スーツをまとい、今日も電車に揺られ仕事へ。
そんな毎日の通勤時間、あなたはどう過ごしていますか?
都内では電車通勤の人も多いでしょうし、毎日必ず発生する通勤時間は「時間がない」が口癖の人には是非活用することをオススメしたい時間です。
とは言っても、電車によっては手のやり場が無いぐらいの混みようで、「本や新聞を読むのはとても無理」、という場合もあるでしょう。
また、満員電車は社会人生活のストレスの大きな要因の一つで、この時間のストレスを少しでも和らげたいものですよね。
そこでオススメなのがイヤホンを使った音声学習や音楽鑑賞。
イヤホンならば電車が混んでいても、予め装着しておけば問題ないですし、コンパクトなのでかさばりません。
また最近ではスマートフォンの普及と共に、オーディオブックや、音声教材など、文字を音声に起こした商品が増えてきていますし、音楽もスマートフォンで購入し、スマートフォンで再生できます。
これだけのリソースがあるのですから、活用しない手はありません。
ということで今回は、電車通勤の皆さんに役立ちそうな、イヤホン情報をお届けします。
スーツとイヤホン
スーツはフォーマルファッションの代表格。
「スーツ姿にイヤホンは、本来であればミスマッチ」と考える人もいるかもしれませんし、一方で「スーツを着ているからと言って、黒一辺倒じゃなくても」と思う人もいるでしょう。
モノトーンでシックにまとめたい人、黒以外の色も混ぜてちょっとオシャレにキメたい人、それぞれに合うイヤホンの色やデザインを紹介します。
色とデザイン
お店にいくと分かりますが、黒や白を初めとして、赤、青、黄、金、銀等々、イヤホン売り場はとてもカラフルです。
そんな中、スーツと合わせる観点から考えると、ブラックがオススメです。
イヤホン業界においてブラックはポピュラーな色ですし、音質や遮音性など他の条件と合わせて選んでも、ブラックのイヤホンを見つけるのはそこまで難しくないはず。
しかし、それでは面白くないと思う人。
そんな人にはブラックでも一部他の色が混じっているデザインであったり、ケーブルが布製で螺旋状に模様が入っていたりするものもあるので、こういったデザインのものがオススメです。
尚、布製のケーブルは静電気を起こしにくく、丈夫なのでイヤホンに付き物である「断線」がしにくい、という実用面のメリットもあります。
ブラック以外でも、シルバー、グレイ、ホワイトと言った色も、モノトーンでスーツにマッチするのでオススメです
プラグの形状について
イヤホン本体にばかり気がいってしまいがちですが、ケーブルの挿す側も要チェック。
ケーブルの先端部分は「プラグ」や「端子」と呼ばれるのですが、真っ直ぐな物と、L字型の物があります。
真っ直ぐなプラグが主流ではあるのですが、L字プラグの製品が増えてきている理由としてよく挙げられるのが「断線しにくい」という点。
プラグとケーブルの境目部分は、よく断線する箇所で、ダメージに弱いと言われているのですが、歩いたり、動いたりしていると、知らぬ間にこの境目の部分に負担がかかっています。
真っ直ぐな形状のプラグは、プレイヤーから1cm~2cm程真っ直ぐ出っ張る形になるので、バッグや手が引っかかり易く、ダメージを受けるのです。
しかし、L字プラグならば、プライヤーに沿ってプラグがL字状に曲がっているので、ダメージを受けにくいと言われています。
ただ、スマートフォンをプレイヤーとして使用する場合、スマートフォンケースの種類によっては、L字状のプラグが、ケースにぶつかってしまう場合があるので、購入前に念のため確認しておくと良いでしょう。
電車内での使用を想定したイヤホン選び
「電車」という環境で気になるのが「騒音」と「人ごみ」。
これらを踏まえると、イヤホンを選ぶ際に重視したいポイントはズバリ「遮音性」です。
「遮音」とは、騒音によって音が聴こえにくくなるのを防ぐ役割と、他人へ音を漏らさない「防音」の役割も果たします。
音漏れは、時にトラブルの原因にもなるので、マナーとして注意したいところです。
遮音性と装着感
まずイヤホンには「インイヤー型」と「カナル型」の二種類にわかれます。
「インイヤー型」は耳の中に「置くだけ」のイヤホンなので、耳を圧迫せず長時間使用しても疲れにくいのがメリットです。
しかし、耳とイヤホンの間に隙間ができ、騒音を通しやすいのと、他人への音漏れもしやすいデメリットがあります。
一方で「カナル型」は耳栓とインイヤー型が合体したような作りで、遮音性に優れているのが特徴。
インイヤー型のイヤホン使用時と、カナル型のイヤホン使用時では、プレイヤーの音量設定が倍以上違うこともあります。
そのため基本的にはカナル型のイヤホンが一番オススメなのですが、デメリットを強いて挙げるならば、人によっては耳に圧迫感を感じ、長時間の使用が厳しい人も中にはいること。
ですが、製品によってはイヤホンの「耳栓」に値するパーツの大きさを変えることができので、小さいサイズの物を選べば症状は軽減するでしょう。
