20代の頃は合コン、あるいはパートナーとのデートにラフな格好で行っても何とも無かったけど、30代になるとそうはいかないもの。
特に出会いの場で女性は、男性の服装から素性を探るものですし、ここで周りと差がつくとなかなか挽回しにくいものです・・・。
あるいは奥さんや家族を連れて出かける際、あなたがしっかりとした格好をしていると、それだけで知らず知らずのうちに店員やスタッフさんはサービスに力が入るもの。(そして逆も然り・・・)
そんなことを知りつつ「もういい大人だし、大人っぽい格好がしたいけど、どこから手を付けたら良いか分からない」・・・
もしかしたらあなたはそんな悩みを抱えているかもしれません。
そもそも「大人っぽい格好」がどういった格好なのか分からないかもしれませんし、具体的にどんなお店でどんなアイテムを揃えればいいのか、分からないものです。
そこで今回は大人のメンズにオススメな「ジャケパン」コーデをテーマに、私がアイテムを一から揃えた体験レポートをお届けします。
本記事の通りにアイテムを揃えてみたり、あるいは一部だけ参考にしてみたり、何らかの形で役に立てて頂ければ嬉しく思います。
大人のメンズにジャケパンを勧めたい理由
まずは「ジャケパン」を勧める理由から。
「ジャケパン」というファッションスタイルは「ジャケット」と「パンツ」を組み合わせるスタイルで、スーツにも通じるフォーマルな印象を見る人に与えられるのがポイントです。
「大人っぽい」というのも、言い換えれば「しっかりしている」や「デキる男」という事とも言えるでしょう。
ですので「フォーマルな印象」というのは、大人のファッションに欠かせない要素。
しかし、だからと言って四六時中スーツを着るのは場違いな場合もありますし、ちょっと違いますよね。
つまりジャケパンはスーツのようなフォーマル性もありつつ、私服のカジュアルさも出るという、利便性の高いファッションスタイルなのです。
ですが街に出れば様々な種類のジャケットが売っていますし、その他のアイテムもどこから手をつければ良いか分からないもの。
そこでまずはお店選びについてお話します。
お店選びについて
ジャケパンのアイテムを購入するにはいくつかの選択肢があるのですが、それぞれ紹介します。
百貨店
百貨店は全国各地に展開されていますが、一部を紹介すると「東急」、「東武」、「西武」、「小田急」、「京王」、「伊勢丹」、「高島屋」、「松坂屋」、「三越」など。
他にもまだまだありますが百貨店の特徴として挙げられるのが、ハイブランドを取り扱っている点です。
伊勢丹新宿店のメンズ館を例にすると、イタリアを代表するラグジュアリーブランドである「Ermenegildo Zegna」をはじめとして、「Giorgio Armani」、「Brioni」、「Kiton」等々、4階のフロアだけでもそうそうたる顔ぶれとなっています。
この様に世界を代表するブランド物が手に入るのが百貨店の魅力の一つですが、どのブランドにするか決められない場合や、費用を抑えたい場合は別の選択肢を選んだ方が良いかもしれません。
スーツショップ
「洋服の青山」、「AOKI」、「コナカ」といったスーツ量販店、あるいは「The Suits Company」、「SUIT SELECT」、「Perfect Suit Factory」といった2プライスショップがあります。
スーツが主力製品ではありますが、ジャケットの単体販売やパンツやシャツといったジャケパンアイテムも売られているので、選択肢の一つとなるでしょう。
特に「The Suits Company」、「SUIT SELECT」、「Perfect Suit Factory」といったツープライスショップは1万円代から扱っており、俗に言う「掘り出し物」を見つけられることもあるようです。
セレクトショップ
ジャケパン初心者にオススメなのがセレクトショップ。
セレクトショップはショップのテーマに沿って集めた複数のブランドを扱うショップで、ショップによってはジャケパンにぴったりなテーラードアイテムがリーズナブルに売られているのが特徴です。
いくつか例を挙げると「Beams」、「Edifice」、「Journal Standard」、「Ships」、「Tomorrowland」、「United Arrows」、「Urban Research」といったのが日本を代表するセレクトショップ。
そんな中、私が選んだのは・・・「green label relaxing」。
green label relaxingはUnited Arrowsのブランドの一つで、数あるセレクトショップの中でもコストパフォーマンスに優れているのが選んだ理由です。
それではいよいよ具体的なアイテムについて触れていきましょう。
ジャケットはカノニコ!
