモデルになっています。
尚、Brooks Brothersは東京の青山に本店を構えている他、全国各地の百貨店を中心に直営店を展開しているので、気になる方はお近くの店舗へ足を運んでみてください。
RALPH LAUREN
“RALPH LAUREN”は1967年創業のアメリカンブランドで、Brooks Brothersと並んでアメリカントラディショナルを代表するブランドとして知られています。
元々はネクタイのブランドとしてはじまりましたが、1968年にメンズウェア、1971年にウィメンズウェアへと取扱いを広げていきました。
そして1986年にはアメリカ人デザイナーとして初めてフランスのパリに路面店をオープンし、映画「アニー・ホール」ではRALPH LAURENの衣装が使用されたことから話題に。
2006年には東京の表参道にアジアの旗艦店をオープンし、後に銀座にも路面店をオープンしました。
やっぱりシャツが強いRALPH LAUREN!
ポロシャツが有名なRALPH LAURENですが今回紹介したいのはRALPH LAURENのドレスシャツ。
RALPH LAURENのシャツの特徴として挙げられるのが、襟のサイズです。
他ブランドに比べると小さ目にデザインされており、上品な印象なのがポイント。
またRALPH LAURENはラインが複数展開されているため、1万円代で手に入るモデルもあり、このクラスのブランドとしてはリーズナブルな点もメリットです。
そしてカジュアルシャツもオススメ。
こちらは薄手のリネン材を使用したボタンダウンシャツ。
特殊加工により日に焼けたようビーチシャツの様な風合いに仕上がっており、カジュアルなジャケパンにお勧めの一着です。
またRALPH LAURENは表参道に旗艦店を構えている他、全国各地に百貨店を中心に直営店を展開しています。
Thom Browne
Thom Browneは2001年に創業したアメリカンブランド。
創業者のThom Browne氏は自分のブランドを立ち上げる前は俳優業、そしてRALPH LAURENに従事していた経験を持ちます。
ブランド設立後はスーツ、ネクタイ、ニットと取扱い製品の幅を広げていき、2004年には既製服のコレクションをニューヨークで発表。
2005年にはCFDAファッションアワードにて「メンズデザイナーオブザイヤー」を受賞しています。
近年はスーツ、ジャケット、カーディガン、シャツといったジャケパングッズが人気ですが、Brooks Brothersとのコラボレーションとして生まれた”Black Fleece”や Monclerとのコラボレーションで生まれた”Moncler Gamme Bleu”など、他ブランドとのコラボレーションでも話題を呼びました。
ちなみにこちらThom Browneのスーツ。
ご覧のとおり踝が見える丈のパンツが特徴的でして、このハイウェストに合わせジャケットはVゾーンが狭めにデザインされています。
アメリカンブランドと言えばI型のゆったりとしたシルエットが主流ですが、そんな中でもThom Browneはダーツを入れたウェストラインなど、スタイリッシュにスーツをデザインしているのです。
50, 60年代を彷彿させるグレージャケットが魅力
そしてThom Browneからジャケパンアイテムとしてオススメなのがグレージャケット。
デザイナーであるThom Bronwe自身グレースーツが好みとのことなのですが、Thom Browneのスーツはハイウェスト仕様でして、袖と裾の長さがほぼ同じなのが特徴です。
これは単体で売られているジャケットにおいても同じで、スーツのスラックスと同様に踝丈でオシャレに着こなしてみてはいかがでしょうか。
尚、こういったThom Browneのテイストは50, 60年代のアメリカンファッションが由来と言われているのですが、Thom Browne氏が語る彼流のスーツの着こなしが、「綺麗に仕立てられたスーツにラフなオクスフォードシャツを合わせる」ということ。
こちらがThom Browneのボタンダウンシャツですが、このように洗いが掛かったシャツとジャケットを合わせるのも、こなれた感が出るのでオススメです。
尚、Thom Browneは全国各地の百貨店、セレクトショップにて取り扱っているので、気になる方は是非チェックしてみてください。
