女性にとって万年筆は、手紙を書いたり、日記を書いたりするときに活躍することが多いです。
料理のレシピを万年筆で書くのもオシャレですね。
一方、男性にとって万年筆のポジションは、女性とは少し違います。
ビジネスシーンで必須アイテムの筆記具。
実用さも求められますが、大人アイテムとして万年筆は、パートナーの品格を上げてくれる重要アイテムです。
万年筆とボールペンとの大きな違いは、その書き心地にあります。
紙の上を滑るように書くことができるので、アイデアがひらめくことも多いです。
男性に喜ばれる贈り物の代表として万年筆が挙げられます。
あなたもパートナーへのギフトとして、万年筆を選んでみてはいかがですか?
ここでは、一生ものの万年筆から、仕事で使えるスタンダードなものまで、男性に人気のある万年筆ブランドと名品を集めてみました。
モンブラン(MONTBLANC)
モンブランとは
1906年にドイツ人である、アウグスト・エーベルシュタインとアルフレッド・ネへミアスによって、シンプロ・フィラー・ペン・カンパニーが設立されたことがはじまりです。
「憧れの万年筆」ときいて、まず頭に思い浮かぶのがモンブランの万年筆ではないでしょうか。
モンブランのあの有名なキャップの先端についた白いマークは、ホワイトスターと呼ばれ、ヨーロッパ最高峰のモンブラン山の山頂の残雪を意味しています。
また、万年筆のペン先には、モンブラン山の標高である4810の数字が刻まれています。
モンブランの万年筆は芸術とも言われ、世界中に愛好家がいます。
石原裕次郎、池波正太郎、三島由紀夫、ダイアナ妃、松本清張なども愛用していました。
モンブランの万年筆といえばコレ
モンブランの中でも、特に愛用者が多いのが、「マイスターシュティック」
マイスターシュティックは、ドイツ語で「傑作」という意味です。
開高健、伊集院静、立原正秋などの文豪も愛用しています。
このマイスターシュティックのデビューは1924年。
それ以来、基本的な構造はほとんど変わらず今に至ります。
超超ロングセラーなのです。
ペン先が完成するまで100以上もの工程があり、万年筆の書き心地は職人が「音」でチェックするといいます。
伝統とこだわりを貫いてきた熟練だから出来ることなのです。
【Introducing Montblanc M – the new writing instrument designed by Marc Newson】
ペリカン(Pelikan)
ペリカンとは
ペリカンは、ドイツの科学者カール・ホルネマンが設立しました。
設立当初は、絵の具とインクの工場でした。
1929年にペリカン初の万年筆が登場しました。
ペリカンの人気の理由は、滑らかな書き心地にあります。
他のブランドでは味わえないインクフローによって、長時間の筆記でも手が疲れないことでファンも多いのです。
他のブランドに比べると、ペン先の種類も幅広く、ボディも豊富なので自分の手に馴染むものを選ぶことができます。
また、本格的な万年筆でありながら、初心者でも書きやすく、はじめての万年筆を自分へのご褒美として、購入する人も多いそうです。
ペリカンの万年筆といえばコレ
ペリカン万年筆の定番中の定番、スーベレーン。
スーベレーンは、完成度の高さと価格が愛用者から絶賛されている万年筆です。
スーベレーンとは、ドイツ語で「優れもの」という意味。
構造はベーシックな作りですが、変わることのない安定さが人気の秘密です。
スーベレーンは、個々の手の大きさや、万年筆を包み込んだ感触、書く際のクセなどを考慮し、サイズ展開も5サイズあります。
ペン先も、それぞれの筆圧や文字の太さの好みによって選ぶことのできるよう選べるようになっています。
自分に合うこだわりの一生ものの万年筆として、1本は欲しい万年筆です。
【Why Pelikan?】
プラチナ(PLATINUM)
プラチナとは
プラチナは岡山県の中田俊一氏が1919年に創業。
1924年に東京の上野に中屋製作所を設立、1942年に「プラチナ萬年筆」と社名を変更し今に至ります。
パイロット、セーラーと共に、日本の3大万年筆ブランドとして、高い評価を得ています。
プラチナの万年筆といえばコレ
プラチナの万年筆といえば、センチュリー#3776。
この万年筆は、スリップシール機構を採用しています。
このスリップシール機構というのは、インクの乾燥を防ぐもので、プラチナ万年筆が特許を取得しているものです。
