ついに自転車通勤を決心されたのですね?
学生時代にはスポーツをしていても、サラリーマンになってから気がつけば毎日体を動かしているのは通勤時間くらい・・・という人は多いと思います。
運動しないのに付き合いで飲まざるを得ない、夕食の晩酌は欠かせないという人は、摂取量に見合ったカロリーが消費できず、お腹のお肉も他人事ではなくなってきますよね。
かといって休日にスポーツをしようと一念発起しても、体が休みモードに入ってしまいどうにもやる気が起きない、その結果三日坊主になってしまうパターン。
このままでは健康に良くない、お腹のお肉にも・・・ということで、通勤を自転車にとお考えのあなたのために、自転車通勤についての記事をご用意しました。
自転車の選び方も様々な角度からご紹介するので、自分に会う自転車の選び方を見つけてみてくださいね。
自転車通勤で消費できるカロリー
自転車通勤で消費できるカロリーはどのくらいでしょう?
ジムに置いてあるバイクなどでは、走行距離に合わせてカロリーが表示されるので容易に分かりますが、実際に走っている時にはそうは気にしていないもの。
そこで、だいたいの目安として通勤距離と時間のシミュレーションをしてみました。
・5km 20分 150kcal
・10km 40分 300kcal
・15km 60分 500kcal
・20km 80分 650kcal
これは、70kgの男性が1日に自転車で消費できるカロリーです。
15kmの通勤距離と考えた場合、1か月では消費カロリーは10,000kcalになり、通勤を電車やバスの場合1日30分歩いたとしても消費カロリーは1か月で約1800kcal。
自転車通勤にしただけで5倍以上ものカロリーを消費することになります。(走行速度16km/h、体重70kg METs法で計算)
また、食べ物に置き換えて考えてみた場合、100kcalは6枚切りの食パン1/2枚くらい、ご飯なら茶碗1/2くらい。
1日60分自転車で通勤すると、食パン3枚分くらい、ご飯だと約3杯分のカロリー消費をしていることになります。
これは結構侮れない数字ですね。
自転車通勤ならダイエットを継続できるワケ
他のダイエットでは続きにくくても、自転車通勤だと以外と続けられるものです。
実は私も1年弱ですが、自転車通勤をしていたことがあります。
その後移動により自転車通勤ができない場所になったため、強制終了してしまいましたが。
自転車通勤していた頃を思い出し、経験から自転車通勤が続く理由を書いてみます。
自転車通勤は疲れにくい
ジョギングやウォーキングはある程度の時間で疲れてしまうものですが、
自転車は足腰への負担が少なく、疲れを感じにくいことが理由の一つです。
自転車は座った状態で体重を手、足、腰の3点で支えるため、他のスポーツのように体重が足腰にだけかかるということがありません。
そのため足や腰、膝への負担が少なくて済むので、効率的に有酸素運動が続けられます。
自転車通勤は気持ちいい
やはり、気持ちいいというのは最大の魅力です。
季節によって目に入ってくる、街路樹の新緑や紅葉などの移り変わりや、風に乗って流れてくる庭木の花の香りの変化という、電車では決して味わえない楽しみがあります。
また、自転車で風を切ることで、体の中に入ってくる朝の新鮮な空気を感じられるのは格別です。
退社後も満員電車に乗ることなく、自分のペースで自転車をこげるため、気分転換やストレス解消にもなりますよ。
たまに別の道を選んで帰り、思わぬお店を発見したりするのも、醍醐味の一つです。
自転車通勤は経済的
スポーツジムやプールに通うことを考えると、入会金や毎月の使用料、ジャージやシューズ、水着などを揃える必要がありますよね。
自転車は1台購入してしまえば他にお金がかからないため、とても経済的です。
自転車通勤は知らないうちに様々な部位を鍛えられる
ダイエットに必要なことは、筋肉量を増やして代謝をあげること。
ただ食事制限で体重を減らしてもリバウンドしてしまうのは、運動不足で筋肉を鍛えなかったため、代謝がうまくいかないからです。
自転車は漕いでいるだけで心拍機能が鍛えられるほか、腿、ふくらはぎ、鍛えにくい脛の筋肉などが知らないうちに鍛えられます。
そのため、階段の上り下りでの動悸の改善や、よく中高年のサラリーマンに見られる「思いのほか足が上がらず、何もないところでつまずく」という現象を避けられますよ。
通勤自転車の4つの条件
自転車通勤で使用する自転車は、どのようなものが適しているのでしょう?