HUGO BOSS
HUGO BOSSはドイツ発祥のラグジュアリーブランド。
創業は1923年で戦時中は軍服の生産を請け負っていましたが、戦後の1950年代からオーダースーツを扱い、1960年代からは既製服を扱うようになりました。
1970年代には肩幅の狭いダブルボタンのブレザーを発表し、これが大ヒット。
その後も香水、ゴルフウェア、テニスウェア、時計、財布と多岐に渡る製品ラインナップを展開し、ラグジュアリーなトータルブランドとして世界100カ国以上に、5000店舗以上展開しています。
そんなHUGO BOSSはアメリカントラディショナルにも通ずる、I型のフォルムや飽きのこないシックなデザインが特徴です。
何年先も着られるシンプルなジャケットが魅力
こちらはイタリア産のヴァージンウールを使用した一着ですが、HUGO BOSSの「Create Your Look」コレクションの一つ。
このコレクションは自分の体形に合わせて、ピッタリな一着を選べるコレクションなのですがサッカードイツ代表の選手達も愛用していることで知られています。
尚、生地はグアベロ製のSuper130を使用しており、深みのある光沢感と特徴。
シルエットはHUGO BOSS主流のI型ですが、近年のトレンドに合わせて全体的に細身に仕上げられていまます。
そして、こちらはHUGO BOSSのスポーツコートシリーズ。
“Ronen”と名付けられたこのシリーズはクロスハッチパターンがあしらわれておりHUGO BOSSらしくシンプルでクラシックなデザインながらも、アクセントが加わったジャケットとなっています。
尚、HUGO BOSSは路面店を表参道に構えている他、全国の百貨店無いに直営店を構えているので、お近くの店舗にてHUGO BOSSのラグジュアリーな世界観に触れてみてください。
BURBERRY
BURBERRYはイギリスを代表する高級ファッションブランド。
創業は1856年で160年以上の歴史を持つ老舗ブランドです。
無名だった創業時から彼らの名前を広めることになったキッカケと言われているのが、「ギャバジン」と名付けられた防水生地の開発。
創業者のThomas BURBERRY氏は耐久性、防水性に優れたこの生地使用し、当時ニーズの高かった防水コートを作ったのですが、これが大ヒットしたのです。
軌道に乗ったBURBERRYはその後も新しい商品を世に発表していきますが、次の転機となったのがトレンチコートの元になったと言われている「タイロッケンコート」。
防水面など機能性に優れたこのコートは第一次世界大戦においてイギリス軍の軍事用品の一つとして重宝されましたが、終戦後はそのデザイン性から「トレンチコート」として一般庶民へ浸透していきました。
現代に置いてもスーツコーデ時のコートとして人気ですし、皆さんも知らずのうちにこのトレンチコートを着ているかもしれません。
そんなBURBERRYは上品でクオリティの高い製品が人気を呼び、高級ブランドの一つとして人気を得ています。
トレンチコートはもちろんジャケットも一級品
BURBERRYと言えばやはりトレンチコート。
冬場のジャケパンにBURBERRYのトレンチコートを加えれば、あなたのジャケパンコーデもレベルアップするはず。
ちなみにBURBERRYのトレンチコートはシルエット別に「チェルシー」、「ウェストミンスター」、「ケンジントン」、「サンドリガム」といったシリーズがあり、いずれもショート丈、ミディアム丈、ロング丈が扱われているのでラインナップが豊富です。
BURBERRYを一躍有名にしたギャバジン生地のノウハウは現代にも引き継がれており、細身のウェスト、丹念に仕立てられた襟とガンフラップが特徴。
また、BURBERRYのシンボルとも言える「バーバリーチェック」が襟裏にあしらわれているのもポイントです。
しかし、BURBERRYの魅力はトレンチコートだけではありません。
ジャケットもお勧めなのですが、こちらは軽量なカシミヤで仕立てられたテーラードジャケット。
軽量で通気性の良いカシミヤは暖かい季節での着用にもマッチしており、オールシーズンで着ることができます。
また、トレンチコートと同様に襟裏にバーバリーチェックがあしらわれていたり、パッチポケットがカジュアルな雰囲気を醸し出していたりと、上品なオシャレが楽しめる一着です。
