去年履いていた靴を久々に下駄箱から出したとき、こんなことありませんか?
靴をしまうときはピカピカだったのに、出してみるとなんだか靴全体に白っぽいものがついている。
「げっ、これってカビ?」
安物の靴なら諦めもつきますが、特別なときに履くつもりで買った高価な靴ならダメージも大きいですよね。
お気に入りの靴だから、キレイに磨いて保湿クリームまで塗ったのに。
「どうして?」
「この靴はもう履けないの?」
革靴に生えてしまったカビの原因と、おうちで出来るカビの対処方法を紹介します。
カビについて
長く履いてなかった革靴、置きっぱなしにしていた数日前のパン、下駄箱のすみっこ。
気がついたらカビが生えていて「ビックリ」なんてことありますよね。
とくにジトーッとした梅雨の季節は、カビが生えてくるのも早いような気がします。
カビっていったい何でしょう。
どうして梅雨になると、どこからともなくやってくるのでしょう。
カビってなに?
カビは酵母やキノコを含めて、真菌と呼ばれる微生物の一群です。
自然界では約4万種もあるとか。
まずカビは「胞子」と呼ばれる肉眼では見えない大きさの種のようなものから育ちます。
この胞子、普段は一般家庭で300~500個ほど飛んでいると言われています。
そして栄養となるものを探し当ててぴたっとくっつき、カビが発育する条件が揃ったら根っこのような糸状の菌糸を伸ばして成長を続けます。
その後、また胞子を作って空気中に飛ばす、ということを繰り返し行っています。
もちろん大きさはカビの胞子1個数ミクロンなので肉眼で見ることはできません。
どんなところに生えるの?
カビは温かくしっとりしたところが大好きなのは、ご存知の方も多いと思います。
とくにジトーッとした梅雨の季節は、カビにとってはまさに天国。
だから「あれ?こんなところにカビが、、、」と見つける機会も増えますよね。
カビが増える条件は
・栄養分があるところ(なんでも食べます)
・5℃~45℃の温度(中でも20℃~30℃がカビにとってはベストな温度)
・湿度80%以上(15%~50%程度でも発育できるんです)
・酸素があるところ
湿度が高くて風通しの悪い下駄箱や靴箱(紙の箱)は、まさにカビにとってベストな場所。
とくに靴底や靴の中には雑菌がついて、そこからカビが繁殖すると言われています。
しかも革靴の「革」はカビにとっては格好の栄養分。
これだけ条件が揃っていたら、カビが生えるのも一気に加速します。
上記の「カビが増える4つの条件」がすべて揃っていれば、レンズや金属からジェット機の航空燃料までどんなところでも生えてしまいます。
カビは人間の想像力をはるかに超える生命力を持っているようですね。
これらの条件が揃わないように普段から靴の収納場所はこまめに掃除して、換気しておくことが大切です。
カビと人間は一緒?
カビが快適と思う環境は、人の生活環境とほとんど重なっています。
そして似ているのは、生活環境だけではありません。
カビは真菌というお話を「1.1: カビってなに?」で紹介しました。
真菌は細菌の一種と思われがちですが、実はまったく別物です。
細菌のDNAはむき出しの細胞内にある「原核生物」であるのに対して、真菌のDNAは細胞内の膜に包まれた核の中にあります。
これは人と同じで「真核生物」と呼ばれています。
つまりカビの方が細菌よりもはるかに進化した高等生物ということです。
従来のカビ対処方法
市販の靴用除菌スプレー
アルコール成分でカビを除菌する方法です。
ただしこの方法はカビを不活性化させるだけなので、そのときは効果がありますが持続しません。
カビが取れたように見えても、しばらくして気がつくと「また生えていた」という可能性もあります。
塩素系の強アルカリ性の商品
強力なカビ取り剤は、たくさん市販されています。
これらは確かに効果は高いですが、効果が高い分リスクも高くなります。
靴のお手入れ中に成分が飛んで皮膚についたり、くしゃみをした拍子に吸い込んでしまったり、運悪く目に入ってしまったり。
人体への影響は、とても高くて危険です。
また塩素系の強アルカリ成分は非常に強力なため、染色や塗装している革靴に使うと、カビを落とすのと同時に革を傷めて色まで落としてしまいます。
このようなリスクを考えると革靴には使いにくい方法です。
M.モゥブレイについて
M.モゥブレイは、シューファクトリーやシューズブランド、靴愛好家の方々から数多く指示されているシューケア(靴手入れ・靴磨き)用品のトップブランドです。
