年頃のお子さんをお持ちの方なら分かるかもしれませんが、年頃のお子さんは制服や服を着崩したがるもの。
「そんなだらしない格好はやめなさい」と大人は言いますが、そんな大人はどんな格好をしているでしょうか。
着崩しただらしない格好はしていないかもしれませんが、年齢に見合う威厳を感じさせるコーデというのは、なかなか難しいものです。
それに20代の頃はファッションに敏感だったかもしれませんが、徐々に興味が薄れる人もいるでしょうし、新しいファッションにチャレンジするハードルは日に日に上がっていくことでしょう。
しかし、そんな人でも一気に洗練されたコーデに変身できるアイテムがあります。
それが「テーラードジャケット」。
テーラードジャケットは高級レストランなどドレスコードがある場所でよく着用を指定されるアイテムですし、テーラードジャケットを着こなせるか否かであなたのコーデの印象が決まるといっても過言ではないかもしれません。
そこで今回はテーラードジャケットの選び方を紹介しつつ、テーラードジャケットを使ったコーデに勧めたいアイテムを紹介します。
テーラードジャケット選びのコツを伝授!
「テーラードジャケット」といっても、数千円で売られているファストファッションブランドのジャケットもあれば、海外ブランドの高級生地を使用したオーダージャケットは数十万したりします。
あまり安いと見栄えがよくないだろうし、あまり高くても手が出ない・・・そんな悩みを持つ方におすすめなのが、セレクトショップ。
セレクトショップは各ショップのテーマに沿ってピックアップしたブランドを複数扱っており、30代以上のメンズにぴったりなテーラードジャケットも扱っているのです。
例を挙げると「Beams」、「Edifice」、「Journal Standard」、「Ships」、「Tomorrowland」、「United Arrows」、「Urban Research」、「green label relaxing」といったのが日本を代表するセレクトショップ。
オリジナルブランドを扱っているショップもありますが、オススメなのが海外の高級生地を使用したテーラードジャケットでして、物によっては5万円未満で手にすることでき、とてもお徳なのです。
とはいっても、ブランドの知識がないと選ぶことができないでしょうから、次はイチオシの海外生地ブランドを二つ紹介します。
Vitale Barberis Canonico
“Vitale Barberis Canonico”こと、通称「カノニコ」は1663年創業の老舗の高級生地ブランド。
本拠地をイタリア北西部のビエラに持ち、BURBERRY, ARMANI, RALPH LAURENといった世界各国の高級ファッションブランドが使用していることで知られています。
選ばれる理由は「生地の軽さ」、「柔らかさ」、「発色の良さ」といった品質の高さ。
特に着心地の良さは評判で、スーツやジャケットは着疲れしやすいものと思われがちですが、カノニコの生地は軽く、伸縮性に優れているので動きやすさも抜群です。
そしてコストパフォーマンスの高さも人気の理由の一つ。
上記のような世界的に有名なラグジュアリーブランドがカノニコの生地を使用する一方で、国内のセレクトショップブランドもこぞってカノニコの生地を使用しており、リーズナブルに手に入れられる高級イタリアン生地ブランドとしてオススメです。
そしてこちらが、green label relaxingから販売されているカノニコの生地を使用したテーラードジャケット。
爽やかなネイビーカラーを主体にしつつ、あえて表面に粗さを残してヴィンテージ感を出しているのが特徴の一つです。
発色の良いトロピカル生地を使用しているので見栄えもしますし、カノニコらしく軽くて、伸縮性に優れた生地なので着心地も抜群。
このクオリティで3万円以下ですから、なかなかお買い得なテーラードジャケットではないでしょうか。
REDA
REDAもカノニコと並んでイタリアを代表する高級生地ブランドのひとつ。
1865年の創業ですが、カノニコと同じく原毛の調達から生地の縫製まで自社で全て管理しており、生地の発色や肌触りといった質感が優れているのはもちろん、生地の回復力も評判でコストパフォーマンスの高いイタリアン生地ブランドとして知られています。
またREDAは最先端の織機を導入することにより生産効率を上げるのと同時に、熱処理を加えて独特のツヤを持たせる「ドルフィン加工」や、生地の表面の温度上昇を抑える「ice sense」と呼ばれる特殊」加工も可能にしているのです。
そしてこちらがREDAの生地を使用したテーラードジャケット。
上質なウール素材を使用しており、きれいな光沢と柔らかい着心地が実現されています。
また、シングルストライプ柄、シングル2ボタン、サイドベンツ、総裏仕立てというスタンダートな仕様で、長い間着ていくことができる一着ではないでしょうか。
カノニコとREDAはどちらもセレクトショップで見かけるブランドですので、外出した際は立ち寄って一目チェックしてみてください。
シャツの種類でコーデの雰囲気が決まる?
