以前はいくつかの職種だけに限られていた「ビジカジ」こと「ビジネスカジュアル」ですが、受け入れる職場が徐々に広まってきているようです。
そしてビジカジコーデとしてオススメなのが、ジャケットとパンツを合わせるジャケパンスタイル。
ですが、スーツと違って自由度がある分、ジャケパンはコーデを決めるのに一苦労する人もいるようです。
特にジャケットはコーデの中でも重要なアイテムですし、こだわりたいところ。
ところがショッピングモールなどに入ると、ジャケットを扱っているショップは意外に多く、どれを選べば良いのか分からない場合もあるかもしれません。
そうなると金額で選んでしまいがちですが、職場で着る物ですからビジネスチャンスにも影響しますし、どんなブランドが良いか一度チェックしておきませんか?
そこで今回は世界のファッション業界をリードするイギリスとイタリアから8ブランドをピックアップし、両国のジャケットの違いを説明しつつ、お勧めのブランドを紹介していこうと思います。
この記事が、お気に入りのジャケットに出会うキッカケになれば嬉しいです。
ビジカジにはイギリスとイタリアのブランドがオススメ!
ジャケットのブランドは世界各国に存在しますが、その中でも今回はイギリスとイタリアのブランドをピックアップしました。
背景としてスーツの発祥はイギリスと言われているのですが、そのイギリスで実際スーツを仕立てていたのはイタリア人と言われています。
この2つの国は世界的に有名なファッションブランドを生み出していますが、テーラードファッションの根源とも言える国々です。
とは言え、イギリスとイタリアのジャケットは少々違いがあるので予め軽く説明します。
まずイギリスのジャケットは「厚い肩パッド」、「狭いVゾーン」といった傾向にあり、鎧の様なガッチリとしたフォルムになっているのが特徴です。
尚、細身のフィッティングが流行の近年は「モダンブリティッシュ」と呼ばれる細いシルエットの物も出回るようになっています。
一方でイタリアのジャケットはイギリスと逆に「肩パッドが薄い」、「丸み帯びたフォルム」といった仕様になっています。
イギリスのジャケットに比べると、フィッティングは同じくタイト目であってもよりナチュラルなフォルムになっており、カーディガンを羽織るような軽い着心地が特徴です。
イギリス編
それでは続いてイギリスからお勧めのジャケットブランド、以下4つ紹介します。
-Burberry
-Paul Smith
-Aquascutum
-Dunhill
-Paul Smith
-Aquascutum
-Dunhill
耳にしたことはあってもあまり詳しくは無い場合もあるかと思うので、これを機に是非チェックして頂けたらと思います。
Burberry
Burberryは日本でも人気のブリティッシュブランドの一つ。
Burberryには8つのラインが存在し、100万円以上するレザージャケットなどを扱う「BURBERRY PRORSUM」ラインから、3万円代前後のテーラードジャケットも扱う「BURBERRY BLACK LABEL」まで、幅の広いラインナップが特徴です。
安価なラインであっても本家の品質に負けず劣らずと定評があるので、ジャケパン初心者にもお勧めのブランドと言えるのではないでしょうか。
ちなみに創業は1856年でして160年の歴史を持つ老舗ブランドです。
Burberryは初期の頃「ギャバジン」と呼ばれる耐久性と防水性に優れた生地を開発し、極地探検家用やパイロット用の防寒具にされて英国王室御用達(ロイヤルワラント)を授与されました。
その後、冬場のスーツコーデに欠かせないトレンチコートを発表し、1920年代にはコートの裏地として使用されていたチェック柄を全面に押した「バーバリーチェック」が話題を呼び、世界を代表するブリティッシュブランドとして知られるようになったのです。
日本でも1915年にBurberryのレインコートの輸入がはじまり、今では国内のオリジナルラインも展開されるようになっています。
