一年を通してジャケパンを着用している人にとって、冬のジャケットは肘や肩が動かしにくく少し頭の痛いアイテム。
その原因はジャケットのインにニットや厚手のシャツを着ることが多くなるから。
ジャケパンはスーツと違い、ジャケットのインに着る物の自由度が高いため、冬はタートルネックのニットを着たり、カーディガンを着たりすることが多くなるのでは。
もちろん中にはシャツを愛用している人もいますが、ニットの上にジャケットだと、肩や腕が動かしづらくなります。
そんな冬のジャケット、もし楽な着心地のものがあったらいいですよね。
今回は、そんな楽ジャケについて、ご紹介していきます。
仕事にも使える楽ジャケならジャージー生地
楽な生地の代表として、「ジャージー生地」が挙げられます。
ジャージー生地で作ったジャケットは、軽くて脱ぎ着も楽々。
では「ジャージー生地」とは、一体どんな記事を指すのでしょう。
ジャージー生地ってどんな生地?
ジャージー生地の服は、おそらく誰でも一度は着たことがあります。
そう、小中学校で着る、体操服のアウターの上下ですね。
ジャージー生地は伸縮性に富み、軽くて丈夫な生地なので、子どもの運動着にも指定されているほか、スポーツウェアやトレーニングウェアに多く取り入れられています。
ジャージーとは、ニットの編み方の一種で、ジャージー編みと呼ばれる編み方のこと。
英語圏ではジャージー等にちなんで「Jersey」と呼ばれていますが、日本ではポルトガルから伝来した経由があるため、「メリヤス編み」と呼ばれていました。
もともとスポーツのために作られた生地で、スポーツや普段着として着られることはあっても、ファッションとはなかなか結びつかなかったジャージー生地。
ジャージー生地のストレッチ性やしなやかなドレープ感などが注目され、ファッションアイテムや大人の外出着としてジャケットやスカートなどの形で生産されるようになったのはごく最近のことです。
ジャージー生地のメリット・デメリット
子どもの成長にも一役買っているジャージー生地ですが、デメリットもあります。
ここではジャージー生地のメリットとデメリットについて、考えてみます。
ジャージー生地のメリット
ジャージー生地はもともとスポーツウェアとして開発された編み方の生地。
その特性が、そのままメリットになっています。
・伸縮性が高いので、動きやすい
・生地がしなやかなので、肌触りが良く着心地が良い
・シワになりにくい
・生地にドレープ感があるので、キレイ目ファッションに最適
・体にフィットし、しかも体を締め付けない
・細身でスタイルが良く見える
ジャージー生地のデメリット
ジャージーはスポーツに特化した生地だったため、きちんと感や美しさはあまり考慮に入れられていませんでした。
そのため、こんなデメリットがあります。
・糸が緩めに編んであるため、選択すると伸び縮みする
・型崩れしやすい
・ポリエステル繊維でできているので毛玉になる
・通気性があまり良くない
どんなジャージー生地を選ぶべき?
ジャージー生地は伸縮性があり、自然にできるドレープが、なんとも言えない優雅な質感を生み出してエレガントに着こなすことができます。
しかし、ただ着心地だけを重視するのではなく、機能面にも注意を向けてみましょう。
ジャージー生地は吸水性や撥水機能が加工されているものもあります。
雨の日や汗をかいた日などのことも考えて、購入前にどんな機能が付随しているか、確認してみましょう。
楽ジャケの代表ブランド|CIRCOLO1901
ジャケットのメリット・デメリットを知ったところで、ジャージー生地で作られたジャケットをご紹介します。
まずは、ジャージー生地を使用した革新的ブランド、CIRCOLO1901(チルコロ1901)です。
CIRCOLO1901は、1901年創業の、イタリアに本社を構えるテキスタイルカンパニーS.G.L社が展開するブランド。
ジャージー素材を使用し、テーラーメイドのジャケットにプリントや様々な技術で異なる表情を生み出し、人々の価値観やビジョンに根付いた本当のオリジナルを求め表現し続けています。
本当にこれがジャージー?と目を疑ってしまうような、上質な上着たちをとくとご覧ください。
定番その1|チルコロのネイビージャケット
ジャージー生地といっても縫製はテーラードの技法を踏襲しているので、かっちりとした仕上がりです。
肩や肘を見ても、とても楽そうですね。
滑らかな質感で、きちんとしているのにエレガントな曲線も描きだすことができるジャージー生地。
薄くても暖かなのも魅力的です。
デニム風に仕立てられたジャージー生地。
