「一流の人は自分の選択が運命を支配していることを知っている。彼らはなりたい自分になり、したいことをし、手に入れたいものは何でも手に入ると考えている」
オーストラリアの精神科医、ヴィクトール・フランクルの言葉です。
フランクルはユダヤ大量虐殺の生存者であり、すべての自由を剥奪された地獄のような過酷な状況においても、心の持ち方だけは自分で選択できると身を以て体験した人です。
自分の選択で人生は変わる・・・人生は選択の連続。
そして、一流になりたければ一流のものを身につけるという選択が必要です。
すでに成功している男性の多くは、身につけているものにもこだわりを持ち、自分の個性を表現する一流のものを身につけています。
では、一流とは一体なんでしょう。
一流とはその世界で第一等の地位を占めているもの、と辞書にあります。
その分野でのトップ、最高ということです。
あなたがもしトップの人間になりたければ・・・一流で、しかもあなたのこだわりが示せるものを身につける必要があります。
それはあなたの存在の大きさを示すためでもあり、権威性と個性を示すためでもあるからです。
そんなこだわりたい男のための、こだわるべきものやこだわり方について、ご紹介します。
あなたのスタイルを映し出す|こだわりのスーツ
男がこだわりたい重要なアイテムの筆頭は、スーツでしょう。
普段仕事でスーツを着る人も、そうでない人も、ここ一番というときにはスーツが必要となります。
例えば式典やパーティー、高級レストランでのディナーなど、あなたの公の顔として活躍するスーツは重要です。
ここ一番の時に使いたいスーツを選ぶなら、大量生産のスーツではなく、あなたの個性やスタイルを表現できるスーツを選びましょう。
そのスーツは、あなたの背景を映し出すもの。
大人の品格が醸し出されるような最高の仕立てで、あなたのこだわりを詰め込んだスーツを選ぶことが大切です。
まずはそのスーツをどんなシチュエーションで着るかをイメージしましょう。
正式な場なのか、ビジネスなのか、パーティーなのかによって、スーツの色柄が決まってきます。
正式な場やビジネスシーンなら、無地のダークネイビーやチャコールグレー、オールマイティに使いたいならストライプやグレンチェック、色はネイビー、いやいやベージュがいいなど、好みの色柄も頭に思い浮かんでくるでしょう。
生地の手触り、風合いも大切です。
良いスーツは良い生地から、と言われるように、生地の風合いはスーツの良し悪しを左右します。
好きな色柄が決まったら、その風合いや手触りにも着目してみましょう。
自分の考えるスタイルや好みは体にフィットするタイプなのか、それとも風を纏うように軽やかなタイプなのか。
ディテールも、ボタンやポケット、ステッチ、そして裏地など、こだわり要素はたくさんあります。
そして、自分の好みのディテールやシルエットから、英国製なのかイタリア製なのか、ブランドはどこがいいなど、徐々にイメージが絞られてきます。
自分の中でイメージが固まってきたら、あなたのこだわりや想いを信頼の置けるテイラーに伝えましょう。
あなたのスタイルやこだわりの色や柄、シルエット、ディテール、ブランドを反映させ、あなただけのオリジナルスーツが出来上がります。
特別な日でもなんでもない、ただオシャレをしたい普通の日でも構いません。
着ることで、あなたの気分が最高に盛り上がるような、そんな一着を買うことが、こだわりのある一流の男になる近道です。
シンプルだからこその最上|こだわりのシャツ
次はシャツです。
普段上着の下に隠れてしまうシャツですが、シンプルなものだからこそ違いが出てしまうものでもあります。
スーツやジャケットを着用しているときに見られるのは、襟元と袖から出ているカフス部分。
そして、スーツの上着やジャケットを脱いだときには背中や肩の継ぎ目など、ちょっとした所にも人の目は行きやすくなります。
アイロンがビシッとかかっていることは最低条件ですが、縫製がきちんとしているシャツは末端の処理まで行き届いているもの。
また、細部まで洗練されたディテール、着心地を考慮して仕立てられたシルエットの美しさは、シンプルだからこそ如実に出てしまうアイテムです。
シャツの生地一つを取っても、あなたらしいこだわりを表現することができます。
例えばイタリアの薄くてしなやかな生地で作られたシャツは、ドレープ感や光沢を楽しむことができ、表現できるのはエレガントさです。
英国ブランドのカチッとしたシャツは、隙のない男の印象を与えることができる端正な佇まい。
