休日のカジュアルスタイルはジーンズと決めている人も多いのでは。
そして、デニム好きなら上着もジージャンを持っているはず。
毎年春になるとジージャン特集なども組まれて、ある年は細めのタイトなタイプが流行ったり、ある年は大きめのブカブカシルエットが流行ったりしますね。
しかし、ワードローブのように着ているジージャンですが、実は意外と着こなしが難しいんです。
若いうちは何気なく着ても着こなせてしまいますが、大人になればなるほど違和感が出るようになります。
その理由は、ジージャンを学生時代のような着こなしのままずっと着ていると、子供っぽく見えてしまうから。
顔や体は年とともに変化するのに、ジージャンは昔のままのスタイルや流行りのスタイルでは、どこかちぐはぐな印象を与えてしまうのです。
大人には大人のジージャンの着こなしがあります。
今回はそんな大人顔のジージャンの着こなしについて解説します。
レイヤードを意識すべし
簡単なようでいて実はちょっと難しい、ジージャンの着こなし。
学生時代の頃と、大人になった時の着こなしの差はなんでしょう。
まずは、ジージャンの中に着るものに注目。
簡単に大人らしい着こなしになれるのは、レイヤードを意識することです。
レイヤードとは重ねて着ること。
ジージャンの中に着ているシャツやカットソーの裾をジージャンの丈より長くして出すことで、スタイルを作ります。
ブラックでもインディゴのジージャンでも、基本は白のカットソーなら外すことはありません。
Leeの別注101Jを使ったシンプルなモノトーンのコーディネート。
中に着ているカットソーを少しだけ出すことで、バランスが取れるんですね。
ライトブルーのデニムはダボつかせた着こなしだと野暮ったく見えてしまいますが、これはタイトなシルエットで成功している例。
レイヤードスタイルを作るなら、タイトなシルエットがオススメです。
ラフな着こなしでもレイヤードを意識するだけで大人顔になります。
コツは下のカットソーを出しすぎないこと。
お尻まで隠れるようなロング丈は、かえって子どもっぽく見えることがあります。
5センチ出たくらいが、さりげなさが出ていい感じにまとまりますよ。
ホワイトデニムなら、比較的子どもっぽくならずに着ることができます。
ジージャンと相性の良いパーカーも、白いジージャンの中に着ればキレイめスタイルが出来上がりますね。
ベスト&ジージャン
え?ベストとジージャン?と思ったかもしれません。
でも、ちょっと変わった着こなしでは、中にベストを着てみるコーディネートもありです。
スーツのスリーピースの感覚で試してみましょう。
白いシャツとジージャンの間に着ているのはネイビーのベスト。
シャツとジージャンではありきたりだけど、ベストが加わることによってちょっとしたアクセントになります。
ジージャンを脱いだベスト姿も様になります。
ジャケットを羽織るまでもないけど、シャツ1枚ではちょっと肌寒い、そんな時にベストが活躍してくれます。
探してみるとデニム生地のベストなどもあります。
ベストはカジュアルスタイルのジャケパンにも応用できるので、持っていると意外と重宝しますよ。
また、寒暖の差が激しい季節の変わり目にも便利です。
色々な素材のベストを試してみるのも面白いですよ。
ジージャンとベストの組み合わせをやっている人はほとんどいないので、あなただけの味になること間違いなしです。
きれいめを意識する
大人のジージャンの着こなしで気をつけたいのは、キレイめファッションを意識することです。
キレイめを作るコツは「色」と「シルエット」。
キレイめファッションで使う色は、
・白や白に近い明るい色を一つ入れること
・中間色とアースカラーと言われるカーキなどを取り入れること
・モノトーンなどシックな雰囲気でまとめること
などがコツです。
また、シルエットはタイトでスマートにすること。
特に気をつけたいのはボトムスのシルエットです。
ファッションに精通するお洒落上級者は流行りの太パンツなどにチャレンジしても良いですが、ちょっと自信がないかな、と思うなら、細身のボトムスを選びましょう。
ボトムスにボリュームがあるとだらしなく見えてしまう他、全体のシルエットが丸みを帯びて子どもっぽく見えてしまうからです。
オススメのシルエットはスリムストレッチやテーパードです。
トップス(上半身)にボリュームを持って来て、ボトムスをスリムにすると、足長効果が狙えます。
また、大人の男性らしいシルエットが表現できますよ。
こちらの画像はインディゴのスリムなジージャンにオフホワイトのカーゴタイプのジョガーパンツですね。
インナーは薄手の黒いTシャツにネイビーのシャツでしょうか。
ボトムスのパンツがオフホワイトという白に近い色であること、そしてテーパードタイプのジョガーパンツでスリムなシルエットにしていることが、キレイめなスタイルを作り出しています。
タイトな黒のジージャンの下にデニムシャツと白いTシャツを合わせ、上半身にボリュームを出したコーディネートです。
パンツはスウェット生地のジョガーパンツですが、これもテーパードのシルエットでタイトに決めています。
大人のジージャンスタイルを作るなら、タイトなシルエットでキレイめを狙う、これ、鉄則です。
前ボタン全閉めで着てみる
レイヤードとは反対に、シャツのようにジージャンを着てみるのも一つの方法。
どういうことかというと、首元までボタンをきっちりと締めて中に着ているものを見せない着こなしです。
ほら、ジャケットというより、シャツみたいな着方でしょう?