従来の万年筆は、キャップをしていても少しずつインクが乾いてしまい、詰まりを起こしてしまいます。
ですが、このセンチュリーに採用されたスリップシール機構は、完全気密キャップを実現化したのです。
セーラー(SAILOR)
セーラーとは
セーラー万年筆は、1911年に阪田久五郎氏によって広島県で創業されました。
日本の3大万年筆ブランドの中のひとつ。
国産万年筆ブランドとして、上質で、日本人の手に馴染みやすい万年筆を提供し続けています。
熟練の職人によって、生産も完成チェックもすべて手作業で製作されています。
日本が誇るメイドインジャパンの万年筆ブランドです。
セーラーの万年筆といえばコレ
セーラー万年筆で大人気なのは、プロフィット。
セーラー万年筆を代表する逸品です。
『長刀研ぎ』は、伝統ある技法を熟練の職人によって、ひとつひとつ生みだされます。
長時間の筆記にも疲れにくく、繊細なペン先は国産ならでは。
ペンの重量も心地良く、日本人の手にぴったりフィットする万年筆です。
たくさん筆記をする試験勉強で、この万年筆を使用する人も多いのも納得です。
日本の文字に適した万年筆は、はやり日本人の手によって作られているのです。
ウォーターマン(WATERMAN)
ウォーターマンとは
1883年にルイス・エドソン・ウォーターマンが世界で最初に万年筆を作ったブランドです。
元々、保険外交員であったウォーターマンが保険契約を交わすときに、ペンのインクがこぼれ契約をとれなかったという経験から、インクの漏れないペンを作りたいと思ったのが始まりだそうです。
ウォーターマンの万年筆といえばコレ
メトロポリタンエッセンシャル。
1990年代半ばの発売以来、ファンをとらえて離さないメトロポリタンシリーズを、さらにエレガントに仕立てた万年筆です。
オシャレでスマートな印象だけでなく、しっかりと重厚感もあるので書き味も文句ありません。
ウォーターマンの万年筆は「ライティング・ジュエリー」と称されています。
手元を輝かせる宝石のような万年筆です。
【FPR | Waterman Carène Review】
デルタ(DELTA)
デルタとは
デルタは、1982年イタリアで、ニノ・マリーノとチロ・マトーネによって設立。
サイドレバーを使用したインク吸入システム、洋服のポケットを傷めないようローリングウィールクリップを採用するなど、独自のスタイルを維持するブランドです。
1994年、ナポリで開催された先進国首脳会議調印式で、公式筆記用具として首脳たちにも使われました。
デルタの万年筆といえばコレ
デルタの万年筆といえば、ドルチェビータ。
デルタブランドの代表的な万年筆です。
鮮やかなオレンジ色がトレードマークです。
見た目の美しい万年筆を持つことで、対人関係をスムーズにしたいと思うビジネスマンは多く、ビジネスシーンでもデルタはよくみかけます。
このドルチェビータは宝石のような佇まいなので、上品に存在感を発揮します。
また、デザインだけでなく太い胴軸が手のひらにしっくりと収まり、重量感覚も抜群です。
パーカー(PARKER)
パーカーとは
パーカーは、1891年にアメリカでジョージ・サッフォード・パーカーによって設立されました。
「The Most Wanted Pen(世界で最も愛されているペン)」と呼ばれているパーカーの万年筆。
万年筆の美しさ、書き心地の良さで圧倒的な信頼を得ています、
現在、店頭に並んでいる万年筆は、パーカーが採用したかつての新方式が構造の基盤となっています。
パーカーの万年筆といえばコレ
パーカーで人気のある万年筆はソネットシリーズです。
パーカーきってのロングセラーを誇ります。
柔らかい書き味が魅力で、細かい文字や難しい漢字でも綺麗に書くことができます。
カラーバリエーションもシルバーやゴールドなど選択できるので、自分に合った一本を手にすることができます。
性別問わず愛用することができるので、記念日の贈呈としても喜ばれます。
ファーバーカステル(Faber-Castell)
ファーバーカステルとは
ファーバーカステルは、1761年にカスパー・ファーバーがエンピツの製造を行ったことから始まりました。
世界中の筆記具メーカーの中で、最も歴史の古い筆記具メーカーです。
現在のエンピツの六角形も、ファーバーカステルが始まりです。
ゴッホも愛用していたブランドで、有名な画家や文豪に愛された名門ブランドです。
