海外の新しいブランドから、TUMIなど有名ブランドまで、ビジネスシーンやカジュアルで使えるバッグを提供している海外ブランドが増えています。
以前は「メイド・イン・ジャパン」のバッグだったけど、まわりが海外ブランドのバッグを持つから、自分もつい引っ張られて、、、。
「そういえば、最近日本製のバッグ、使ってないな」という方も多いのではないでしょうか。
バッグは男のステイタスでもあり、仕事やファッションに欠かせないアイテムであることはご存じのことでしょう。
特に経営者の方にとってバッグは大事なアイテム。
ジャケパンでキメてクライアントへ訪問しても、片手に持っているバッグが大型文具ショップで売っているような「黒のナイロン製バッグ」だったら、本当に仕事を頼んで良いのかと疑問をもたれるかもしれません。
だからアルミ製のアタッシュケースを持つ人や、海外のガッシリした主張するブリーフケースを持つ人もいるようですが、キレ者を演出したりセキュリティ万全感を表現したいなら◎。
でも、もうすこしカジュアルにおつき合いしたいクライアント様の場合にはちょっと、ゴツすぎ。
こんな経営者のあなたは、非常にクライアント思いの方ですね。
バッグひとつにも気遣い、クライアントとの距離感を縮めようとされているのですから。
こんなクライアントへの気遣いができる、経営者のあなたにこそふさわしいバッグを今日はご紹介します。
このバッグはビジネスシーンはもとより、カジュアルに街中でも活躍しているバッグです。
また、年齢的にも40代を超えた方が持っていると、雰囲気がでますので特におすすめ。
サイズも形も用途によって選びやすく、なんと言っても安心丁寧な「メイド・イン・ジャパン」。
それでは、日本で歴史あるバッグ、PORTER(吉田カバン)を紹介します。
PORTERとは
PORTERとは、株式会社吉田、通称「吉田カバン」の自社ブランド名。
現在、ほとんどの日本のカバンメーカーが海外での生産を行っている中、吉田カバンは「国内生産」に徹底的にこだわっています。
吉田カバンは広告宣伝活動をほとんど行わないことでも有名。
広告宣伝にかける費用を、製品開発や製造に活用することで、高品質でありながらコストを抑えるという経営を行っています。
また「PORTER」はバッグだけにとどまらず、財布やリュック、トートバッグから小物まで、百種類を超える製品が存在しています。
また、限定商品やタイアップ商品もあり、プレミア化するアイテムも。
もともとの作りが良い上に、コストパフォーマンスが高いため、ビジネスシーンからクリエイターや業界人にも愛用者が続出。
芸能人にも愛用者が多く、ドラマや映画で使われたときには、市場での値段が上がるという現象を起こすこともあります。
有名なところでは、エリック・クラプトンが愛用するアコースティックギターメーカー「マーティン」とのコラボで、限定生産されたギターに購入者特典として、クラプトンが持っているものと同じ特製バッグが付いてくると言う企画を展開し、日本だけではなく海外での評価も高い「メイド・イン・ジャパン」のプランドです。
PORTERの歴史
1906年、神奈川県に生まれ、その後12歳でカバン職人になるべく修行に出たのが、現在の吉田カバンの創業者「吉田吉蔵」その人です。
12歳という若さで修行に入り、29歳で独立。
このとき、神田に「吉田鞄製作所」を設立しました。
この当時から、17歳のときの「関東大震災」を教訓に「カバンとは第一に荷物を運ぶ道具でなければならない」という理念を忘れませんでした。
その後、第二次世界大戦によって徴兵。
しかし、神田の倉庫跡へ道具を隠しておいたため、徴兵からもどると仕事を再開。
1951年、45歳のとき「吉田鞄製作所」を「株式会社吉田」へ改組し、場所を神田から現在の東神田へ移しました。
1953年、テレビ放送がはじまり、東京タワーが完成。
終戦後、日本の高度経済成長を感じられたころ、ファスナー付きのバッグを開発して大ヒットを起こします。
その後、1962年、初の自社ブランドとして「PORTER」を発表。
まだ国内では、ブランドにこだわる消費者はほとんどいない時代とも言えます。
そのような時代に、「どこの会社が作ったのかを伝えたい」という思いのもと、日本のカバンメーカーでは珍しい「自社ブランド」の展開を始めたのです。
PORTERというブランド名の由来は、こうあります。
ホテルなどでお客様のカバンを預かるポーターという職業が常にカバンに触れ、カバンの良さを知る者であるということに由来しています。
引用:株式会社吉田