ジャケットの目星がついたら次に決めたいアイテムがシャツ。
「テーラードジャケットにはシャツを合わせないといけない」ということではなく、Tシャツを合わせる手もありますが「大人っぽさ」、「ダンディーさ」といった要素を求めているのであれば断然シャツをオススメです。
なお、シャツを選ぶ際に気をつけたいのが「ドレスシャツ」を選ぶか、「カジュアルシャツ」を選ぶか、ということ。
「ドレスシャツ」はフォーマルなコーデやドレッシーなコーデ向けに作られたシャツで、シンプルでキレイめなデザインが特徴です。
またタックインする前提のため着丈が長いのも特筆すべき点でしょう。
一方で「カジュアルシャツ」はテーラードコーデを使用したコーデの中でもカジュアルなコーデ向けのシャツで、柔らかめの生地だったり、デザインが鮮やかだったり、という特徴があります。
そしてドレスシャツとは逆にタックアウトすることも想定し、着丈は短くデザインされているのも特徴です。
全体概要については以上となりますが、続いてオススメなシャツブランドを二つ紹介します。
Errico Formicola
Errico Formicolaは2008年創業のナポリ発祥のシャツブランド。
2008年創業ということで新興のブランドかと思いきや、実は創業者のエッリコ・フォルミコラ氏はイタリアの名門ブランドである「Luigi Borrelli」や「KITON」にて経験を積んだ人物とのこと。
ジャケット作りにおいても南イタリアのナポリは「柔らかさ」を重んじる作りが特徴と言われていますが、これはシャツにも通ずるようで細身のシルエットでありながらストレスレスな柔らかい着心地が日本でも高い評価を得ています。
そしてこちらがErrico Formicolaのドレスシャツ。
幅の広い襟であるワイドカラーシャツで、テーラードジャケットをより一層大人っぽく、ダンディーに見せてくれるドレスシャツです。
続いてこちらはErrico Formicolaのカジュアルシャツ。
メッシュ素材の生地を使用しており通気性も優れていますが、その外観も涼しげ。
伸縮性も優れているので動きやすいですし、オレンジやネイビーといった色彩がコーデに上品なカジュアル感を加えてくれるでしょう。
Finamore
もう一つ紹介したいのがこちらもナポリ発祥のシャツブランドであるFinamore。
1925年にカロリーナ・フィナモレによって創業したのち、息子のアルベルト・フィナモレに引き継がれ、現在では三代目のシモーネ、パオロ、アンドレアに引き継がれているとのこと。
品質を担保するために今でも手作りにこだわり工場は50人体制と小規模で、そんな体制もあり1日に生産できるシャツの枚数は約300枚。
こうして作られるFinamoreのシャツですが、時に人気なのがカジュアルシャツです。
深みのあるインディゴ生地が特徴的ですが、このヴィンテージ感を出すために特殊な洗い加工がされているとのことで、独特の織り感とムラ感が演出されています。
また襟は大きく開きつつ襟腰が高めに設定されており、大人っぽい雰囲気を醸し出すデザインといえるでしょう。
なお、タックアウト時もよりスタイリッシュに着こなせるよう、通常のカジュアルシャツの丈よりも若干短めにデザインされており、余裕のある大人なテーラードジャケットコーデにオススメの一着です。
ジャストサイズのパンツでビシっと決めるべし!
