手袋はメンズにとって、冬のマストファッションアイテム。
手袋は多くのブランドが手がけるウィンター商品ですが、今回は手袋の専門ブランドを中心にご紹介します。
手袋はデザインやサイズ感だけで選びがちですが、温かさや蒸れないなどの機能性も重要ですよね。
見た目だけでなく、機能性にも優れた手袋をお探しのあなたに、エレガントな雰囲気の革の手袋と、アクティブなアウトドア仕様の手袋の人気ブランドをご紹介します。
気品溢れる革の手袋
「手袋を脱いで握りし別れかな」
男同士の別れの句としてどこかに紹介されていた俳句です。
大人の男性二人が、お互い上質な黒っぽい革手袋を脱ぎ、長の別れを惜しむべく、がっしりと握手する光景が目に浮かぶようです。
冬の季語にもなっている冬のマストアイテム。
そんな上品な大人の男の冬を彩る、上質な手袋をご紹介します。
古い歴史を持つ「DENTS」
230年以上もの長い歴史を持つデンツ社。
007スカイフォールでボンドが着用したのもデンツ社のモデルでした。
そんなデンツ社について、少しご紹介します。
デンツ社の手袋
きめ細かい光沢が美しい、ヘアシープ素材のグローブ ¥26,000。
甲部分のバックストラップが手首をしっかりとホールドするデザインは、はめた瞬間から滑らかなつけ心地です。
007スペクターで使用されたモデル。
吸い付くような滑らかな付け心地と、きめ細やかな光沢を楽しめるヘアシープグローブ ¥21,000。
こちらは007スカイフォールで使用されたモデルです。
裏地のないのーライニングは、革本来の肌触りを楽しめるアイテム。
シンプルで機能美に溢れた、美しいペッカリーグローブ ¥49,000。
ノーライニングのメリットは、革本来の感触を味わえることと、メンテナンスが比較的簡単なことです。
デンツの歴史
1777年イギリスで創業されたデンツ。
革の識別と裁断技術に天才的な才能を持つとされるデンツ社が作り出す手袋は、着用していることを忘れてしまうほどのフィット感。
そのことから「シークレットフィット」と呼ばれ、名声を博したと言います。
デンツの裁断士「カッター」になるには資格が要り、マスターするまで通常7年の修行期間が必要とのこと。
ほとんどを手作業で行う32にも亘る工程は、その7年間で熟練のマスターカッターの下で奉公し、技術を習得するとともに、鋭い目と器用な手を養います。
1953年にはエリザベス2世の載冠式用の手袋を製作するなど、デンツ社の手袋はイギリスの社交界では必要不可欠な存在でした。
今日でもその繊細な縫い目の美しい手袋を作るために、伝統の技法を忠実に守り、世界中の人々から愛されています。
デンツで使われる皮革
デンツの手袋に使われている皮革は厳選した3種類。
・南米の熱帯雨林に生息する野生の猪豚の皮「ペッカリー」。
・光沢のある銀面層を持つ、最高級の北米産の鹿革「ディアスキン」。
・非常に薄く柔らかく、肌に吸い付くように滑らかな、エジプト周辺の砂漠地帯に生息する特殊な羊の皮「ヘアシープ」。
また、使い心地を大きく左右するライニング(裏地)は、シルク、カシミアの2種類と、表面の素材を堪能したいというお客様にお薦めしているノーライニング。
シルクは抗菌性、調湿性、吸臭性、紫外線カットの効果を持ち合わせ、カシミアは贅沢な温かみと軽さを持ち合わせています。
裁断や縫製だけでなく、素材から厳選することで、素晴らしいつけ心地の一双が誕生するのですね。
公式サイト:
http://www.dents.jp/
http://www.dents.jp/
イタリアの伊達男の手袋「MADOVA」
マドヴァは、イタリア・フィレンツェにて1919年に誕生した革手袋の老舗ブランド。
古典的なメンズカシミアに並ぶナッバレザーを使用し、あえて裏地を作らないことで皮本来の滑らかさを楽しむことができます。
ナッパーレザーの古典的なモデルのグローブ 306C €54.00。
裏地はカシミア100%で、手首が開く仕様になっています。
ナッパーレザーグローブ €64.50。
裏地はカシミア100%で側面が開く仕様。
丁寧なハンドステッチが施されています。
ムートンで有名なUGG(アグ)
1978年、若きオーストラリア人サーファーによって南カリフォルニアに立ち上げられたシープスキンブランドです。
日本でも大流行したムートンブーツはあまりにも有名。
今やシープスキンのみにとらわれず、ラグジュアリなラウンジウェアやモカシン、スカーフやマフラーまで幅広い商品展開をしています。
スマートフォン対応のウールリッチ スマートグローブ ウィズレザートリム ¥14,000。
表情豊かなドネガルツイードとラムレザーを使用したスタイリッシュなグローブは、大人のカジュアルスタイルにピッタリです。
スマートフォン対応のホイップステッチ ニットトリムスマートグローブ ¥17,000。
滑らかで上品なラムレザーに、ホイップステッチとメリノウール混のニットを合わせたスタイリッシュなデザインが特徴のグローブです。
スマートフォン対応のシープスキン スマートグローブ ¥19,000。
