おしゃれな大人の男にとって、外したくないファッションアイテムの一つに、腕時計がありますよね?
時には重要な取引でのビジネスシーンで、また時には素敵な人とのデートの場面で、あなたの腕時計は相手にどんな印象を与えているでしょうか?
いくら服装がイケてても、そのファッションに腕時計がマッチしていなかったとしたら…
悩みに悩んでようやく買ったお気に入りの高級機械式腕時計。
でも、機械式腕時計はデリケートで、扱いに注意が必要だし、メンテも欠かせません。
もし扱い方やメンテについて知らなかったとしたら…
そんなあなたの悩みや不安をこの記事で解決してみませんか?
ちょっとした豆知識やお役立ち情報も合わせてどうぞ!
外さないための腕時計選び
まず、腕時計をつけるシーンに合わせて選ぶのが基本になります。
プライベートなどのカジュアルなシーンでは、特に制限はないので、好きなものを選べばよいのですが、それでも幾つか気をつけるべきポイントがあります。
以下にそのポイントをあげます。
1:服や靴など、身につけている物のスタイルや色とのバランスを考える
人それぞれのセンスなので、決まりがある訳ではありませんが、腕時計だけが浮いて見えないように、服装と合わせてトータルでコーディネートを考えたほうが、見た目は良くなります。
普段自分がどういうスタイルの服装を好んでいるのか?
アメカジ系、モード系、ストリート系など、いろんなスタイルがありますが、そういったスタイルに合わせて、ダイバーズウォッチやクロノグラフなど、時計のタイプも選ぶということです。
「Men’s JOKER WATCH」などの腕時計雑誌をコーディネートの参考にするのもありです。
2:服や靴など、身につけている物との価格帯のバランスを考える
これは、逆も然りなのですが、身につけている服などが高価な物なのに、している腕時計がホームセンターなどで売っている安価な物ではバランスが取れません。
また、服や靴の価格と比べて、腕時計だけがやたらと高価な物でも、腕時計だけが浮いて見えてしまうでしょう。
これも上記で述べたように、服装と合わせてトータルでコーディネートを考えるということです。
3:体型や腕、手首の太さとのバランスをとる
筋骨隆々のマッチョな男性が小さな腕時計をしていると、時計の存在感が薄くなりますし、逆に細めの男性が大きくて分厚い時計をしていると、時計ばかりが目立ってしまいます。
決まりはないので基本的には自由ですが、周りの人からどういう風に見えているのかを気にするならば、こういったバランスをとるのがよいでしょう。
他には、肌の色に合わせたコーディネートというのもあります。
パーソナルカラーと呼ばれる、「黄み系」「青み系」の2タイプに色相で分け、その2タイプをさらに「明暗」「清濁」の2つに分け、春・夏・秋・冬の季節のカラーイメージの4つに分類する方法があります。
この診断は専門家に依頼できる他、自分でだいたいの傾向をつかむ方法もあります。
その方法は、まず指先を強く押します。
その指先にあまり赤みが出なければ「黄み系」、赤みが強く出る場合は「青み系」と色相を判断します。
次に、目や肌や髪の色を「明るめ」「暗め」で明暗を判断し、黒目と白目、髪(黒)と肌(白)のコントラストの「高い」「低い」で「清濁」を判断すると、この4分類のうちのどこかが、だいたいわかるでしょう。
例えば革ストラップですと、「黄み系」はキャメルやライトブラウンなどの明るめの茶色、「青み系」はグレーやダークグレーなどの暗めの色のストラップが合い、メタルバンドなら、「黄み系」はゴールド系、「青み系」はシルバーやプラチナが合います。
また、顔の形でケースの形を選ぶというコーディネートもあります。
ラウンド型(真円形)はどんな人にも似合いますが、特に丸顔の人に似合うとされています。
また、体格によってガッチリ型の人はケースが厚めのもの、細目の人はケースが薄めのものを選ぶとバランスが良くなります。
トノー型(樽のような形)は、卵型や逆三角形型の顔の人に合うとされています。
こちらもケースの幅や厚みを体型に合わせるとよいでしょう。
レクタンギュラー型(長方形)は細面の顔の人に合うとされています。
こちらもまた、ケースの幅や厚みを体型に合わせるとよいでしょう。
次にビジネスなどのフォーマルなシーンですが、商談などでの相手に与える印象を、大きく変えてしまう可能性もあるので、こちらは色々と注意が必要です。
