機械式腕時計に強い関心がおありのあなたなら、スイスの高級時計ブランドである「ジャガー・ルクルト」が、いかに革新的な腕時計を生み出してきたかは、ご存知のことと思います。
モデル「レベルソ」の独特なデザインとケースの反転機構、「トゥールビヨン」や「パーペチュアルカレンダー」、「ムーンフェイズ」などを搭載した複雑時計など、数々の名作を発表し続けている、スイス高級時計ブランドのなかでも、屈指の存在です。
機械式腕時計の命とも言える「ムーブメント」を数多く開発してきた、世界三大マニュファクチュールでもある「ジャガー・ルクルト」。
そんな魅力的なブランド「ジャガー・ルクルト」について、歴史や特徴などを調べてみました。
腕時計にこだわりがあり、人とは違った一本を探しているあなたなら、「ジャガー・ルクルト」にきっとはまることでしょう!
ジャガー・ルクルトの歴史
1833年にアントワーヌ・ルクルトが、スイスのル・サンティエに小さな時計工房を開設したのが、ブランドの始まりでした。
1844年、アントワーヌは世界で最も正確な測定器、ミリオノメーターを発明しました。
1851年、イギリスのロンドンで開かれた初の万国博覧会で、時計の精度と機械化の実績が認められ、金メダルを受賞しました。
1866年、アントワーヌと息子のエリーは、スイスのジュウ渓谷に本格的なマニュファクチュール、「LeCoultre & Cie」を設立し、100もの小さな家内工房に分かれていた、時計製作に関わる技術を一箇所に集約しました。
1870年には、働く従業員が500人を数え、1900年までに350種類以上のムーブメントが製造されました。
そのうち128種類はクロノグラフ機能を、99種類はリピーター機構を搭載したものでした。
1902年以降の30年間、マニュファクチュール「LeCoultre & Cie」 は、スイスの高級腕時計ブランドである「パテック・フィリップ」向けのムーブメントの大半を製造してきました。
1903年、フランスのパリを拠点に、海軍向けの時計を製造していたエドモンド・ジャガーが、スイスの時計職人に、自らが発明した超薄型キャリバーの開発・製造を依頼しました。
アントワーヌ・ルクルトの孫のジャック・ダヴィド・ルクルトが、この依頼を受け、超薄型懐中時計を製作しました。
1907年には、ルクルト製キャリバー145を搭載した、世界で最も薄い懐中時計が製作されました。
1937年、このようなジャガーとルクルトの協力関係から、ブランド「ジャガー・ルクルト」が誕生しました。
1932年から1985年頃まで、北アメリカでは「ルクルト」のブランド名で販売されていましたが、その後、世界的に「ジャガー・ルクルト」に統一されました。
ジャガー・ルクルトの特徴
時計の本場スイスにおいても数少ない、一貫してムーブメントから自社製造するマニュファクチュール体制を続けているブランドです。
創業以来、1242種類以上のムーブメントを製造し、約400件の特許を取得するなど、開発能力が優れていて、その発明には、世界最小のムーブメント、世界で最も複雑な腕時計、半永久的に動く時計などがあります。
モデル「レベルソ」以来深い関わりのある競技のポロをはじめ、モータースポーツや映画界など、様々な分野で複数のパートナーシップを築いていて、2000年から、主に宝石や時計、ファッションブランド運営を手がけている、スイスの巨大グループ「リシュモン」の傘下になっています。
ジャガー・ルクルトの腕時計
レベルソ・クラシック
馬に乗りながら球を打つ競技「ポロ」向けに、ガラスが破損した時、時計を守るために考えられた「反転式ケース」が特徴のモデルです。
1910年代半ばから1930年代にかけてヨーロッパを中心に流行した、「アール・デコ」調の幾何学的なデザインも特徴の一つです。
自社製手巻きムーブメント「キャリバー 846/1」を搭載しています。
価格は¥621.000(税込)からです。
マスター・コントロール・デイト
1992年に厳格な自社基準の「1000時間コントロールテスト」に初めて合格した、ジャガー・ルクルトの時計製造技術が結集されたモデルです。
クラシックなデザインですが、サファイア・クリスタル製ケースバックからは、このモデルの特徴となる自社製自動巻ムーブメント「キャリバー899」を見ることができます。
文字盤の仕上げも美しく、飽きのこないシンプルさも魅力の一つです
価格は¥766.800(税込)からです。
まとめ
スイスの高級腕時計ブランドの老舗「ジャガー・ルクルト」をご紹介しました。
長年自社生産を貫いてきたポリシーと、数々の発明を成し遂げてきた高い技術力や功績は、時計産業の発展に多大な貢献をしてきたブランドと言えるでしょう。
これまでに発表されてきた1000を超える、自社製造のムーブメントやモデル「レベルソ」に代表される独特なデザインなど、あなたも次の一本にいかがでしょうか?