切りっ放しのデザインがアクセントになっており、見た目のワイルドさとは裏腹に肌触りがとてもソフト。
公式サイト:
http://www.ugg.com/jp/
http://www.ugg.com/jp/
コートの胸ポケットには「MEROLA(メローラ)」
ローマの休日やタイタニックなど、ハリウッド映画でもたびたび使用されているイタリアの老舗ブランド、メローラ。
しなやかで上質な皮を吟味して使用し、全ての工程をフルハンドで作成しているハイクオリティーなグローブとネクタイのブランドです。
メローラとは
1870年、ナポリに創業されたクラシコイタリアの老舗ブランドです。
クラシコイタリアを日本に広めた、服飾評論家の落合正勝氏が絶賛していることでも有名なブランド。
決して流行に左右されることなく、クラシックなスタイルを踏襲し続けるのがメローラの哲学。
伝統を受けついたイタリアの職人による完全ハンドメイドのグローブは、抜群のフィット感とエレガントな美しさを持ち合わせた一品。
表地はナパレザー、スウェード、ペッカリーなどの高級素材、裏地はシルク、カシミア、ラビットなどの心地よい肌触りのものを組み合わせています。
縫い目が表に出ないミニマルなデザインで、よりエレガントさを表現できます。
メローラの手袋
人気NO.1のナパレザー ブラック Nero ¥16,000。
最高級のナパレザーを使用し、シックで深いブラックの色合いは、オン・オフを問わず重宝するアイテム。
インステッチタイプなので手にピッタリとフィットするデザインです。
落ち着いたグリーンの Verde ¥18,000。
ノーライニングでベルト付きのこの手袋は、しなやかな革の質感が存分に感じられるディアスキングローブです。
希少なペッカリーを使用した美しい発色のNatur ¥35,000。
ノーライニングのフィット感は抜群。
公式サイト
http://merola.jp/
http://merola.jp/
ハンドメイドグローブにこだわる「ALPO」
1800年後半からイタリア・コモにて、ハンドメイドにこだわってグローブを作り続けている、伝統あるファクトリーブランド、アルポ。
ベルギー王妃やスペイン王室御用達のほか、プラダやミッソーニ、ジル・サンダーなど多くの高級有名ブランドも手がけているOEMブランドです。
グローブだけでこんなに雰囲気のあるアイテムがあるでしょうか。
ダンディさを演出する一双。
スマートな中にも遊び心のあるステッチを効かせた一品。
美しい光沢を生かしたレザーのカラーリングも秀逸です。
美しい皮の光沢を生かしたラインナップの数々は、一度は手に取って見たいもの。
公式サイト:
http://www.alpoguanti.it/
http://www.alpoguanti.it/
洗練されたナポリの手袋ブランド「CARIDEI(カリデイ)」
1860年、イタリアはナポリで創業されたグローブファクトリー、カリデイ。
創業以来、グローブだけを生産するナポリ最古参のファクトリーとしてその名を知られています。
ワンランク上のグローブを身につけるなら、カリデイをどうぞ。
ナポリ発のファッション性の高いデザインを持つカリデイ。
革の魅せ方もさることながら、その保温性の高さも評価されてます。
ベージュやブラックのコートによく似合う、オレンジに近いブラウンのバッグスキンのグローブ。
ブラックとベルトのオフホワイトが印象的なデザインのグローブ。
公式サイト:
http://caridei.it/
http://caridei.it/
冬もアクティブなアウトドア仕様
自転車通勤やオフの日は、アウトドア仕様の手袋が大活躍。
保温性バツグンで風を通さない、暖かな手袋ブランドをご紹介します。
冬ウェアの定番「THE NORTH FACE」
ハイベント レイン グローブ ¥8,640。
悪天候でも手指を濡れや蒸れから守ってくれる防水レイングローブです。
優れた透湿性と防風性、防水性があり、インナーはメッシュ仕様なので、着脱もスムーズ。
アールピーグローブ ¥8,532。
トレッキングからタウンユースまで、幅広く活用できる防寒グローブ。
表面は強度のあるリップストップナイロンで仕上げ、磨耗しやすいパーム側には合成皮革を使用しています。
また、中綿は濡れても保温力を保つプリマロフトを採用。
手に馴染みやすい立体裁断を採用し、使いやすい手袋です。
アースリーグローブ ¥7,344。
秋冬の低山トレッキングやサイクリングなど、幅広い用途での使用が可能な防水透湿グローブ。
掌側は合成皮革を使用し、耐摩耗性やグリップ性を高めています。
内側は防水透湿性素材のハイベントインサート仕様になっているので、雨天や降雪などでも気にすることなく行動できます。
機能性抜群「ARC’TERYX(アークテリクス)」
タッチスクリーン対応のリベット グローブ $80.00。
タウンやトレッキングなど汎用性が高く、耐候性にも優れています。
フリースに特殊テクノロジーを搭載した、機能性の高いグローブです。
デルタ グローブ $50.00。
