一流の人間は、一流の感性を研ぎ澄ますため、一流の品を身につけます。
今回は、世界のエグゼクティブたちが身につける一流の逸品、特に永年の伝統が受継がれるイギリスの革靴をご紹介します。
JOHN LOBB(ジョン・ロブ)
1829年にジョン・ロブ氏によってロンドンにて創業された、英国王室御用達の高級紳士靴ブランドです。
1902年にパリにもブティックを構え、WILLIAM(ウィリアム)やLOPEZ(ロペス)というモデルを生み出し、世界最高峰との名声を得ました。
そして1976年、パリのジョン・ロブは世界的皮革ブランド、エルメスにみそめられます。
ジョン・ロブの製靴技術を高く評価したエルメスは、「ジョン・ロブ パリ」として世界各国にジョン・ロブの既成靴を拡げました。
一方、ロンドンの工房は「ジョン・ロブ ロンドン」として、ビスポーク(オーダーメイド)専門店として現在も独自に活動を続けています。
ジョン・ロブは「キング・オブ・シューズ」と謳われる世界のトップブランドですが、ロンドン、パリどちらの工房も、その名にふさわしい名作を生み出し続けています。
2006年には、映画「007カジノロワイヤル」でジェームズ・ボンド役のダニエル・クレイグがジョン・ロブの靴を履いていたことでも話題となりました。
EDWARD GREEN(エドワード・グリーン)
エドワード・グリーンは、1890年にイギリスのノーザンプトンという田舎町の小さな工房から始まりました。
「上質であること」を追求し、ハンドメイドによって生み出された比類なき履き心地の良さから「伝説の靴」とまで謳われる名門ブランドです。
エドワード・グリーンは、「キング・オブ・シューズ」であるジョン・ロブと双璧と言われ、世界の紳士靴を代表するブランドですが、順調にその歴史を歩んできたわけではありません。
買収されたことをきっかけに倒産寸前にまで追い込まれたり、「伝説の靴」を支え続けた木型を買収先の企業から使用禁止にされてしまったりと、幾度と存続の危機を迎えました。
しかし、その度にピンチをバネにさらなる高みへと登りつめ、いまや世界の紳士靴を代表する美しく上品なシルエット、最上の履き心地を実現させました。
「伝説の靴」エドワード・グリーンには、その歴史から養われた不屈の精神が宿っています。
Church’s(チャーチ)
1873年、140年以上前にチャーチ3兄弟がイギリスのノーザンプトンにて創業したのが始まりです。
1965年には、その工場にエリザベス女王2世が訪れ、世界への輸出実績から英国女王賞が授与されました。
このエピソードが示すように、チャーチは英国王室にも認められた世界の一流靴ブランドです。
チャーチの靴は、最初は重く堅い感じがしますが履き込むことで足に馴染み、また疲れにくいのが特徴です。
質実剛健と言われるチャーチの靴は、創業時から今も変わらず8週間もの時間をかけ、250もの工程を経て作られます。
革は世界中から厳選された最高品質のみを使用し、「73」と呼ばれるこだわりの木型を創業時からずっと受け継いでいます。
1999年にはプラダグループとパートナーシップを結び、それまでの伝統的なイギリスのイメージだけでなく、モダン性も取り入れ始めました。
チャーチの核となる「質実剛健」。
これは揺るがないコアとして継承しながらも、そこだけにとどまることなく新たなものを取り込み進化し続ける。
それが世界の靴愛好家に愛され続ける所以です。
また、2012年公開の「007 スカイフォール」で、ダニエル・クレイブ演じるジェームズ・ボンドがチャーチの靴を履いていたことでも、人気を集めています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
イギリスには伝統が受継がれ、英国紳士としてのプライド、誇りが込められた靴ブランドが多くありますが、その中でも特に世界の紳士靴を代表する3ブランドをご紹介しました。
あなたもぜひ一流の英国靴を身につけ、そこに流れる一流の精神を感じ取ってみてください。