「高級時計」、「高級車」、「高級ホテル」、「高級マンション」・・・
「高級」という単語がつくだけで華やかな響きになりますし、普段接するものとは何か違う「特別感」を感じさせてくれます。
「自分の稼ぎ」、「自分のステータス」、「自分の人生の価値」を体現する要素の一つとして、大人の男ならこういった「高級」なものを一つか二つは手にしておきたいもの。
そこであなたにお勧めしたいのが「高級スーツ」。
美しい光沢を放ち、滑らかな肌触りで、伸縮性に優れ、ストレスを感じさせないしなやかな生地に身を包み、古いスーツを身につけている周りと差をつけたいと思いませんか?
今回は世界のテーラー業界を牽引するイギリス、イタリア、アメリカの3国から合計9つの高級スーツブランドをピックアップし、それぞれのブランドの魅力や歴史を紹介したいと思います。
世界を代表する3つのスーツジャンルとは?
冒頭でも触れた通り、スーツには主に
-ブリティッシュ
-イタリアン
-アメリカン
-イタリアン
-アメリカン
の3種類が存在します。
元々スーツはイギリスが発祥地と言われていますが、世界に広まった後にそれぞれの国で独自のスタイルへと進化を遂げました。
中でも上記の3国は代表的なスタイルとして世に浸透しており、スーツを語る上で欠かせない要素となっているのです。
また多くの高級スーツブランドがこの3国から生まれており、今回はこの3国のスタイルに焦点を当てながらお勧めの高級スーツブランドを紹介していきます。
高級ブリティッシュブランド
まずはスーツが生まれた国ともしばし言われるイギリスから。
日本もブリティッシュスーツの影響を受けており、それを象徴するのが「背広」という単語。
高級テーラーがひしめき、チャーチル元英国首相や、ホレーショ・ネルソン元英国海軍提督、ナポレオン3世、そしてチャールズ皇太子なども通ったと言われている「サヴィル・ロウ」という通りが存在するのですが、「背広」という単語はこの「サヴィル・ロウ」に由来していると言われています。
尚、ブリティッシュスーツは厚い肩パッドを使用し、胸板を厚く見せるような、男性的なフォルムが特徴です。
また固めの生地、そして固い馬毛の毛芯を使用した「ハードテイラリング」と呼ばれる頑丈な作りも特徴と言えるでしょう。
こういったスタイル基盤となっているブリティッシュスタイルスーツですが、次はイギリスを代表する3つのブランドを紹介します。
dunhill
“dunhill”は1880年にアルフレッド・ダンヒル氏が設立したブランド。
創業時は当時紳士文化として流行していた乗馬界に目をつけ、馬具関連のグッズを扱っていました。
その後自動車が普及するに従い、オープンカーで使用するドライバー用のゴーグルやコートを扱い、また同時に煙草、葉巻、パイプといったグッズも扱っており、いつの時代もダンディズムに沿ったもの作りが特徴と言えるかもしれません。
現在はメンズスーツを中心に、ネクタイ、カフス、ベルト、財布、都会、名刺入れ、バッグと紳士ファッション全般を手掛けています。
また2000年以降はサッカー日本代表のスポンサーにもなっており、イギリスの高級ブランドの中でも知名度の高いブランドです。
そんなdunhillですが、紹介したいのがチャコール・フレスコウールで仕立てたこの2ボタンスーツ。
ジャケットのノッチラペルとサイドベンチが美しくデザインされており、洗練された外見もさることながら、通気性の良さも魅力とのこと。
尚、店鋪は全国の百貨店内に展開されている他、東京の銀座に本店である路面店” ダンヒルホーム”を構えているので、気になる方は訪れてみては。
BURBERRY
BURBERRYは1856年に創業した高級ブリティッシュファッションブランドです。
BURBERRYと言えば独自のチェック柄をあしらった「バーバリーチェック」や、トレンチコートが有名。
創業者のトーマス・バーバリー氏は創業当初、錦糸に独自の防水加工を施し、更に縫い上げた後にも防水加工した「ギャバジン」という生地を開発したのですが、このギャバジン生地を使用したコートがイギリスで大ヒットしました。
1919年にはジョージ5世からイギリスの王室御用達の称号である「ロイヤルワーレント」を授かり、その頃には日本でもBurberryの製品が扱われるようになりました。
そんなBURBERRYですがスーツも人気です。