寒くて乾燥した日に使用することを目的とされた、保温性に優れたグローブ。
毛玉のつきにくいハイロフト・フリース・シアリングを採用し、空気透過性、透湿性、速乾性を兼ね備えています。
立体構造パターンで繊細な動きも可能になっています。
テネオ グローブ $140.00。
テネオ(Teneo)とは耐久性、伸縮性に優れたソフトシェル素材のことで、高度な耐摩耗性と高機能ストレッチを兼ね備えています。
通気性の高いハイロフト・フリース・ライナーを重ねているため、断熱効果、耐湿性、耐風性を実現、レザー補強とグリップの改良により、動きやすさと正確さが向上しました。
公式サイト:
http://www.arcteryx.com/
http://www.arcteryx.com/
アウトドアといえば「L.L.Bean」
1912年メイン州フリーポートに創立した、創業から100年を超える老舗のアウトドア用品メーカー。
ブランドの名前は、創業者レオン・レオンウッド・ビーン(Leon Leonwood Bean)氏の名前が由来です。
メンズ・ディアスキン・フィールド・ワーク・グローブ ¥8,900。
タウンユースに馴染む、綺麗な色目の手袋。
丈夫な鹿革を使用し、裏地に中綿入りのポリエステルを使用、寒い日の作業にも適しています。
トレイル・モデル・フリース・グローブ ¥3,400。
きれい目カジュアルに似合いそうなユニセックスの手袋。
ポーラーテック社のフリースを採用したデイリーユースの手袋は、再生ポリエステル素材85%を使用したエコなアイテム。
暖かさが好評です。
メンズ・バクスター・ステート・グローブ ¥8,900。
「当社でも一番暖かな手袋」と明記されたダウンの手袋です。
ライニングにはオリジナルの防水・透湿素材を使用し、中綿にはグース・ダウンを採用しています。
公式サイト:
http://www.llbean.co.jp/
http://www.llbean.co.jp/
日本の精鋭アウトドアメーカー「faintrack(ファイントラック)」
少年時代からアウトドアスポーツをこよなく愛し、同時に繊維界の重鎮でもあった金山洋太郎が「どこにもない全く新しいモノを」という思いでスタートしたファイントラック。
「遊び手が創り手」という自らの体験を元に作られたその道具の数々は、多くの愛用者に支持されています。
フラッドラッシュEXPグローブ ¥6,264。
寒いシーンに最適な、保温素材入りの3層構造の冬用グローブ。
撥水層、保温層、吸水層からなる構造で、単体でもグローブレイヤリングとしても着用できます。
エバーブレス トレイルグローブ ¥6,048。
独自開発の防水透湿素材「エバーブレス」を使用したレイングローブ。
独自のカッティングで優れたストレッチ性と、ごわつきやもたつきのない、しなやかなフィット感を実現しています。
公式サイト:
https://www.finetrack.com/
https://www.finetrack.com/
航空自衛隊御用達「GRIP SWANY(グリップ スワニー)」
GAF-01 MIL-SPEC GLOVE MOSS ¥18,000。
航空自衛隊で採用されているモデル。
一般の使用ではロープワークやバイク、サバイバルゲームなど幅広く使用されています。
牛革100%、ゴムカウス、ケプラ使用。
G-50 LEATHER WORK GLOVE BLUE ¥6,600。
1.5mm厚の牛革を使用しており、使い込むほどに柔らかくなります。
ワークからバイクの防寒まで、幅広く使用可能。
他にキャメル、モスグリーンの色展開あり。
G-6B グリップスワニー レザーウィンターモデル ¥12,000。
インナーにはアクリル製のボアを使用しているため、保温力が高く、冬のアウトドアシーンに向いている手袋。
立体裁断を採用し、グローブ特有のつっぱり感を減少し、動きやすさを追求したモデルです。
掌部は防水牛革、裏地はアクリル100%。
公式サイト:
http://www.grip-swany.co.jp/
http://www.grip-swany.co.jp/
メンズ手袋人気ブランドのまとめ
革、アウトドアと手袋のブランドをご紹介しました。
エレガントなものから航空自衛隊御用達のワーク・グローブまで、様々なスタイルの手袋がありましたね。
・古い伝統を持つ、デンツ
・イタリアの老舗ブランド、マドヴァ
・ムートンで有名な、アグ
・コートの胸ポケットに入れたい、メローラ
・ハンドメイドにこだわる手袋の老舗ブランド、アルポ
・ナポリの洗練された手袋、カリデイ
・冬のアウトドアの定番、ノースフェイス
・機能性重視、アークテリクス
・おなじみアウトドアブランド、エルエルビーン
・日本のアウトドアメーカー、ファイントラック
・本格ワーク・グローブ、グリップ スワニー
機能にしてもスマホ対応のものから雨雪対応のもの、そして蒸れない透湿性に優れたものまで様々。
革の手袋は靴と同じで2双以上持ち、2日間くらいずつ交代で使用すると長持ちするとのこと。
ファッショナブルかつダンディな手袋で、冬のおしゃれを楽しみましょう。