今まで着てきた物とは比べものにならない程、心地よいフィット感や、肌触り。
一目見ただけで違いが分かる光沢感や、デザイン。
そして憧れだったブランドを手に入れた時の達成感、そしてそれを日々着る充実感。
そんな魅力を持った高級ブランドのジャケットですが、大人の男ならステータスの面からも欲しい人は少なくないはず。
そこで今回はファッションの本場イタリアから選りすぐりの高級ジャケットブランドを5つピックアップし、私見ながらランキング方式で紹介します。
また、高級と言えば特注品であるオーダージャケットも欠かせないので、オーダージャケットについても終盤でお話します。
よければ参考にして頂ければ幸いです。
高級ジャケットと言えばこれだ
ファッションの本場と言われるイタリア。
良質な水に恵まれた自然環境や、古くからファッションを重んじる伝統からファッション業界が反映したと言われていますが、実際に多くのイタリアンブランドが今、世界でもトップクラスの高級ブランドとして活躍しています。
今回はそんな数あるイタリアンブランドの中から5つの高級ジャケットブランドをピックアップ。
是非、参考にしてみてください。
5位 Kiton
Kitonはイタリアのナポリにて1969年に創業したイタリアを代表するファッションブランド。
「世界で最も美しい服」というテーマのもと、最高級の素材と伝統的な製法にこだわったスーツやジャケットが世界中で高い評価を受けています。
Kitonがいかにクオリティを優先しているか分かるエピソードがあるのですが、一説によると、他のハンドメイドのブランドでは1日に1人の職人が100個のポケットをつくるところ、Kitonでは5人で67個しか作らないとのこと。
ポケットだけでもこれだけ時間が掛かりますから、ジャケットを丸ごと仕上げるにはおよそ150の段階を、150人以上の職人が20時間掛けるとのことです。
例えば生地のカッティング、アイロン、縫製といった工程は専門の職人が請負っており、全て手作業で行われます。
手作業でしか実現できない縫い目の強弱や曲線を多用しているのが、Kiton特有の美しいシルエットと、軽くて心地よい着心地を生み出す秘訣です。
拘るのは製法だけではありません。
生地はイタリアとイギリスの一流ミルから取り寄せており、そのほとんどがKitonだけのために作られたラインのもの。
13.2ミクロンウール、Super180’s 4PLYのウーステッド、カシミア100%の生地、グアナコやビキューナ等々、素材の段階から他の高級ブランドとの差別化を図っています。
これだけ素材と製法にこだわっているKitonなので、20万円超えは当たりまえ。
物によっては100万円を超えるものも。
正に「高級ジャケット」に相応しいKitonですが国内では
・六本木ヒルズ店
・ヒルトンプラザ店
・伊勢丹新宿店
・銀座店
・阪急うめだ店
・ヒルトンプラザ店
・伊勢丹新宿店
・銀座店
・阪急うめだ店
の5店舗を構えています。
店舗によっては現手のモデルを扱っているので、是非足を運んでみてください。
4位 Armani
「アルマーニ」というブランド名は、どこかで聞いたことがある人も多いかもしれません。
Armaniは「イタリアモード界の帝王」と呼ばれ、ジョディ・フォスター、ミッシェル・ファイファー、ラッセル・クロウ、ロバート・デ・ニーロといったハリウッドスターにも愛用者がたくさんいます。
そんなArmaniはイタリアのミラノにて1975年に創業し、創業以来シンプルなデザインに徹して過剰な装飾は避け、色もダークトーンを中心としており、品質良さだけでなくこういった一貫性のあるコンセプトも人気の理由の一つのようです。
ちなみにArmaniは価格帯別に以下3つのラインを展開しています。
まずはArmaniのファーストラインである「Giorgio Armani」。
毎シーズン、デザイナー達がコンセプトから考え、生産性やコスト面は配慮せずデザインを最優先するため、ジャケットはほとんどが20万以上する高価なラインになります。
続いてはセカンドラインの「Emporio Armani」。
生産性とコスト面よりもデザイン性を優先しているファーストラインに比べて、大衆向けに設計されているのがEmporio Armaniと言われており、価格帯はジャケットで10万円代から、といったところ。
セカンドラインとはいえ、Armaniのブランドですから品質は世界一流ですのでご安心を。
そしてもう一つのラインが「Armani Collezioni」。
「ビジネスライン」という括りのようですが、ジャケパンスタイルにピッタリなジャケットが10万円未満で揃っています。
10万円以下とは言え、品質はArmaniそのものですし、一着目の高級なジャケットはArmani Collezioni、これから一生着ていきたい一着を探しているなら、Giorgio Armaniという選択はいかがでしょうか。
またArmaniを実際にチェックしたい方は、西武、伊勢丹、三越、六本木ヒルズといった百貨店系の商業施設がオススメです。
3位 Cesare Attolini
Cesare Attoliniはイタリア・ナポリにて1900年創業の老舗ブランド。
ナポリの名テーラー「ロンドンハウス」で職人として活躍したヴィンツェンツォ・アットリニーニの息子であるチェザーレ・アットリーニ氏が創業者。