そして、こちらが国内オリジナルブランド、 Black Labelからの一着。
清涼感のあるブルーを基調としたジャケットでデザインも爽やかですが、麻を使用したドライな手触りも特徴となっています。
ナローラペル、サイドベンツといった本格的な作りですし、春夏に是非来て頂きたいジャケットです。
そしてもう一着。
グレンチェック×ウールという仕様で秋冬の雰囲気にピッタリな暖かみのあるジャケットです。
太番手のウール糸が使用されており、柔らかくて滑らかな肌触りに仕上がっています。
Paul Smith
Paul Smithもイギリスを代表するブランドの一つ。
ブリティッシュブランドらしい上品なデザインながらも、遊び心を忘れないのがPaul Smithの特徴。
例えばシャツの場合、白地のシャツにボタンホールだけ赤糸を使用したり、またカフスの裏地には花柄をあしらった生地を使用したりと、一捻り加えられたデザインがPaul Smithの魅力の一つと言えるかもしれません。
創業者のPaul Smith氏は元々ノッティンガムの仕立屋で働いていましたが、その仕立屋の空き室を使って金曜日と土曜日だけ営業する自分のショップをオープンしたのがキッカケになり、1970年に自らのブランドを立ち上げました。
その後、ロンドン、ニューヨーク、パリ、そして東京など世界中に展開を広げ、ラグジュリーブランドの一つとして高い評価を受けています。
そしてこちらがPaul Smithのカシミヤテーラードジャケット。
カシミヤ特有の光沢感を活かすため、シンプルにまとめられたジャケットです。
また裏地は表地とのコントラストが印象的なグリーンで、Paul Smithらしい遊び心、捻りがポイントとなっています。
もう一着紹介したいのが、チェック柄のテーラードジャケット。
カジュアルになりがちなチェック柄ですが、滑らかのウール素材を使用することにより、上品でシックな仕上がりです。
パイピングポケットやノーベントといった仕様でシンプルにまとまっていますが、こちらも裏地にコントラストの効いたレッドが使用されており、Paul Smithらしい型に収まらない作りになっています。
Aquascutum
Burberryもトレンチコートで有名ですが、Burberryよりも前に防水ウール生地を発明したブランドとして知られているのがAquascutumです。
1851年の創業で、創業当時から技術面のレベルの高さを強みとしており、創業からわずか2年で世界初の防水ウールを発明し、その生地を使用したコートがイギリス軍の将校用コートとして採用されました。
これがきっかけとなりロンドンの中心部に旗艦店をオープン。
コートからメンズアパレル、そしてレディースも取り扱うようになり、1980年代には「鉄の女」ことサッチャー元首相もAquascutumを愛用したとのことです。
そんなAquascutumのジャケットがこちら。
メランジ調のナチュラルな素材感で、モダンブリディッシュな細身のシルエットが特徴です。
また、スリーブまで裏地があしらわれた総裏仕立てで、耐久性はもちろんのこと、ボディのシルエットを美しく見せてくれます。
もう一つ、こちらは千鳥格子の織り柄がポイントのジャケット。
ネップ入りのファブリックを使用しており上品な光沢感が特徴なのと、背抜き仕立てなので着心地がソフトなのもお勧めポイントです。
Dunhill
イギリス編の最後に紹介するのがDunhill。
高級ブランドの中でもとりわけ評価が高く、他のブランドがレディースにも展開していく中Dunhillはメンズに特化し、いつの時代もダンディーな男に欠かせないブランドとしてその地位を築いてきました。
創業は1893年で、創業当初は馬具関連の製品を扱っていましたが、自動車の普及に伴いドライバー用のゴーグルや、ウィンドシールドバイプ、ダッシュボードクロックといったドライバーグッズや、自動車関連の製品を扱うように。
その後もタバコ専門店を開いて、シガレットケース、ライター等のヒット商品も生み出しました。