通常のデニム生地は、硬くて丈夫なコットンのためごわごわしがちですが、ポリエステルメインのジャージーなら、一見コットンに見える質感でも見た目に反して柔らかく、そして軽い着心地です。
ジャージー素材はストレッチがよく効いているので、自転車などに乗る時も、肩や腕が苦しくならないのがメリット。
体を動かす時や運転などにも向いています。
定番その2|グレーの上着、ベージュの上着
ビジネスの定番、グレー、そして使い回しのしやすいベージュのジャケットをご紹介します。
まずはグレーの上着から。
スタンダードなライトグレーのジャケット。
ジャージーだと言われなければ気づかないほど、普通の生地のイタリアンスーツに見えますね。
こちらは霜降り調のスーツ。
ジャージーの着心地のゆったり感は、余計なストレスを生み出さず、気持ちにも余裕ができるので、ビジネスシーンでこそ是非とも着て欲しいジャケットです。
濃紺のグレージャケット。
ヘリンボーン柄はビジネススーツでも良く使われる柄で、落ち着いたシックな装いになります。
肩の縫い合わせが着崩れを防いでくれそうなデザインですね。
落ち着いたグレーで編み込みの模様が面白いジャケット。
体にフィットした自然なシルエットですが、ジャージー特有のストレッチが効いているため動きやすいジャケットです。
こんな風にタイトに着られるのもジャージー素材の魅力。
続いてベージュのジャケットをご紹介します。
リネンのような風合いのジャージージャケット。
見るからにさらりとした肌触りで、着心地の良さが伝わってきますね。
オフホワイトの上下のスーツ。
シャツ、胸元のチーフ、そして靴に濃いネイビーを配したコーディネートは、無駄を一切省いた洗練された装い。
通常、初夏のスーツは薄手なので、糊をパリッと効かせないとシワができやすく、クッタリとしてしまうのが難点ですが、ジャージー生地なら糊付けの必要もなく、縫製によって形が保たれるためきちんと着こなすことができます。
アイボリーにベージュのプリントが施されたカジュアルジャケット。
休日のお出かけに、Tシャツの上から羽織っても様になりますね。
肩パットの入っていないアンコン仕立てなので、とても軽やかです。
落ち着いたベージュのジャケット&ベスト。
コットンのような独特な風合いの生地なので、カジュアルにもビジネスシーンにも着用できます。
シャツやネクタイなど、合わせるアイテムによって表情を変えてくれる素材感ですね。
チルコロのチェックジャケット
大きなターターンチェックのジャケット。
たっぷりと生地を使っていても着心地が重くならないので、ジャージー生地は一度着たら手放せません。
ウィンドウペーンのジャケット。
大振りな柄は華やかさをプラスします。
白いパンツともよく似合っていますね。
ダブルブレストのチェックのジャケット。
インに着ているのは薄手のニットでしょうか。
格式高いダブルブレストも、クルーネック&ニットでこんなに着崩せます。
ジャージーは滑らかなドレープ感が出るので、動いた時に自然なシワができ、装いに軽やかさを添えてくれますね。
グレーの生地にブルーのラインが入ったウィンドウペーンのジャケット。
グレーやネイビーのボトムを合わせればビジネスに、ジーンズを合わせればカジュアルなお出かけにと使い勝手の良さそうなジャケットです。
ジャケパンのいいところはニュートラルな使い方ができるところ。
1着持っているだけで、コーディネートの幅が何倍にもひろがります。
チルコロのツイードジャケット
ツイードのように編み込まれた生地。
秋の装いにぴったりです。
ビジネスはもちろん、コンサートや美術館など、少しかしこまった装いを要求される場でも大活躍です。
チルコロのその他の多彩なジャケット
ひし形のラインの中に細かいプリントが施された生地。
落ち着いた雰囲気なので、プリントでもコーディネート次第でこんな風にビジネスライクに着られます。
ちょっと変わった鹿の子編みのような模様。
凸凹な風合いが軽快さを生み出し、カジュアルにもビジネスにも使えるジャケットですね。
ネイビーに茶系の糸が編み込んであるせいで、遠目から見るとスモーキーに見えます。
細かなチェックのネイビージャケット。
主張しすぎない控えめな色合いのチェックが他のアイテムとのなじみをよくしていますね。
ひし形のプリントが前面に入ったジャケット。
ネイビーに茶系の模様が合わさっていることで、不思議な雰囲気を醸し出しています。
秋冬には厚手のジャージー生地。
厚手でも軽くて着心地が良いのでさっと羽織って出かけられますね。
パンツはバイクに隠れてしまっていますが、薄手のスリーピースです。
まるでコットンかシルクのような風合いですね。
ジャージーも糸の太さや織りで色々な表情を作り出すことができるのですね。
