街を歩くスーツ姿のビジネスマンを見ていると、
さまざまな種類のカバンを持っています。
一目で高級ブランドだとわかるカバンを持って颯爽と歩く人もいれば、
端が擦り切れてそろそろ買い替えたほうがいいのでは、
と思うようなカバンを持っている人もいます。
詰め込みすぎてパンパンに膨らんだカバンを持っている人もいれば、
カバンを持つ必要がないのでは、
と思うような何も中身が入ってなさそうな薄いカバンを持っている人もいます。
リュックタイプのカバンを背中に背負っている人もいれば、
手提げタイプのカバンを手に下げて持っている人もいます。
肩から掛けられるショルダーバッグを持っている人も多いですね。
ビジネスバッグの種類が増えて選択肢が広がったことで、意外に迷ってしまうカバン選び。
そこで今回は
「スーツに合わせるならどんなカバンを選べばいいのか?」
をお伝えします。
ビジネスでのカバンの種類
ビジネスシーンでふさわしいカバンには、どのような種類があるのでしょうか。
ブリーフケース
ブリーフケース (briefcase) とは、書類用カバンのこと。
その名の通り書類を入れるためのカバンなので、ビジネスマンが持つには最適です。
A4サイズの書類が入ると使いやすいですね。
カバンの底に金具の足場がついていると自立しやすいので、
カバンが型崩れしにくく見た目にも格好いいです。
アタッシェケース
アタッシェケース (attache case) の「アタッシェ」は、
大使館員や大使館付駐在武官、書記官のことを指し、
彼らが使っていたことから、この名が使われるようになりました。
外交で重要な書類を扱う立場上、丈夫で機密性が高いカバンが必要だったのです。
鍵付なので、防犯面でも安心ですね。
厚みのある革や金属などで頑丈に作られているので、重くて場所を取るのが欠点です。
ダレスバッグ(ドクターズバッグ)
ダレスバッグは、アメリカ国務長官ジョン・フォスター・ダレスが
1951年の来日時に持っていたカバンを真似て作られたのが
最初だと言われており、日本独自の呼び方です。
欧米では「ドクターズバッグ」と呼ばれており、医者が往診時に使っていました。
開口部がガマ口式で口金を大きく開くことができ、
カバンの横側は山形のフォルムになっているため、大容量の荷物を収納できます。
高級感が漂うダレスバッグは、持っているだけでステイタスが感じられるカバン。
ビジネスマンが「いつか持ちたい」と思うような憧れのカバンです。
トートバッグ
トートバッグ (tote bag) は、丈夫なカンバス地で作られた実用的なカバンです。
もともとは米国の L.L.Bean 社が開発した氷運搬用のバッグでした。
軽いナイロン地で作られたものや、柔らかい革製のものなど、
素材もいろいろあり実用バッグとして人気です。
マチ幅が大きいので、お弁当やペットボトル、書類など何でも詰められるのが魅力です。
人気のトートバッグですが、スーツに合わせて作られたものではないため、
ビジネスシーンではカジュアルすぎる印象を与えてしまうかもしれません。
カバンの中身が簡単に覗けるのも不用心な印象を与えてしまいますね。
ショルダーバッグ
ショルダーバッグ (shoulder bag) は、肩からさげて使うカバンのこと。
肩に掛けた紐と同じ側でカバンを持つ場合と、
いわゆる斜めがけで持つ場合の2パターンがあります。
斜めがけは安定感があり、両手が使えて便利というメリットがありますが、
カジュアルな印象が強くなります。
荷物が多くなっても両手が空くので、
ショルダーバッグを愛用しているビジネスマンも多いですよね。
とはいえ重い荷物を肩から下げると、スーツの肩の部分がヨレヨレになりがちです。
スーツのシルエットを決める肩の部分を傷めてしまうことで、
スーツの寿命も短くなってしまいます。
重い荷物のせいでスーツの肩の部分に皺が寄っていたら、見た目にもマイナスイメージです。
仕事ができるビジネスマンには見えませんね。
愛用者が多いショルダーバッグですが、残念ながらスーツにはふさわしくありません。
ここまでカバンの種類をいろいろ見てきましたが、
ビジネスシーンにふさわしく実用的で扱いやすいのは、
ブリーフケースではないかと思います。
スーツに合わせるなら革のカバン
軽くて丈夫なナイロン製のものやカジュアルな雰囲気の布地など、
カバンの素材もさまざまですが、スーツに合うカバンの基本は革製のカバンです。
ビシッとしたスーツに革製のカバンは素敵ですよね。
背筋がシャキッとする感じです。
ただ、革のカバンはそれ自体が重いため、中身が多いとどうしても重くなってしまいます。
車移動ではなく、電車や徒歩移動が多い。
ノートPC や資料を持ち歩くことが多い。
そんな人は重くなりがちな革製のカバンよりも、
軽くて扱いやすいナイロン製のカバンのほうが使い勝手がいいですね。
まとめ
以前に比べて、オフィスファッションのカジュアル化が進んでいます。
暑い時期にはノータイ・ノージャケットのビジネスマンも、普通の風景になりました。
堅苦しいスーツやネクタイを脱ぎ捨てて動きやすくなり、
身につけるものにも身軽さが求められています。
うだるような暑さの中、
重苦しいカバンを肩からだらんと下げて持ち歩くのは、スマートとはいえません。
見た目にも暑苦しいですし、得てしてそのような場合、
持っている本人は疲れた空気を醸し出していることが多いからです。
ですが、もし上質な革のカバンを手に下げ颯爽と歩く人を見かけたら、
この人は仕事ができそうだなと思いますよね。
くたびれた見た目の残念なビジネスマン。
ビシッとした見た目の好印象なビジネスマン。
あなたはどちらのビジネスマンを選ぶでしょうか。