冬の通勤電車に乗ると、スーツの上から着ているコートは人それぞれ。
トレンチコートやダウン、Pコートにキルティングコート。
その中でも少数派ですが毎年確実に目に入るのがダッフルコート。
実は、ダッフルコートは海の上で寒さを凌ぐ、優秀な生地をもとに作られています。
今回はダッフルといえばこのブランド、グローバーオールについてご紹介します。
グローバーオールについて
ダッフルコートといえばグローバーオールというほど、ダッフルコートで有名なイギリスのブランドです。
ダッフルは、もともとベルギーの街で製造されていた、暖かくて重みのある毛織りの生地です。
その生地は、イギリス海軍の役員用防寒コートに採用され、大西洋と北海の厳しく冷たい風から守ってきました。
その時用いられたのがダッフルコートの象徴でもあるトグルとフード。
トグルは厚手の手袋をしながらでも容易に取り外すことができ、フードは海軍のキャップの上からでもかぶれるように設計されました。
第一次世界大戦と第二次世界大戦中のコートは、伝統的な海軍ダッフルに改良され、現在の「モンティ」の原型となっています。
第二次大戦後、英国国防省の委託を受けたモリス・ファミリーが、不要になったダッフルコートや手袋を販売したところ、瞬く間に売り切れてしまうほどの人気でした。
そこで、自らダッフルコートの生産を開始し、社名もグローバーオールとしたのが、このブランドの始まりです。
ジャケットサイズのショート丈
スーツやニットの上にサッと羽織れ、ジャケットの代わりにもなるショート丈のコート。
ここではグローバーオールのショート丈のコートをご紹介します。
基本のモンティのショート|ショートモンティ
ベルトがすっぽり隠れるくらいのショート丈です。
イタリアの生地を採用した英国製のコート。
トグルはナチュラルな木製で、ジュートロープが印象的ですね。
英国軍をイメージしたデザインで、頑丈な肩周りが特徴的。
80%ウール、20%ポリアミド、裏地はありません。
タータンチェックが印象的|メンズゴードンダッフルコート
印象的なタータンチェックを見頃に配したショート丈ダッフル。
首元のタブは取り外し可能で、サイドにはパッチポケットがついています。
レザーループとバッファローのトグルを使用しています。
80%ウール、20%ポリアミド、裏地はありません。
いわゆるPコート|メンズ現代リーファー
海軍将校が着用していた伝統的なデザインにインスパイアされ、現代風にアレンジしたコート。
モダンなテーラードフィットスタイルで、厚みのある襟は航海で風に耐えるためにデザインされたもので、大きめのボタンは航海時代を思わせる錨のモチーフです。
全面に施されたサテンの裏地は、極寒の日でも暖かさを保ち、快適に過ごせます。
100%ウール。
取り外し可能なフード付き|メンズショーティダッフル
バッファローのトグルとレザーループが印象的なショート丈ダッフル。
フードの取り外しが可能なため、持ち歩くときにも邪魔になりません。
オリジナルのダッフルデザインはそのままに、細かなディテールを追加した2016年のライン。
<ブラウン・タータン>
<キャメル・ブキャナン>
<グレー・プラックウォッチ>
<ネイビー・ブラックウォッチ>
<ネイビー・ドレスゴードン>
80%ウール、20%ポリアミド、裏地はありません。
シンプル|メンズウールスモック
フードが固定されたシンプルなショートコート。
裏地は袖のみで、着脱時の腕の出し入れがスムーズです。
程よくフィットするシルエットでジャケットがわりに使いたい一着。
80%ウール、20%ポリアミド、本体の裏地はありません。
カラーはブラック、グレー、ネイビーの3色です。
ゴム引きトグル|メンズポップレザーダッフルコート
内側に施されたパイピングが印象的なショート丈ダッフル。
トグルはゴム引き素材で留め具のループは革でできています。
100%ウール、裏地はありません。
コラボ|メンズラヴァンハムショーティダッフル
ラヴァンハム(ラベンハム)とコラボレーションしたショート丈ダッフルコート。
ラヴァンハムの100%ポリエステルの生地に、レザーループとバッファロートグルをつけたユニークなダッフル。
裏地は100%綿トリムで暖か。
コラボ|メンズラヴァンハムリーファー
ラヴァンハム(ラベンハム)とコラボレーションしたダブルブレストのダッフル。
裏地も無地のシックな100%綿トリムで、程よくフィットし暖かに着用できます。
足さばきの良いハーフ丈