こうしてダンディズムを体現する製品をいつの時代もプロデュースし、現在では紳士服を中心に香水や時計などのアクセサリーも取り扱っています。
そんなDunhillのジャケットは直球ど真ん中のブリティッシュスタイル。
こちらはネイビーとインディゴの同系色を合わせたチェック柄のジャケット。
裏地なし、シングルブレスト、シングルボタンという仕様ですが、デニムと合わせたカジュアルコーデ、あるいはスラックスと合わせばフォーマルコーデのどちらにも合うジャケットとなっています。
また襟を立てるとダンヒルのロゴが見えるのもさりげないポイント。
金額は全体的に高めのDunhillですが、そのクオリティと権威性はとても魅力的です。
イタリア編
イギリスのブランドを4つ紹介しましたが、続いては以下4つのイタリアンブランドを紹介します。
-Lubiam
-Cantarelli
-Kiton
-Brioni
-Cantarelli
-Kiton
-Brioni
ブリティッシュスタイルとはまた違った柔らかい着心地と、リラックスしたシルエットが特徴のイタリアンブランドですが、洗い加工が施された物も多くジャケパン上級者の様なこなれた雰囲気も演出することができるでしょう。
Lubiam
イタリアからまず紹介したいのがLubiam。
1911年の創業でイタリアの中でも最も古いファクトリーの一つと言われています。
テーラーリング技術レベルの高いイタリアの中でもトップクオリティを誇り、Lubiamのオリジナルブランド「L.B.M.1911」は日本でも高い評価を得ています。
また2012年には自社名のブランドを立ち上げたのですが、伝統的なテーラーリング技術をベースにした縫製、こだわりの素材を使用した製品洗い加工、トレードマークのフラワーホールなどが話題を呼んでいるブランドです。
そしてこちらがお勧めの一着。
シンプルで上品なネイビージャケットですが、実は細かいチェック模様の織りになっているのがポイント。
そしてフロントは2ボタン、バルカポケット、サイドにはパッチポケット、背面にはサイドベンツという仕様になっています。
イタリアンブランドらしく、堅苦しさの無い程よくリラックスしたシルエットで、ジャケパンスタイルにピッタリではないでしょうか。
Cantarelli
Cantarelliは1967年にトスカーナ地方アレッツォ郊外のリグティーノにて創業したイタリアンブランド。
マシンメイドのメリットを活用した服作りを行っており、トレンドを押さえたCantarelliの製品は世界中から高い評価を得ています。
また長年、高級ブランドのOEM生産を請け負っていた歴史もあり、その技術は折り紙つきです。
ちなみにこちらがCantarelliのチェックジャケット。
ブラウン×ベージュという同系色に、ブルー×ベージュという二重格子を組み合わせたチェック柄が上品ながらも目を惹くアクセントになっています。
インナーにカジュアルシャツ、そしてボトムスにホワイトチノを合わせれば爽やかなコーデに決まるはず。
もう一着は明るめのブルーが目を惹く、ウール×シルク×リネンの三者混ジャケット。
光沢感が特徴ですが、ブルー、サックスブルー、グレー、ブラックのホップサックや、ビンテージ加工が施されたボタンもアクセントになっています。
明るいイメージのデザインなので、デニムと合わせたデニジャケスタイルにもお勧めです。
Kiton
Kitonは1969年にイタリアのナポリにて創業したラグジュアリーブランド。
日本でも六本木ヒルズ、新宿伊勢丹、阪急メンズ館などに店舗を構えており、人気のイタリアン高級ブランドとして知られているのですが、最高級素材と伝統的な製法を組み合わせ「世界で最も美しい服」というスローガンを掲げています。
Kitonの特徴としてしばし挙げられるのは、製品作りへの強いこだわりです。
ジャケットを例に挙げると、1つのジャケットを作るのに約150の工程があり、150人の職人が20時間掛けて丹念に作られるとのこと。
南イタリアのナポリスタイルのジャケットは羽織る様な軽い着心地が特徴ですが、着心地もさることながらカシミヤ、シルク、リネンといった高級素材が放つ光沢感や質感はKitonならでは。
