出張と言えば、スーツケースを引きながら歩く人の姿を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
荷物がたくさん入り、キャスター付きで転がせるスーツケースは非常に便利なので、長期の出張など、荷物が多い移動には欠かせないものです。
ところが、いざスーツケースを買うとなると、すぐに頭にメーカーが思い浮かばないもの。
しかも、「スーツケースなんてすぐに買える」なんて思いながら後回しにしていたら、フライトの日がもうすぐ!という状況の人もいるかもしれません。
そこでこの記事では、オススメのスーツケースブランドを6つピックアップし、ランキング形式で紹介するので、この記事があなたのスーツケース選びの役に立てば嬉しく思います。
尚、ランキングについては私見ですが、機能とデザインを基にランキング付けさせて頂きました。
スーツケースのブランドランキング
スーツケースのブランドを選ぶ際のポイントは以下の4点
・デザイン
・耐久性
・重量
・機能
・耐久性
・重量
・機能
世界的に有名な6つのスーツケースブランドをピックアップし、上位4点について検証していきたいと思います。
第6位 Innovator
“Innovator”はスウェーデン発の家具ブランド。
スウェーデンの家具ブランドと言えば”IKEA”が有名ですが、Innovatorも有名な北欧ブランドの一つです。
1969年にスウェーデン人デザイナーのヨハン・ホルト氏に設立され、「これまでないデザイン」をモットーに製作したチェアーで脚光を浴び、以来北欧を代表する家具ブランドに成長していきました。
Innovatorは家具だけでなく、日本のスーツケースメーカーである”トリオ”との協力の基、バッグ類全般も扱っており、スーツケースも実は人気の商品。
シンプルなデザインが特徴の北欧家具ですが、そのDNAはスーツケースのデザインにも引き継がれています。
表面はシャンパンゴールドの無地ながらも、スウェーデンの国旗デザインが施されているのです。
内装もスウェーデンの国旗の色であるブルーとイエローが貴重になっているのがポイント。
スタイリッシュなデザインが目を引きますが、複数のメッシュポケットに加えて、間仕切りの裏側も収納スペースになっており、デザイン面もさることながら、実用面も充実しています。
その他にも以下のオススメポイントも要チェック。
・ボディ素材にはポリカーボネート混合樹脂が使用されており90リットルの容量ながら4.8kgという重量を実現
・引き出しハンドルは102cm, 97cm, 92cm, 87cmの4段階に調整可能
・日乃本錠前と三菱化学株式会社の協力の基、エラストマー系の新素材を開発。
・引き出しハンドルは102cm, 97cm, 92cm, 87cmの4段階に調整可能
・日乃本錠前と三菱化学株式会社の協力の基、エラストマー系の新素材を開発。
従来のキャスターに比べ50%静音性を実現しました。
・オリジナルのトートバッグと、ポーチが付属
・カード式のTSAロックシステムを搭載。
・カード式のTSAロックシステムを搭載。
特にカード式のTSAロックシステムはオススメで、カードを財布に締まっておけば、暗証番号忘れや、鍵の紛失といったロックを開けられなくなるリスクも回避できます。
家具メーカーのスーツケースということで、侮る人もいるかもしれませんが、なかなかオススメの一品です。
第5位 Roncato
“Roncato”は1950年創業のイタリアンブランド。
デザイナーにはBMW, Volkswagen等、自動車にクライアントを持つLamberto Angeliniを招き、洗練されたデザインが特徴です。