次は、ショートより少し丈の長いハーフ丈のご紹介です。
足さばきの良い便利なハーフ丈は、スーツの上に着て通勤するのにちょうど良いコート。
ここが原点|ミッド長モンティコート
第一次世界大戦時に使われた象徴的なコートを改良したモンティコート。
味わいのあるニスを施した木製トグル。
耐久性のあるニス仕上げの木製のトグルと、ロープの留め具は伝統的なデザインと現代的な機能性を兼ね備えています。
豪華なイタリアンウールは非常に暖かく、内側に配したコットンヘリンボーンは暖かさを増すと同時に、肩やコート全体を頑丈にするのに役立っています。
取り外し可能な首元のタグを取れば、厚みのあるニットマフラーとのコーデも可能です。
カラーは5色で、ベージュ、ブラック、グレー、ケール、ネイビーです。
ケール。
80%ウール、20%ポリアミド、裏地はありません。
ネームタグに国旗を配置|メンズユニオンジャックミッドモンティ
古典的なモンティダッフルをリメイクしたコートです。
内部にはユニオンジャックが施されています。
イタリアのウールブレンド生地を採用し、冷たい風にも耐えうる、十分な暖かさのコート。
カラーはベージュとネイビーです。
80%ウール、20%ポリアミド、裏地つき。
偉大なるチャーチルのモデル|メンズチャーチルリーファー
第一次世界大戦と第二次世界大戦に活躍したイギリスの政治家、ウィンストン・チャーチルの名がつけられたこのコートは、その頑強さに由来します。
100%英国メリトンウールを使用し、裏地もつけることで、実用性とエレガンスを兼ね備えたコート。
高い腰の位置につけられたポケットとノッチ付きの襟は絶妙なバランスを保ち、洗練されたシャープなスタイルを醸し出しています。
伝統&モダン|ミッドレングスダッフルコート1
伝統的なイギリスのデザインと、現代的なモダンさを兼ね備えたデザインのダッフルコート。
イタリアンウールが使われ、水牛のトグルとレザーループが配され、内側はシックなタータンチェック柄です。
肩と袖はより暖かさを保つために強化されています。
カラーは4色で、内側のタータンチェックは、ブラック、グレー、ネイビーは赤と黒のタータンチェックで、ブラウンはキャメルとブラウンのタータンチェックです。
70%ウール、30%ポリアミド、裏地なし。
伝統&モダン|ミッドレングスダッフルコート 2
ウールとポリアミドの配合が80%、20%のミッドレングス。
1でご紹介したラインとの違いは、袖部分のベルトやウールが少しだけ多く使われていること、内部のチェック柄が2色使いであることなどです。
カラーも5色で、ケールが追加されています。
伝統&モダン|ミッドレングスダッフルコート 3
2016年秋冬モデルのミッドレングスダッフル。
カラーは7色で、
・ブラック・スチュワート
・ブラウン・タータン
・キャメル・ブキャナン
・グレー・プラックウォッチ
・ローデン・タータン
・ネイビー・ブラックウォッチ
・ネイビー・ドレスゴードン
です。
<ローデン・タータン>
<ブラック・スチュワート>
内部のタータンチェックがモデルチェンジするたびに更新されるので、自分の好みの柄を選ぶ楽しみがありますね。
伝統&モダン|ミッドレングスダッフルコート 4
こちらは内部にタータンチェックを配さない、シンプルな無地のダッフルコートです。
余計な色が使われていない分、ひとつ一つのディテールがさらに際立ちます。
100%メルトンウール素材で、非常に暖かなダッフルコート。
カラーは画像のブルゴーニュのほか、ブラック、グレー、ネイビー、ローデンの5色。
腿まであたたかロング丈
1、2月の一番寒い時期にも対応する、膝まであるロング丈のダッフルコートです。
本当に寒い時は、太ももまですっぽりと覆われていると、暖かさが格段に違いますよね。
伝統の|メンズオリジナルモンティダッフル
チャーチル、ドゴールと並んで活躍した指揮官、モンゴメリー元帥にちなんで名付けられたコート。
モンティコートは伝統的な英国のデザインとしてその地位を確立しています。
ブランドのアイコン的存在である木製のトグルとジュートロープの留め具に、生地素材は上質なイタリアンウールを採用しています。
内側にはコットンヘリンボーンウェビングが施され補強と保温の役割を果たしています。
80%ウール、20%ポリアミド、裏地はありません。
スタイリッシュ|メンズチェスターフィールドコート
ウールとカシミアのミックスされた生地により、どんなに寒さが厳しくても暖かく過ごせる完璧なライニングで設計されたロングコート。