ジャケット、シャツと上半身はこれでビシっと決まったはず。
次に選びたいのがパンツです。
テーラードジャケットを使ったコーデは汎用性があり、パンツを変えるだけで違った雰囲気のコーデにできるのもメリットの一つといえるでしょう。
そこで候補にあがるパンツは以下の3つ。
・スラックス
・チノパン
・デニム
・チノパン
・デニム
スラックスはスーツのボトムスに使用されるようなタイプのパンツで、主に綿を原材料とし、センタープレスされたパンツを指します。
スラックスはビジネスシーンを中心に、各制服のパンツとしても使われることが多くフォーマル感を出したい時にオススメのパンツです。
続いてチノパンはスラックスよりか少しカジュアル度のあるタイプのパンツ。
チノパンはカーキ生地で作られたイギリス陸軍の制服が基になっている説もありますが、こういった背景もありスラックスよりもラフに着こなせるパンツといえるでしょう。
そしてデニムは挙げた3つのパンツの種類の中ではカジュアル度が最も高いもの。
カジュアルウェアとして広まっており、ドレスコードのあるレストランやホテルで着用を控えるように促される場合もあります。
ですが、テーラードジャケットコーデ向けに作られているものもあるので、次はテーラードジャケットコーデにピッタリなパンツブランドを紹介させてください。
INCOTEX
INCOTEXは1951年にイタリア北東部のヴェネチアにて創業したパンツブランド。
もともとは他のアイテムも扱っていたようですが、1970年代にパンツに特化し、1980年頃から高級ブランドとして認知されるようなりました。
INCOTEXの人気の理由としてしばしあげられるのが、シルエットの美しさ。
裾にかけて細くなっていくテーパードスタイルを主流としており、足を長く見せ、コーデ全体のシルエットをスッキリ見せてくれる効果があると言われています。
またパンツ専業のブランドということもあり、センタープレスを若干外側に向けてデザインしたり、またウェストバンド後部を二つの分けていたりと細部への独自のこだわりをもっているのも特徴です。
そしてこちらがINCOTEXのスラックス。
INCOTEXの人気モデルである「J35」をベースにしており、太すぎず、細すぎず、日本人の体型にマッチしたテーパードシルエットが人気の理由と言われています。
またフランネルウール生地に独自のナノテク加工を施すことにより撥水性を高められていたり、シャツがウェストから出ないようにマーベルトに滑り止めが施されたりと、パンツ専業ならではのこだわりも垣間見ることができるスラックスです。
Jacob Cohen
続いて紹介したいのが「テーラードジャケットに合わせるためのデニム」との呼び名も高いJacob Cohen。
Jacob Cohenは1985年にイタリアのパドヴァにて創業したテーラードデニムブランドですが、Jacob Cohenの特徴はカジュアルウェアであるデニムにオーダースーツやドレススラックスの要素を取り入れている点。
例えば、オーダースーツで行われる生地のくせとりを行っていたり、スラックスに使用されるベルトピンフックを採用していたり、ボタンやリベットをイタリアのジュエリー工場へ特注していたりと、細かい点までこだわってデザインされているのです。
そしてこちらがJacob Cohenのデニム。
ウッォシュを効かせた一着でして、ウォッシュ加工はものによっては下品な仕上がりになってしまうものですが、大人っぽいテーラードジャケットに相性が合うように考慮されたグラデーションに仕上がっています。
また型はJacob Cohenでも人気の622モデルが採用されており、股上が従来のモデルよりも1.5cm浅くデザインされているとのこと。
スッキリとしたフィッティングで優美な美脚ラインを演出してくれます。
革靴で大人っぽくコーディネート!