父が生み出したカッティング技術や、ナポリの伝統的なデザインを継承しつつ、現代の要素も取り入れ、スーツやジャケットなどのテーラードアイテムで世界中にファンを持つブランドです。
一口にイタリアンブランドと言っても、北のミラノと南のナポリでは違いがあり、ファッションビジネスが発達したミラノではビジネスライクなタイトなフォルムのスーツが、温暖な気候で陽気な人々が多いと言われているナポリではリラックス感がありつつ美しいシルエットが特徴のスーツが好まれる、と言われています。
そしてCesare Attoliniは後者のナポリのトレンドを世界中に広めたブランドであり、伝統的なナポリのデザインを現代に引き継いでいるのです。
こうしたスーツやジャケットも人気ですが、日本ではネクタイも人気アイテムの一つ。
ネイビー、グレー、ブラウン、小紋柄といったベーシックな色彩や柄を中心に、手縫い独特の粗さが心地よい締め心地を実現してくれます。
そんなCesare Attoliniですが、日本では新宿の伊勢丹メンズ館、United Arrows六本木メンズストア、Tomorrow Land銀座店、Beams House東京ミッドタウン店などがオススメ。
特に伊勢丹メンズ館とUnited Beams六本木ストアでは過去にオーダー会が開かれ、イタリア本国からオーダー担当のグリエルモ・アデーニ氏が来日しており、日本ではなかなか巡りあう事の無いレアの場が提供されています。
尚、このオーダージャケットは50万円代からと正に高級仕様。
金額は高価ですが、本国イタリアのオーダー担当者からのアドバイスも受けられますし、Cesare Attoliniを生で体験できる貴重な機会なので、是非チェックしてみてください。
2位 Boglioli
Boglioliは1890年創業の老舗イタリアンブランド。
「高級なジャケット」と言うと、光沢が鮮やかで、ボディラインをスッキリ見せるタイトなシルエット、凝った刺繍のデザイン、そういった要素を思い浮かべるかもしれませんが、Boglioliはそんな「高級ジャケット」のイメージとは一味違ったブランドです。
ちなみに三代目のMario Boglioli曰くヒントになったのは「若者が着ていたお下がりの、くたったジャケット」とのこと。
カシミヤなどの高級素材にあえて洗い加工を施したり、裏地、芯地、肩パッドといったパーツを省いたり、こうして生まれたのが「くたった感」を演出したジャケットがBoglioliの特徴で、「Kジャケット」、「ドーヴァー」といった名作が生み出されました。
こうして生まれたリラックスした、体にソフトにフィットするBoglioliのジャケットはのちに「アンコン」と呼ばれるようになり、今では一つのジャンルとなっているほど。
従来のカッチリとしたイギリスブランドのジャケットと比べると、Boglioliのジャケットは全体のシルエットが丸み帯びており、イギリスブランドのジャケットは各パーツにメリハリがあるところ、Boglioliのジャケットはより一体感があると言われています。
ジーンズと合わせれば大人のカジュアルなジャケパンコーデになりますし、スラックスと合わせればビジネスライクなコーデにも使え、万能なBoglioliのジャケットです。
カッチリとした高級ジャケットももちろんオススメですが、Boglioliのジャケットはカッチリとした高級ジャケットを卒業したような、そんな大人の雰囲気を醸し出してくれるでしょう。
そんなBoglioliですが、ミラノの本店に次ぐ世界2番目の路面店として丸の内に東京店がオープンしました。
Boglioliの代名詞である”Dover”をはじめとして、ニット、シャツ、パンツなど、コーデ全体のアイテムが揃う品揃えになっています。
路面店限定のコートやジャケット、レザーブルゾンも扱っているとのことなので、チェックしてみてはいかがでしょうか。
尚、路面店以外では伊勢丹新宿店、銀座三越店、松坂屋名古屋店、阪急メンズ大阪、大丸心斎橋店と、東京、名古屋、大阪の百貨店に展開されています。
1位 Brioni
Brioniは映画”007”シリーズで、5作品に渡って主人公のジェイムス・ボンドが着用していたスーツのブランド、としても知られている高級イタリアンブランドです。
クラシコ・イタリア協会の会員であるBrioniですが、会員の19社中の中でも最も高い評価を受けているブランドと言われています。
Brioniの人気の理由の一つは着る人の背を高く見せ、スマートに見せるシルエットの美しさ。
また、整ったシルエットの美しさからは想像できない、まるでアンコン仕立ての様な軽い着心地。
ローマ発祥のBrioniはリラックスした雰囲気が特徴のナポリ仕立てとは違い、あくまでも威厳のある美しいフォルムに拘っています。
こうしたフォルムは他のブランドの場合、着心地を二の次にするところですが、Brioniは着心地も重視しています。
肩パッドの厚さや、肩回りのデザインなど、人の動きを妨げずにフォルムの美しさを出すデザインはBrioniだけが実現できるものと言っても過言ではないでしょう。
こうした着心地の良さを実現するためにはオーダーメイドするのが常識でしたが、Brioniが起こした革命は既成服でこのクオリティを実現した点です。
そんな世界トップクオリティのテーラードアイテムを生み出すBrioniですが、日本での実店舗は、唯一の路面店である銀座店、そして阪急メンズ東京店と伊勢丹メンズ館の3つのみです。
