ファッションに興味を持ち始めたなら、あなたはこんな経験をしているかもしれません。
今まで「ファッションって大事だよなあ~」と薄々気づいてはいたけれど、いざファッションについて真剣に学ぼうとすると、何を学んだらいいのか、どうもわからない。
コンビニや書店でレオンやゲーテなどのファッション雑誌を立ち読みしたり買ってみたりしたけれど、どんなブランドが自分に似合っているのか、なかなか頭に入ってこない。
バーバリーがいいのか、ブルックスブラザーズがいいのか、それともセオリーがいいのか・・・
確かに、ブランド物はかっこいい。雑誌のモデルがブランド物を着ていると自分もこんな風に着こなしてみたいとは思う。
しかし、自分とそのモデルとは全然違うので自分が着ているイメージが湧かない。
そんなあなたにまず知ってほしいことがあります。それは、ファッションの基本、ブランド選びの基本です。
ファッションにおいて何が大事なのか、一度原点に立ち返って調べてみようかな…。
もしあなたがこんな思いを今までに一度でも持ったことがあったのなら、この記事はあなたのためのものです。
10分で理解できる内容なので是非参考にしてみてください。
なぜファッションが大事なのか?
それは、『他人との大切なコミュニケーションツール』だからです。
ファッションを考えたとき真っ先に浮かぶのは機能性だと思います。
例えば防寒性など。
あとは素材とか縫製とか着心地とか付属品などが浮かぶかもしれません。
でもそんなものは一側面でしかないのです。
一番は「コミュニケーションツール」です。
ファッションはその人の趣味嗜好や考え方、人格などを表す鏡であり、出会う人々に向けて「私はこういう人間です」と視覚的に訴えるツールになります。
ですので、ファッションを考えたときまずは「自分は相手から何と思われたいか?」と自問することです。
そうすれば、自ずと答えが見つかりやすくなります。
着こなす上で重要なヒントとは?
それは、『TPO』です。
『TPO』とはTime(時)・Place(場所)・Occasion(場面)のことをいいます。
この3要素を意識するだけで正しい着こなしが可能になります。
そしてこれを考える上で助けとなるのが次の3つのプロセスです。
【1】相手と場所を想定する。
【2】相手と場所にふさわしい洋服を選ぶ。
【3】選択した洋服を、ルールに基づいて正しく着る、です。
この3つのプロセスにのっとれば、数多の選択肢の中から最適な着こなしが導き出されます。
例えば、『相手』が取引先の社長さんで、『場所』は会議室。
これに「やっていいこと」「やってはいけないこと」の『ルール』を加えれば最適な着こなしが決まります。
自分に似合う服かどうかどう判断すればいいか?
まず一番いいのは、ファッションが分かる人から直接フィードバックをもらうことです。
しかしそれが難しい場合、判断基準としていくつお知らせします。
★肌、髪、瞳などの色や体型など身体的な特徴と調和していること。
★服装のテイストと内面的な性格が与える印象にズレがないこと。
★その場の雰囲気や目的、守られるべきマナーに合致していること。
★トレンドや季節感を的確に表現していること。
全部に似合うのが理想ですが、初めはひとつひとつあわせていくようにしましょう。
視覚に訴える色の選び方とは?
人が視覚を使って情報を得るとき、もっとも大きな要素を占めるのが色です。
色には普段何気なく見ている色でも、人の心理や神経に影響を与えるメッセージが込められていると言われています。
例えば赤色はよく標識などに使われていますが、多くは危険というメッセージを発しています。
これは製作者が何気なく色を使っているのではなく、色が与えるイメージを利用しているのですね。
ではファッションとしてはどうでしょうか?