あなたはかっこいいスマートな自転車に乗りたいけど、俺の体重で大丈夫かな?と密かに心配しているかもしれません。
そこで、どんな自転車が通勤に適しているか、自転車が耐えられる重量はどのくらいなのかをお伝えします。
その自転車は何キロの重さまで耐えられるか
まず、気になる重量。
自転車は、意外と重いものにも耐えられます。
相撲部屋の多い両国駅の近くを歩いていた時、髷を結った浴衣姿の大きな力士が、ママチャリに乗っていたのを目撃したことがあります。
ママチャリ程度の普通の安い自転車でも、悠に100kgくらいの体重は支えられる強度を持っているということですね。
ただし、素材によってはデリケートなものもあります。
高級ロードバイクは軽量化のためフレームにカーボンを採用しているものがあったり、逆に安いアルミフレームを使用している自転車があったり、タイヤが細いものなどは強度が弱め。
また、折りたたみ自転車も折りたたみ部分の強度が落ちるため、耐久重量が低いと言えるでしょう。
通勤にオススメなのは、マウンテンバイクやクロスバイクで、一番頑丈なのは、タイヤの太いマウンテンバイクです。
競技ではガタイの良い80kg越えの外国人選手を乗せて、長距離を耐え抜いています。
ただし、タイヤにかかる負担はどうしても大きくなるので、タイヤの空気圧と磨耗のチェックといったメンテナンスはマメに行った方が良いでしょう。
ギアはたくさんの方がいい?
ギアの数は多いほど、急な坂道や緩やかで長い坂道、平地での高速走行など幅広く対応できます。
ただし、マウンテンバイクには街乗り用と山道用があり、山道用ではスピードを重視していないため、ギアがたくさんあっても重いギアがついていない可能性があります。
スピードが乗ってきた時に必要となるのは重いギア。
もしマウンテンバイクを選択するなら、タイヤがボコボコしていない街乗り用を選びましょう。
クロスバイクの場合は、街乗りでも快適に使用出来る設計になっているため、問題ありません。
フレーム素材の選び方
意外と見落としがちなのが、自転車の素材。
自転車の素材にはスチール(鉄)、アルミ合金、カーボン、クロモリなどがあります。
それぞれの特色を簡単にあげてみます。
・スチール:重い、価格が安い、錆びやすい
・アルミ合金:軽い、価格はそこそこ、錆びにくい
・カーボン:非常に軽い、価格は高い、丈夫だが小さな傷があると一気に砕ける
・クロモリ:アルミより重い、衝撃吸収に優れる、採用車種が限られておりマニア向け
自転車通勤初心者にオススメなのは、アルミのフレームです。
昔ながらの自転車に使われているスチールは、雨ですぐに錆びてしまう上、重いのでお勧めしません。
スチールの自転車は、ホームセンターなどでよく見る、1万円前後のママチャリです。
短距離の買い物には不自由しませんが、長距離を走る通勤には不向きと言えるでしょう。
また、ノーブランドの低価格クロスバイクや折りたたみ自転車、高級自動車ブランドのクロスバイクにも使われていることがあるので、特にインターネットで購入する時には注意が必要です。
タイヤは変えるべき?