1981年、「NYデザイナーズ・コレクティブ」に出展。
これを機に「PORTER」というブランドが日本でも確立され、黒一色のデザインが当時としては斬新だと好評を得ました。
1983年には、米国空軍のフライドジャケットの代名詞「MA-1」をモチーフにしたオリジナル生地のシリーズを「PORTER」から「タンカー」として発表。
ミリタリーテイストを取り入れたことで、後年に人気が出て今では「PORTER」を代表するシリーズにまで育っています。
そして2009年、それまではメンズに軸をおいた展開をしていた「PORTER」ですが、いよいよレディースラインを展開。
この女性向けラインは「丈夫で使いやすい」という「PORTER」の基本はそのまま、女性らしいシルエットなどを意識したアイテムを発表し、現在も展開しています。
2010年には75周年を記念して、ファッションやカフェでも人気のある「kitsune」とのコラボレーションによる「YOSHIDA×kitsune“75”Anniversary Model 2WAY ボストンバッグ」をリリース。
創業から変わることのないカバンに対する強いこだわり。
職人としての誇りを存分に注ぎ込んだ自社ブランド「PORTER」。
そして、常に「お客様」が使いやすいものを作りつつ、創業者「吉田吉蔵」の好奇心旺盛な気質も受け継いだかのように、新しいファッションシーンを牽引するブランドとコラボするなど、今なお進化し続けているのが「PORTER」であり「吉田カバン」なのです。
PORTERのこだわり
吉田カバンを代表するブランド「PORTER」。
吉田カバンのこだわりは「PORTER」へのこだわりと言ってもいいでしょう。
そして、吉田カバンの強いこだわりは、この3つの言葉に表れています。
・一針入魂
・メイン・イン・ジャパン
・職人を絶やさない
・メイン・イン・ジャパン
・職人を絶やさない
「PORTER」を発表する直前にヒットした、ファスナーを使った「エレガント・バッグ」は海外からライセンス契約という話も入ってきていたそう。
しかし「お客様にも作り手のことが伝わるようなもの作りをしたい」という心意気があったのでしょう。
結局は、海外からのライセンス契約は受けず、その後に自社ブランドとして「PORTER」を誕生させました。
また、メイド・イン・ジャパンにこだわったのは品質だけではありません。
きちんとしたもの作りでもあり、職人さんへの配慮であったと言われています。
安い単価で海外生産を行うと、日本の職人さんの仕事がなくなる。
でも、本当にお客様のことを考えたとき、使いやすくて良いもの作りをしようと思うと、国内の職人さんを絶えさせるわけにはいかない。
こんなふうに考えられたのでしょう。
どこまでも「お客様」と「職人」を大事にし、新しいものを作りたいという好奇心を原動力として勉強する。
一級の職人であり、経営者である。
このような心意気や考えが、今も受け継がれ、そして「PORTER」というブランドが日本のみならず、海外でも評価されている理由なのではないでしょう。
PORTERの職人魂
「一針入魂」。
この言葉が職人気質を表しているのではないでしょうか。
日本の職人の仕事は、時として海外の精密な作りをも驚かせます。
カバンの歴史が長いイタリアでも「PORTER」が評価されているのは、そのためでしょう。
職人の仕事とは技術でもありますが、技術よりも大事なことは「情熱」です。
情熱を持ってカバン作りに携われるか。
この心の上に、高度な技術や知識・経験が活き、深い信念となって「お客様」のために作り続けられる。
この領域に入る人こと「職人」であり、いつまでも「メイド・イン・ジャパン」の品質を揺るぎないものにする人たちだと言えます。
この職人魂は「PORTER」のみならず、吉田カバンに今も脈々と受け継がれ、「日本の職人を絶やしてはいけない」「メイド・イン・ジャパンを続けていく」という強い意志へと変化しています。
現在の日本では、効率化や自動化、コスト削減のために海外での作業を推奨するかのように活用していますが、日本の品質や技術、それを超えた「職人気質」を守り続けるためにも、この強い意志は、これからの日本でもう一度振り返り、手にする必要があることだと思います。
PORTERのアイテム紹介
それでは、ここで「PORTER」のアイテムを紹介しておきましょう。
たくさんのデザインや素材の組み合わせがありますから、あなたのビジネスシーンや休日カジュアルのシーンにぴったりのバッグが見つかることは間違いありません。