例えば”Slim Fit”と名付けられたこちらのシリーズ。
タイト目のシルエットと細めのラペル、そしてすっきりとしたテーパードシルエットのパンツが特徴ですが、バーバリーの紡績工場で織り上げられた軽量なウールを使用しているのもポイント。
そしてブリティッシュスタイルらしくジャケットの胸元は天然の馬毛を重ねたパーツキャンバス仕様になっており、軽やかな着心地も特徴の一つです。
尚、店鋪展開は全国の百貨店の他、国内最大規模の新宿店をはじめ国内に6つの路面店を構えています。
AUSTIN REED
AUSTIN REEDは1900年に創業したラグジュアリースーツブランド。
創業から10年で英国王室が不動産を管理する区域である「リージェント・ストリート」に出店するまでに成長しました。
元英国首相のウィンストン・チャーチル、ウィンザー公、ケリー・グラント、そしてあのビートルズもAUSTIN REEDを愛用していたと言われており、また皇室御用達の称号である「ロイヤルワーレント」も2度授かっているとのこと。
また豪華客船として知られる「クイーン・エリザベス号」や「クイーンメリー号」の船内にも支店を構えており、イギリスの高級スーツブランドの中でも格式の高いブランドと言えるかもしれません。
そしてこちらがAUSTIN REEDを代表する「プリンス・オブ・ウェールズ」のチェック柄をあしらった一着。
控えめで上品なデザインですが、ネイビーのフレッシュな印象もあり、紳士にふさわしい高級溢れる一着ではないでしょうか。
AUSTIN REEDのスーツは適度に広い肩幅や腕周りの美しいドレープなどの特徴をもった「純英国調」と言われており、本物志向の方へお勧めの高級ブリティッシュブランドです。
尚、店鋪は伊勢丹、阪急、東武、松坂屋、大丸、三越など全国の百貨店に展開しているので、興味を持たれた方は是非お近くの店鋪へ足を運んでみてください。
高級イタリアンブランド
「厚めの肩パッド」、「胸板の厚い男性的なシルエット」と言った特徴を持つブリティッシュスタイルのスーツですが、一方でイタリアンスタイルのスーツは真逆ともいえるスタイル。
肩パッドは薄めで肩周りはナチュラルに仕上げられ、柔らかめの生地を使用しているので身体の線が出やすく、男のセクシーさを演出するようなスタイルと言われています。
尚、イタリアの中でも北部のミラノは構築的なデザイン、南部のナポリはリラックス感のあるデザインが主流と言われており、地域によっても志向が異なるのが興味深い点です。
そんな特徴を持つイタリアンスタイルのスーツですが、次はイタリアを代表する高級スーツブランドを3つ紹介します。
Ermenegildo Zegna
Ermenegildo Zegnaことゼニアは、1910年に創業したイタリアを代表するスーツブランド。
元々は生地ブランドとしてスタートしており、徐々に高級生地を扱うようになりました。
羊毛はオーストラリアやニュージーランドなどの牧場から直接買い付け、紡績から染色まで一貫して自社で生産する体制をとっているのですが、羊の脇や肩などの柔らかい部分のみを使用しており、世界一の品質を目指すべく徹底的に品質管理が行われているとのこと。
そして1980年代に入ると創業者の孫が既製服部門の責任者に就任し、生地メーカーであると同時に、スーツ等の既製服を扱うブランドとしての歴史もスタートしたのです。
そして2009年にはゼニア初となる海外の路面店を新宿にオープンし、今では日本でもイタリアを代表するメンズラグジュアリーブランドとして知られてようになっています。
そしてこちらがゼニアからの一着。
一見無地に見えるかもしれませんが、実は同系色のストライプ柄があしらわれており、上品なおしゃれが楽しめるTrofeoスーツとなっています。
オーストラリア産のスーパーファインメリノウールを使用しているので、滑らかな肌触りが楽しめ、優れた伸縮性により心地よい着心地を実現しています。
尚、ゼニアは全国各地の百貨店内に店鋪を展開している他、銀座や丸の内に路面店を構えているので、高級イタリアンスーツに興味のある方は是非一度訪れてみてください。
Belvest
Belvestは1964年にイタリアのパドヴァにて創業した、高級スーツブランド。