自転車を買った時についてくるタイヤをそのまま使うのもアリですが、目的にあったタイヤに交換するのもオススメです。
タイヤの表記には28Cなどと書かれていますが、これはタイヤの太さのこと。
28Cなら、太さが約2、8mmです。
通勤用なら28~32Cくらいがオススメ。
クロスバイクには最適な幅は28Cと言われていますが、初心者には安定感も兼ね備えた32Cも良いでしょう。
また、注意したいのがタイヤの溝。
本格的なクロスバイクには、ロードレーサーと同じような溝のない高速使用のタイヤが付いていることがあります。
もし、パンクが心配であれば、溝の深いタイヤに交換することをお勧めします。
通勤にオススメの自転車
一押しはやはり、中距離~長距離に対応できて舗装道路も悪路も走れるクロスバイクです。
ママチャリは安いけど重いので、ダイエットが続かなくなる危険性があります。
クロスバイクを購入しようとした時、ちょっと気になるのがそのお値段。
ママチャリ感覚でいるとクロスバイクは4万円代くらいからなので、ちょっとびっくりしてしまいます。
しかし経験から言うと安物を購入しても短期間で故障してしまったりするので、ここは高級なものでなくても良いので、それなりのものを選びましょう。
機能で選ぶ
クロスバイクにも車種によって様々な機能があります。
どこにこだわるかは人によって違うので、ここでは何を重視するかで項目を分けました。
丈夫さ重視
丈夫さを追求するあなたは、通勤での道のりに段差が多いのかもしれません。
段差の多い市街地や砂利道で使用する場合、衝撃を吸収してくれるサスペンションは是非欲しいです。
特に段差に乗り上げたときなどにハンドルに伝わるショックを和らげ、ハンドル操作への影響を出にくくしてくれるフロントサスペンションは必須です。
また、サドルの下に位置するリアサスペンションは、お尻への衝撃を吸収してくれますが、ペダルを漕ぐ力も吸収するため、ペダルが少し重く感じます。
スピード重視
舗装道路が多く、ガンガンスピードを出していきたい人には、25~28Cのタイヤで、前傾姿勢で風の抵抗を抑えられる長距離用フレームがお勧め。
また、ボディも軽めのものを選びたいので、フレームの素材やパーツには気を配りたいもの。
しかし、こだわればそれだけ価格にも反映されるので、どの辺で折り合いをつけるかは、お財布と相談です。
スピード重視でお勧めの通勤自転車
ESCAPE RX3 GIANT(ジャイアント)¥55,000
SIRRLS COMP DISC SPECIALIZED(スペシャライズド)¥155,000
7.5FX TREK(トレック)
便利さ重視
もし許容重量を気にしないのであれば、便利なのは折りたたみ自転車です。
コンパクトに折りたためて収納ができるため、最悪の場合駐輪場がなくても、社内の自席の後ろに持ち込むなんて荒技もできます。
また、意外と坂道も楽々登れる上、時速30kmは出るので走行にも問題はありません。
ただし、折りたたみ自転車にもいろいろあるので、軽いもの、折りたたみやすいもの、タイヤは最低でも14インチ以上のものを選びましょう。
通勤に使えるお勧めの折りたたみ自転車
FRETTA BIANCHI(ビアンキ)
フレームの真ん中で折らないため、強度があり、長距離にも適応し、ロードバイクに似たスピード感も味わえる。
公式サイト:http://www.cycleurope.co.jp/bianchi/
デザインで選ぶ
毎日乗るものなら、見た目もおしゃれな方がいいですよね。
乗っている自転車がおしゃれだと、乗っている人までセンスが良く見えてくるから不思議。
あなたも女性から一目置かれるような、センス光るおしゃれな自転車を選んでみては?
おしゃれなモテ自転車
【BIANCHI ビアンキ】
折りたたみ自転車でご紹介した、イタリアの自転車メーカー「ビアンキ」は、ロゴやフォルムもかっこいいのですが、なんといっても魅力なのはその独特なオリジナルカラー。
このカラーは「チェレステブルー」という色で、毎年職人がミラノ空の色をイメージして色を作っているとのこと。
ビアンキは世界最古の自転車ブラントとしても有名です。
【Louis Garneau ルイガノ】
CHASSE(シャッセ)ルイガノ
カナダのスポーツメーカー、ルイガノの自転車がおしゃれだと、注目を集めています。
ファッショナブルなデザイン性やカラーリングが特徴ですが、走行スピードや安全面も兼ね備えた28Cのタイヤ、価格は4万円台からと、コスパ面・機能面から見ても初心者向きのモデルとしてオススメ。
内装変速自転車とは?
