ハイクラスのビジネスパーソンなら避けられないのが「出張」でしょう。
それも国内の近距離だけではなく、海外への出張もあるでしょうし、出張でお会いする相手も相応のハイクラスのビジネスパーソンであるはずです。
そんな彼らハイクラスのビジネスパーソンは、どうやって最高の自分を演出し、相手から信頼や信用を獲得しているのでしょうか。
ビジネスで出張しお会いするのですから、ビジネスシーンに相応しいフォーマルなスタイルが必要なはず。
しかし、もしあなたが今着ているスーツをトランクケースに詰め込んで海外へ出張し、ホテルでスーツを取り出して着てみようとすると、おそらく「シワ」がたくさんついていて着られたものではないかもしれません。
また、スーツを着たまま長時間のフライトを経験し、空港へ降り立ったときにも、背中や太股の裏側にシワが寄ってしまい、一晩だけではキリッとしたスーツに戻らない可能性だってあるのです。
そこで今回は、このような問題に対処しながら、最高の自分を演出するアイテムとしてハイクラスのビジネスパーソンが使っている高級スーツ生地である「ゼニアトラベラー」についてご紹介していきたいと思います。
ゼニアの生地が他とは違う理由
はじめに、「ゼニア」という名前をお聞きになったことはあると思いますが、復習を兼ねてゼニアについてお話させていただきます。
「ゼニア」とは正式には「エルメネジルド・ゼニア」と呼ばれる1910年に創業した北イタリアのテキスタイルメーカーです。
「最高の素材は優れたデザインを、最高のデザインは優れた素材を求める」というポリシーのもと、常に最高級の生地を世界中に提供しています。
最近ではスーツだけではなく、ジャケット、スポーツウェアまで手がけており、高い評価を得ています。
このようなメーカーであるゼニアですが、他の生地メーカーが作る生地となにが違うのでしょうか。
ゼニアの生地が他とは違う理由は、素材への強いこだわりから始まっています。
というのも、ゼニアが積極的に使用する繊維には、メリノ種と呼ばれる「まっすぐな繊維」のウールを使用。
このウールは、1頭の羊からもっとも高い品質と言われている「肩から脇の部位」のもののみを買い付け、その中からさらに高品質な素材だけを厳選して使っているところにあるのです。
こういった強いこだわりから選ばれた素材は、弾力性や伸縮性、回復性といったスーツの生地に大変うれしい特長を備えているため、世界中のオーダースーツを専門とするテーラーでも大きな信頼を得ています。
ゼニア「トラベラー」とは
スーツに使いやすい最高級生地である「ゼニア」ですが、その中でも特別に出張の多いハイクラスビジネスパーソンに喜ばれているのが今回ご紹介する「トラベラー」と呼ばれている生地です。
この生地の特長は、たたんだ状態でスーツケースに長時間入れておいても、シワになりづらく、またホテルに入ってハンガーに掛け吊しておくことで回復力が高いため、次に着用するときには復元されているという点です。
このように、スーツでもっとも気になる「シワ」を最小限にしつつ、高い回復力を持っているトラベラーには、次のような秘密が隠されています。
まずシワが寄る仕組みですが、生地のシワは外からの力によって生地を作っている糸の位置がズレることから始まります。
たとえば、長時間スーツを着たまま座っているところをイメージしてください。
イスに座ることで背中や太股の裏は曲がったままになっています。
そうすると、これらの部分に強い力が掛かってしまい、糸が引っ張られることで位置がズレてしまうのです。
また場合によっては糸がねじれてしまうこともあり、生地を構成している織り目が乱れてしまい、なかなかとれないシワができあがることになります。
ここでゼニアトラベラーは、強い糸を考案しました。
その結果、引っ張られても、ねじれても糸の位置がズレにくい糸を作ることに成功し、今では「一晩ハンガーにかけておけば翌日にはシワが回復する」と言われる、ハイクラスビジネスパーソンが出張先でも信頼する生地となっているのです。
さらに、ゼニアトラベラーは機能性が高いだけではなく、生地が持つ風合いにもこだわっています。
着る人を華やかにみせる生地から、高級生地にふさわしいツヤ感。
扱いやすく着心地の良いやわらかさなどにも力を注ぎ、今では
- シワになりにくい高機能
- 高級感
- オシャレ感
これら3つの特性を持った生地に成長しています。
そのためハイクラスのビジネスパーソンは安心してトラベラーを選んでいるのでしょう。
機能と品格を併せ持ったビジネススーツを手に入れるなら、ゼニアトラベラーを使ったオーダースーツこそ、最高の一着になることは間違いありません。
ゼニアの生地の選び方
ゼニアの生地を選ぶときには、次のポイントを知っておくと、よりよいスーツを手に入れることができるでしょう。
[1]季節
ゼニアには季節にあった生地がそろっています。
あなたがスーツを着用する国の気候や季節を考慮して生地を選ぶようにしておきましょう。
いくら高級ですばらしい生地を使ったスーツでも、相手のビジネスシーンに相応しくないスーツでは信頼を得ることはできません。
[2] シーン
生地選びにはシーンも大切な要素になります。
一般的にフォーマルなスーツを着用するシーンというと、次のようなイベントがあります。
- 結婚式
- 冠婚葬祭
- 礼服
- 式典
- 祝賀パーティー
- 講演
- 学会
- プレゼン
- 交渉
それぞれに必要な要素が違ってきます。
相手の喜びをお祝いする祝賀パーティーなら、華やかさも必要になります。
しかし講演やプレゼン、交渉のシーンなら華やかさよりも信頼度を強めておきたいところです。
腕利きのフィッターと、あなたがゼニアの生地で作ったスーツを着用するシーンを相談し、もっとも映える生地を一緒に選びましょう。
[3] 色
選びやすい色は次の3つです。
- ネイビー
- ブラック
- グレー
ビジネスシーンでもっとも使いやすいのがネイビーです。
知的、誠実さ、爽やかさなど、ビジネスに必要な要素をすべて含んでいます。
グレーなら落ち着いた大人の印象を与えることができるでしょう。
濃いグレーなら重厚感のあるシックな印象にもなりますので、交渉や商談などにはうってつけです。
ブラックはフォーマルな装いですから、パーティーなどで選ぶようにしておきましょう。ただ、最近ではブラックスーツをビジネスシーンで使うという流れもあります。
[4] 柄
生地選びで悩むのが柄です。
ハイクラスのビジネスパーソンたちに多いのが
- 無地
- ストライプ
この2つがもっとも信頼度が高まる柄だということです。
どちらもフォーマルなシーンで活躍しやすいシャープな印象がありますので、悩んだときにはどちらかを選ぶのが良い選択だといえます。
対して、柄にはチェックもありますが、チェック柄はカジュアルな雰囲気になってしまうことが多いため、親近感を出したいシーンで活用するのをおすすめします。
まとめ
ゼニアの生地である「トラベラー」について紹介しました。
この生地は、出張や座っている時間が多い方に選んでいただきたい生地です。
スーツの後ろは見られていることが多いのですが、シワになったまま残念なスタイルに気づいていない人もいらっしゃいます。
少しでもシワをなくし、いつでもスッキリとした後ろ姿を作るなら、トラベラーを選び、あなたの体にぴったりあったオーダースーツを着ていただきたいと思います。