今でこそ他社製のムーブメントを使っていて、他の有名スイス高級腕時計ブランドと比べて、地味な印象になってしまっているロンジン。
しかし、その輝かしい歴史は意外と知られていないのでは?
その歴史を知ると、あなたのロンジンへのイメージは変わるかもしれません!
ロンジンの歴史
1832年、オーギュスト・アガシがスイスのサンティミエで「アガシ商会」を設立。
設立当初は、懐中時計の製造、商品化を行っていた。
1867年、アガシの後継者となった甥のアーネスト・フランシロンが、シュズ湖畔のロンジンに自社工場を建設。
同年、アンクル脱進機、リューズによる巻上げと時計合わせのシステムを搭載した初のムーブメント「キャリバー20A」を製造し、パリの万国博覧会で賞を受賞する。
1878年、時計職人アルフレッド・ルグリンによって特許申請されたムーブメント「キャリバー20H」を製造。このムーブメントは、ロンジン初のストップウォッチ機能を搭載したムーブメントとなった。
1888年、クロノメーター認定に初めて合格したムーブメント「キャリバー21.59」を製造。
1889年、ロンジンの全てのムーブメントに刻まれているロゴマーク「翼の砂時計」をスイス連邦知的所有権局に商標登録する。
1900年、パリの万国博覧会で、「キャリバー21.59」を搭載したモデル「ラ・ルノメ」でグランプリを獲得。
1919年、国際航空連盟の公式認定を受ける。
1931年、世界初の単独大西洋無着陸横断飛行を成功させたことで知られる「チャールズ・A・リンドバーグ」のアイデアを製品化したモデル「Hour Angle Watch」を製造。
このモデルは、パイロットが地理的な位置を正確に知ることを可能にした。
1936年、クロノグラフのためのムーブメント「キャリバー13ZN」を開発し、特許を申請。
1945年、初の自社製自動巻きムーブメント「キャリバー22A」を商品化し、特許を申請。
1954年、初のクオーツ式時計を開発し、ヌーテシャル天文台で精度における新記録を樹立。
1959年、ムーブメント「キャリバー360」で、ヌーテシャル天文台の腕時計クロノメーター部門で、精度における新記録を樹立。
1972年、液晶(LCD)によるデジタル表示腕時計「Longines LCD」を発表。
1982年、F1の公式計時となる。
1983年、スウォッチグループの前身会社「SMH」と合併。
1985年、国際体操連盟の公式計時となる。
1992年、スイスのサンティミエにある本社に、「ロンジン・ミュージアム」を開設。
2007年、全仏テニスオープントーナメント、国際スキー連盟主催アルペンスキー競技の公式計時となる。
2013年、国際競馬統括機関連盟(IFHA)の公式計時となる。
ロンジンの特徴
ロンジンは、早くからアメリカの機械生産方式を取り入れ、製造工程を一箇所に統合した時計工場を建設するなど、スイスの時計産業に大きな影響を与えた。
自社製の高精度・高品質なムーブメントを数多く生み出してきた歴史あるブランド。
安価なクオーツ式腕時計の台頭で、現在は社外のムーブメント(エタ社製)を採用した時計を製造している。
アインシュタインが懐中時計を愛用していたほか、日本の芥川賞と直木賞の正賞もロンジンの懐中時計である。
ロンジンの腕時計
アワーアングル・ウォッチ(Hour Angle Watch)
チャールズ・A・リンドバーグのアイデアを元に開発された航空時計。
現在位置の経度を測定可能としたこのモデルは、航空計器が発達していなかった当時、パイロットの必需品となっていた。
まとめ
数々の世界的なスポーツイベントで公式計時を務めてきたロンジン。
オリンピックの第一回大会の公式計時も担当したロンジン。
リンドバーグを始め、世界中の冒険家に愛用されてきたロンジン。
あなたもその魅力に触れてみてはいかがでしょうか?