ハイクラススーツの代名詞と言えば、『エルメネジルド・ゼニア』。
世界各国のエグゼクティブから支持され、世の男性の憧れの象徴でもあります。
ゼニアの特徴といえばその光沢感とラグジュラリー感ですが、スーツのみならずジャケット単体としても、その存在感は見るものの目を奪います。
スーツだけでなくジャケパンスタイルを大人のオシャレとして嗜むあなたなら、もうすでにゼニアのマテリアルを使ったオーダージャケットを体験済かもしれません。
しかし、本国イタリアの伊達男たちからゼニアよりも、支持されている生地ブランドがあるのをご存知ですか?
その名は『タリアデルフィノ』といい、日本でも有名なゼニア・ロロピアーナと合わせて世界3大ミル(織物工場)と称されるブランドです。
ゼニアとタリアデルフィノ。
どちらも世界最高峰の生地ブランドだけあって、品質の良さは甲乙つけがたいものがあります。
しかし、タリアデルフィノがなぜゼニアよりも、本場イタリアでおしゃれオヤジたちの心を掴むのか?
今回はこの両者の「違い」についてお話ししたいと思います。
タリアデルフィノについて
タリアデルフィノは1903年、イタリアビエラ地方で創業したブランドでエルゼネジルド・ゼニア・ロロピアーナとならに世界3大ミルとよばれています。
ビエラ地方はアルプス山脈からの良質な水源が豊富にあるため、古くからイタリアの毛織物産地として有名で、タリアデルフィノだけでなく世界的に名高いラニフィーチョ(=織物生産工場)が本拠地を構えている地でもあります。
高番手の糸を使った高級素材のみを創業以来、生産することをポリシーとし、原毛から服地までを一貫体制で生産していることも特徴です。
ツヤのある繊細な色使いと上品な柄を作るセンスが特徴的で、生地にもコシがあり、その品質は多数のイタリア高級ブランドに生地を供給しているほどです。
ゼニアとの違いは?
ゼニアはラグジュアリー感ある光沢とツヤが特徴的なブランドです。
また、世界のV.I.Pが愛用しているようにエグゼクティブな雰囲気を演出したい役員や経営者といった方や結婚式・パーティーといった特別な場にはうってつけのブランドです。
対してタリアデルフィノはイタリア人が持つ繊細な色彩感覚が育んだ色づかいと上品な柄が特色です。
ですので、スーツはもちろん、カジュアルシーンでの装いとしてジャケパンスタイルを嗜むなら、ゼニアよりもタリアデルフィノがより上品なカジュアルを楽しめるでしょう。
人気のチェック柄
タリアデルフィノといえば、毎シーズン発表されるチェック柄のデザインが秀逸で、SUPER120S’以上の高番手糸しか使用していないため、他のブランドでは再現できないチェックのなめらかさを表現することが可能です。
カジュアルすぎず、一見すると、主張しすぎないチェック柄は、
「ビジネスシーンでチェックはちょっと…」
という方でも、さりげないオシャレとしてビジネスシーンで違和感なく取り入れていただけかと思います。
オンでももちろん、オフシーンで上質なカジュアルを演出したいとお考えなら…。
タリアデルフィノのチェックをあしらったジャケットを是非、お試しください。
まとめ
タリアデルフィノはゼニア・ロロピアーナとならぶ世界3大ミルと称され、本国イタリアでは、その2ブランドよりもアパレル・ファッション関係者からの支持率が高いブランドです。
ゼニアは、ラグジュアリー感がある光沢とツヤが特徴ですが、色彩感覚に優れたイタリア人にすれば、繊細な色づかいと上品で華やかな印象を与えることがタリアデルフィノを支持する理由のようです。
ツヤと発色の良い生地はゼニアとは違う柔らかい上品な印象を与えます。
特にスーツに比べてカジュアルな装いになりがちなジャケパンスタイルではゼニアよりも柔らかい印象を与えるタリアデルフィノを選ぶ男性が多いです。
また、センスの良い柄をデザインするのもタリアデルフィノの強みで、手触りもよくコシのある生地を使ったジャケットはジャケパンスタイルにぜひ取り入れていただきたい逸品。
特別な記念日や大切な人とのディナー、演劇やコンサートといったフォーマルすぎないシーンで…。
タリアデルフィノがあなたの魅力を一層ひき立ててくれることでしょう。