あなたは、「インターナショナル・ウォッチ・カンパニー」という腕時計ブランドを知っていますか?
「IWC」と呼ばれるそのブランドの魅力を知れば、あなたもきっと手に取ってみたくなることでしょう!
IWCの歴史
1868年、アメリカ・ボストン出身の時計職人フロレンタイン・アリオスト・ジョーンズがスイス人のヨハン・ハインリッヒ・モーザーとスイスのシャフハウゼンに「インターナショナル・ウォッチ・カンパニー(IWC)」を創設。
1899年、女性向け懐中時計用のムーブメント「キャリバー75」を流用した腕時計を発売。
1915年、IWC初の腕時計専用ムーブメント「キャリバー75(セコンドなし)」と「キャリバー76(スモールセコンド付き)」が開発される。
1931年、新設計のトノー型ムーブメント「キャリバー87」を搭載したレクタンギュラー時計を製作。
1936年、IWC初の「スペシャル・パイロット・ウォッチ」を発表。
1939年、モデル「ポルトギーゼ」を発売。
1946年、アルバート・ペラトンの手により、超高精度のムーブメント「キャリバー89」が設計され、1948年には、このムーブメントを搭載したモデル「Mark11」を発表。
1950年、アルバート・ペラトンが、IWC初の自動巻きムーブメント「キャリバー85」を設計し、特許を取得する。
1955年、自動巻きの対磁時計「インヂュニア」を発表。
1959年、IWC初のレディース用自動巻きムーブメント「キャリバー44」を開発。
1967年、史上初の20気圧防水機能付きモデル「アクアタイマー」とプロ用ダイバーズウォッチの「ヨットクラブ・オートマティック」を発表。
1969年、クオーツ式ムーブメント「ベータ21」を開発し、翌1970年にはこれを搭載したモデル「ダ・ヴィンチ」を発売。
1978年、ポルシェデザインと提携した初のモデル「コンパス・ウォッチ」を発売。
1982年、200気圧防水のダイバーズ。ウォッチ「オーシャン2000」を発表。
1987年、防水機能、永久カレンダー機能が搭載された自動巻き腕時計で、IWC初のレクタンギュラー(角形)モデル「ノヴェチェント」を発表。
1993年、当時世界で最も複雑な機械式腕時計とされていたモデル「イル・デストリエロ・スカフージア」を1回限り125本の限定生産で発売。
1997年、新しいスポーツウォッチ「GST」シリーズを発表。
1998年、パイロット・ウォッチ「UTC」を発表。
1999年、機械式潜水計を搭載した初の腕時計「GST・ディープワン」を発表。
2000年、「リシュモングループ」傘下となる。
2007年、斬新な設計の時計ミュージアムを開館し、IWCの歴史を紹介。
2008年以降現在まで、毎年のように各モデルを、革新的な技術により刷新し続けている。
IWCの特徴
アメリカの先進製造技術とスイス時計産業の卓越した職人技の融合を目指して創立された。
先に懐中時計で評価を得て、日本でも高級懐中時計ブランドとしてよく知られていた。
クロノメーター規格に参加せず、さらに厳しい自社規格を独自に設けている。
基本設計に優れ、部品や仕上げにコストをかけているため、メンテナンス次第で新品時の精度を長く維持できると言われていた。
優れた自社製ムーブメントを多数生み出してきたが、日本製クオーツ式時計の台頭で、コスト削減を余儀なくされ、エタ社製のムーブメントを使用するようになり、ブランドイメージを下げた時期もあったが、現在では自社製ムーブメントを搭載するモデルのラインナップも復活している。
落ち着いたデザインながらも、高いクオリティとマニアックさが魅力。
環境保護への取り組みなど、社会貢献を理念に掲げている。
IWCの腕時計
ポルトギーゼ
IWCを代表するモデル。
1939年発売の最初のモデルは懐中時計用のムーブメントを流用し、腕時計ながら高精度を実現していた。
その後ラインナップから外れ、1993年に復活し、現行モデルはラインナップも豊富で人気も高い。
インヂュニア
耐磁性能を追求したIWCのラインナップの中でもスポーティーで男らしいモデル。
社外時計デザイナーの「ジェラルド・ジェンタ」がデザインを手がけた「インヂュニアSL」が有名で、現行のラインナップはこの「SL」のデザインに影響を受けている。
ダ・ヴィンチ
永久カレンダーを搭載した複雑時計。初代モデルはクオーツ式ムーブメントを搭載していた。
トノー型(樽形)で登場し、ラウンド型(円形)になり、現行ラインナップではまたトノー型になっている。
アクアタイマー
IWCのダイバーズ・ウォッチ。
1967年の最初のモデルで200m防水を実現していた。
2000m防水機能や機械式水深計を装備したモデルが発表されるなど、プロフェッショナル仕様のダイバーズ・ウォッチ。
まとめ
いかがでしたか?
デザインに派手さはないものの、高い技術力で革新的な腕時計を生み出してきたIWC。
時計通を唸らすIWC、一度手に取れば、あなたもその魅力に引き込まれることでしょう。