以下に基本的なポイントを挙げます。
1:時、分、秒の三針もしくは、時、分の二針のシンプルなデザインの物を選びます。
2:手首の太さにもよりますが、40mm以下のやや小さめのものがよいとされています。
3:文字盤の色は白を選びます。
また、時刻表示は、数字より棒状になっている「バーインデックス」の方がスッキリと洗練された雰囲気になります。
4:ケースの形はラウンド型(真円形)を選びます。
5:ケースの色はシルバーを選びます。
肌の色が黄み系の人は落ち着いたゴールドが似合いますが、相手によってはゴールドが良くない印象を与えることもあるので、注意が必要です。
また、ベルトの金具の色も合わせると、さらにバランスが良くなります。
6:バンドの種類は革ストラップを選びます。
夏場のムレが気になる人は、金属製のメタルバンドと使い分けるのもよいでしょう。
7:革ストラップの色は黒を選びます。
また、ベルトや靴、鞄の色と合わせて、茶色などのストラップを使うのもよいでしょう。
ストラップの色はベルトや靴など、他の革製品と合わせるのが基本です。
メタルバンドの場合は、派手なゴールドなどは避けたほうが無難です。
以上のように、腕時計は数本を使い分けるのが理想的ですが、まず一本選ぶということであれば、フォーマルでもカジュアルでもこなせるものということで、やはりフォーマル基準の選び方になります。
理由は、フォーマル向けのものをカジュアルで着けていても問題になりませんが、逆は問題があるからです。
最初の一本におすすめの腕時計
オリス(ORIS)
アーティックス デイト
1904年創業のスイスブランド。
機械式時計にこだわり、ラインナップも機械式時計のみ。
高品質にもかかわらず価格は抑えめと、コストパフォーマンスが高い。
100m防水機能。
実際に購入するときのポイント
必ず時計店に行って実物を確かめます。
腕時計は長い時間腕に着けるものなので、着けたときに違和感を感じるようであれば、長く使うのは無理ということになります。
着けるシーンを想定した服装で時計店に行くというのもよいでしょう。
実際に時計を着けて、服装や手首の太さなどとのバランスがとれているかを確認します。
また、色は特にインターネットや雑誌などで見ていたものとは違って見えるので、確認が必要です。
文字盤の見やすさを確認することも大事です。
せっかく買った時計が、時間を見るときに見にくいようでは、長くつきあえないでしょう。
購入するお店に注意しましょう。
安さだけを見て購入すると、後で偽物だったなんてこともあるかもしれません。
いずれにしても安くない買い物をするわけですから、できれば有名デパートの時計コーナーや時計専門店、ブランドの直営店などの正規販売店で買うのが安心です。
時計専門店のスタッフは知識も豊富で、時計好きな人も多いので、わからないことに一生懸命答えてくれたり、納得の一品を選ぶのに最適なアドバイスをしてくれたり、するでしょう。
女性の目線
女性が男性を見る視点のなかで、よくあがるところの一つに腕があります。
女性は腕や手に男らしさを感じやすいと言われていて、当然そこにある腕時計も注目されます。
なので、センスのよい腕時計を選ぶことは、女性に対するアピールとしてポイントが高くなります。
ビジネスシーンなどでは、女性が相手の場合、腕時計を着けていないというだけで、イメージダウンにつながることもあるでしょう。
身だしなみや清潔感などは当然として、服装や身につけている物のセンスで「デキる男」かどうか判断されると言っても、決して言い過ぎではありません。
また、スーツ姿で時計をちらっと見て確認する姿、男らしい腕から時計を外す姿などの男性の仕草にドキドキする女性も多いと聞きます。
腕時計選びと合わせて意識してみると、あなたの周りの女性に対するイメージが変わるかもしれません。
腕時計の種類
腕時計の種類は大きく分けて「機械式」と「クォーツ」の2種類です。
他にも動力源に太陽光を使う「ソーラー式」、電波を受信して自動で時刻合わせをする「電波時計」などもありますが、分類としてはそれらも「クォーツ」になります。
機械式
時計の動力の「ゼンマイ」、動力を伝達する「歯車」、動力消費や歯車の回転速度を一定に保つ「脱進調速機」の3つの部品で構成されている「ムーブメント」により、時計の針を規則正しく動かしている。