ウエストがシェイプしたものなら、よりシャツっぽく着られますね。
薄手のインナーならレイヤードにしてチラ見せも素敵です。
ネックの工夫|ボリューム or パーカー or Vネック
ジージャンの中に着る服、これも結構コーディネートには重要になってきます。
襟付きのシャツ、ハイネックのカットソー、パーカーなど、中に着るもので見た目の印象が変わるからです。
そこで、ここでは着こなしによって変わる印象を、例を交えながら見ていきましょう。
まずはネックにマフラーでボリューム感を出した着こなしです。
ネックにボリューム感を出すと、下半身がすっきりとし、スマートに見えることや、小顔効果というメリットがあります。
ネックにボリュームを出すなら、冬はマフラーやスヌード、春秋ならスカーフやストールなどがオススメです。
巻き方にも工夫して、いろいろなバリエーションを楽しんでみてくださいね。
襟なしのカットソーはタイトでスマートに見せるコーディネートができます。
カットソーの色柄でアクセントをつけられるので、ボーダーやカラーリングを楽しむなど、オリジナリティを出してみてください。
基本の白いカットソーは丸首でもVネックでもいけます。
合わせるものに迷ったら、とりあえず、「白」。
Vネックは浅めのVがオススメ。
深いVネックはバランスを取るのが難しく、着方によってはだらしなく見えてしまい清潔感を損ないます。
ジージャンの中にパーカーは平凡になりがちなコーディネートですが、シルエットや色によっては成功する場合もあります。
薄手のパーカーやジージャンと同色のパーカーを合わせることで、一体感を出したコーディネートは、パーカーだけが浮いてしまうことがなく、大人顔のきれいめコーデになりますよ。
オススメのジージャン
ジージャンと一口に言ってもいろいろなデザインがありますね。
ここでは男性に人気の、きれい目デニムブランドを5つご紹介します。
好みのジージャンを見つけてみてくださいね。
アメリカ・ゴールドラッシュから生まれた|Liveis
LEVI’S(R) VINTAGE CLOTHING 1880 トリプルプリーツ ブラウス 1890リジット / 8.8oz ¥51,840
ブラウスとある通り、薄手の生地で作られたジャケットです。
LEVI’S(R) VINTAGE CLOTHING 1880 トリプルプリーツ ブラウスは、リーバイスの最初期のデニムジャケットがモデルとなっています。
正当なウェスタン作業着として、サンフランシスコのリーバイス・アーカイブにも展示されているジャケットです。
名前の由来となっているトリプルプリーツは、前身頃のボタン脇にある3本のプリーツのことで、糸を着ればサイズアップできるようにと考えられたもの。
LEVI’S(R) VINTAGE CLOTHING 1953 TYPE Ⅱ ジャケット リジット / 13.7oz ¥51,840
1936年タイプのジャケットを一部変更し、新しくしたジャケットです。
このジャケットは、作業者の非公式ユニフォームで、大きなフラップ付きの胸ポケットやフィット感を調整できる銅製のシンチバックが特徴。
LEVI’S(R) VINTAGE CLOTHING 1936sタイプ1ジャケット リジット MADE IN THE USA ¥51,840
リーバイスのアイコン的ジャケットTYPE 1が誕生した1936年、このジャケットが労働者の非公式なユニフォームとなりました。
シングルの胸ポケット、銅製ブロングのシンチバックとリベット、ダブルプリーツのバック、品質保証のXX印がついたツーホースラベルが特徴の歴史あるジージャン。
歴史を感じさせるリーバイスの復刻版は、どれも品切れになるほどの人気です。
不朽の名作ウエスタン・スタイル|Lee
Lee STORM RIDER lot 1119 color 189 ¥28,000
ウインター仕様のブランケットライナー付き101J(復刻版)。
STORM RIDER 101Jは1931年に初めて市場に登場し、2年後にブランケットライナー付きが発売されました。
その後何度か復刻版が作られ、細かなディテールの違いによって、稀少性があります。
今回もディテールに様々なこだわりがあり、ネームには「STORM RIDER」と記載される以前のネームだったり、ピスタブには®マークが入らなかったりと、ファンにはたまらない仕様。
復刻した以前のネーム。
そのほか、裾のアジャストボタンが黒の猫目ボタン、ライナーのブランケットは当時の生地を忠実に再現した、アラスカンライニングを使用しています。