また、職人の手によって作られるオーダーメイドのシャツなら、あなたの体型に合わせて、まるで第二の皮膚のような感覚で着られる一着が仕上がります。
こちらはルイジ・ボレッリの「FELICE(フェリーチェ)」。
柔らかめの襟芯を使ったホリゾンタルカラーのドレスシャツで、ノーネクタイでボタンを外してもオシャレに決まる形です。
こんな上質なシャツを一枚持っていれば、大切なビジネスの場ではもちろん、休日のジャケパンスタイルでも、清潔感とともにあなたのこだわりを表現できます。
センスが試される|こだわりのネクタイ
「ネクタイは締めている本人よりも、一歩先に部屋に入ってくる」
エリザベス女王のデザイナーとして活躍した、ハーディ・エイミス卿の言葉です。
ネクタイほど、その人のセンスを表すものは他にはないでしょう。
スーツや他のアイテムとの相性とバランス感覚も評価されるのがネクタイです。
面積が小さいながらも、体の真ん中に位置するネクタイは、大いにこだわるべきもの。
その基準は品質と気品、スーツやシャツとのバランスです。
世の中には多くのネクタイブランドが存在し、一流ラグジュアリブランドから出しているネクタイも多くあります。
ブランドに偏らず、自分のスーツに似合うものを選ぶのが得策です。
オシャレ上級者はネクタイの色柄で遊びますが、自信がなければベーシックでとびきり上質なネクタイを選びましょう。
靴を見ればその人がわかる|こだわりの靴
オシャレは足元から・・・靴を見ればその人物がわかると言われるように、靴はあなたを表す重要なアイテムです。
丁寧に磨かれた素晴らしい品質の革靴が足元に光れば、こだわりのある出来る男として、相手の頭にインプットされること間違いなしです。
ではどんな靴を選べば良いでしょう。
それは、あなたらしさがわかる靴です。
高品質でしなやかなレザーならば、愛情を込めて丁寧に手入れをすれば、月日を経るごとになんとも言えない良い味わいが出てくるものです。
また、靴はその人を表す重要なアイテムと言いましたが、申し上げたいのは一見してあなただとわかるような靴を選ぶべきだということ。
あなたの服装の好み、あなたのスタイルにふさわしい靴を選びましょう。
普段英国スーツを着ている人ならシックな英国スタイルのものを、イタリアンスーツを着ている人ならイタリアンブランドの靴を選ぶとまず間違いがないでしょう。
また、普段からジャケパンスタイルという方は、イタリアの工房で作られているような色合いの美しい靴を選ぶのも良いでしょう。
例えば一見どこにでもあるようなこのレザーシューズ。
しかし、よく見ると、アッパー部分が一枚革で仕立てられており、継ぎ目がありません。
そのしなやかで美しいカーブは他ではみられない、まさにこだわりの一品。
こんな風に、靴はちょっとしたディテールや革の風合いで、あなただけのこだわりを表現できます。
パワーやステイタスを表す|こだわりの時計
男のこだわるアイテムとして、わかりやすいのが腕時計です。
腕時計はビジネスマンの必須アイテムで、身だしなみとしても重要なもの。
いくらスマホが普及していても、大切な商談や人と会う時には腕時計が欠かせません。
また、腕時計は男のステイタスシンボルでもあり、スーツよりも腕時計にこだわる男性も多いと聞きます。
ただ時間を確認するものというだけでなく、様々なメカニックが凝縮された世界という意味でも、男性にはたまらないアイテムでしょう。
時計はまさに、その人を象徴するアイテム。
時計は男性がつける、数少ないアクセサリーと捉える向きもあり、一種の嗜好品にまでその地位が高められています。
良い時計を持つことは男の自慢でもあり、つけることで仕事に向かう気分を引き締めるスイッチの役割も果たすようです。
腕時計は使われる素材や形、デザインなど、あなたのスタイルを表現できるものを選びましょう。
こちらは世界三大高級時計メーカーの一つ、スイスの高級時計メーカー、オーデマ・ピゲのロイヤルオークです。
ラグジュアリースポーツモデルの先駆けとなったロイヤルオークは、男らしい八角形のデザインとベゼルまで突き抜けた8本のネジが特徴。
チャコールグレーの高級感のあるエンボスの文字盤デザインに、防水機能もそなわり、一流にこだわりたい男性のための腕時計です。
腕時計は自分の自信やプライドそのもの。
自分のパワーや権威を表す腕時計は、こだわり抜いて選びたいものです。
愛車を愛でて心を潤わす|こだわりの車
こだわるポイントが人によって様々な、車。
機能性、デザイン、燃費の良さ、また家族がいるかいないかで何人乗れるか、収納量はなど、本当に人それぞれです。