元々は他ブランドの生産を請け負うファクトリーブランドとして知られており、エルメス、ランバン、バーバリーといった高級ブランドのスーツを請け負っていたことから、その品質は折り紙つき。
またイタリアの伝統的な縫製技術を持つブランドが集う組合である「クラシコ・イタリア協会」にも加盟しており、協会の設立時からの会員としても知られます。
イタリアの伝統的なスタイルを継承しながらも新しいトレンドを取り入れており、高級軽量素材であるタスマニアンウールを他ブランドよりもいち早く採用したことで有名です。
そしてこちらがBelvest製のスーツ。
ジャケットは「645」と呼ばれるシリーズで、やや高めのウェスト、タイトなアームホールというデザインでスタイリッシュに仕上げられています。
スラックスは細身のシルエットで、フィッティング感を高める持ち出しや天狗、そしてマーベルトつきのドレススラックス仕立てとなっており、Belvestらしく古典的ながらもトレンドを取り入れた程よいバランスを実現している一着と言えるでしょう。
尚、Belvestは全国各地のセレクトショップにて扱われており、都内には取り扱い店舗が8つ存在します。
ISAIA
ISAIAは1957年に南イタリアのナポリにて創業したテーラードブランド。
元々は創設者であるEnrico Isaia氏が1920年代初頭にナポリに服地屋を開店したのがはじまりで、以後、彼が信頼する仕立て屋を雇い小さな工場としてはじまったのがISAIAの根源と言われています。
イタリアの中でも南に位置するナポリは柔らかさやしなやかさ、リラックス感を重んじるスタイルで知られており、その美しいフォルムは「身にまとう芸術品」とまで言われるほどです。
そんなIsaiaの一着がこちら。
こちらはISAIAの定番モデルである「GREGORY」シリーズで、通気性に優れた春夏シーズンにピッタリなウール生地を使用したセットアップスーツです。
実はジャケットの内側もミリタリーカーキや、ISAIAのテーマカラーであるレッドでデザインされており、遊び心が感じられる点も魅力の一つではないでしょうか。
尚、ISAIAは全国各地のセレクトショップ店にて扱われている他、東京ミッドタウンにアジア初の旗艦店を構えています。
高級アメリカンスーツブランド
固めの作りでカッチリとしたスタイルが特徴のブリティッシュスーツ、真逆に柔らかさを重んじるイタリアンスーツと紹介してきましたが、最後に紹介するのがアメリカンスーツ。
イギリスやイタリアとはまた違ったファッション産業の背景を持つアメリカですが、手作業でオーダーメイドするよりもどんな体型の人でも美しく着る事ができる既製品を作ることが重んじられていたようです。
そういった背景もあってか、シルエットは絞りが少ない”ボックス型”と呼ばれるものが主流で、動きやすさ、着心地の良さ、機能性を重視したスタイルと言われています。
また絞りの少ないジャケットに合わせてパンツも若干ゆとりのあるシルエットで、ダーツを入れず、下半身を包み込むようなスタイルが特徴です。
そんなアメリカンスタイルですが、次は3つのお勧めブランドを紹介します。
RALPH LAUREN
RALPH LAURENは1967年に創業したアメリカトラディショナルブランドの代表格。
創業時はネクタイのブランドとしてスタートしましたが、メンズラインからレディスラインとラインを増やしていき、今では子供服、バッグ、シューズ、ペット用品、時計、香水、化粧まで手掛けるまでに成長しました。
またRALPH LAURENは4大会連続で五輪アメリカ代表チームの公式ユニフォームを担当しており、名実共にアメリカを代表するラグジュアリーブランドと言えるのではないでしょうか。
そしてこちらがRALHPH LAURENのスーツ。
アメリカンスタイルらしいボックス型のシルエットながら、モダンな細身デザインを採用しており、ロールラペル、手縫いのナチュラルショルダーといった特徴を持つ一着です。
Ralph Laurenは全国各地の百貨店や商業施設に店舗を構えている他、表参道にはアジア最大級と言われる路面店を展開しているので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょう。
Brooks Brothers
Brooks Brothersは1818年に「HSブルックス商会」として創業した老舗ブランド。