私は以前からカノニコのファンで、green label relaxingを選んだのも実はリーズナブル且つ気に入ったデザインのカノニコのジャケットが売り出されていたから。
それがこちらのジャケット。
表面に粗野感を出すことでヴィンテージ感が演出されており、先染めのトロピカル生地、ドライタッチな風合いが特徴の一着となっています。
また生地がしなやかで軽く、普段着ているスーツのジャケットとは比べ物にならないほど快適な着心地に驚きました。
しかし迷ったのがサイズ選び。
最初に試着した46は若干余裕がある着心地でフォルムもちょうど良かったのですが、44もタイトなシルエットで46とは違う魅力がありました。
若干ゆとりのある46は大人っぽく、タイトめの44はスタイリッシュ、この二つの間で迷ったのですが44だと若干着心地に違和感があったので最終的には46を選ぶ事に。
以降、このジャケットを軸にしてシャツやパンツ等のアイテムを選んでいくことにしました。
カノニコを勧める理由
カノニコを選んだ理由はずばり「コストパフォーマンス」。
上記のジャケットも一流のイタリアンブランドの生地ながら税込みで30,240円という金額設定になっています。
カノニコはイタリア北部のビエラ地方に本拠地を置くイタリアの生地メーカーなのですが、創業は1936年で80年以上の歴史を持つ老舗ブランドです。
多くの高級生地ブランドがひしめくビエラ地方ですが、その中でも軽く、肌触りが滑らかで、そして贅沢な光沢感が人気の生地ブランドで「ヒューゴボス」、「バーバリー」、「アルマーニ」といった世界的に有名なラグジュアリーブランドもこぞってカノニコの生地を使用しています。
一方で今回の様に国内のセレクトショップで5万円未満の価格で扱われている場合もあり、コストパフォーマンスの高さも人気の理由と言えるでしょう。
実際に手に取ってみると分かるのですが、この金額帯でも上品な風合いに仕上がっており、ジャケパン初心者にはとてもオススメな選択肢です。
シャツはコーデに合わせて2種類!
続いてはシャツ選び。
とはいえジャケットの中に着るインナーはシャツだけとは限りません。
Tシャツやポロシャツ、カーディガンやジレなど、選択肢は様々。
しかし、今回私が目指したのは「ビジネスでも使えるフォーマル度のあるコーディネート」だったので、ここはシャツを選びました。
さてここでまた悩むポイントなのですが、シャツは大きく「ドレスシャツ」と「カジュアルシャツ」の二つに分かれます。
その名の通り、ドレスコーデ向きのシャツと、カジュアルコーデ向きのシャツが存在するのですが、迷った末私は2パターンのコーデを用意すべく両方とも購入しました。
ということで次はドレスシャツとカジュアルシャツについてお話しようと思います。
ドレスシャツ
ドレスシャツは上記画像を見てお分かりの通り、大きめにデザインされた襟が特徴。
尚、ドレスシャツは起源を遡ると元々は下半身まで長さがあったので股間を覆い、下着としての役割も担っていました。
その名残からか現代のシャツも着丈は長めになっているのですが、それはタックインした着丈がしっかりとパンツ内に収まるように、という意図もあるようです。
そんなドレスシャツですが、私が選んだのがこちらの一着。
上品な質感を醸し出すオックスフォード維生地で仕上げられており、ネクタイと合わせるドレスコーデにぴったりなシャツです。
また独自の防シワ加工も施されているため、アイロン掛けする手間も省けます。
ちなみにサイズ選びのポイントは首周りにピッタリ合わせることです。
ドレスコーデの場合はジャケットを脱がない事が前提なので、基本的に首回り及びVゾーン、そして手首周り以外のシャツの部分は見えません。
そのため、ジャケットから見える部分、つまり首回り、そして袖丈でサイズを合わせるのが鉄則と言われています。
カジュアルシャツ
上記画像はカジュアルシャツが並ぶ棚ですが柄モノが多く、色も緑、青、白、ピンク、グレイと多種多様ですね。
そんなカジュアルシャツの特徴としてしばし挙げられるのが「着丈の短さ」。
着丈が長いドレスシャツとは反対にカジュアルシャツは着丈が短いのですが、それはタックアウトコーデに対応しているからです。
そのためサイズの選び方も若干ドレスシャツの時とは異なってきて、ネクタイを締めないため首回りは余裕を見つつ、全体のフォルム、フィット感を見極めて選ぶと良いでしょう。
ちなみに私が選んだカジュアルシャツがこちら。
春にピッタリなインディゴシャツですが、ブルー系統のジャケットとも相性がよく、程よくコーデをカジュアルダウンさせてくれます。
パンツはスラックス!
上半身が固まってきたところで次はパンツ選び。
ビジネスでも使いやすいコーディネートを目指していたので、ここは迷わずスラックスを選択しました。
選択肢としてはチノパンやデニムもありましたが、ビジネスユーズを考えると上品で大人っぽい印象のスラックスがオススメです。
ということで選んだのがこちらのスラックス。
コットンツイル生地で仕上げられたスラックスで、コットン素材ならではのナチュラルな風合いがポイント。
スッキリとしたテーパードシルエットでコーデ全体をスマートな印象にしてくれますし、伸縮性にも優れていて履き心地が良いのもメリットです。
デニムを合わせるなら・・・
実はデニムとジャケットを合わせる「デニジャケ」にも憧れを持つ私でして、アイテム一式購入後、自宅で手持ちのデニムと合わせてみたのですがどこかシックリこない・・・。
やはりテーラードコーデにはテーラードコーデに適したデニムが好ましいようでして、そこで気になっているのが「Jacob Cohen」というデニムブランド。
ブランドのテーマが「仕立ての良いジャケットに合うデニムを作ること」ということで正にデニジャケのために作られたデニムのようです。
その特徴はやはりテーラードコーデに相性ピッタリなシルエットで、股上が浅めで膝から裾にかけて強めに効いたテーパードがポイント。
他にもベルトピンフックを採用していたり、一般的には白無地であるスレキにそれぞれのモデルに合わせたデザインを施したりと、細かい拘りも人気の理由のひとつです。
他のブランドでもシルエットやフォルムさえピッタリな物が見つかれば応用できそうですが、機会があればJacob Cohenのデニムを購入してみようと思います。
シューズはG.H.BASSのローファー!
