履けば履くほど独特のツヤ、履きジワが味を出し、「革の宝石」と謳われるコードバンの革靴。
多くの革靴とは磨き方が異なり、迷うことも多いと思います。
「どこのクリームを使えばいいの?」
「なかなか艶が出なくて困っている・・・」
今回はそんな悩みを解決するべくコードバンのお手入れ方法をご紹介します。
コードバンとは
コードバンとは馬の臀部(しり)の裏革です。
代表的な革である牛のスムースレザーは革の表面(外側を向いている面)を表面として利用していますが、コードバンは逆です。革の肉側を削って出てくる面(内側を向いている面)を表面として利用しています。
なので、コードバンは「起毛したスエードを寝かせたような革」と言え、磨き方も多くの革靴とは異なります。
乳化性クリームも「水・汚れから守る力が強く、寝かせる力が強いもの」を選んでいただくと上手くいきやすいです。
また、磨く際の注意点としては、牛革のお手入れで頻繁に用いられる豚毛ブラシを使わないことです。
コードバンの場合は、表面が起毛してしまいツヤを損なう可能性がありますので、豚毛ブラシは使わないようにしましょう。
コードバンでは、馬毛ブラシをメインに使っていきます。通常の靴磨きに比べ、優しいタッチでのブラッシングを意識しましょう。
お手入れに使う道具
シューキーパー
馬毛ブラシ
クロス
グローブクロス
M.モゥブレィ・ステインリムーバー
ウォーリー・クリームエッセンシャル
ウォーリー・ワックスカラークラッシック
M.モゥブレィ・アニリンカーフクリーム
美しいツヤのためのケア方法
【新しいコードバン靴のケア方法】
① 靴全体にウォーリー・クリームエッセンシャル軽く塗り広げる。
② 素早く馬毛ブラシでブラッシングし靴全体にクリームを広げ、余分なクリームを除去する。
③ グローブクロスで拭き、表面に残っているクリームを除去する。
【くたびれたコードバンのケア方法】
①キズ・水シミ、色あせなどが出てきたコードバン。
シューキーパーを靴に装着し履きシワを伸ばすことで、シワの間の汚れなどを取りやすくする。
②リムーバークロスを指に巻き、指先にM.モゥブレィ・ステインリムーバーを含ませ全体を軽く拭く。
なぜるように軽く拭く。
①ウォーリー・ワックスカラークラッシックをスポンジにとり全体に塗り込む
②馬毛ブラシで円を描くようにブラッシングして光沢感を出す。
時間をかけてブラッシングし、ツヤを出してしまうのがコツ。
③アビィ・レザースティックを使い、表面を潰すように擦る。
①グローブクロスで空ぶきをして仕上げる。少し力を入れ、表面を潰すように空ぶきする。
写真左がケア前、写真右がケア後のコードバン。
コードバン独特のツヤ、味のある履きジワが蘇りました!
まとめ
コードバンは牛革のスムースレザー等と根本的に露出している面の質が異なります。
まずは、コードバンに合ったクリームを揃えましょう。
そして、磨く際にも馬毛ブラシを用いて、優しいタッチを心がけましょう。
履けば履くほどに独特のツヤ、シワを醸しだしてくれるコードバンの靴。
あなただけの味のある一足の参考になれば幸いです。
お読みいただきありがとうございました!