各ブランドのジャージージャケット紹介
チルコロの魅力的なジャケットをご紹介してきましたが、ジャージージャケットは何もチルコロの専売特許ではありません。
各ブランドなどを探してみると、大抵1着はニットやジャージージャケットを発表しています。
それでは、ブランドのオススメジャージージャケットをご紹介しますね。
DoCLASSEの楽ジャケ
ウールジャケットと間違えてしまいそうな、端正な顔のスーツ。
裏と表を同時に縫い上げたダブルフェイスのジャージー生地で、しっとりと手に馴染みます。
DoCLASSE(ドゥクラッセ)は、40代からの大人の服を提案するアパレル通販。
ジャージー生地のテーラードジャケットもたくさんのモデルを出しており、その着心地の良さにリピーターが続出しています。
細かなディテールにも気を配り、目に見えない箇所の縫製もきちんとしているため、ビジネスにもしっかりと対応します。
肩に薄いパットが入っており、楽な着心地と美しいシルエットの両立を実現。
細部まで丁寧な作りになっているため、襟やポケットのディテールも崩れてきません。
ビジネスシーンでは欠かせない、ダークグレー。
シンプルなので着回しも抜群です。
ミッドナイトブルー。
ネイビージャケットは一つ持っておくととても重宝しますよね。
ブラウンチェック。
柄が加わるだけでシックなカジュアルスタイルになります。
ポール・スチュアートの楽ジャケ
ポール・スチュアートの出している鹿の子編みのジャケットです。
裏面にはポリエステルの布地を採用した、袖通しの良いニットジャケット。
ざっくりとした質感が、カジュアルな装いによく似合うジャケットです。
ブルックス&ブラザーズの楽ジャケ
ブルックス&ブラザーズのストレッチが効いたコットンとナイロンブレンドのニットジャケット。
ブルックス&ブラザーズのモダンコレクション、Red Fleeceのコットンジャージ3釦アンラインドジャケット。
裏地や芯地、肩パッドなどを最小限に抑え、さらに軽い着心地にしたアンコン仕立てのジャージージャケットです。
フラップポケットなので、ビジネスシーンのジャケパンにも着用しやすい形です。
NEW YORKER BLUEの楽ジャケ
ニューヨーカーのウールポリエステル・ラッセルニット・アンコンジャケット。
色違いのネイビー。
黒に近い深いネイビーなので、落ち着いた印象を与えます。
ざっくりとしたラッセル編みなので、ストレッチ性があり着心地の良いニットジャケット。
色はミディアムグレーとネイビーで、オンオフに使えるテーラードジャケットです。
ニューヨーカーブルーはアメリカントラッドの老舗、ニューヨーカーが2014年に発表したトラッドカジュアルブランド。
ちょっと着崩した時のかっこいい大人心を感じられるように、計算して一からシルエットをデザインしています。
タケオキクチの楽ジャケ
タケオキクチのバーズアイジャージージャケット。
しっかりとした肉厚な素材でオンビジネスでも活躍するジャケットです。
ジャージー生地なので驚くほど軽くてしなやかなため、長時間の運転や長時間の着用にも適しているとして、公式サイトでも紹介しています。
スタンドカラージャージージャケット。
季節の変わり目の羽織りとしても重宝するジャージージャケットですが、こんなクラシカルなジャケットもいいですね。
ラフな着心地はそのままに、裏地やヘムラインにとことんこだわった独特なフォルムの美しいジャケットです。
着心地の楽なジャケットまとめ
タートルネックやカーディガンの上から着ても腕や肩の動きを邪魔せず、着心地も軽くて楽なジャージージャケット。
一度ジャージージャケットを着ると手放せなくなるといいますが、カジュアルだけではなくビジネスにおいても着られるとなれば、ストレスがなく楽な方が良いですよね。
・ジャージー生地とは
・ジャージー生地のメリット・デメリット
・ジャージー生地専門のジャケットブランド「CIRCOLO1901」
・DoCLASSEの楽ジャケ
・ポール・スチュアートの楽ジャケ
・ブルックス&ブラザーズの楽ジャケ
・NEW YORKER BLUEの楽ジャケ
・タケオキクチの楽ジャケ
今回はほんの一部のブランドの楽ジャケをご紹介しましたが、各ブランドを覗けば、まだまだジャージー素材のジャケットが見つかると思います。
ジャージー生地は伸縮性に富んで動きやすく、しかもしなやかなドレープ感があるのでエレガントにも着こなせる便利な素材。
軽くて羽織やすく着脱もしやすいので、季節の変わり目に一枚欲しい時や暖房が効きすぎた部屋で着脱するにはもってこいのジャケットです。
一度、自分のお気に入りのブランドのジャージージャケットをぜひチェックしてみてください。