内装変速とは、後輪部分の軸の中にギアを収納している自転車のこと。
ギアが外側に出ていないため、シンプルでスタイリッシュなため、人気を集めています。
BE・ALL BS26-Di2
内装変速のメリットは次の通り。
・ギアが外側に出ていないので錆びの心配や注油のメンテナンスの必要がない
・停止中でもギアチェンジができる
唯一のデメリットはギア数が少ないこと。
現在の内装変速の主流は8変速なので、急な坂道では軽いギアが足りないと感じることもあります。
自転車通勤にする前の準備
自転車通勤を始めるには、自転車以外のことも考えなければなりません。
会社への手続きや経路の確認etc・・・。
自転車通勤ライフを楽しむために、必要な準備をしておきましょう。
駐輪場の確保(市営、無料、有料)
まず大切なのが、駐輪場の確認。
会社に駐輪場がない場合、または駐輪場が空いていないなどの場合には、駐輪場を確保する必要があります。
会社にできるだけ近いところに駐輪場があるかどうか、確認しましょう。
駐輪場には市営や個人でスペースを貸しているところ、パーキングが運営しているところなどがありますが、重要なのは盗難対策がなされているかどうかです。
有人のところかロック機能がある駐輪場がベストです。
盗難対策がされているところはほとんど有料ですが、盗難されることを考えれば安いもの。
また、最近では、少し価格は高いですが、シャワールームやロッカールームが付いていたり、簡易的なメンテナンスがセットで付いていたりする駐輪場もあるので、夏場は着替えたい人などは探してみてはいかがでしょう。
雨の日はどうする?
自転車通勤にとって、雨の日にどうするかは問題です。
私も頑張って上下のレインスーツを着て出社をしてみたことがありましたが、朝から雨の中を濡れながら走ったり、到着後にレインコートの処理をしたりするのは意外に大変で、一仕事終えた感がありました。
雨の日は暗くなるため視界も悪く、路面も滑りやすくなるため危険度も増しますし、雨の日用品を新たに購入するので出費もかさみます。
雨の日は車や公共交通機関での通勤を選択するのがお勧めです。
雨の日にも頑張って通勤しようとすると、だんだん面倒になって自転車通勤自体から離れてしまうことも考えられます。
そうなったら本末転倒。
雨の日は自転車を休ませる日くらいに考えて、安全第一でいきましょう。
挫折しないために(始める時期)
自転車通勤を始めたけれど、長続きしない要因の一つに、季節があります。
体感的に気持ちの良い季節から始めると、長続きするようです。
オススメの季節は気分も切り替えやすい4月、そして夏の暑さがなくなる10月がオススメです。
ただし、春秋は花粉の季節でもあるので、花粉症の人は事前に病院にかかって処方箋をもらうなど、万全の対策をしましょう。
まとめ
自転車はとても効率の良い有酸素運動。
電車通勤に比べると消費カロリーも高く、座って漕ぐので体への負担も軽く、通勤時に行うので無理なくダイエットもできます。
しかも風を切って走れば爽快感が楽しくストレス発散にもなるため、他のダイエットより長続きします。
通勤用自転車の条件は、
・自分の体重を支えてくれるもの
・ギアが多くて街乗りに特化したもの
・素材は軽くて丈夫なアルミ
・タイヤは安定感のある28~32Cくらいの幅で溝のあるもの
また、通勤に適している自転車は、何を重視するかで選ぶ車種が変わってきます。
・丈夫さを重視するならフロントサスペンションは必須
・スピード重視なら前傾姿勢のロードタイプ
・便利さにポイントを置くなら折りたたみ自転車
スポーツタイプが主流だった昔と違い、今は機能も充実したスマートでファッショナブルな自転車が人気。
今回イタリアやカナダの有名自転車メーカーのものをご紹介しましたが、両方ともプロが競技で使う本格的なものです。
内装変速の自転車はギアが内部に隠れているため見かけがスタイリッシュで、面倒なメンテも必要ありません。
自転車通勤を始める前に注意したいのが、駐輪場。
盗難被害に遭わないためにも、ロックのかかるところや有人の駐輪場を確保しましょう。
より継続しやすくなる気候の良い春や秋から始めて、楽しく通勤しながらダイエットを成功させ、心も体もリフレッシュしましょう。