ファーバーカステルの万年筆といえばコレ
エモーションウッド&クロームは、人間工学に基づいてつくられました。
ぽっちゃりしたボディがかわいらしいですが、この太めのボディが人気の秘密です。
ファーバーカステルの長い歴史は、エンピツから始まり、そのこだわりと伝統をふんだんに詰め込んだ一本なのです。
手のひらに感じる木のぬくもりは、滑らかな書き心地とともに、あたたかな安心をも与えてくれます。
パイロット(PILOT)
パイロットとは
日本人ならみんな知っている筆記具王道ブランド、パイロット。
国内トップブランドです。
パイロットの万年筆の特徴は、ペン先にあります。
普通はイリジウムという合金が使われるのに対して、パイロットの万年筆は、イリドスミンというもっと硬く、耐久性のある合金を使用しています。
パイロットの万年筆といえばコレ
パイロットと代名詞でもある、カスタム74。
リピーターも多く、パイロットをはじめて買う人にも人気の一本です。
万年筆初心者の人にも馴染みやすいので、成人式のお祝いとして購入する人もいます。
国産万年筆の王道的存在だけあって、書き心地は抜群。
漢字のような細かい筆記や、曲線の多いひらがなにも柔軟に対応する、日本語筆記には頼りになる万年筆です。
耐久性もあるので、胸ポケットにさしておいて瞬時に筆記動作に入っても丈夫にいつまでも使い続けることができます。
【Pilot Capless Fountain Pen】
クロス(CROSS)
クロスとは
クロスは、1906年アメリカで創業された高級筆記ブランド。
アメリカで最も古い歴史のあるブランドです。
クロスの万年筆は、シンプルなデザインであり落ち着いた印象を与えます。
スーツの胸のポケットに見え隠れするペンに、クロスの万年筆が似合います。
アメリカのオバマ大統領が、クロスの万年筆を愛用しているのは有名です。
クロスの万年筆といえば
クロスを代表する万年筆、クラシックセンチュリー。
発売から60年以上たった今でも、世界中の万年筆愛用者に人気の逸品です。
細身のボディが今風の雰囲気を演出し、オシャレな手元をイメージさせてくれます。
シェーファー(SHEAFFER)
シェーファーとは
シェーファーは、1907年にアメリカでウォルター・A・シェーファーによって創業されました。
このブランドの万年筆は、シンプルで格調高い印象のデザイン
が多いのが特徴です。
また、耐久性に優れており、日常で頻繁に使用してもタフに使い通せる点が人気です。
シェーファーの万年筆といえば
シェーファー万年筆で人気のVLR。
これは、ドイツのデザインとイタリアの技、アメリカの技術を融合させた贅沢な万年筆です。
深みのあるカラーと曲線美が、万年筆愛用者を虜にします。
全体的にスマートなデザインですが、書いてみるとずっしりとした重量感も感じることができます。
ペン先がめで力強さもありますが、少し上へ反っているので筆記時には弾力も楽しめます。
エス・テー・デュポン(S.T.Dupont)
エス・テー・デュポンとは
エス・テー・デュポンは、シモン・ティソ・デュポンによって皮革製品ブランドとして、フランスで設立されました。
高級ライターも多く扱っていることで知られています。
胴軸は金属製で作られており、金属に漆を塗る製法は、このブランド独自のもので、愛用し続けるうちにツヤや透明感を楽しめます。
エス・テー・デュポンの万年筆といえば
デュポンで有名な万年筆は「デフィ」。
デフィとは、フランス語で「挑戦」という意味です。
この万年筆の他のブランドにはないデザイン性と、思い切ったスタイリッシュさが新鮮。
メタルフレームからも、新しさと潔さを感じます。
ボディとペン先の統一されたデザインは、近未来をも想像させてくれます。
デフィのペン先は、開発に2年もの月日を費やし実現されたものです。
スチールを使用し、今までにないペン先の形ですが、14金のペン先と同じような書き心地と快適さを楽しめます。
まとめ
万年筆は、愛用しているうちに自分の書き癖がペン先に表れます。
あなたが贈る万年筆が、パートナーだけのペン先へ育っていくのです。
これは世界にひとつだけの万年筆です。
自分で買った万年筆よりも、大切な人にもらった万年筆の方が思い入れも深まり、がんばろうという気持ちが強くなります。
パートナーの次の誕生日に、大人アイテムとしての万年筆をプレゼントしてみませんか。