「ゼンマイ」で動かしているので、定期的にゼンマイを巻く必要がある。
巻き上げ方式には、「手巻き」と「自動巻き」がある。
「手巻き」は、「りゅうず」を手で回してゼンマイを巻き上げる。
「自動巻き」は、ゼンマイを巻き上げる「ローター」と呼ばれる装置が、ムーブメントの中に
組み込まれていて、腕時計を着けている人の動きによってゼンマイを巻き上げる。
クォーツ
電池により、電圧をかけると規則的に振動する水晶(クォーツ)の特性を利用した「ムーブメント(時計の動作機構)」を動かし、電子回路で針の動き(歯車の動き)を制御しています。
1967年にスイスと日本のセイコーが、世界初のクォーツ腕時計のプロトタイプを開発しました。
1970年代に入り、セイコーが特許を公開したことで、各メーカーがクォーツ時計の製造に参入し、世界の時計市場を席巻する「クォーツショック」と呼ばれる現象が起きました。
この影響で、機械式腕時計を生産のメインとしていた、スイスの腕時計産業が急激に衰退したのです。
スイスブランドの腕時計
定番ブランド
ロレックス
オイスター パーペチュアル デイトジャストⅡ
金属の塊をくりぬいたケースに、機械式時計の心臓部とも言えるムーブメントをすっぽり収納し、裏ぶた、ベゼル、りゅうずをねじ込み式にすることで、高機密性を実現する「オイスターケース」。
1931年に特許を取得し、世界初の実用化となった、360度回転式ローターによる自動巻き機構の「パーペチュアル機構」。
1000分の数秒で夜中に日付が切り替わる「デイトジャスト機能」など、ロレックスの誇る伝統技術がつまった代表的モデル。
オメガ
スピードマスター MOONWATCH PROFESSIONAL 42 MM
アメリカ航空宇宙局(NASA)公認のクロノグラフで、1969年のアポロ11号の月面着陸で着用されたオメガを代表するモデル。
このモデルは、月面着陸時に着用されていた手巻きムーブメントと同じ機構の「オメガ キャリバー1861」を搭載。
宇宙での使用に耐えうるために、多重ケースでショックを吸収する堅固な構造。
自動巻き機構や日付表示が搭載されてないシンプルな作り。
無重力状態のなか、ガラスが破損し、破片が飛び散らないように、プラスティック製の風防を採用。
タグ・ホイヤー
カレラ キャリバー18 クロノグラフ
1985年以前の社名だった「ホイヤー」 ロゴ他、1963年に発表された初代の「ホイヤー カレラ」を彷彿とさせるヴィンテージテイストのデザイン。フランジには、離れた2点間の距離を計測できる、テレメータースケールを配置。
39mmという小さめのケースサイズも魅力。
ブライトリング
クロノマット 44
1884年に創業して、1915年には世界初のクロノグラフ腕時計を開発するなど、クロノグラフのパイオニア的ブランド。
1936年に英国空軍の公式時計となり、さらにはアメリカ軍、世界各国の主要航空会社のコクピットクロックを製造するなど、パイロット御用達ブランドになる。
クロノマット 44は完全自社開発のムーブメント「キャリバー01」を搭載するフラッグシップモデル。
ゼニス
エル・プリメロ クロノマスター1969
1865に創業して、懐中時計で定評を得る。
日本の国鉄(現JR)も高い精度が求められる鉄道時計として採用していた。
1969年にクォーツショックにより、アメリカ企業に買収され、機械式時計の製造を停止したが、その後1978年にスイス企業に買い戻されスイス資本に復帰するとともに、機械式時計の製造も再開した。
「エル・プリメロ」は、毎秒10振動という高速の自動巻きクロノグラフ・ムーブメントで、
ゼニスを代表する名機。
IWC
ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー
1868年にアメリカ人技師がスイス人時計職人と協力して、スイスで創業。
アメリカ市場向けの懐中時計を販売するために創業された。
また、スイスの伝統技術と、アメリカの機械自動化による製造技術を融合することで、効率的に品質の高い時計作りを目指していた。
「ポルトギーゼ」はIWCの代表的なモデルで、このモデルは「パーペチュアル」と呼ばれる永久カレンダーと、ムーンフェイズを搭載している。
世界三大時計ブランド
パテック・フィリップ
カラトラバ 5227G-001
ケースバックにヒンジ付きカバーを備えているため、裏ぶたを開閉することができる。