特にオススメなのがアジア最大の旗艦店と言われている銀座店。
スーツやジャケットのクラシックウェアはもちろんのこと、カジュアルウェア、アクセサリー、そしてウィメンズと幅広い品ぞろえが展開されています。
尚、専属のテーラーも常駐しており、イタリア本国と同レベルのサービスが受けられるのもポイントなのですが、高級ブランドの神髄を体感してみてはいかがでしょう。
オーダージャケットという選択
ファッションの本場イタリアより、5つの高級ジャケットブランドを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
どのブランドも日本に実店舗があり、実際に手に取ってみることができるので、気になるブランドがあったら是非足を運んで頂ければと思います。
こうした高級ブランドの既製服もお勧めなのですが、もうひとつ「高級」というキーワードでオススメなのが、「オーダージャケット」。
お店に並んでいるジャケットを選ぶのでは無く、自分の体の寸法を測り、生地やボタンなども自分で選び、世界に一つだけの特注品を作る。
そんなオーダージャケットもオススメなので、ここからはオーダージャケットについてお話します。
オーダー対応する高級ブランドを紹介
ご紹介したいのが「世界NO.1のテーラークロージングフロアの確立を目指す」というテーマを掲げる、伊勢丹メンズ館にて不定期に開かれるス・ミズーラ。
「ス・ミズーラ」とはオーダー会のことで、伊勢丹メンズ館では過去にいくつかのブランドのオーダー会が開かれました。
ブランドの本国よりスタッフを招き、本場のスタッフによる採寸が行われ、オーダー内容のアドバイスを受けたりすることができます。
ブランドの本国へ赴いてオーダーできれば理想的かもしれませんが、それはなかなかできないもの。
ですので、高級ブランドのオーダーを考えている人は、この本場スタッフによるス・ミズーラへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。
CORNELIANI/コルネリアーニ
引用:http://www.corneliani.com/en
“CORNELIANI”は1958年創業のイタリアンラグジュアリーブランド。
イタリアのマントヴァに本拠地を置き、エレガントなスーツやジャケットが人気です。
伊勢丹メンズ館では2016年の8月24日から29日にかけてメイド トゥ メジャー部門アジア地区担当マネージャーのエマニュエーレ・フェデリッチ氏を日本に招き、ス・ミズーラ会が開かれました。
このス・ミズーラ会では通常では受け付けないIDジャケットや、ドレスシャツのオーダーも受け付け、生地も限定品が用意されたとのこと。
Belvest/ベルヴェスト
引用:http://www.belvest.com/it/it
Belvestは1964年に北イタリアのパドヴァにて創業した名門ブランド。
襟付けや袖付けは手作業で対応し、軽く、柔らかいジャケットの着心地を実現し、季節別に素材の使い方を分けるのが特徴と言われています。
Belvestのス・ミズーラ会は、イタリア本国より、セールス担当のフランコ・マランゴン氏を招き、2016年2月20日に一日限定でを開催されました。
ISAIA/イザイア
引用:http://www.belvest.com/it/it
ISAIAは1957年、イタリアのナポリで創業。
男性のセクシーさを際立たせると評判のナポリスタイルの代表格で、プラダやバレンチノといった一流ブランドのOEMも担当していたとのこと。
過去に開催されたス・ミズーラ会には本国よりテーラーのアントニオ・エスポジット氏が来店し。
200種類の中から一人一人に合わせた生地選びのアドバイスをしたり、採寸まで対応しました。
まとめ
メンズの高級ジャケットブランドをランキング形式でお届けしました。
-150人以上の職人が20時間掛けて作り上げるKitonのジャケット
-ロバート・デ・ニーロや、ラッセル・クロウなどハリウッドスターも愛用するArmani
-南イタリアのナポリ仕立てを世に広めたCesare Attolini
-「くたった感」をオシャレに変えたBoglioli
-映画007シリーズのジェイムス・ボンド着用、そして威厳のあるシルエットと心地よい着心地が特徴のBrioni
という5つのブランドを紹介しましたが、気になるブランドはありましたでしょうか。
尚、それぞれのブランドについて、ブランドを紹介するだけでなく実際にどこで手によることができるか、実店舗についても紹介しているので、良ければ参考にしてください。
また5つのブランドの他にも、「高級なジャケット」として欠かせないオーダージャケットについても紹介しました。
今回は「高級」というテーマでしたので、オーダーの中でも一際レア度の高い、ス・ミズーラ会について触れ、過去に伊勢丹メンズ館でス・ミズーラ会を開催した以下、3ブランドを紹介しています。
・CORNELIANI/コルネリアーニ
・Belvest/ベルヴェスト
・ISAIA/イザイア
いずれのブランドも本国からスタッフを日本に招き、通常であれば本場でしか受けることができないサービスが提供されたのですが、その内容についても紹介しました。
以上となりますが、本記事をキッカケに、あなたが感動できる、高級ジャケットに出会えることを願っています。