代表的な商品は、
・ 「デリケートクリーム」
ソフトレザーに最適な栄養クリーム。
べた付かず自然な風合いに仕上がるロングセラー商品。
・ 「アニリンカーフクリーム」
透明感のあるツヤが特徴の栄養クリーム。
取り扱いがとても繊細な皮革靴にも使える、ソフトレザー靴用栄養クリーム。
・ 「シュークリーム」
ハンドメイド的製法で作られた正統派靴クリーム。
職人の伝統とこだわりが受け継がれているので、大量生産ができない。
これらのM.モゥブレイの製品は、イタリアにおける皮革タンナー(皮革製造メーカー)および靴メーカーの聖地の一つであるトスカーナ州にある伝統と歴史があるファクトリーでひとつひとつ丁寧に製造されています。
・製造現場での評価が高い皮革用石鹸、ソール用クリーム、コバ用クリームなどプロご用達商品の一般商品化。
・日本のファクトリーにて独自製法で開発した商品をラインナップに加える。
このように品質と伝統を守りながらも新しい商品の開発や商品化を確実に進めているシューケアブランドとして日々進化をし続けています。
M.モゥブレイ・モールドクリーナー
品質と伝統を守りながら、さらに革新をおこなうM.モゥブレイが開発した商品「M.モゥブレイ・モールドクリーナー」。
このクリーナーは除菌力が高い有機ヨードが主成分で、カビの表面を覆っている細胞膜を壊して中のDNAにまで働きかける除菌スプレーです。
ヨードとは海藻などに含まれている天然成分。
うがい薬や医療用の消毒液としても使われていて低濃度では塩素系よりも除菌効果が高いとされています。
モールドクリーナーは、有機ヨードをベースに作られていますので「高い除菌力」と「安心して使える」ことが大きな特徴です。
使い方
(1)カビの胞子を吸い込まないためにマスクをして、表面のカビの胞子を使わなくなった布などで除去します。
※カビ除去に使った布はカビが付着していますので、必ず廃棄して下さい。
(2)M.モゥブレイ・モールドクリーナーをスプレーしてそのまま風通しの良い日陰で1週間ほど放置します。
その間、2~3日おきにさらにスプレーすればより効果的です。
カビの予防剤
M.モゥブレイ・モールドクリーナーのもうひとつの使い方。
それは「カビの予防剤」です。
シーズンが終わって翌年まで使わないとき、結婚式やパーティなどの特別なときだけ履く靴は長い間、下駄箱に入れたままになりますよね。
その際、汚れなどを落とした後に「M.モゥブレイ・モールドクリーナー」をスプレーして良く乾燥させてから収納すれば、カビの予防にもなります。
さらにモールドクリーナーは無臭なので、下駄箱の中や靴箱の中にシュッとスプレーしても嫌な臭いが残りません。
これで長く履いてなかった靴を出して「げっ、これってカビ?」ということもなくなりますね。
もちろん、靴以外にもバッグやベルト、財布などの皮革製品にも使うことができます。
革を選ばずスエード素材やヌバックなどの起毛皮革製品にも使えるので、さまざまな場面で活用できるのが嬉しいところです。
カビの生えた靴の処理とお手入れ方法
では、M.モゥブレイの商品を実際に使ってお手入れ方法を紹介していきます。
用意するもの
●M.モゥブレイ・モールドクリーナー/リムーバークロス
●M.モゥブレイ・サドルソープ
(起毛皮革の場合は、M.モゥブレイ・スエードシャンプーをお使いください)
●クリーニングスポンジ/ウォーリー・バイオフレッシュデオ
●ウォーリー・シューフレッシュ
STEP1~STEP9
STEP1
屋外、または換気のよい場所で下に紙を敷いてカビの生えた靴を準備します。
この際カビ菌を吸い込まないように、マスクと手袋を必ず付けてから行うようにして下さい。
STEP2
カビの胞子がたくさん付いている場合は、まず始めに「M.モゥブレイ・モールドクリーナー」をスプレーします。
靴の表面、中、靴底にまんべんなくしっとり濡れるくらいを目安にクリーナーがかかるようにしましょう。
もしカビの量が少ない場合はこの作業を省略しても構いません。
STEP3
「リムーバークロス」で、表面に浮き出ているカビを綺麗にふき取りましょう。
そのあともう一度、靴の表面、中、靴底に「M.モゥブレイ・モールドクリーナー」をスプレーします。
カビをふき取ったクロスはカビ菌が付いているので、必ずすぐに捨てて下さい。
STEP4
ここまで済んだら、半日程度、陰干しをして下さい。
STEP5
クリーニングスポンジを使って、靴全体を均一に水で濡らします。
