あなたは腕時計といえば、どこの国を思い浮かべますか?
ロレックスやオメガなどのスイス?
セイコーやシチズンなどの日本?
それとも高級ファッションブランド「グッチ」などのイタリア?
もちろんそれらの国のいずれもが、素晴らしい腕時計を世に送り出していますが、それ以外の国にも、知る人ぞ知る、こだわりの腕時計を作り続けているメーカーがたくさんあります。
「腕時計が欲しいけど、みんなが知っているようなブランドはちょっと…」と思っているあなた、この記事であなたの腕時計が見つかるかもしれませんよ!
イタリア
パネライ
1860年に、ジョバンニ・パネライにより、フィレンツェで創業されました。
イタリア海軍からの依頼で、水深計や軍用時計を製作してきましたが、1990年代に入り、市販の腕時計の製作も行うようになりました。
1997年にリシュモングループ傘下となり、本格的に腕時計の一般販売を始めました。
特徴としては、時計のサイズの大きさが挙げられ、「デカ厚時計」と呼ばれる大きくて厚い時計の代名詞的存在となり、日本でも人気になりました。
スター俳優のシルベスター・スタローンの愛用で知られ、男らしい印象がブランドイメージとなっています。
男性用モデルのみで、レディスモデルがないのも特徴の一つです。
ブルガリ
1884年に、ソティリオ・ブルガリにより、ローマで創業されました。
高級宝石商としての地位を確立後、1940年代から腕時計を製作するようになりました。
1970年代後半から腕時計業界に本格的に参入しました。
2000年にジェラルド・ジェンタを傘下にし、またダニエル・ロートも吸収して、ムーブメント(時計の動力機構)から自社一貫生産する「マニュファクチュール」と呼ばれる体制になりました。
古くはハリウッド女優のオードリー・ヘップバーン、近年ではMicrosoft創業者のビル・ゲイツの愛用で知られています。
イタリアらしい個性的で洗練されたデザインが魅力です。
ドイツ
クロノスイス
1983年に、時計師のゲルト・ラングにより、ミュンヘンで創業されました。
社名からスイスのブランドと勘違いされそうですが、スイスの機械式腕時計へ敬意を込めて命名されたと言われています。
日本のクォーツ式時計の台頭で、機械式腕時計の苦境が続いていた時期に、機械式腕時計の復権を目指して、その再評価に貢献してきたブランドです。
レギュレーターと呼ばれる、時、分、秒を別々に表示されているタイプを広めたブランドでもあります。
クラシックなデザインが特徴です。
A.ランゲ&ゾーネ
1845年に、アドルフ・ランゲによりドレスデン郊外のエルツ山地で創業されました。
クロノグラフ(ストップウォッチ機能)付懐中時計や自動巻き式懐中時計で有名になり、ドイツのトップブランドになりましたが、第二次世界大戦の影響で約半世紀に渡り、攻防が閉鎖されました。
東西ドイツ統合後の1990年に、創業者の曾孫にあたるウォルター・ランゲにより時計の製造が再開され、1994年に「ランゲ1」を発表し、奇跡的な復活と話題になりました。
ドイツ製高級ブランド時計の代表的存在で、部品は全てスイスで生産されており、完璧主義に裏打ちされた高品質が特徴です。
フランス
アラン・シルベスタイン
1985年に、フランス人インテリアデザイナーのアラン・シルベスタインが、腕時計のデザインを始めたのがブランドの始まりでした。
1987年に、毎年スイスで開催される、世界最大の宝飾と時計の見本市であるバーゼル・フェアに3本の腕時計を発表したものの、ほとんど注目されませんでした。
この時、唯一買い付けをしたのが、現在の日本の代理店である会社だったため、親日家と言われています。
1994年に、トゥールビヨンと呼ばれる機械式時計の複雑機構を搭載したモデル「トゥールビヨン・ナイト」をラインナップしました。
バウハウス(ドイツの建築とデザインの芸術学校)の影響を受けた幾何学的デザインと色使いが特徴で、年間2000本しか生産されていません。
ベル&ロス
1991年に、カルロス・ロシロとブルーノ・ベラミッシュにより、パリで創業されました。
ブルーノがドイツのジンの時計を気に入っていたため、ヘルムート・ジン社長を訪ねたところ、ジン社長が二人に共感し、「Bell & Ross by SINN」という形で時計製作を行い、ジンから発表された時計がブランドの始まりです。
1998年に、初めてベル&ロスとしてモデル「ヴィンテージ」を発表しました。
同じ年にシャネルと資本提携もしています。
2000年に、ジンから独立して、スイスのラ・ショー・ド・フォンに工場を設立しました。
以降、独特の機能美をテーマに発表された腕時計たちは、ファッション業界や軍関係者に指示されています。
まとめ
以上、スイス以外の腕時計ブランドをご紹介しました。
歴史の古いブランドから、1980年代以降の最近のブランドまで、それぞれ個性的で魅力的なブランドの数々です。
あなたもスイスブランドに飽きたなら、手に取ってみてはいかがでしょうか?