仕事着として着る人も多い「スーツ」。
毎日着る物ですから、仕事のヤル気を上げるためだったり、ライバルに差をつけるためだったり、はたまた自分へのご褒美として奮発して高級なスーツの購入を考えている人もいるのではないでしょうか。
しかしスーツについて調べていくうちに「オーダーメイド」、「オーダースーツ」、「特注」といったキーワードを目にする事があるはず。
自分の体にピッタリな作りで、自分で好きな生地や型を選び、自分のためだけに作られるスーツ。
せっかく購入するのであればお店に並んでいる既製服では無く、世界で一つしか存在しないオーダーメイドのスーツにしてみませんか?
そこで今回はオーダーメイドに対応するお勧めのブランドを8つピックアップしました。
紹介するブランドはアメリカ、イギリス、ドイツ、イタリアといった国々のブランドで、どれも世界を代表する高級ブランドとして知られているもの。
それぞれ本拠地は海外にありますが、本国と同じ内容のサービスを日本で受ける事ができるブランドも多いので、是非参考にして頂けたらと思います。
「メイド・トゥ・メジャー」とは?
スーツをオーダーする場合、様々な呼び名があることをご存知でしょうか?
一例を挙げると、「イージーオーダー」、「パターンオーダー」、「フルオーダー」、「ス・ミズーラ」等々。
オーダー方法によって選べる生地の数、スーツの型、選べるサイズの範囲が異なるのですが、同じ名称であっても店舗によって内容が異なる場合があり、一括りにどのオーダー方法がどういった内容か説明しにくい部分があります。
この様に様々なオーダー名称がある中、今回皆さんに紹介したいのは高級スーツブランドが揃って提供するオーダーサービス「メイド・トゥ・メジャー」。
指先まで採寸し、好みの生地やスーツのスタイルをセレクトするなど、多くのテーラーで「フルオーダー」と呼ばれるものに近いオーダー内容となっており、周りに差をつけるべく特別な一着をお求めの方にお勧めのオーダー方法です。
尚、今回はこのメイド・トゥ・メジャーのサービスを提供している高級スーツブランドを8つピックアップしたので、参考にして頂けたらと思います。
Ralph Lauren
Ralph Laurenはアメリカントラッドの代表格として知られる、アメリカ発祥のファッションブランドです。
映画「アニー・ホール」で主人公がRalph Laurenの服を着用したり、北京オリンピック時のアメリカ代表選手達の公式ウェアを担当したりと言った実績を持ち、ポロシャツをはじめとしたゴルフウェアも世界中で人気を博しています。
Ralph Laurenは上流階級の代名詞ブランドともしばし表現されますが、そんなRalph Laurenは期間限定でメイド・トゥ・メジャーのサービスを過去に開催しています。
期間中は直営店や全国に約120展開されている百貨店でサービスを受けつけ、品質の高さもさることながら12万円前後からの取扱いという価格面も魅力的。
尚、表参道店や阪急メンズ大阪と言った店舗では本国から駆け付けたスタッフによるサービスも提供されるとのことで、Ralph Laurenの最高級ラインである「Purple Label」のオーダーメイドも受け付けています。
Ralph Laurenのスーツはトレンドを追わず、アメリカントラッドを代表するI型シルエットのスーツを強みでして、男性的でたくましいイメージのスーツをお探しでしたら、Ralph Laurenをチェックしてみてはいかがでしょうか?