Lee デニムロコジャケット ¥15,000
鉄道行員のために1920年代から作られているロコジャケットを現代的なデザインで再現したジージャンです。
裾を絞っていないタイプのジャケットなので、ジャケパンのジャケットがわりに使いやすいですね。
Lee ライダースジャケット ¥15,000
薄手のジージャンで、春先の少し肌寒い時の羽織として便利なジャケットです。
ストレッチツイルなので、着心地も良く、重宝しそうですね。
カラーはきれい目コーデにぴったりなカーキとベージュです。
軽やかな音符が特徴|エヌエヌ・バイ・ナンバーワン
DENIM JACKET_STRETCH(DAMAGE_NOTE) ¥41,040
初登場の2007年からリリースされているデニムジャケットに、新たな加工を施した新作。
リペアやダメージなどによって表現された、長年着込んだような色落ちなどは、職人の手作業によって施された加工。
ダーツや裾裏の音符テープ、クロスのかんぬきなどがこのブランドの特徴です。
DENIM JACKET_STRETCH(DAMAGE) ¥38,880
NOTEより肩の緩やかなカーブが特徴のジージャンです。
大きめのサイズを着れば、今年の気分に合った着こなしができますよ。
大人のリラックス感|ロンハーマン
ロンハーマンからは2016ssに発表されたジージャンを3つ。
まずはスタンダードなシルエットのリラックス感漂う大人のジージャンです(¥57,000)。
色の抜け感とダメージ具合がとても素敵ですね。
ポケットや裾のダメージ感がたまらない、裾を絞っていないタイプのジャケット(¥36,000)。
4つのポケットが男性的なざっくり感の中にもどこかほっこりした雰囲気を漂わせています。
こちらはさらにシンプルな、斜めポケットだけのジャケット。
ボタンもごくシンプルにまとめています。
大人の休日に、ざっくりと着たい、そんなジージャンがロンハーマンなら手に入りますよ。
きれいめが作りやすい|ケアレーベル
きちんと感のあるインディゴが売りのケアレーベルのジージャン。
きれい目スタイルにはもってこいの清潔感のあるジージャンです。
タイトなシルエットなので、レイヤードが決まりやすく、きれいな色との相性も抜群です。
インナーにはウィンザーカラーのホワイトシャツ、そしてベージュのテーパードパンツ。
きれい目の入り口としてスタイリングしやすいアイテムばかりですね。
ホワイトデニムのジージャンは、大人のきれい目を作りやすい最強アイテム。
パンツは同色の白で決めても、アースカラーを持って来ても外すことはありません。
また、モノトーンのコーディネートにしても、トップスが白なので重たい感じにはならず、春のコーディネートにはぴったりです。
裾を絞っていない、テーラードタイプのジャケット。
中央右の男性が着ているジャケットが、おそらく先出の画像と同じタイプでしょう。
タイト目に着ることで、ヘビーなウォッシュジーンズでも全体としてきれい目な印象を醸し出しています。
大人の男性が着こなすジージャン|まとめ
子どもっぽくならない、大人のジージャンの着こなしは、きれい目を意識することです。
具体的な工夫としては、
・ジージャンの中に着る服の丈を外に出して雰囲気を作るレイヤード
・ジージャンの中にベストを合わせる
・テーパードやスリムなシルエットのボトムスできれい目を作る
・前ボタンを全閉めにしてシャツのように着てみる
・ストールやマフラーでネックのボリュームを遊んでみる
などです。
ただ羽織るだけでなく、全体のコーディネートを意識してみると、ジージャンのデザインにもこだわりたくなりますね。
オススメのデニムブランドも5つご紹介しましたが、気になるジージャンは見つかりましたか?
・アメリカ・ゴールドラッシュから生まれた|Liveis
・不朽の名作ウエスタン・スタイル|Lee
・軽やかな音符が特徴|エヌエヌ・バイ・ナンバーワン
・大人のリラックス感|ロンハーマン
・きれいめが作りやすい|ケアレーベル
それぞれに特徴がありこだわりポイントも違うので、気になるブランドがあったら、ご自分の作りたいスタイルに合ったジージャンを、実際に足を運んで見に行きましょう。
子どもっぽくならないジージャンスタイルを作るには、ジージャンをただの羽織りものとしてはではなく、コーディネートの一部として捉えることが肝心。
ボトムスをスッキリさせ、中に着る服とのバランスも考えて、年相応のおしゃれなジージャンスタイルを作って見てくださいね。