第三のイヤホン
インイヤー型と、カナル型以外の種類としては、「耳掛け型」というものもあります。
インイヤー型とカナル型は耳の中へイヤホンを入れますが、「耳掛け型」は耳の中には入れず、耳の外側にスピーカーを「掛ける」形のもの。
言わばヘッドホンとイヤホンの間のものです。
メリットは、耳の外にスピーカーがあるため、音の広がりが楽しめること、と言われています。
少々誇張した表現で言うと、イヤホンで聴く音と、スピーカーで聴く音の違いです。
音の鳴る位置が耳に近いと、一つ一つの音が分離して明解に聞こえますが、音の鳴る位置が耳から離れると、音全体が一つとなって、まとまりがよくなり、なめらかに聞こえます。
ですが、デメリットはインイヤー型以上の遮音性の低さで、音漏れに関しては、手元で小さなスピーカーから音を流す程、周りに聞こえるレベル。
自宅での使用にはオススメなのですが、電車内での使用は避けた方が良いでしょう。
オススメのイヤホン
イヤホンは日々新しいモデルがリリースされており、その数は今なお増え続けています。
ちなみに、あるイヤホン販売サイトでは1,000種類以上のイヤホンを扱っているほど。
そんなたくさんのイヤホンの中から、一つのイヤホンを選ぶのはなかなか大変なものです。
色やデザインと、遮音性重視という点については本記事でも書いてきましたが、それだけではまだまだ絞り切れません。
そこで、選んで間違いない、オススメのカナル型イヤホンを、2つ紹介します。
最強のコストパフォーマンス〜Creative EP-630〜
Creative EP-630をオススメする理由、それはまず遮音性の高さ。
カナル型のイヤホンは、遮音性が高いと言われていますが、製品によって性能にバラつきがあるのが実状です。
物によってはインイヤー型とさほど変わらない物もあり、カナル型だからといって、全て遮音性が高い訳ではありません。
そんな中、EP-630は数あるカナル型の中でも、トップクラスの遮音性を誇ります。
今までインイヤー型のイヤホンを使っていたら、プレイヤーの音量設定を半分近く下げられるでしょう。
それぐらいの遮音性能を持っています。
また「イヤーピース」と呼ばれる、イヤホンのスピーカー部に装着する耳栓のような役割を果たすパーツがあるのですが、EP-630にはデフォルトでS,M,Lの三種類が付属しているのがポイント。
出荷時はMが装着されていますが、大き目に感じる人はSを。
遮音効果を更に高めたい人はLに取り換えてみてください。
そしてEP630の最大の魅力とも言えるのが、その金額。
サイズ別のイヤーピースと、トップレベルの遮音性を持ちながら、お値段は2,500円。
ハイクラスなイヤホンになると10,000円は軽く超えるので、この性能でこの価格は、抜群のコストパフォーマンスといえるでしょう。
イヤーピースはスペアを用意すべし
EP640はイヤーピースの交換が可能ですが、ある程度の期間使用していくと、このイヤーピースが取れやすくなることがあります。
カバンやポケットからイヤホンを出す時など、何気ない瞬間に取れてしまうものです。
そこでオススメなのが交換用のスペアを予め購入しておくこと。
Creative社からは、交換用のイヤーピースは販売されていませんが、他のメーカーから販売されている交換用イヤーピースが使えます。
オススメはJVCブランドの” EP-FX2”。
こちらは3ペア入りで500円程の値段なので、気軽にスペアとして用意できるでしょう。
サイズもS, M, Lでそれぞれ販売されているのと、EP640には元々付属していないクリアカラーのイヤーピースもあります。
そしてもう一つオススメなのが、Comply社より販売されている””シリーズ。
Comply社は長年、米軍のヘリコプター乗務員向けに、低反発ポリウレタン製のイヤーピースを生産している会社。
低反発ポリウレタンは、一般的なシリコーンの30倍以上の柔らかさを持つため、誰の耳にもフィットし、ヘリコプターレベルの騒音さえ遮断する遮音性能を持っています。
その性能が故、3ペアで2500円前後という金額設定ですが、10,000円以上クラスのイヤホンにも匹敵する遮音性能が手に入るので、お得とも言えるかもしれません。
ミュージシャン御用達のShureから〜Shure SE315〜
次はミュージシャンご用達の音響機器メーカーShureから発売されているSE315。
Shureは1925年創業のアメリカの音響機器メーカーです。
1939年には、当時大統領であった、フランクリン・ルーズベルト氏の演説でShure製のマイクが使われ、一挙その名が広まっていきました。
また1965年に発売されたマイク”SM57”と”SM58”は今なお、多くのレコーディングスタジオやライブ会場で使われており、業界のスタンダートとなっています。
もしかしたらあなたが良く耳にする音源もShureのマイクでレコーディングされたかもしれません。