カバーのヒンジを外からまったく見えないようにするために工夫された、サファイヤクリスタル・バックを保護するダストカバーを搭載。
そのダストカバーで保護されたサファイヤクリスタル・バックを通して、自動巻ムーブメント「キャリバー324 S C」の動きを鑑賞することができる。
ヴァシュロン・コンスタンタン
パトリモニー・コンテンポラリー・パーペチュアルカレンダー
わずか4.05㎜という厚さのケースのなかに、パーペチュアルカレンダー付き自動巻きムーブメント「Cal.1120 QP」を搭載。
41.00㎜径の大型ケースに、広々としたダイアル表示で視認性が良い。
文字盤上にある月齢表示で、月の満ち欠けを知ることが出来る、ムーンフェイズ機構を搭載。
6時位置に配置されたムーンフェイズ・ディスクは、宝石のラピスラズリを使用したことにより、深みのあるブルーの空が印象的な仕上がりになっている。
オーデマ・ピゲ
ロイヤル・オーク エクストラシン・オートマティック
天才時計デザイナーと呼ばれる「ジェラルド・ジェンタ」の手によるデザインで、ブランドの代表的なモデル。
1972年登場のオリジナルモデルを忠実に再現。
スチール製のケースと一体型のブレスレット、八角形のベゼルなどの個性あふれるデザイン。
自社製自動巻きムーブメント「キャリバー2121」を搭載。
スイス以外のブランドの腕時計
ドイツ クロノスイス
レギュレーター クロノスコープ
スイスで年間7000個程度を手作業で製造。
レギュレーターと呼ばれる、時計師が、機械式時計の時刻調整のために使っている精密時計を腕時計に用いたことで有名。
ダイアル上に時、分、秒が独立して表示されているのが特徴。
フランス カルティエ
カリブル ドゥ カルティエ クロノグラフ
1847年創業の老舗ブランドで、英国王室御用達で知られている。
製造はスイスで行われている。
自社製自動巻きムーブメント「キャリバー1904MC」を搭載。
イタリア ブルガリ
ブルガリ ブルガリ
1884年創業の宝飾ブランド。
1975年発表のモデル「ブルガリ ブルガリ」で腕時計業界に本格参入。
ムーブメントから自社一貫生産する、数少ない「マニュファクチュール」の一つに発展。
古くはオードリー・ヘップバーンなどのハリウッド女優、最近ではMicrosoft創業者のビル・ゲイツなどの愛用で有名。
機械式自動巻ムーブメント「BVL 191 -ソロテンポキャリバー」搭載。
日本ブランド
セイコー
グランドセイコー SBGA079
1881年創業の日本が誇る世界的な時計ブランド。
グランドセイコーは、セイコーのラインナップのなかでもフラッグシップモデルにあたる。
自社で開発したクォーツの普及で、一時は生産中止となっていた機械式も1998年に復活。
2004年にスプリングドライブと呼ばれる、ゼンマイを動力とする機械式と、電池もモーターも使用しないクォーツを融合させた、クォーツ並みの精度を誇る機械式ムーブメントの開発に成功。
世界的な高精度の証明規格であるスイスの「クロノメーター規格」を上回る自社規格「GS規格」を設けることで、高い品質を実現。
シチズン
ザ・シチズン AQ1040-53E
1918年創業の、セイコーと並ぶ日本を代表するブランド。
ザ・シチズンは、シチズンのラインナップのなかでもフラッグシップモデルにあたる。
フル充電状態において、光のないところでも1年半は動作するとされている、ソーラー発電の「エコ・ドライブ」で、腕時計として初のエコマーク認定取得。
機械式ムーブメントの主要部品で、製造が難しく、世界的にも自社生産しているメーカーが極わずかしかいない「ひげぜんまい」も製造できる高い技術力をもつ。
普段の扱いとメンテ方法
普段の扱いについて
まず、水に注意が必要です。
防水機能は時計によってまちまちなので、ご自分の時計の防水性能をよく確認しておきます。
ドレスウォッチや複雑時計などは、日常生活防水(30m防水)の場合が多く、手洗い程度にしか対応しません。
アンティークウォッチなどは、防水機能なしのこともありますので、特に注意が必要です。
また、時計の時間を合わせた時に「りゅうず」を引き出したままにしてあると、そこから水が侵入し、故障に繋がる可能性が高くなりますので、普段から気をつけるのが望ましいです。