Henry Poole
Henry Pooleはイギリスにて1806年に創業した老舗のテーラーブランド。
首都ロンドンには「スーツの聖地」と呼ばれる「サヴィル・ロウ」という場所があるのですが、Henry Pooleは1846年からそのサヴィル・ロウに本店を構えています。
老舗のブリティッシュブランドらしく肩パッドを使用した男性的なシルエットを継承しつつ、現代的なウェストがシェイプされたモデルも揃えている点が特徴。
そんなHenry Pooleは1858年にナポレオン3世から王室御用達を受けており、その後も国内ではチャーチル元首相、そして日本では昭和天皇、吉田茂元首相といった人々に愛用されています。
Henry Pooleはオーダーメイドを中心としていますが、日本でも以下7店にてオリジナルの型紙を基に、生地やサイズを特注できるメイド・トゥ・メジャーを実施しています。
・藤崎店
・イセタンメンズ新宿店
・日本橋三越本店
・銀座三越店
・松坂屋名古屋店
・阪急メンズ大阪
・岩田本店
・イセタンメンズ新宿店
・日本橋三越本店
・銀座三越店
・松坂屋名古屋店
・阪急メンズ大阪
・岩田本店
尚、日本では年に二回、ホテルオークラ東京にてフルオーダーが可能なトランクショーも開かれています。
トランクショーは本国のスタッフが2,000種を超える生地を持参して来日する出張オーダーイベントでして、サヴィル・ロウ本店と同じ内容のサービスを日本で受ける事ができるとのこと。
世界の上流階級の人々に愛されたHenry Pooleですが、歴史を重んじる本格志向なスーツをお探しの人にお勧めです。
PRADA
PRADAは1913年にイタリアのミラノにて創業したラグジュアリーブランド。
元々はバッグや財布等のレザーアイテムのみを扱っていましたが、レディースのシューズやウェアからはじまり、1995年にはメンズウェアもスタートしました。
プラダのスーツの特徴としばし挙げられるのが「華やかさ」。
例えばスーツの襟部分であるピークドラペルが珍しい形状になっていたり、イタリアンスーツらしく細身で男性のセクシーさと強調するシルエットになっていたり、都会的な華やかな点が特徴です。
そんなPRADAのスーツですが、日本ではメイド・トゥ・メジャーサービスが提供されています。
スーツのみならずコート、シャツの注文も受け付けており、全アイテム熟練の職人による手作業で製作されるとのこと。
尚、日本においては以下4店舗にてメイド・トゥ・メジャーが実施されています。
・青山店
・銀座店
・心斎橋店
・神戸店
・銀座店
・心斎橋店
・神戸店
PRADAでのメイド・トゥ・メジャーの特徴は各店舗に専用のVIPルームが設けられている点。
プライベートで親しみやすい雰囲気のなか、特別なトレーニングを受けたスタッフによる採寸にはじまり、生地の選択、ディテールの打ち合わせを行い、あなただけの一着を作り上げていきます。
イタリアを代表する高級ブランド”PRADA”のスーツですが、華やかな一着を探している人にお勧めです。
Dege & Skinner
Dege & Skinnerも「スーツの聖地」と呼ばれるロンドンのサヴィル・ロウ発祥の老舗テーラーブランド。
今でも創業者一族によって運営されており、本店ではフルオーダーのみを扱っているとのことです。
ブリティッシュブランドの特徴である構築的な肩周りのつくりと、美しい曲線が特徴で4代目のウィリアム・スキナー氏曰く「男らしく、しかもファッショナブルなラインで、英国的なウェストのシャープがポイント」とのこと。
Dege & Skinnerは伊勢丹新宿店メンズ館とのコラボレーションでメイド・トゥ・メジャーを開催しているのですが、ゲージ服を基に各所の寸法を調節し、1,000種以上の生地から好みの物を選ぶことができます。
尚、過去2013年には4代目のウィリアム・スキナー氏本人が来日しましたが、今後もそういったイベントが開かれる予定とのことなので、気になる人は是非チェックして頂けたらと思います。