そしてクリーニングスポンジに水を含ませて、「M.モゥブレイ・サドルソープ」をしっかり泡立ててキメの細かい泡を作ってください。
スエードやヌバックの場合はサドルソープの代わりに「M.モゥブレイ・スエードシャンプー」を使います。
STEP6
サドルソープの泡を使ってクルクルと小さな円を描くように、靴全体をやさしく丁寧にこすっていきます。
強い力は必要ありません。
STEP7
全体をこすり終わったら、靴の表面に残っている泡や汚れをスポンジと布を使って綺麗に取り除いていきます。
表面が終われば、靴の内側も拭いておきましょう。
STEP8
再度、靴全体に「M.モゥブレイ・モールドクリーナー」をスプレーします。
そして5日~7日間、風通しの良い日陰で乾かしていきます。
乾かしている間は2~3日に一度「M.モゥブレイ・モールドクリーナー」をスプレーして下さい。
STEP9
靴が完全に乾いたら「ウォーリー・バイオフレッシュデオまたはウォーリー・シューフレッシュ」を靴の内側にスプレーします。
これはカビ臭の対策だけではなく、除菌や消臭効果も兼ねています。
最後に、スムースレザー(一般的なツヤ革の靴)のお手入れをして仕上げます。
※注意点
黒カビや赤カビなど皮革表面に残ったカビ跡(シミ)などはこの方法で落ちない場合があります。
その場合はムリにこすらず、専門のクリーニング店へ依頼されることをおすすめします。
普段の靴のお手入れ方法
カビ処理が終わったら、次はいつものお手入れです。
お気に入りの靴は、いつまでも長く履き続けたいもの。
そのためにも、正しい靴のお手入れ方法を取得しておきましょう。
スムースレザー(一般的なツヤ革の靴)
(1)汚れを落とします
「プロ・ホースブラシ」でホコリを落としてから、「M.モゥブレイ・ステインリムーバー」を使って汚れを落とします。
水性だから皮革に優しく汚れ落ちは抜群。
汚れと一緒に汗や古いクリームも落としてくれるので、通気性が良く靴が軽く感じます。
(2)靴に栄養を補給します
「M.モゥブレイ・シュークリーム」を薄く全体に塗り込みます。
伸びがよくてなめらかなので少量で大丈夫です。
「ペネトレィトブラシ」を使えば手を汚すことなく、靴全体に薄く均一に塗ることができます。
(3)ツヤを出します
「プロ・ブラシ」を靴全体にかけて「グローブクロス」で丁寧に磨きをかけてツヤを出していきます。
このブラシ大きくて使いやすく、しかも毛にコシがあって抜けにくい。
一度使ったら、他のブラシが使えなくなります。
(4)仕上げ
大切な靴を長く履き続けるためにも、防水処置は欠かせません。
つま先をじっくりと光らせたいあなたには天然の植物性ワックスをベースに作られた「M.モゥブレイ・ハイシャインポリッシュ」。
靴がより一層美しく輝きます。
すばやく乾いて綺麗な仕上がりを求めるあなたには「M.モゥブレイ・プロテクターアルファ」。
雨や雪、油の汚れから大切な靴を守ります。
通気性を損なわず、防水力が付く優れものです。
しかもスエードやヌバック、布地まで幅広く使えます。
お好みのタイプを選びましょう。
スエード&ヌバック(起毛皮革靴)
(1)ブラッシング
「ウォーリー・スプラッシュブラシ」を使って、表面についたホコリをやさしく落としながら毛並みを整えます。
面積が広くて使い勝手がいいので、靴だけではなくバッグやジャケットなどの製品にも使うことができてとても便利です。
(2)汚れを落とします
部分的についたガンコな汚れには、消しゴムのような「M.モゥブレイ・スエード・ヌバックイレーサー」で優しく消すように落としていきます。
使ったあとは消しカスが出るのでブラッシングすることをお忘れなく。
そして靴全体についた汚れには「M.モゥブレイ・スエードクリーナー」。
靴全体にスプレーした後、布でふき取るだけなのでお手入れが簡単です。
(3)靴に栄養を補給します
起毛皮革素材の素材感を長く保つために、栄養と柔軟性を与えてくれる「M.モゥブレイ・スエードカラーフレッシュ」をスプレーします。
防水性も兼ね備えているので、雨や汚れから素材をガード。
無色だからどんな色にも使えて便利です。
また、色のあせたスエードやヌバックの色の補色には「FAMACO・スエードカラーダイムリキッド」を塗り込みます。
スプレーと違って色が飛び散らないので、どこでも気軽に使うことができてとっても便利です。
(4)仕上げ
「ワイヤーブラシ」で毛を起こして毛並みをきれいに整えます。
このブラシ、ヌバック素材のテカリにも最適です。