機械式時計は定期的なオーバーホールが必要ですが、この際に、通常は経年劣化するラバー素材が使われている、防水の要となるガスケットの交換なども行われるので、長くお使いになるにはオーバーホールは必須です。
次に磁気についてです。
どんな腕時計も磁気には注意が必要で、機械式時計は特に磁気に弱く、帯磁すると時間の狂いがひどくなり、磁気抜き作業のために、時計専門店やメーカーに出すことになります。
クォーツは機械式に比べ、磁気の影響が少ないとされていますが、それでも注意は必要です。
スペックで帯磁性能は確認したほうがよいでしょう。
保管は保護ケースで。
機械式時計は特に衝撃に弱いので、落下による故障対策のためにもケース保管がよいでしょう。
また、常識的なことになりますが、ほこりの多いところや高温多湿な場所での保管は避けましょう。
時計の精度に影響が出ます。
手巻きの機械式時計は、毎日決まった時間にゼンマイをフルに巻くのがよいです。
これは、動力を強く保つために必要で、精度に影響します。
注意点としては、巻き過ぎに気をつけます。
一定方向に静かに回し、回らなくなったらやめます。
無理に回すとゼンマイが破損する可能性もあります。
自動巻きの機械式時計は、毎日身につけていればそれなりにゼンマイが巻かさりますが、使い始めに手で巻くとよいでしょう。
くれぐれも時計を激しく振って巻こうとしないでください。
部品が変形する恐れがあります。
日付合わせは、時針が文字盤の上半分にあるときにしないようにします。
機種にもよりますが、部品の破損や変形の恐れがあります。
時刻合わせのときに、時・分針を逆回ししないようにします。
クロノグラフなどの複雑な機構を持つ時計は、故障につながる恐れがあります。
以上の注意点は、時計購入時にお店の人に確認するとよいでしょう。
メンテについて
腕時計は毎日のように身に付ける物なので、日々の手入れを怠ると、汗や脂で汚れ、素材の劣化を早めることになります。
このような汚れを放置すると乾燥し、それが繰り返されると、錆びにくいと言われているステンレスですさえ、錆びることもあります。
時計の裏ぶたやバンドは、常に肌に触れているので汗や脂がつきやすく、汚れを放っておくと錆で服の袖が汚れたり、皮膚がかぶれたりすることもあるので、特に手入れが必要です。
基本はセーム革や専用クロスで、使い終わった都度拭くことです。
メタルバンドのメンテ
始めに、腕時計に水がかからないように、サランラップで包みます。
次に、柔らかめの歯ブラシでバンドをやさしくこすり、石けん水で洗い、水で流します。
歯ブラシに中性洗剤を少しつけ、やさしくこすったあとに、固く絞った布で拭き取るという方法もあります。
仕上げは、セーム革や専用クロスで水分をよく拭き取り、しっかり乾燥させます。
注意点は、歯ブラシでこすったときに、表面にキズがつく可能性もあるので、目立たないところで試してみることです。
また、バンドのコマやりゅうずなどの隙間に水が残っていると、錆の原因になるので、乾燥は念入りに行ってください。
防水時計の場合でも、念のためにサランラップで腕時計本体を包むことをおすすめします。
また、りゅうずが引き出されたまま作業をしないように、十分ご注意ください。
時計本体のメンテ
柔らかめの歯ブラシで、ケース、ベゼル、裏ぶたなどの汚れを落とします。
こちらも、歯ブラシでこすったときに、表面にキズがつく可能性もあるので、目立たないところで試してみることです。
裏ぶたなど、汗や汚れがつきやすいところは、錆びの原因になりますので、念入りに清掃します。
仕上げは、セーム革や専用クロスで汚れを拭き取ります。
研磨剤入りのクロスで磨きあげると、小さなキズや金属の曇りが減り、より綺麗に仕上がります。
風防はメガネ拭きで拭くのがおすすめです。
革ストラップのメンテ
革ストラップはメタルバンドのように洗えないので、日頃からこまめに拭く必要があります。
水や汗・脂などの汚れに弱いので、雨で濡れたり、汗で汚れたりしたときは、すぐに専用クロスで水や汚れを拭き取ります。
そのとき、強くこすると、色落ちしたり、ツヤがなくなってしまったりすることもあるので、強くこすらないことがポイントです。
濡れたまま使い続けると、革ストラップにシミができたり、腕や服を汚したりすることもあるので、ご注意ください。
また、直射日光に当たると変形したり、変色したりすることもあるので、保管にもご注意ください。