その助けとして色が人に与える印象(イメージ効果)を、長所と短所に分けてまとめましたのでご覧下さい。
色 長所 短所
赤 前進、勝負、アピール くどい、しつこい、おしつけがましい
橙 親しみ、暖かさ、バイタリティー 暑苦しい、あつかましい、人並み
黄 活発、陽気、目立つ 幼い、やかましい、騒がしい
緑 新鮮、安全、自然 中立、不偏、はっきりしない
青 誠実、信頼、理知 冷たい、冷ややか、消極的
紺 信頼、敬意、清楚 冷たい、冷ややか、堅苦しい
紫 高貴、華やか、優雅 ミステリアス、不思議
黒 威厳、力強い、フォーマル 恐怖、脅威、暗い
白 清潔、純粋、潔白 近寄りがたい、はかない、むなしい
茶 落ち着き、自然、リッチ 平凡、地味、目立たない
グレー 真面目、落ち着き、フォーマル 平凡、地味、目立たない
ピンク 優しい、愛らしい、ソフト か弱い、甘え、媚びる
ベージュ 上品、自然、温もり 平凡、無難、ありふれた
このように、色には強いメッセージ性があるため、人の心理を動かす力があります。
ですので、色の性質や効果を押さえておいて着こなしをしましょう。
色の組み合わせはどう考えるか?
とは言え、自分が好む色ばかりを選んでしまっても味気ないものです。
ここはあえて反対の色を取り入れることで、もっとも伝えたい色を際立たせるといったテクニックも大切になります。
色のバランスを考えるには、主従関係を意識しましょう。
最も主張したい色を、全体の70%を占めるベースカラーに指定します。
そこに同色系のアソートカラーを25%取り入れて、さらに反対色のアクセントカラーを5%加えます。
これで立体感が生まれ、より色味が伝わりやすくなります。
また、もうひとつ考えていただきたいのは、年齢です。
男性は自分の“老け”に無頓着な方が多いようです。
ですが、年齢とともにその人に合う色は変化するものです。
ですので、ある程度の年齢になりましたら、それまで着なかった色に、どんどん挑戦していただきたいです。
新しい色を身に付けることで、元気に見えたり溌剌と見えたりと、新鮮な気持ちになれるでしょう。
素材についてはどう考えたらいいか?
そのためには触覚です。
色の視覚だけじゃなく触覚も大切な要素となります。
実は触感が相手に与える印象が大きいのです。
例えば、キメ細かでなめらかなものは上品に思われたり、毛羽立ったものは暖かそうに思われたり、そういった印象を相手に与えます。
でも、そうは言っても簡単には思えませんよね?
そこで着こなす時は、下に示したような対立軸で整理すると分かりやすくなります。
その上で、色のバランスと同じように、触感も全て統一させずにあえて反対の印象を持つ素材をわずかに差し込むことで、魅力的な着こなしを実現できます。
★ツヤがある←→ツヤがない
★立体感←→フラット感
★薄い←→厚い
★表情豊か←→無表情
★なめらか←→ザラついている
★有機的←→無機的
★硬い←→柔らかい
★暖かそう←→冷たそう
よろしければ参考になさってください。
ブランドの服を買えば間違いない?
ただブランドだからという理由で買ってはいけません。
今まであげたポイントも含めて買うかどうかの基準としていただきたいのです。
そして最後に重要なポイントはシルエットです。
色や質感と同じくらい形にも気を配ってください。
なぜなら、シルエットも相手に与える影響が小さくないからです。
特にスーツを正しく着るためには、「フィッティング」と「着こなし」が大前提です。
ルールに則って正しくフィッティングを行った上で、裾にかけて優雅に広がるAラインやウエストが絞られてダンディーなXラインを表現できます。
また胸元をたくましく表現したYラインといったシルエットも表現できるようになります。
まとめ
いかがでしたか?
一言でファッションといってもなかなか奥が深いという印象を持たれたのではないでしょうか?
この記事で触れたことはあくまでも基本です。
しかしこの基本を忠実に守ることで、仕事でもプライベートでも今以上に充実した人生を送れると確信しています。
あなたもぜひ、この記事を参考にファッションやスーツを着こなして見てください。