また、スーツケースは長年使用していると、知らぬうちに汚れが溜まってしまうものですが、Roncatoのスーツケースは内装が取り外しでき、丸洗いできます。
ボディにはポリカーボネート100%の素材を使用し、フレームは金属でなくポリプロビレンを使用することにより、軽量化に成功。
そして三連式ダイアルのTSAロックを搭載しているので、アメリカではロックを掛けたまま荷物を預けることができます。
また、Roncatoは軽量なのも特徴で、100リットルクラスで3.6kgとなっています。
これはSamsoniteのCosmoliteと並ぶ軽量さですね。
そんなRoncatoの歴史ですが、創業者のGiovanni Roncato氏の父が旅行者向けの鞄の工場を営んでおり、その手伝いから彼のキャリアはスタートしました。
その後、Roncatoを立ち上げ、アタッシュケースやハードシェルのスーツケースの製造を開始。
ポリプロピレンのインジェクション製法はイタリアのみならず、世界的にもRoncatoが初と言われており、スーツケース開発の先駆者と呼ばれるようになりました。
こうして、現在では世界52カ国に販売網を持つ、世界を代表するスーツケースメーカーに成長しているのです。
第4位 RIMOWA
1898年にドイツ人のカバン職人、ポール・モルシックがRimowaの前身をなるカバンメーカーを創業したのがはじまり。
当時は木を使用したカバン作りでしたが、当時から軽量化に努めていたとのこと。
そして1920年に息子のリチャード・モルシックが後を継ぎ、彼の名前である”Richard Morszeck Warenzeichen”から会社名を”Rimowa”へ変更。
以来、1950年にアルミニウム製のスーツケースを発表、1976年には映画製作、テレビ番組制作、写真家等向けに作られた完全防水のメタルケースがヒット、2000年にはポリカーボネート製のスーツケースを発表と、常に時代の先を行く製品開発でスーツケース業界をリードしてきました。
そんなRimowaのスーツケースの強みは「耐久性」。
Rimowaは1950年代からアルミニウム合金をボディに使用しており、アルミニウム合金は航空機の外装にも使用される程の強度を持つものです。
そして、Rimowaが2016年発売の製品から新たに導入した機能が「電子タグ」。
電子タグを利用できる空港はまだ一部ですが、今後世界中の空港で導入される予定とのこと。
電子タグがどんな機能かと言うと、スマホから専用のアプリを通じて荷物の預け入れの手続きができるというもの。
事前にアプリから手続きを行っておけば、空港での荷物チェックを受ける必要がなく、従来の紙のラベルをスーツケースに貼らずに、バーコード等の情報はスーツケースに搭載された電子ディスプレイに表示される仕組みです。
常に時代の最先端を行くRimowaのスーツケースですが、耐久性も強く、電子タグ付きで荷物の預け入れが楽になるので、海外への出張が頻繁な人にオススメです。
第3位 Samsonite
“Samsonite”はスーツケースだけでなく、ビジネスバッグ、革バッグ、バックパック、はたまたゴルフバックまで手がけるバッグブランド。
1910年にアメリカのコロラド州で創業し、以来100年以上、「Life’s a Journey」というテーマの基、旅行者向けを中心にバッグを作り続けてきました。
そんなSamsoniteからオススメしたいのが”Cosmolite”。
このCosmoliteの特徴はなんと言ってもその「軽さ」。
上記の画像ではアイスホッケー選手がプレイしていますが、スティックの代わりにCosmoliteを握っています。
一般的な100リットルのスーツケースの重さが7kg前後のところ、Cosmoliteの重さはなんと半分の3.5kg!