洗練されたデザインで仕立てられたこのコートは、シンプルながらもエレガントなシルエットを実現し、機能的にも優れた一着です。
シルクの裏地付きで暖かく体を包み込みます。
テーラードフィットで無駄を省いたシンプルでスマートなデザイン。
75%ウール、20%ポリアミド、5%カシミアで上品でなめらかな肌触り。
細かなディテールも丁寧に仕上げられています。
完全防寒|メンズモリスダッフルコート 1
グローバーオールの創業者にちなんで名付けられたモリスのメンズダッフルコート。
イタリアンウール素材を使用し、ヴィンテージシルエットで仕上げられています。
フードは内側のボタンで調節することができます。
前面のバッファロートグルトレザーループは袖のベルトにも採用、デザインに洗練さをプラスしています。
カラーは2016年の7色展開で、80%ウール、20%ポリアミド。
完全防寒|メンズモリスダッフルコート 2
膝までたっぷりとあるモリスダッフルコート。
首元や袖口もしっかりとカバーでき、寒さを防ぎます。
内側にはタータンチェックが施され、レザーループと水牛のトグルのついた高級感あふれるデザイン。
内側にあるポケットは、定期や細かなものを入れておくのに最適です。
膝までの暖かさ|トールダッフルコート
ブランドのラインで一番丈の長いシリーズ。
伝統のクラフトマンシップを持つ英国製で、内側にはタータンチェックが施されています。
肩のマントが防寒を補強し、暖かさを確かなものにします。
カラーはブラック、ダークグレー、グレー、ネイビー、キャメルで、ブラックは内側のタータンチェックをブラックウォッチ、赤と黒のデザインから選べます。
80%ウール、20%ポリアミド、裏地はありません。
グローバーオールのコーディネート
グローバーオールのダッフルコートを取り入れたコーディネートをご紹介します。
暖かそうなタートルネックのニットに合わせた最強の防寒コーデ。
屋外での活動によく似合いますね。
チェスターフィールドコートはスタイリッシュに着られるデザイン。
カジュアルはもちろん、ビジネスシーンにも着用できます。
温かみのある深いグリーンは、茶系やネイビーのアイテムに合わせるとすんなりハマりますよ。
ジーンズに合わせたダッフルのコーディネート。
ラインによって、カントリー風にもスタイリッシュにも合わせられるのが魅力です。
ダッフルコートはニット帽とよく合います。
マフラーがなくても首元のタグをボタンで留めれば、首から入る冷たい風からもガードしてくれます。
ざっくりと着るとラフな雰囲気も醸し出せる、いろいろな表情を持つダッフルコート。
スニーカーと合わせてカジュアルに。
黒のニット帽に黒のトップス、ダークネイビーのジーンズに黒いスニーカーと、主役にダッフルコートを持って着たコーディネートです。
襟を立てて着れば首元から入る冷たい風をガードしてくれます。
ダッフルコートはデザインだけでなく、実用性にも富んだ優れたコートです。
風を切る自転車に乗るときにも活躍する、暖かいダッフル。
キャメル、ケール、ネイビーのロング丈ダッフルコート。
モノトーンのカラーパンツとレザーシューズを合わせて、ジャケパンのジャケットをコートに変えて考えるとコーディネートしやすいですね。
グローバーオールまとめ
イギリス海軍の防寒コートから生まれた、グローバーオールのダッフルコートをご紹介しました。
・基本のモンティのショート版|ショートモンティ
・タータンチェックが印象的|メンズゴードンダッフルコート
・いわゆるPコート|メンズ現代リーファー
・取り外し可能なフード付き|メンズショーティダッフル
・シンプル|メンズウールスモック
・ゴム引きトグル|メンズポップレザーダッフルコート
・コラボ|メンズラヴァンハムショーティダッフル
・コラボ|メンズラヴァンハムリーファー
・ここが原点|ミッド長モンティコート
・ネームタグに国旗を配置|メンズユニオンジャックミッドモンティ
・偉大なるチャーチルのモデル|メンズチャーチルリーファー
・伝統&モダン|ミッドレングスダッフルコート 4種
・伝統の|メンズオリジナルモンティダッフル
・スタイリッシュ|メンズチェスターフィールドコート
・ 完全防寒|メンズモリスダッフルコート2種
元は冷たく厳しい冬の海風を防ぐために作られた、ダッフルコート。
曇りや雨のイメージのあるイギリスで愛されるダッフルコートは、寒い日本の冬でも是非欲しいコートですね。