1850年に「ブルックス・ブラザーズ」に改名した後にボタンダウンシャツやI型のスーツを世に出し、「アイビールック」や「アメリカン・トラディショナル」の火付け役として知られるようになったのです。
近年ではハリウッド映画「華麗なるギャッツビー」の衣装を担当し、登場する約500人の男性俳優の衣装を手掛けました。
絞りの少ないI型でリラックスした着心地を実現し、高いゴージライン、幅の狭いラペルと上襟がスリムさを演出しています。
店舗展開は東京の青山に本店を置き、その他全国各地の百貨店に店舗を構えているので、気になる方は是非一度足を運んでみてください。
TOM FORD
TOM FORDは2005年に創業したラグジュアリーブランド。
創業者のトム・フォード氏は元々グッチのクリエイティブ・ディレクターとして活躍した人物で、彼の指揮の基、グッチはイメージチェンジを行い、彼の活躍により不振に陥っていた業績が回復したと言われているほど。
しかし2004年に退任し、その翌年に彼が設立したのがTOM FORDなのです。
2008年にはハリウッド映画「007」シリーズのスーツデザインを担当し、その名が一気に広まりました。
そしてこちらがTOM FORDからの一着です。
やや低めのゴージラインや深いVゾーンなど、着る人の貫禄が演出されるデザインとなっており、高級感を感じさせる一着と言えるのではないでしょうか。
尚、TOM FORDは都内では伊勢丹と阪急、また大阪では阪急といった百貨店にて店舗を展開しています。
まとめ
今回は「高級スーツ」というテーマの基、世界のテーラー業界を牽引するイギリス、イタリア、アメリカの3国から合計9つの高級スーツブランドをピックアップし、それぞれのブランドの魅力や歴史を紹介しました。
まずイギリスから紹介したブランドは以下の3つ。
-dunhill
-BURBERRY
-AUSTIN REED
-BURBERRY
-AUSTIN REED
dunhillはサッカー日本代表選手達のスーツを手掛けるブランドとして知られており、日本でも認知度の高い高級ブランドと言えるかもしれません。
BURBERRYは独自のチェック柄をあしらった「バーバリーチェック」、またトレンチコートが有名で、英国王室御用達の称号である「ロイヤルワーレント」を授かっているブランドとしても知られています。
AUSTIN REEDはイギリスの中でも本格志向な高級ブランドで、愛用者は政治家から俳優、そしてあのビートルスまで。
続いて紹介したのがイタリアンブランドで、ピックアップしたブランドは以下の3つ。
– Ermenegildo Zegna
-Belvest
-ISAIA
-Belvest
-ISAIA
Ermenegildo Zegnaはイタリアの中でもトップクラスのクオリティを誇る高級生地ブランドですが、スーツブランドとしても有名なブランド。
Belvestは元々エルメス、ランバン、バーバリーといった高級ブランドのOEM生産を請け負っていたブランドで、その品質は折り紙つきと言われています。
ISAIAは南イタリアのナポリに本拠地を置くブランドで、ナポリ特有の柔らかさ、リラックス感を重んじる美しいスタイルから「身にまとう芸術品」とまで言われるほど。
そして最後に紹介したのがアメリカンスーツでして、ピックアップしたのは以下3つのブランド。
-RALPH LAUREN
-Brooks Brothers
-TOM FORD
-Brooks Brothers
-TOM FORD
RALPH LAURENは1967年に創業したアメリカントラディショナルブランドの代表格で、4大会連続で五輪アメリカ代表チームの公式ユニフォームを手掛けたブランドです。
Brooks Brothersは歴代のアメリカ大統領が愛用していた事でも有名ですし、近年ではハリウッド映画「華麗なるギャッツビー」の衣装を担当した事でも知られています。
TOM FORDはグッチのクリエイティブ・ディレクターとして活躍したトム・フォード氏によって設立されたブランドで、あの「007」シリーズのスーツを提供しているブランドです。
以上となりますが、一般的なスーツとは値段はもちろん、外観や質感が一味も二味も違う高級スーツ。
是非手に入れて、身にまとい、周りと差をつけてみてください。