また「PORTER」はブリーフケースから小物入れまでありますから、ひとつ手にすると「あれもこれも」と、次々と揃えたくなってしまいます。
気が付くと、身の回りの「入れ物」がすべて「PORTER」だった、なんてことになる人もいますから、そこのところは気をつけてくださいね。
それでは、おすすめアイテムをご紹介します。
PORTER / PORTER AVENUE BRIEF CASE
ピアノ線を使うことで、曲線的なフォルムを生み出したレザー素材のブリーフケースです。
直径2.5mmのピアノ線の弾力と反発力を利用することで、今までにない美しく自然な曲線を生み出しています。
美しい曲線を引き立たせるため、あえてバッグそのもののデザインはシンプルに。
開口部のファスナーも大きく下まで開きますので、大きな書類もクライアントの前であたふたすることなく、簡単にスッと取り出せます。
PORTER / AROUND BRIEF CASE
手触りの良さが魅力でもあるのが「AROUND BRIEF CASE」です。
このバッグの素材は、ジャケットや手袋といった衣料用のやわらかな牛革を使っていることが特徴。
やわらかな肌触り、手に馴染みやすい感触。
ソフトでしっとりとした風合い。
素材がもつやさしい魅力を最大限に活かしたデザイン。
ビジネスシーンはもちろん、休日の少しカチッとした外出にも使いやすいバッグです。
PORTER / PORTER AMAZE 2WAY BRIEF CASE
軽量なバッグをお探しなら「AMAZE」がぴったりです。
牛革をクローム鞣しすることで、ソフト感を出しています。
染料もソフト感を損なわないよう微量にすることで、表面も自然な風合いとなっています。
負荷がかかりやすい部分だけに芯材を使うことで、軽量化を実現しているので、長時間の外出で手に持っていても疲れが少ないのはうれしいところ。
内装には小分け用のポケットがあり、文庫本や名刺入れが収納しやすいようになっていますので、革素材のビジネスバッグをはじめて持つ方にも大変おすすめです。
ビジネスでもカジュアルでも持てるので、ひとつあれば非常に便利ですね。
PORTER / EINS OVERNIGHTER
ナイロン生地を使った、丈夫で撥水性の高いバッグが「EINS」です。
66ナイロンと呼ばれる生地を使うことで、摩擦からの強度が高いのに軽量という、出張することが多い人には頼もしい仕様です。
また、小分けで収納できるポケットもあるので、出張から普段使いまでをサポート。
革のバッグじゃちょっと不安。
そんな使い方なら、EINSを手にとってみてください。
PORTER / PORTER WITH 2WAY BRIEF CASE
じっくりと鞣した牛革素材のバッグが「WITH」です。
通常の鞣しよりも7日間長く時間をかけることで、革の繊維を通常よりもほぐします。
ここで手間をかけてほぐすことで、ふっくらとしたソフトなタッチになり、上品な仕上がりになっています。
また、ビジネスシーンではよくある小さな傷も目立ちにくいので、安心していつまでも使えるビジネスバッグではないでしょうか。
まとめ
「一針入魂」。
「PORTER」そして、吉田カバンの創業者「吉田吉蔵」を表す言葉として、これほど適切な言葉はありません。
あくまでもカバンとは「荷物を運ぶ道具である」という理念を追求した姿勢。
目を引くデザインや、不要なバックルやジッパー。
そんなものよりも、「使うほどに馴染み、永く愛用していただけるカバンン」、すなわち流行に左右されず、使いやすくて丈夫であるということでしょう。
時に人は、この単純な目的を忘れがちになります。
また、単純がゆえに、ないがしろにしてしまいます。
しかし、本当にこの単純なことが必要ないのなら、PORTERが創業から現在まで支持されつづけていることはなかったはず。
使いやすくて丈夫。
ファッションにも、自分が身をおくシーンにも、バッグはどこまでも寄り添うだけで強い主張はしない。
あくまでも「あなた」の役に立つためにPORTERのバッグはそこに存在している。
まさに、あのPORTERのロゴがそれを言い表しているように感じます。
ビジネスシーンで皆がもっている「TUMI」も強靱で良いですが、武骨な部分を隠した物腰柔らかい、でもブレない「PORTER」は柔軟な対応と思考を持ち合わせた、あなたのような経営者にぴったりではないでしょうか。
ぜひ、ひさしぶりに「メイド・イン・ジャパン」の「PORTER」を手に持ってクライアントへ訪問してみてください。
クライアントとの空気感が「やわらかな」ものに感じられるかもしれませんよ。