ジャケット、シャツ、パンツと決まり、最後はシューズ。
ジャケパンということで革靴にしようというところで迷いは無かったのですが、革靴の中でもフォーマルな物からカジュアルな物まで存在することをご存知でしたか?
今回はスーツコーデよりもカジュアル感の出るシューズが欲しかったので、革靴の中でもカジュアル度の高いローファーに決定。
そしてローファーと言えば元祖と言われているのがアメリカのシューズブランド「G.H.BASS」です。
初めてその名を聞く人もいるかもしれませんが、G.B.BASSは1876年創業の老舗シューズブランド。
世界ではじめてローファーを作った会社としても有名で、あのマイケル・ジャクソンも愛用していたことで知られています。
ローファーはノルウェーの木こり達が履いていた靴がベースになっていると言われており、広い履き口とヒモ無しという仕様から着脱が楽だと評判になり、「怠け者」という意味の「ローファー」という名で次第に呼ばれるようになったとのこと。
ちなみにローファーのサドル部分に1セントコインを挟むのが学生達の間で流行し、この流行から「ペニーローファー」あるいは「コインローファー」とも呼ばれるようになりました。
さて、このG.H.BASSのローファーですが、さすがのgreen label relaxingでも取り扱いがなかったため、場所を移して上野で購入。
ローファーと言えばアメリカン・トラディショナル、アメリカン・カジュアルコーデ定番の靴とも言われますが、そんなジャンルに強いのが上野なのです。
そしてここに来て黒と隣のバーガンディで悩んだのですが、「黒は一足持っておいた方が良い」という店員さんのアドバイスに従い、黒を購入。
またここもサイズ選びがポイントで、若干キツめのものを選ぶのがオススメ。
というのもローファーはヒモが無いため、余裕があるサイズだと脱げてしまいます。
そのため最初は若干キツめでも履いているうちに足に馴染んでくるので、若干タイトめのサイズを選ぶとよいでしょう。
まとめ
こうして完成したコーデがこちら。
会う人たちに「大人っぽくなりましたね!」や「すごくしっかりしてそうな人に見えます!」と言われ「ここまで服装で印象が変わるのが・・・」とつくづく思います。
ということで、大人メンズにオススメな「ジャケパン」コーデをテーマに、初心者にも分かりやすいよう、アイテムを一から揃える体験レポートをお届けしました。
振り返ると・・・・
一つ目は「お店選び」。
・東急、東武、西武、小田急、京王、伊勢丹、高島屋、松坂屋といった「三越百貨店」
・洋服の青山、AOKI、コナカ、The Suits Company、SUIT SELECT、Perfect Suit Factoryといった「スーツショップ」
・Beams、Edifice、Journal Standard、Ships、Tomorrow land、United Arrows、Urban Researchといった「セレクトショップ」
という三つの選択肢を紹介しましたが、百貨店は世界を代表するハイブランドが揃っていますし、スーツショップではジャケットを1万円台から扱っているところがあるので掘り出し物が見つけられるかもしれません。
そして今回私はジャケパンにぴったりなアイテムがリーズナブルに揃えられるセレクトショップを選びました。
そして「ジャケット」。
目をつけていた一流イタリアンブランドの生地である「カノニコ」を使用したジャケットを約3万円で購入することができたのですが
・着心地の良さ
・上品な質感
がオススメのポイントです。
ジャケットの次は「シャツ」についてお話しましたが、シャツには
・ドレスシャツ
・カジュアルシャツ
の二種類があり、それぞれの特徴や用途についてお話しつつ、購入したシャツについても紹介しました。
そしてジャケット、シャツに続いてお話したのが「パンツ」。
今回目指すコーデに合わせフォーマル度の高い「スラックス」を購入したのですが、ジャケパンコーデに合うデニムについてもオススメブランドを紹介しました。
そして最後に紹介したのが「シューズ」。
ジャケパンはスーツにも通ずるジャケットとパンツのコーデですが、カジュアルな要素もあるので革靴の中で最もカジュアル度の高い「ローファー」を選びました。
そしてそのローファーの中でも「元祖」と呼ばれるシューズブランド「G.H.BASS」についても紹介しています。
以上、私がジャケパンアイテム一式を揃えた体験レポートとなりますが、「大人っぽい格好がしたいけど、どこから手をつけたら良いか分からない・・・」、「大人っぽいアイテムが売っている服屋さんが分からない・・・」そんな悩みを抱えている人がいたら、少しでも役に立てば幸いです。