尚、価格も10万円前後からとなっており、本場サヴィル・ロウのオーダースーツを比較的リーズナブルに手に入れたい人にお勧めしたいブランドです。
ARMANI
ARMANIは1975年に創業した高級イタリアントータルブランド。
創業者の一人であるジョルジオ・アルマーニ氏は創業前も紳士服デザイナーとして活躍してきた人物ですが、アルマーニ社の設立と共にレディースのデザインを開始し、キャリアウーマン時代を迎えていたアメリカとタイミングが合い、一躍話題になりました。
以来、ジュリア・ロバーツ、ミラ・ソルヴィーノ、リチャード・ギアといったハリウッド女優・俳優にも愛用者が増え、2,000年代にはアパレル以外にもホテルやリゾートの事業もスタートさせています。
「完璧主義者」、「巨匠中の巨匠」、「モード界の帝王」といった呼び名を持つデザイナーのアルマーニ氏が手掛けるスーツの特徴は「アンコン仕立て」。
アンコン仕立てとはジャケットの肩パッドや芯といった資材を極力省いた仕立てで、体のラインをより柔らかく、セクシーに見せるのが特徴です。
少ない装飾でシンプルに仕上げることにより、シルエットの美しさが際立つデザインとも言われています。
そんなARMANIは日本各地の直営店でメイド・トゥ・メジャーを実施しており、単に丈の長さやウェストを測るだけでなく、個々の微妙な体のクセを解消する補正も行っているとのこと。
スーツの型は2つのタイプから選ぶことができ、生地は400種類以上の中から表地だけでなく裏地も選ぶことができ、ボタンなどのディテールまで選択することが可能です。
尚、常時実施されているメイド・トゥ・メジャーとは別に、本国からフィッターが来日して開催される予約制のイベントもあります。
スーツは43万円以上からとリーズナブルでは無いかもしれませんが、高級イタリアブランドの極上の一着をお求めの方にお勧めしたいです。
HUGO BOSS
HUGO BOSSは1923年にドイツのメッツィンゲンにて創立した紳士服ブランドです。
ドイツを代表するラグジュアリーブランドで、日本にも青山に本店を構え、全国に40店舗以上の直営店を展開。
創業当初は軍服を生産していましたが、終戦後は男性用のオーダースーツを発表し、近年ではウィメンズ、そしてキッズ、そして現在ではメガネ、サングラス、バッグ、香水などを扱うトータルブランドになっています。
HUGO BOSSのスーツの特徴は男らしさを引き立てるクラシックなデザインと言われており、柔らかさを魅力とするイタリアンブランドとはまた異なるのがポイント。
高級スーツブランドとしての認知度も高く、一種の権威性も魅力の一つと言えるかもしれません。
そしてHUGO BOSSも2016年の3月から六本木ヒルズ店にてメイド・トゥ・メジャーをスタートさせました。
スタッフによるヒアリングにはじまり、寸法工程では60か所の調整をすることが可能で、あらゆる体型に対応できる内容となっています。
また約250種類の中から生地を選び、ボタン等のディテールを指定した後、ドイツの本社にて縫製され納品される流れとのこと。
価格は35万前後から、そして納期は8週間前後とのことで、男らしいクラシックな一着をお探しの人へ是非お勧めしたいHUGO BOSSです。
HACKETT LONDON
HACKETT LONDONは1983年創業のブリティッシュテーラーブランド。
元々はセレクトショップとしてスタートしたHACKETT LONDONですが、徐々に自社での紳士服の製造に注力していったと言われています。
90年代になるとヨーロッパ全土での認知度が高まり、特に人気が高かったスペインには初の海外店をオープン、その数年後にフランスのパリにも海外店をオープンしました。
伝統的なブリティッシュスタイルを継承しつつ、ロロ・ピアーナをはじめとしたイタリアンブランドも柔軟に取り入れることにより、顧客の好みに合わせた幅広いラインナップが特徴です。
そしてメイド・トゥ・メジャーもHACKETT LONDONの魅力の一つ。