そして、こちらがKitonのジャケット。
カシミヤとシルクをブレンドした素材で滑らかな手触りが特徴で、鮮やかなオレンジ色が印象的です。
チェック柄で大人っぽさも演出されており、コーデに華やかさを加えてくれるでしょう。
続いてこちらはネイビーのジャケット。
カシミヤ100%の素材で鮮やかな光沢感がポイントですが、結婚式の二次会など華やかな場のコーデにお勧めです。
Brioni
BrioniはKitonと並んでイタリアを代表するラグジュアリーブランド。
1945年にイタリアのローマで創業し、イタリアンらしく軽い素材を使用した軽やかなスタイルを得意としています。
温暖な気候のイタリアでは、このスタイルのスーツやジャケットはピッタリで、以降のイタリアンテイラーに大きな影響を与えたと言われています。
また当時、オーダーメイドのスーツが基本とされる風潮の中、Brioniは軽くしなやかな生地を使用し、職人による丁寧な作りで誰もがフィットできるは既製服を作り、イタリアのスーツ業界に新しい風を吹かせました。
そして映画「007」のジェイムス・ボンド役を務めたピアース・ブロスナン氏やダニエル・クレイグ氏らが衣装でBrioniのスーツを着用し、これも話題になりBrioniの名は世界中に広まったと言われています。
そしてこちらがBrioniからのジャケット。
ブルーネイビーの生地をハンドメイドで仕上げ、無駄な装飾を一切省いたデザインですが、フォーマルな装いにお勧めの一着です。
高級ブランドらしくお値段は¥486,000ですが、世界トップレベルのジャケットをお探しの方は是非一度手に取ってみてください。
まとめ
ビジカジにお勧めしたいジャケットを紹介すべく、イギリスとイタリアからブランドを4つずつピックアップし、お話してきました。
序盤ではブリティッシュスタイルとイタリアンスタイルの違いについて説明し、以降は各国のブランドを紹介していたます。
まずイギリスのブランドで紹介したのは以下4つ。
-Burberry
-Paul Smith
-Aquascutum
-Dunhill
-Paul Smith
-Aquascutum
-Dunhill
Burberryは8つのラインを展開しており、高価でラグジュアリーな物から、カジュアル寄りで安価な物まで幅広く揃っています。
Paul Smithはモダンブリティッシュスタイルも得意としていたり、裏地にコントラストの効いた配色があったりと、遊び心も見られるのがポイントです。
Aquascutumは防水ウール生地を発明した元祖のブランドと言われており、耐久面もさることながら、美しい光沢感やシルエットも高い評価を得ています。
そしてDunhillはイギリスだけでなく代表するメンズブランドで、シンプルながらも華のあるデザインが特徴です。
また、イタリアンブランドについては以下の4つを紹介。
-Lubiam
-Cantarelli
-Kiton
-Brioni
-Cantarelli
-Kiton
-Brioni
Lubiamは日本でも人気のブランドで、イタリアンブランドらしい緩やかなシルエットとデザインがポイント。
Cantarelliは長年、他の高級ブランドからOEM生産を請け負っていた技術を活かし、高品質なジャケット作りが魅力です。
Kitonはイタリアを代表するラグジュアリーブランドで「世界で最も美しい服」というスローガンの基、選りすぐりの高級生地を使用し、20時間以上掛けて一着のジャケットを作り上げる丹念な製品作りが特徴。
BrioniもKitonと並ぶ高級イタリアンブランドですが、ハリウッド映画「007」のジェイムス・ボンド役にBrioniのスーツが着用されており、シンプルで美しいシルエットが評判のブランドです。
以上、ビジカジにお勧めのジャケットを紹介すべく、イギリスとイタリアのブランドについてお話しました。
気になるブランドがありましたら、是非近場の店舗に足を運んでみてください。