尚、Shureはイヤホンにも力を入れており、ミュージシャンがステージ上で演奏する際に使用する「モニター用イヤホン」の先駆者として知られています。
2,000年代に入るとiPodを初めとした、デジタルオーディオプレイヤーが普及し、Shureはミュージシャンだけでなく、一般消費者向けのモデルも販売するようになりました。
オススメのSE315は、ミュージシャン向けイヤホンのノウハウを詰め込んだモデルで、他のメーカーのイヤホンとは一味も二味も違います。
まず、イヤホンの天敵である断線への対策として、着脱式のケーブルが採用されているのがポイント。
何らかの理由でイヤホン本体が壊れない限り、ケーブルを交換さえすれば、使い続ける事ができます。
そしてもう一つオススメな理由は、イヤーパッドの種類の豊富さ。
SE315には以下4種類のイヤーパッドが付属しています。
・ソフト・フォームイヤーパッド(S, M, L)
・ソフト・フレックス・イヤーパッド(S, M, L)
・イエロー・フォームイヤーパッド(1サイズのみ)
・トリプルフランジ・イヤーパッド(1サイズのみ)
・ソフト・フレックス・イヤーパッド(S, M, L)
・イエロー・フォームイヤーパッド(1サイズのみ)
・トリプルフランジ・イヤーパッド(1サイズのみ)
「イエロー・フォームイヤーパッド」と「トリプルフランジ・イヤーパッド」は見た目からして個性的。
イエロー・フォームイヤーパッドは耳栓のように柔らかいので、手でつぶした後に耳に挿入して膨らませることにより、耳に密着したフィット感が得られます。
トリプルフランジ・イヤーパッドはキノコのような形をしたイヤーパッドですが、シリコンラバー素材を使用しており、丸ごと水洗いすることが可能。
イヤーパッドは耳垢が溜まるので汚れがちですが、丸洗いできると清潔に保つことができますね。
そんなSE315ですが、お値段は20,000円前後。
いきなりこの金額帯のイヤホンとなると、手を伸ばしづらいかもしれませんが、Shureのイヤホンはプロのミュージシャンでも愛用者が多いですし、一流の人達が使っているShureのイヤホンは最もオススメしたいイヤホンの一つです。
イヤホンの天敵「断線」を防ぐ方法
イヤホンユーザーならば一度は経験したことがあろう「断線」。
メーカーも断線対策には余念がなく、ダメージを受けにくいL字型プラグを採用したり、耐久性の強い布製のケーブルを採用したり、交換可能な着脱式ケーブルを採用したりと、様々な対策を打っています。
断線対策が施してあるイヤホンを選ぶ事も大切ですが、ユーザー側でできる断線対策についてお話します。
まずありがちなのが、イヤホンをプレイヤーから抜く時に、ケーブルを引っ張ること。
これはケーブルとプラグの境目部分に負担が掛かるため、必ずプラグ部分を掴んでぬきましょう。
また、プレイヤーと一緒にポケットに入れっぱなしにしておくことも、オススメできません。
特にズボンのポケットはNG。
お尻のポケットはイスに座ると押しつぶされますし、横ポケットも座ったり、立ったり、歩いたり、と言う動作の中で圧迫されてしまいます。
やむを得ずズボンのポケットにしまっておく必要がある場合は、プレイヤーからイヤホンを外してしまっておくと、ダメージを軽減できるでしょう。
また、カバンも物の出し入れで中身同士が圧迫し合うので、イヤホンはプレイヤーから外した状態で保管しておくことをオススメします。
そしてもう一つ注意したいのがジョギング等の運動時。
イヤホンを着用しながらジョギングすると、イヤホンのケーブルが縄跳びのように波打ち、このダメージが蓄積すると断線の原因なります。
日頃からのダメージもあるので、ジョギング用のイヤホンは、別途用意することをオススメします。
まとめ
本記事では、電車通勤での使用を想定したイヤホン選びについてお話しました。
色は黒や白、灰色のモノトーンがオススメですし「一色だけではつまらない」という人には、複数色混ざったデザインや、螺旋状の模様が入った布ケーブルが使われているモデルがオススメです。
尚、今回紹介したCreativeのEP-630と、ShureのSE315は自宅での使用にもオススメです。
電車内での使用と言う想定なので、遮音性能についての説明がメインでしたが、出力される音域のバランスの良さもユーザーから高評価を得ていますし、映画鑑賞に使えば遮音性とも相まって、ストーリーの中に吸い込まれていくことでしょう。
また、自宅でも地域によっては外の車の音が気になったり、あるいは家族の生活音が気になったりするかもしれません。
CreativeのEP-630は2,500円というお値段なので気軽に手が届くかと思いますし、一方で一流のミュージシャンが使用しているものに触れたい人にはShureのSE315がオススメです。
少ない時間で集中して勉強したい、短い時間でも良いから一人だけの世界に浸りたい、そんな人には自宅であっても、遮音性の高いカナル型イヤホンがマッチするはず。