TAKEO KIKUCHI
最後に紹介する”TAKEO KIKUCHI”は日本人デザイナーの菊池武夫氏が1984年に設立したブランド。
パリでコレクションを発表した経験も持つ菊池氏ですが、日本人として初めてパリに紳士服の店舗を開いた実績でも知られています。
そんな”TAKEO KIKUCHI”は「London Pop」というコンセプトを掲げており、その名の通りブリティッシュテイストが基盤。
しかし、ただ単にブリティッシュテイストのアイテムを扱うのではなく、30代前後の男性をターゲットにした、コーデに応用しやすいデザインが特徴で、価格帯もリーズナブルなのが特徴です。
ジャケパン初心者で、いきなり高級な海外ブランドには手を出しづらい・・・そんな人はまずこのブランドのアイテムを手にしてみてはいかがでしょうか。
どのアイテムも安定したクオリティの国内ブランド
まずはジャケットから紹介。
こちらはイタリアの生地メーカー”Subalpino”社の生地を使用しているのですが、ストライプ部分にブークレー糸を使用し、遊び心が詰まった仕様になっています。
シルクの光沢感と、リネンのシャリ感が清涼感を漂わせる、春夏にピッタリなジャケットで、肩パッドを使用しない軽い着心地と、ナチュラルなシルエットが魅力です。
そして、テーラードジャケットに相性抜群なスラックスパンツがこちら。
ウォッシャブルなストレッチ素材が配合されており、機能面も充実。
また、ふくらはぎ部分に余裕を持たしつつ、股下を細めることによりスッキリとしたシルエットに仕上がっています。
そんなTAKEO KIKUCHIですが、渋谷明治通りの本店をはじめ、全国各地に店舗展開しているので、お出かけの際に立ち寄ってみては。
まとめ
今回はビジネスシーンを想定したジャケパンにお勧めのブランドを6つ紹介しました。
ビジネスシーンとなるとある程度の質や、上品さが求められますから、ブランド選びは大切。
そんな中ピックアップしたブランドは以下の6つ。
-Brooks Brothers
-RALPH LAUREN
-Thom Browne
-HUGO BOSS
-BURBERRY
-TAKEO KIKUCHI
“Brooks Brothers”は「アメリカントラディショナル」と呼ばれるアメリカ発祥のメンズファッションスタイルの代表格で、特にスーツは歴代のアメリカ大統領も愛用するほど。
“RALPH LAUREN”もBrooks Brothersと並ぶ「アメリカントラディショナル」系ブランドで、ポロシャツが有名でゴルフウェアとしても人気ですが、複数のラインを展開しているので自分にピッタリなアイテムが見つかるはず。
“Thom Browne”は創業者のThom Browne氏がRALPH LAURENに従事した後に自ら立ち上げたブランドで、新興ブランドながらもCFDAファッションアワードにて「メンズデザイナーオブザイヤー」を受賞し、グレーのハイウェストスタイルのテーラードコーデアイテムがイチオシ。
“HUGO BOSS”はドイツ発祥のラグジュアリーブランドで、シンプルなデザインに徹底することにより、高級素材の質感を活かし、何年先まで着続ける事ができるモノ作りが魅力です。
“BURBERRY”はイギリス発祥の高級ブランドで、トレンチコートの生みの親とも言われる老舗ですが、コートやジャケットの襟裏にオリジナルのチェック柄があしらわれていたり、ポケットや刺繍にカジュアルな要素を詰め込んだりと、大人の上品なオシャレが楽しめるブランド。
“TAKEO KIKUCHI”は日本人として初めてパリに紳士服店を持ったデザイナーとしても知られる菊池武夫氏が創業したブランドで、「London Pop」をコンセプトにブリティシュテイストを基盤にしつつ、日本人にも受け入れられやすいデザイナーで人気を得ています。
以上、国内外4か国のブランドを紹介しました。
どれもビジネスジャケパンに取れ入れても恥ずかしくないブランドですし、いずれも日本全国各地に店舗展開されているので、きっとあなたの近くにもお店がみつかるはず。
これからジャケパンのアイテムを揃える場合はブランド選びに悩むも知れませんが、少しでも役に立てば嬉しく思います。