飛行機の場合、荷物が一定の重さを超えると追加料金が発生するので、この軽さは持ち運び安いだけでなく、追加料金の発生も防いでくれます。
また、Cosmiteは貝殻の強度にヒントを得ており、貝殻状のフォルムになっています。
この設計は「Curv」と呼ばれており、Samsonite独自の加工技術で、特許も取得されています。
緩やかなカーブを描きながら凹凸にデザインされた形状は、剛性を高めると共に、摩擦を受ける面積を最小限に抑える効果もあるとのこと。
そんなCurvの生産工程はまず、純度100%の「ポリプロピレン」と呼ばれる粒を融かし、シート状に加工した後に、1cm幅のブロック状にカットします。
この1cm四方のブロックを薄く引き伸ばして糸状に加工し、編み上げることによって生地へとなります。
他のABS樹脂や、ポリカーボネート素材は、日常環境下ではある程度の強度を発揮しても、低温化では強度を失います。
しかし、Carv設計によって作られるCosmoliteは低温化でも強度失わず、-40℃から-50℃と言われる環境下の高度を飛ぶ飛行機内でも、強度を発揮しあなたの荷物を守ってくれるでしょう。
また、埋め込み式のTSAナンバーロックを搭載しているので、米国内の空港を利用する時は施錠での利用が可能となります。
第2位 PROTECA
“Proteca”はエース株式会社のブランドです。
1942年に新川柳作氏によって創業し、一度は戦争により廃業しながら復活。
終戦後はハンドバッグを売り出し、業界視察で世界を周り、現Samsoniteのシュワイダーブラザーズと日本総代理店契約を結びました。
それから技術提携を通して日本での生産を実現、2004年に立ち上げられたのが新ブランドである”Proteca”。
Protecaはテーマ別に12種類のラインナップになっているのですが、中でも革新的なのが、縦にも横にもスーツケースを開くことができる”360”シリーズです。
空港や移動中にどうしても荷物を取り出したい時や、狭い室内でスーツをあける必要がある時、従来の1方向にしか開けないスーツケースだと開けられない時もあったかもしれません。
しかし、このシリーズはどの方向にも開くことができるので、困ったシーンで役に立つこと間違い無し。
また、スーツケースを立てたまま、少しだけ開くこともできます。
2015年度のグッドデザイン賞を受賞している’’360”シリーズですが、優れた点はそれだけではありません。
キャスターは体感音量を従来の30%に削減し、「Silent Caster」が採用されており、安定性だけでなく静音性も兼ね備えています。
また、Protecaはクリエイティブディレクターにデザインオフィス”nendo”の代表、佐藤オオキ氏を招いており、スーツケース表面のブランドロゴから、キャスターのエンブレム、そしてスーツケースの内装まで拘ったデザインになっています。
スーツケースは移動時用の大容量ケースとして実用面が優先され、デザイン面は犠牲にされがちですが、Protecaはデザイン面にも拘りを持っているブランドなのです。
ちなみにProtecaのスーツケースは世界で唯一の日本製のスーツケースとなっています。
また北海道の赤平市の工場では独自の以下の8工程に渡る品質管理テストが実施されています。
1. 落下衝撃テスト
スーツケースに重りが入れた状態で、120cmの高さから5回落とし、キャスターの強度を計測。
2. ボディ表面摩擦テスト
ボディにテスト用の磁石を1,000gの力で押し当てた状態で250回回転させ、表面の状態をチェックします。
3. ハンドル強度テスト
重りを入れた状態でスーツケースを機械から吊るし、ハンドルを持ち下げする動作を5000回行います。
4. キャスター走行テスト
スーツケースに重りを入れた状態で16km走行させ、キャスターに不具合が生じないかチェック。
5. 開閉テスト
ケースの開け閉め、及びロックのオンとオフを7500回繰り返して、ロックとヒンジの耐久性をチェックします。
6. 転落テスト
コインランドリーの洗濯機の様な機械にスーツを入れ、機械を回しスーツケースの耐久性をチェック。
7. 耐湿テスト
気温40℃、湿度85%の状況にスーツケースを時間置き、品質をチェックします。
8. 温度サイクルテスト
気温40℃と-20℃の環境に、それぞれ24時間ずつ置くサイクルを3回繰り返し、品質をチェック。
これだけのテストをクリアした物が売り出されていることもあり、3年の保証がついてきます。
また、TSAロック搭載なので、米国の空港利用時には安心。