シューズケアのポイント5選
大切な靴をいつまでも履き続けるためのコツを5つ、ピックアップしました。
汚れ落としの選び方
靴用のクリーナーは水性タイプの「M.モゥブレイ・ステインリムーバー」がおすすめです。
一般的なクリーナー(チューブタイプやローションタイプ)は1つですべてまかなえるように、ツヤ出し剤が配合されています。
これ1つで靴のお手入れができるから便利なようですが、汚れが落ちる前にツヤが出てしまい、皮革に染みこんだ古いクリームや油汚れまで落とすことができません。
ステインリムーバーは表面の汚れだけではなく、奥に染みこんだ汚れまで落としてくれます。
また革の通気性を保ちながら、栄養補給のクリームの浸透性も向上してくれます。
乳化性クリームの特徴と選び方
水分がたっぷり含まれた「M.モゥブレイ・シュークリーム」は皮革にじっくり浸透し、潤いを与えます。
皮革のひび割れや劣化を防ぎ、栄養と保湿効果をグンと高めてくれる人気の高い商品です。
靴に付いたキズなどを補色するために、色味はなんと18色もあります。
靴の色と同色か、少し薄い色のものを選びましょう。
市販されている缶に入ったワックスタイプ(油性)はツヤ出しや防水面では優れていますが、水分が無いのでこれだけでは皮革を硬化させてしまいます。
乳化性クリーム後の仕上げ剤として併用しましょう。
シューブラシの活用方法と選び方
ブラシの目的はさまざまありますが、ここでは大きな目的を4つ紹介します。
(1)ホコリや泥を落とす
(2)クリームを全体にまんべんなく伸ばして、皮革になじませる
(3)表面に残っている余分な靴クリームを取り除く
(4)ツヤを出す
よく「柔らかいブラシの方が靴を傷めなくて良い」と言われますが、柔らかいブラシはコシが弱くて毛が抜けやすいものが多いです。
実際は毛が少し硬めでコシのあるブラシの方が靴のお手入れには向いています。
また大きさは適度に大きい方が、なめらかなブラッシングができて使いやすく、使い込んだブラシは朝の忙しい時間でもササッとブラッシングするだけで簡単にツヤを出すことができます。
「ブラシはあまり使ったことがない」という方が増えていますが、シューズブラシは靴のお手入れには欠かせないアイテムです。
雨に濡れたときの対処法
「靴が雨に濡れてシミになった」という方も多いと思います。
革に水は大敵、と思われがちですが正しく洗えば大敵ではありません。
雨ジミを中性クリーナー(チューブ入り汚れ落とし)を使って落とそうとする方もいらっしゃいますが、これではほとんど落ちません。
雨には皮革用の石鹸「M.モゥブレイ・サドルソープ」で顔を洗うように靴全体を優しく洗いましょう。
雨ジミや表面の汚れがスッキリ落ちて、革靴に染みこんだ汗(塩分)も綺麗に取れます。
スエード、ヌバック素材には「M.モゥブレイ・スエードシャンプー」で洗いましょう。
スエードを長持ちさせる秘訣
スムースレザー(一般的なツヤ革の靴)と同様に、スエード、ヌバックなどの起毛皮革も栄養分が必要です。
「スエード素材は汚れやすい」と思われていますが、それはブラッシングと栄養を与えていないから。
きちんと栄養を与えれば、見違えるように綺麗になって長持ちします。
「だけど表面が毛で覆われているから、靴クリームは使えない」と諦めているあなた。
「M.モゥブレイ・スエードカラーフレッシュ」がおすすめです。
全体にスプレーするだけで、栄養をたっぷり与えながら柔軟性やうるおいを保つことができます。
さらに色あせを防いで汚れがつきにくく、防水力も大幅アップ。
無色だからどんな色にも使えるところが嬉しいですね。
まとめ
汚れを落として、クリームを塗る。
きちんとやっていたはずの靴のお手入れが、実はカビを増やす原因になっていた、とは思いもよらなかったと思います。
どこからともなくササッと出現して、自分にとって快適な住処をみつける天才のカビ。
・表面の汚れだけではなく、繊維に染みこんだカビや汚れまで取り除く。
・お手入れだけで終わらずに予防もしっかり。
・靴の収納場所は換気をして、こまめに掃除しておく。
これらを普段から行っておくことで「げっ、これってカビ?」ということにならず、特別なときに履く高価な靴をいつまでも大切に履き続けることができます。
万が一、白いカビが靴全体に生えてしまっても大丈夫。
M.モゥブレイのモールドクリーナーが白いカビを撃退してくれます。
カビに大切な靴をまんまとやられないためにも、さっそくM.モゥブレイのモールドクリーナーを買いに行きましょう。