ジャケット、シャツ、パンツと紹介してきましたが最後に紹介したいのが靴。
靴は見える面積が少ないアイテムではありますが、コーデの印象を大きく左右します。
テーラードジャケットをはじめ、他のアイテムが大人っぽくてもスニーカーを履いていたらちぐはぐな印象になりますし、靴選びは重要。
そこでまずテーラードジャケットコーデにお勧めしたいのが、大人っぽさ、ダンディーさを演出しやすい革靴です。
しかし革靴にも種類が複数あり、スーツコーデに向いたドレス調の革靴もあれば、カジュアル調の靴もあるのですが、テーラードジャケットコーデにお勧めしたいのがローファー。
ローファーは靴ヒモが無いタイプの靴で、革靴の中ではカジュアル寄りの靴として知られます。
カジュアル寄りとは言え革靴なので大人っぽさはありますし、テーラードジャケットコーデを適度にドレスダウンしてくれるのでお勧めです。
それでは次はお勧めの靴ブランドを二つ紹介します。
G.H.Bass
G.H.Bassは1876年にジョージ・ヘンリー・バス氏によって創業した、アメリカの老舗シューズブランド。
世界で初めてローファーを作ったブランドとして知られていたり、また歌手のマイケル・ジャクソンが愛用していたりといったことでも知られているブランドです。
マイケル・ジャクソンも愛用していた主力製品の”Weejuns”は「ノルウェーの」という意味があり、ノルウェーの木こり達が履いていた靴が起源になっているとのこと。
サドル部分に1セントコインを挟むのが一時期学生の間で流行ったことから「ペニーローファー」や「コインローファー」と呼ばれたこともあり、アメリカン・トラディショナルファッションにいは欠かせないアイテムといえるでしょう。
そして、こちらがそのWeejuns。
カジュアルコーデはもちろん、シンプルなデザインなのでドレスコーデにも対応できますし、万能なローファーです。
ヒモがなく本体で足を締める形になるのと、履き続けると足に馴染むため、サイズを選ぶ際は若干キツめのサイズを選ぶと良いでしょう。
REGAL
REGALは日本を代表する国産シューズブランド。
創業は1902年で100年以上の歴史を持つ老舗ブランドで、「靴を通して、お客様に、足下から美と健康を提供する」というモットーのもと、日本人の足に合った靴作りで人気を博しています。
また「REGAL」、「REGAL Walker」、「REGAL Standards」、「REGAL Tokyo」、「Shetland Fox」と言ったラインを価格帯別・指向別に分けているのも特徴です。
そしてこちらがREGALのローファー。
型押しされた甲革を使用しており、細かな凹凸が特徴の一足。
日本人の足に特化した木型をベースに作られているので靴擦れしにくく、リペアについても対応しているので、長年安心して履いていくことができるでしょう。
まとめ
今回はテーラードジャケットをベースにしたコーデの紹介ということで、テーラードジャケットの選び方を紹介しつつ、テーラードジャケットに合う
-シャツ
-パンツ
-靴
-パンツ
-靴
を紹介しました。
まずジャケットについては
-Vitale Barberis Canonico
-REDA
-REDA
という2つのコストパフォーマンスの高いイタリアン生地を紹介したのですが
「Vitale Barberis Canonico」こと「カノニコ」はBURBERRY、ARMANI, RALPH LAURENといった高級ブランドにも使用されている一方で、国内のセレクトショップでも扱われており、手にしやすい高品質なジャケットとしてお勧めです。
「REDA」もカノニコと並んでイタリアを代表する高級生地ブランドで、最先端の織機を導入することにより生産効率を上げ、「ドルフィン加工」や「Ice Sense」と呼ばれる独自の加工も可能にしています。
次はシャツについてお話しましたが、紹介したブランドは以下の2つ。
-Errico Formicola
-Finamore
-Finamore
「Errico Formicola」はイタリアの名門ブランドである「Luigi Borrelli」や「KITON」にて経験を積んだエッリコ・フォルミコラ氏によって設立されたブランドで、ナポリ独特の「柔らかさ」が特徴。
「Finamore」は50人という小規模体制の工場で生産を行っており、独自の洗い加工によるカジュアルシャツが人気の高級シャツブランドです。
そしてパンツについてもお話しましたが、ピックアップしたブランドは以下の2つ。
-INCOTEX
-Jacob Cohen
-Jacob Cohen
「INCOTEX」はイタリアの高級パンツブランドで、美脚効果の高いテーパードデザインが得意技。
「Jacob Cohen」はカジュアルウェアであるデニムにオーダースーツやドレススラックスの要素を取り入れたデニムブランドとして知られ、テーラードジャケットコーデにピッタリなデニムを扱っています。
そして最後に紹介したのが靴。
テーラードジャケットに合う靴として革靴を提案しましたが、革靴の中でもローファーをお勧めしつつ以下二つのブランドを紹介しました。
-G.H.Bass
-REGAL
-REGAL
「G.H.Bass」は1876年に創業したアメリカのシューズブランドで、初めてローファーを作ったり、マイケル・ジャクソンが愛用したりしていたことでも知られています。
「REGAL」は日本を代表する国産シューズブランドで、日本でいちはやく「グッドイヤーウェルテッド製法」を取り入れたシューズブランド。
テーラードジャケットは馴染みが無い人にとって最初は扱いにくいアイテムかもしれませんが、本記事の中で紹介したアイテムと合わせればコーデ全体を統一できますし、着こなせば周りの反応や印象も変わってくるはず。
以上となりますが、少しでも参考になればうれしく思います。