特に夏の汗をかきやすい時期は、腕とストラップの間に指一本くらいのスペースを持たせて、通気性をよくしておきます。
革ストラップの交換について
革ストラップは天然素材なので、変形や色落ちなどの経年劣化は避けられません。
なので、消耗品と考え、定期的な交換が必要です。
ご自分で交換される場合は、バンドを外すためにバネ棒を外すことになりますが、このバネ棒には何種類かあり、注意が必要です。
両端が引っ込むタイプは、比較的作業しやすいですが、時計本体にキズをつけたり、破損させたりすることもありますし、ストラップのサイズが合わなくて付かない、といったトラブルも考えられるので、プロにお任せしたほうがよいでしょう。
革ストラップ交換のすすめとバックル
ストラップの素材や色を変えることで、今お持ちのあなたの腕時計のイメージがガラッと変わります。
お気に入りの腕時計のストラップを、これまたお気に入りのストラップに交換すると、さらに愛着がわくかもしれません。
そして何と言っても、高温多湿な日本の夏は、革にとって非常に過酷な環境です。
汗や汚れ、湿気で劣化した革ストラップは、ある意味消耗品でもあるので、傷んできたなと感じたら交換するのがおすすめです。
短ければ1年、長くても3年くらいでの交換がよいでしょう。
交換するストラップは「純正品」にこだわる必要はありません。
購入時に付いているストラップも、ほとんどが皮革専門メーカーに外注したものです。
また、カジュアルな腕時計であれば、ムレが気になる夏場だけストラップを交換するというのもありです。
普段は革ストラップで、夏場だけ革以外のストラップに交換するというやり方です。
社外のストラップは、多種多様いろんなメーカーから発売されています。
お気に入りのデザインや色、素材のものを楽しんで選んでみてください
つけるシーン別おすすめのストラップ
フォーマルシーン
モレラート(MORELLATO)
Donatello(ドナテロ)
1930年創業のイタリアのブランド。
イタリアで約50%のシェア、ヨーロッパで16%のトップシェアを誇る。
バリエーションも豊富でイタリアらしいおしゃれなデザインや発色が魅力。
カラーは5色。
カジュアルシーン
フェニックス(PHOENIX)
NATO軍 G10ストラップ
イギリスブランドで、NATO軍に正式採用されていて、英国防衛省お墨付きのストラップ。
ナイロン製で、汗をかいても肌にべとつきにくく、耐久性と耐水性に優れる。
有名な映画「007」で主人公のジェームズ・ボンドが、ロレックス・サブマリーナに付けていたのが有名。
カラーは6色, サイズは3種類。
アウトドアシーン
ボネット・シンチュリーニ(Bonetto Cinturini)
ラバー素材リバーシブル・ダイビング・ストラップ・バンド
35年以上に渡り、ラバーストラップを専門に制作、製造しているイタリアのブランド。
フリップ・ロックDバックル付属で、着脱時の落下防止になるため、ダイビングなどのスポーツにも安心。
片面はダイヤモンド・パターン、もう片面はプレーンのリバーシブル。
バネ棒外し1つで、比較的簡単に長さ調整可能。
使用されているNBR217のラバー素材は、食品医薬品局にも承認されている安全な素材。
ラバー特有の匂いは殆ど排除。
汗、水、塩分などに強い耐性を発揮。
カラーは6色, サイズは3種類。
バックル
バンビ(BANBI)
片開きプッシュ式Dバックル
ワンプッシュで取り外し。
着脱時の腕時計落下を防止。
革への負担を軽減するので、革の寿命が延びる。
カラーは4色、サイズは6種類。
カミーユフォルネ(Camille Fournet)
Dバックル
1945年創業のフランスブランド。
高価だが、ポリッシュ加工が施されているなど、高品質。
両側から均等に折りたたむタイプで、装着感がよく、留め具が手首の中央にくるため、手首の細い人に最適。
カラーは2色、サイズは5種類。
まとめ
以上、腕時計の選び方に始まり、腕時計の紹介、腕時計の扱いとお手入れ方法、ストラップ交換とバックルまで、かなりのボリュームでしたが、いかがでしたでしょうか?
女性と比べ、アクセサリーなどの小物を身につける習慣が少ない男性にとって、腕時計は重要なアイテムです。
お気に入りの一本と大事に長く付き合うのも、いろいろなコレクションを付け替えて楽しむのも、お好み次第ですが、そんなあなたの腕時計との付き合い方に、お役に立てれば幸いです。