工程はテーラリングコンサルタントとの面談からはじまり、採寸、そして本国の工場にてハンドメイドで作られていくとのこと。
内部トリミング、ライニング、ボタン、ポケットといったディテールまで指定可能です。
金額はオーダー内容によって多少前後しますが40万円前後からとなっており、納期は3ヶ月程とのこと。
店舗は
・銀座店
・心斎橋店
・名古屋店
・越谷レイクタウンアウトレット店
・伊勢丹新宿店メンズ館
・青山店
・心斎橋店
・名古屋店
・越谷レイクタウンアウトレット店
・伊勢丹新宿店メンズ館
・青山店
と展開されているので気になる方は是非、最寄りの店舗に立ち寄ってみてください。
Ermenegildo Zegna
Ermenegildo Zegna”ことゼニアは、1910年創業の生地メーカー。
イタリア発祥の高級生地ブランドで、今回紹介したアルマーニ、ラルフローレンといったブランドも実はゼニアの生地を使用しています。
そんな中、ゼニアは80年代に自社の生地を使用したスーツブランドもスタートし、生地ブランドだけでなくスーツブランドとしても人気を博しているのです。
尚、今では世界80か国以上に500店舗以上展開し、日本でも西武、伊勢丹、高島屋、阪急等の百貨店をはじめ、銀座や新宿には路面店も展開しています。
ゼニア製のスーツは世界各国の政治家や、実業家、そして日本でもエグゼクティブクラスの人々が愛用していることで知られ、各ファッション雑誌でもしばし「男の憧れ」として取り上げられるほど。
ゼニアもメイド・トゥ・メジャーを実施しており、世界トップクオリティの生地で自分だけのスーツを特注することができます。
目視では確認できない人々の左右非対称な部分も採寸し、400種類以上のラインナップから生地を選び、縫製は1ヶ月掛けて丹念に全て手作業で行われるとのこと。
また完成後のフィッティングは各ゼニアショップの他、自宅、勤め先、ホテルなど希望する場所で行う事が可能です。
ソフトで滑らかな質感、そして程よい光沢。
オールシーズンで着ることができる通気性の良さと、高い耐久性。
折角のオーダースーツですから、世界一流と呼ばれるイタリアンブランドのゼニアで作ってみたいと思いませんか?
まとめ
今回はオーダーメイドに対応している世界を代表する高級スーツブランド8つを紹介しました。
・アメリカ
・イギリス
・ドイツ
・イタリア
・イギリス
・ドイツ
・イタリア
以上4か国からそれぞれピックアップしましたが、どれも高級ブランドとして世界中にファンを持つブランドでして、雑誌では「男の憧れ」と紹介されるものも。
一つずつ振り返ると・・・
・世界を代表するスーツスタイルの一つである「アメリカントラッド」の象徴として知られる”Ralph Lauren”
・スーツの聖地、サヴィル・ロウ最古のテーラーブランド”Henry Poole”
・華やかでラグジュアリーな魅力が詰まった”PRADA”
・サヴィル・ロウ発祥ながらもリーズナブルさが魅力の”Dege & Skinner”
・「モードの帝王」、「巨匠中の巨匠」、「完璧主義者」といった異名を持つデザイナーによるスーツデザインが魅力の”ARMANI”
・男性的な肩周りのラインや構築的な作りが特徴の”HUGO BOSS”
・イギリス発祥ながら柔軟にイタリアンテイストも取り入れる”HACKETT LONDON”
・世界最高峰の呼び名が高い、超高級イタリアンブランド” Ermenegildo Zegna”
という8つのブランドを紹介しました。
オーダーメイドのスーツはそう頻繁に手を出せるものではありませんし、選ぶブランドは吟味したいところですよね。
もちろん世には紹介した以外のブランドもたくさんあるので、時間を掛けてゆっくりと探して頂けたらと思いますが、もし紹介したブランドの中に気にい合ったブランドがあれば嬉しく思います。
いつかあなたがオーダーメイドのスーツを手にし、スーツを着用する場でより一層活躍できるようになることを願っています。