スーツというと、いつも同じようなものばかり選んでしまうことがあります。
また、スーツはフォーマルな要素が強いため、カジュアルでジャケットとして使いたいと思っても、使いづらいなと感じる人もいらっしゃることでしょう。
でも、スーツの中には今回お話するようなスーツであれば、いつも違うスーツでビジネスシーンを楽しんでみたり、カジュアルシーンで他とは一味違うジャケットスタイルを楽しんでみたりすることができるのです。
今回は、いつもとは違うスーツやジャケットを探しておられる方へ、コットンスーツを紹介していきたいと思います。
コットンスーツとは
一般的なスーツの代表というと、既製品のスーツでもセミオーダーのスーツでもオーダーメイドのスーツでも、生地の素材にはウールが使われていることがほとんどです。
生地で有名なゼニアやロロピアーナなども、ウール素材の生地が豊富にありますし、世間でスーツを着ている人のほとんどがウール生地のスーツを身にまとっているはずです。
おそらくあなたもこれまでにスーツやジャケットを購入されたとき、生地はウールだったのだろうと思います。
そのため、色や柄を工夫して他とは違うスーツを手に入れてみようと努力されてきたと思いますが、どうしても「同じような」雰囲気を脱することは簡単ではありません。
しかし、今回紹介するコットンスーツの場合、スーツやジャケットに使われている生地の素材がウールではなくコットンなのです。
ということは、見た目もさることながら、光沢や佇まいなどシルエットから受ける印象が、一般的なウール生地のものとは違ってくるのです。
また、コットンはあなたもご存じのように、春夏は薄手のもので快適に、秋冬は暖かさで快適にしてくれる性質を持つ素材ですから、四季のある日本のスーツ事情にうってつけだと言えるでしょう。
また、コットンは生地としても丈夫であり、吸湿性にも優れていると言われているため、梅雨のある日本にはぴったりな素材。
このような人にも季節にもやさしい素材を使ったスーツが「コットンスーツ」なのです。
コットンスーツの特徴
コットンスーツには、次のような特徴があります。
これらの特徴は、他とは違うポイントになりますので、いつも同じようなスーツやジャケットで退屈している方にはうってつけだと言えます。
光沢ゴールドのコットン、オーダー3Pスーツ
コットンは「涼しい」というイメージが先行してしまいがちなので、コットンスーツは「夏専用」というイメージが強いです。
でもコットンスーツには、他の生地と同じように3つのタイプがあります。
・春夏用
・秋冬用
・オールシーズン用
夏だけではなく、肌寒い春や秋、夏前の梅雨時期、寒い冬の季節にもコットンスーツは使えます。
コットンスーツの特徴でうれしいのは、カラーバリエーションが豊富ということです。
オーソドックスなカラーから、赤やオリーブなども手に入ります。
いつも同じようなカラーで退屈しがちな方は、クローゼットにいつもとは違うカラーのスーツを用意しておくと、気分によって選ぶ楽しさも出てきます。
コットンの特性やイメージから、夏用スーツにコットンスーツを選ぶと自分自身も快適ですし、あなたを見た人の気持ちも涼しげで快適になるでしょう。
カラーバリエーションが豊富なので、上下を別々の色で楽しむこともできます。
また、ジャケットだけコットンスーツ、パンツはデニムなどを選び「ジャケパン」スタイルを楽しむこともできます。
着こなしの自由度が高いのもコットンスーツの特徴のひとつです。
コットンスーツは「カジュアル用」というイメージがありました。
しかし最近はビジネスシーンでも着用する方が増えています。
コットンスーツでも、ブラウンやベージュなどを選ぶとエレガントな印象になりますし、ネイビーならビジネスシーンで着用しても馴染みやすいです。
ビジネスシーンで個性を出したいなら、コットンスーツはおすすめのアイテムとなります。
コットンスーツの注意点
コットンスーツは、一般的なウールのスーツと比較すると「シワ」がつきやすいという注意点があります。
また、臭いなどが吸着しやすい性質をコットンは持っていますので、こちらの対策にも注意しておくことが大切です。
まず「シワ」の注意点ですが、できるだけこまめにアイロンをかけて「シワ」を防ぐことです。
そしてアイロンをあてるときには、焦がさないように「当て布」を使うことも覚えておきましょう。
次に「臭い」の注意点ですが、これは他のスーツと同じように「連日着用しない」ことが重要です。
スーツに吸着した臭いを放出する間隔を与えることで、気になる臭い対策ができます。
コットンスーツのお手入れは?
コットンスーツのお手入れ方法を見ておきましょう。
基本的なお手入れは、ウールのスーツと似ています。
● お手入れ方法1
コットンスーツの中には、自宅で洗濯できるものもあります。
ただ、自宅で洗濯される場合には、型くずれに注意してください。
また、洗いすぎると生地が傷んでしまいますので、洗いすぎにも注意しておきましょう。
どうしても自宅で洗う場合は、裏返しにして弱いモードで洗うのがおすすめです。
基本的には、クリーニングに出すようにしてください。
● お手入れ方法2
雨に濡れた場合ですが、あわててゴシゴシしないことです。
乾いたタオルで水分を吸収し、その後は風通しのよいところでハンガーにかけて陰干ししましょう。
型くずれと色あせに注意することが大切です。
● お手入れ方法3
汗の対策も知っておきましょう。特に夏場にコットンスーツを着用すると、どうしても汗を吸収してしまいます。
そんなときは、固く絞った濡れタオルで汗を吸収した部分を「トントン」と軽く叩くようにして吸い込んだ汗をタオルで吸収します。
その後、乾いたタオルで湿気を吸い取り、消臭スプレーをかけて陰干ししましょう。
汗を吸い込んだまま放っておくと、シミになることもありますし、汚れがとりづらくなります。
コットンスーツの着こなし
(1)カジュアルな着こなし
セットアップな着こなしなら、革のスニーカーにバックパックという方法があります。
プライベートシーンでも使えますし、ビジネスシーンでも「カジュアルデイ」ならぴったりです。
(2)仕事おわりを考えた着こなし
仕事中はシャツを着用してビジネスモード。
仕事がおわってプライベートになったとき、シャツをトレーナーに着替えると、一気にラフスタイルへ変身できます。
この着こなしは、カジュアルすぎないところがポイントです。
(3)ビジネスシーンの着こなし
ネイビーやブルー系のコットンスーツなら、コットンの持つ風合いから柔らかく見えるのでビジネスシーンでも着用できるでしょう。
ニットタイを追加すれば、春夏でもキチンとした印象になります。
また、コットンスーツの内側にボタンダウンのシャツを選ぶと、少しカジュアルなビジネスコーデにもなります。
崩しすぎず丁度よいくらいの親しみやすさになるでしょう。
まとめ
コットンスーツは、これまでのウール生地のスーツに退屈された方に選んでもらいたいスーツです。
コットンのもつ特徴を生かして、上品で柔らかな印象をまとってもらいたいと思います。