また、国産車と外国車でも、好みははっきりと別れるところでしょう。
趣味で使う場合ならそのこだわりや条件も、顕著に出ます。
ある人は古い時代のイタリア車、ある人はどんな環境でも対応できる4WD車、ある人は快適なドライブのための乗り心地や内装、オーディオにこだわりたい等々。
車は大人にだけ与えられた、大きなおもちゃのようなもの。
好きな車にこだわりを持つ男は、少年の心を失わない魅力ある大人だと、女性も感じます。
溺愛すべき車を持って、心に潤いと栄養を与えましょう。
雨の日も紳士|こだわりの傘
こだわりのある男なら、傘にもこだわって欲しいもの。
スーツや靴にはこだわるのに、雨の日にふと見ると、傘は適当なスーパーで買ったようなどこにでもある黒い傘や、ビニール傘を持っている人も多く、女性としてはがっかりしてします。
大ぶりの気品のあるメンズ傘は、雨の日のスタイルを引き立ててくれます。
デザインに富んだものでなくてもいいのです。
お気に入りの上質な傘は、憂鬱な雨の日も、気分を上げてくれます。
例えば前原光榮商店の傘。
日本を代表する皇室御用達の傘です。
中棒は樫でできていて、滑らかなカーブを描く持ち手はヒッコリー、樫、楓など、素材を自分のこだわりでアレンジできます。
天然素材は使うほどに味わいが出て、深みを増してくるのが特徴。
長く愛用すればあなただけの傘になります。
また、長く愛用する間には壊れたりもしますが、傘専門店は修理もしてくれるので、一本を、愛着を持って使い続けられます。
身の回りを一流で固めるなら、傘にもこだわりを持ちましょう。
空気さえも味方にする|こだわりの香り
香りは形のないあなたの分身。
ふと席を外そうと立ち上がった瞬間に香ったり、すれ違った時に何気なく香り足したり、あなたの周りの空気が動くとなんとなく漂ってくる香り、そんな香りはこだわりを感じさせます。
また、香りは記憶に結びつく役割も果たす意外と重要なアイテム。
同じ香りをまとっていれば、相手の印象にも残りやすいのです。
フレグランスは上手につければあなたの存在感を表現できる相棒となりますが、あなたが部屋に入ってきた途端にわかるくらいの強烈な付け方は、かえってあなたの格を下げてしまいことにもなります。
そのため、香り選びだけでなく、香りのつけ方にもこだわりましょう。
香水だけでなく、お気に入りの石鹸やボディクリームなどでもほのかに香らせることが可能です。
むしろ香水は、鼻が慣れてくるとつけすぎの傾向になってしまうので、注意が必要。
香水なら腰より下の位置に、香水の持続時間を確かめてから使いましょう。
また、洗濯の際の柔軟剤にも気をつけましょう。
柔軟剤の香りがシャツなどについて強い香りを発している上から別の香りをつけると、香りが混ざってしまいます。
最近は香りを売りにしている柔軟剤も多いですが、フレグランスを使うなら、香りの残らない柔軟剤を使いましょう。
オススメの香りは森林を感じさせるウッディ系や、女性に評価の高い柑橘系などです。
オススメはジバンシーのジェントルマン・オードトワレ。
1975年、ユベール・ド・ジバンシイ自らがメンズコレクションのために作らせた香水です。
真の大人の男にふさわしい芳醇で落ち着いた香り。
独創的なシナモンやベルガモットに始まり、大胆で強い印象のウッディ系のミドルノート、最後は知的でエレガントな一流を感じさせるレザーを感じさせる香りに変化します。
男のこだわり|まとめ
一流の男性が身につけるべきこだわりの品の数々。
あなたがもしトップの人間になりたいのならば、あなたの個性やこだわりが示せるものを身につける必要があります。
それはあなたの存在感、プライド、個性を示すためです。
こだわるべきモノたちでご紹介したのはこの8つ。
・あなたのスタイルを映し出すスーツ
・シンプルだからこそ最上を選びたいシャツ
・あなたのセンスが試されるネクタイ
・靴を見ればその人がわかるという靴
・パワーやステイタスを表す時計
・愛車を愛でて心を潤わす、溺愛すべき車
・雨の日も紳士であるための傘
・空気を味方にする、あなただけの香り
持ち物はその人物の人となりを反映するもの。
あなたのスタイルやこだわりがたくさん詰まったものをどうぞ選択してください。
人は興味のあるものを追求していると、いつまでも若々しく入られるといいます。
こだわりの品たちを持ち、愛で、愛情をかけてメンテナンスをする時間を持つことこそが、心に潤いのある一流の男の生き方なのかもしれません。
あなたの選択が、あなたを一流へと導いていくのです。