デキる男なら身に付けるモノにもこだわりを持っていることでしょう。
そんな男にとって、数少ない身に付けるモノのなかでも、高い関心と注目を集めるアイテムが腕時計です。
スイスの高級時計ブランドといえば、ロレックス、オメガ、タグホイヤーなどは一般的にもよく知られていますが、ゼニスは、腕時計にこだわりと強い関心のある、男性にしか知られていないのではないでしょうか。
そんなゼニスの知られざる歴史と代表的なモデルをご紹介します。
ゼニスの歴史
創業者のジョルジュ・ファーブル=ジャコ
1865年に、時計職人のジョルジュ・ファーブル=ジャコにより、スイスの時計製造の発祥地でもあるル・ロックルで創業されました。
1875年、海軍用の計測器やポケットウォッチを製造するなど、1000人を超す従業員を抱える大企業へと発展しました。
1900年の万博において、懐中時計用ムーブメント「ゼニス」で金賞を受賞しました。
1911年に、社名を現在の「ゼニス」に変更しました。
1948年に、傑作ムーブメントとして知られている「キャリバー135」を開発しました。
1969年に、歴史に残る傑作と言われている、自動巻きクロノグラフ・ムーブメントの「エル・プリメロ」を発表しましたが、クォーツ式時計の台頭で経営危機に陥り、アメリカの企業に買収され、機械式時計の製造を停止しました。
1978年に、スイスの企業に再び買収されてスイス資本に復帰し、機械式時計の製造を再開させました。
1999年にフランスの企業グループ「LVMH」の傘下となりました。
ゼニスの特徴
創業者のジョルジュ・ファーブル=ジャコは、これまでにない高精度な腕時計を作るために、当時、職人達が工房や自宅で、それぞれ別々に作業を行ってた製造体系を大きく変えました。
彼は巨大な建物を建設し、そこにムーブメントの部品や文字盤、ケースの製作などの時計製造にかかわるすべての職種を集約しました。
また、彼は時計の品質や信頼性向上を目指し、新しい機械の導入、生産技術の開発にも努めました。
このような創業当初からの品質と生産体制へのこだわりが、「エル・プリメロ」に代表される高性能ムーブメントを作り出した、高い技術力の基となっています。
その技術力の高さは、博覧会などで獲得した2000を超える賞の数々が物語っています。
また、時計という工業製品に、デザイン性と芸術性を与えるというコンセプトのもと、当時の有名建築家アルフォンス・ラヴリールとコラボレーションもしています。
そして、コレクションを紹介する模型の製作、包装紙のデザイン、ショーケースなどの商品ディスプレイなど、ブティックの装飾と販売促進を時代に先かげて考案しています。
このように、単なる時計メーカーとしてだけではなく、ブティックでのブランド展開や販売についても、早くから力を入れてきたブランドです。
また、創業当初は懐中時計で高評価を得ていて、日本でも旧国鉄(現JR)に、高精度を要求される鉄道時計として正式採用され、「ゼニット」の名で親しまれていました。
ゼニスの腕時計
EL PRIMERO 410(エル・プリメロ 410)
1969年に製造された初の一体型自動巻きクロノグラフ・ムーブメントで、20世紀の傑作とも言える「エル・プリメロ」を継承する、ゼニスを代表するモデルです。
シルバーのシンプルな文字盤、ボックス型風防、凝った形のアプライド・インデックス、エッジの立ったケース形状など、立体感のあるクラシックなデザインが特徴のモデルです。
価格はオープンで、¥780.000(税込)くらいです。
ELITE ULTRA THIN(エリート ウルトラ シン)
ゼニスのドレスウォッチで、直径40mmの超薄型ケース、50時間のパワーリザーブを保証する厚さ3.81mmの超薄型自動巻ムーブメント「エリート681」を搭載しています。
18Kローズゴールド、ステンレススチールの2種類のケース、美しいムーブメントを見ることができる、裏面のサファイアクリスタルを装備しています。
艶消し加工が施されたドーム型のサファイアガラス、ファセット(角度の違う多数の切子面)が刻まれたインデックス、ソード(剣)型の時針と分針、9時の位置にあるスモールセコンドカウンター、美しい光沢のサンレイフィニッシュを施したシルバーの文字盤などを装備しています。
ブラックとブラウンの鰐革ストラップは、着用時の快適さを高めるためのラバーが裏打ちされています。
ほかにも、18Kローズゴールド、ステンレススチールの2種類のピンバックルがあります。
価格はオープンで、¥720.000(税込)くらいです。
まとめ
ゼニスは一世紀以上に渡る長い歴史のなかで、クロノグラフ・ムーブメントの傑作「エル・プリメロ」をはじめ、時計の複雑機構で、組み立てに高度な技術を要する「トゥールビヨン」を搭載したものなど、多くの優れたムーブメントを作り続けていて、その技術力が高く評価されています。
また、早くからブティックでの商品の見せ方や販売についても工夫を凝らしてきた、先見性のあるメーカーでもあります。
その実績は、時計産業に多大な影響を与えてきたと言えるでしょう。
あなたも、そんな歴史と実績が詰まったゼニスの腕時計を手に取ってみてはいかがでしょうか?