「360°オープシステム」機能の搭載をはじめ、拘ったデザイン、そして8工程に渡る品質管理により3年保証など、Protecaのスーツケースは魅力たっぷりです。
第1位 T&S-LEGEND WALKER(Grand, Premium)
“Legend Walker”は日本国内大手の総合旅行カバンメーカーである、株式会社ティーアンドエスの主力ブランド。
他にも”ワールドトランク”、”Legend Walker Grand”, “Legend Walker Premium”とあり、合計4つのラインナップとなっています。
そんなLegend Walkerは4つのオリジナル機能。
まずは、「ダブル拡張機能」。
二つの拡張ファスナー箇所があり、このファスナーを開けることにより、スーツケースが拡張し、最大33%の容量拡張が可能となっています。
続いての機能は「ソーラー発電」。
ソーラーパネルを搭載することにより、スーツケース内に蓄電し、スマートフォン等の製品を充電することができるのです。
そして「重量チェック機能」も搭載。
通常であれば体重計にのせたり、空港の荷物預かり場所で計測したり、そうしてスーツケースの重さを計りますが、Legend Walkerではスーツを寝かした状態から、立ち上げるだけで重量をチェックすることができるのです。
そしてキャスターをロックする「SSCシステム」。
今までもキャスター部の部品を下ろすことによってロックを掛ける製品はありましたが、SSCシステムは、キャリーハンドルを下ろすことで、キャスターにロックを掛けるものなのです。
従来のロックは足で小さいロック部品を下ろさなければいけなく、不便な面がありましたが、SSCシステムならキャリーハンドルを下ろすだけで簡単にロックを掛けることができます。
電車での移動の際など、スーツケースが一人歩きしてしまうのは避けたいですし、役に立つ機能ではないでしょうか。
オリジナルの機能を持つLegend Walkerですが、どれも他のメーカーでは見ることのない機能ですので、実用面を重視したい人にオススメのスーツケースです。
まとめ
以上、スーツケース業界を代表する、以下6つのスーツケースブランドを紹介しました。
・Innovator
・Roncato
・RIMOWA
・Samsonite
・PROTECA
・T&S-LEGEND WALKER (Grand, Premium)
・Roncato
・RIMOWA
・Samsonite
・PROTECA
・T&S-LEGEND WALKER (Grand, Premium)
“Innovator”はスウェーデン発の家具ブランドというバックグランドを活かし、スタイリッシュなデザインと工夫された内装収納が特徴。
“Roncato”はイタリアブランドのスーツケースで、100リットルサイズで3.6kgという軽量さ、そして内装を取り外して丸洗いできる、といったメリットがあります。
“Rimowa”は100年以上の歴史を持つ、ドイツの老舗メーカー。
アルミニウム合金を使用することにより高い強度を実現しており、
2016年のモデルからは電子ディスプレイを導入、空港での荷物預け入れの際、従来必要であった紙のラベルが不要になっています。
“Samsonite”も100年以上の歴史を持つ、アメリカンブランド。
主力製品の“Cosmolite”は本記事で紹介した中で最軽量の3.5kg(100リットルサイズ)となっており、強度面も特許を取得した独自の加工技術”Curv”設計により、高い強度を実現しています。
“Proteca”は12種類のラインナップと種類が豊富ですが、”360”シリーズは縦横4方向にスーツケースを開けることができる機能を搭載。
キャスターも従来よりも体感音量を30%低減するなど、高機能なスーツケースになっています。
そして一位に輝いた“T&S LEGEND WALKER(Grand, Premium)”は以下4つのオリジナル機能を搭載。
1. 容量が最大で33%アップする「ダブル拡張機能」
2. スーツケースに蓄電することにより、スマートフォン 等の電子機器を充電できる「ソーラー発電機能」
3. スーツケースを寝かした状態から起こすだけで重量が計れる「重量チェック機能」
4. キャリーハンドルを下ろすだけでキャスターをロックできる「SSCシステム」
どれも他のメーカーのスーツケースには搭載されていない機能でオリジナル性が高く、そしてどれも実用性が高い機能ですね。
以上となりますが、普段スーツケースのブランドに馴染みが無い人も多いかと思うので、スーツケース選びの参考になれば幸いです。