パナマハットは、なんとなくハードルが高く、オシャレ上級者でないと手を出せないアイテムだと思い込んでいませんか。
女性の間でもパナマハットは人気がありますね。
ただ、女性は男性よりも帽子をファッションに取り入れる人が少ないので、女性のパナマハットは頻繁に見かけるほどではありません。
男性にとっての帽子は、普段使いでキャップをかぶる人も多く、必須オシャレアイテムの立派な一員です。
ですが、キャップが圧倒的に多く、パナマハットのような洒落た帽子をかぶる人はまだまだ少ないようです。
でも、男性がパナマハットをかぶりこなせると、一段とカッコよくなります。
私は個人的にトータス松本さんがかぶるパナマハットが似合っていると感じています。
クラシカルなのに古臭くないところが、このパナマハットのよいところなのだと、よくわかるCMでした。
【クリアアサヒ CM トータス松本 上戸彩 向井理 「年始のご挨拶」篇】
パナマハットというアイテムひとつで、カジュアルスタイルとキレイめスタイルを行き来できるのって、とても便利ですね。
クローゼットにひとつは持っておきたい優秀アイテムですが、パナマハットは誰にでも似合うものなのでしょうか。
我が家の夫は帽子が似合いません。
私自身が帽子好きなので、これまで夫にオシャレな帽子をかぶってもらいたくて何度もチャレンジしてきましたが、思うように納得のいく帽子に出会ったことはありませんでした。
帽子は、似合う人にはどんな帽子も似合い、帽子の似合わない人は何をかぶっても似合わないものと思い込み諦めている夫に、私はパナマハットを検討してみようと考えました。
パナマハットを調べはじめてすぐに、私は大きな勘違いを犯していることがわかりました。
それは、パナマハットも麦わら帽子も、素材が似ているだけで帽子の形状は同じだと思い込んでいたことでした。
それだけではありません、パナマハットと麦わら帽子は、かぶっている時の心地も全然違うようなのです。
【パナマハットは麦わら帽子ではありません】
これについては勘違いしている人も多いのですが、パナマハットと麦わら帽子は違います。
素材が違うのです。
パナマハットは、パナマ草で作られています。
パナマ草は艶があり美しく、やや高価です。
一方、麦わら帽子は、あなたもご存知の麦で作られています。
ショップの店頭でも、形だけで「パナマハット」もしくは「パナマ帽子」と表示していることも多く、とても紛らわしいのですが、価格が全然違うのですぐにパナマハットかどうか判明できます。
【パナマハットはパナマの帽子ではない】
これも驚きました。
名前に「パナマ」とついているので、当然パナマのものと思っていたのですが、そうではなかったのです。
パナマハットの発祥の地はエクアドルです。
1914年にルーズベルト大統領がパナマ運河を訪問した際に、帽子を着用して以来、この帽子は「パナマハット」と呼ばれるようになったそうです。
知らないことだらけではじまった夫のパナマハット探しですが、ここではパナマハットをオシャレにかぶるためのヒントをまとめていきます。
帽子の似合わない人でも、きちんと選べばパナマハットは似合います。
あなたのパートナーのパナマハット選びに、ぜひ、参考にしてみてください。
顔型別パナマハットの選び方
パナマ帽が似合うために一番気をつけるべきポイントは、きちんと顔の形に合わせたハットを選ぶことです。
パナマハットといっても、ツバの大きさや、クラウン部分の深さもさまざまです。
丸顔タイプ
丸顔の男性には、丸型の形状をしたパナマハットがおすすめ。
帽子の山の部分(クラウンと呼びます)が丸いものをチョイスしてください。
丸顔に丸いシルエットの帽子を合わせることで、顔の丸さを目立たなくする効果があります。
面長顔タイプ
面長の男性には、クラウンの部分が高い(長い)形のものをおすすめします。
浅い帽子を頭に乗せると、余計に面長に見えてしまいます。
ハットを深めにかぶって、頭の上部にスペースを設けることでバランスよくハットをかぶることができます。
また、ツバは小さいものではなく、標準か大きめのツバのハットをかぶるようにしましょう。
そうすることで小顔に見せる効果があります。
四角顔タイプ
顔が四角いタイプの男性には、クラウンが角ばっている形のものをおすすめします。
フェイスラインと同じシルエットのクラウンを選ぶことで、顔の四角い印象を薄れさせる効果があります。
クラウンの高さも高めの方がよいでしょう。
パナマハットのカッコいいかぶり方
パナマハットは、かぶるだけでダンディに魅せることのできる、とっておきアイテムです。
クラシカルにも、都会っぽさにも演出できるので、ぜひ攻略しておきたいですね。
かっこよくかぶりこなすための、基本的なことを3点、主なポイントを3点挙げていきます。
パナマハットの基本的なかぶり方
1. パナマハットのツバの前の方を持ちます。
2. 眉上のあたりから、滑らせるように頭に乗せます。
3. 顔をまっすぐにした状態で、ツバが少し下を向くバランスのよい位置を見つける
パナマハットをかぶる時のポイント
1. 頭を軽く振ったときに、少し動くくらいがちょうど良い。
2. 浅くかぶりすぎず、深くなりすぎない程度に
3. 少し小さめのハットを選ぶことで、頭に馴染みやすいサイズ感が出る
いつからかぶっていいの?
パナマハットは夏にかぶる帽子のイメージがありますが、特に時期を問わずかぶっても問題ありません。
日本では時期的に春から夏にかけての登場が多いですが、時期を限定する必要はないです。
パナマハットを愛用する著名人
パナマハットは、かぶるだけでダンディな雰囲気を演出するオシャレな帽子ですが、愛用しているハリウッドセレブや著名人を挙げるときりがありません。
ジョニーデップ、ショーン・コネリー、西田敏行、矢沢永吉、木村拓哉、リリーフランキー、テリー伊藤、中居正広、デンゼル・ワシントン、レオナルド・ディカプリオなど。
また女性にも人気です。
ケイト・モス、スザンヌ、梨花、ニコール・キッドマンなどなど。
著名人の中でも特にオシャレが光る人たちばかりです。
文豪、夏目漱石の『吾輩は猫である』、ご存知ですよね。
実は、ここにもパナマハットが登場します。
この小説だけでなく、漱石の作品には数多くの帽子が出てきますが、この『吾輩は猫である』の原稿料で漱石はパナマハットを購入したと言われています。
【漱石の美学(パナマ帽)】
パナマハットおすすめブランド
インターネットサイトや店頭だけでみると、パナマハットは多数あります。
ハイブランドからノーブランドまでさまざまです。
多様なのは種類だけではなく、価格も幅広いです。
価格だけで、目の前のパナマハットにパナマ草が使われているかどうかを判断するのは難しいです。
なので、ここでは確実なパナマハットを手にできるよう、「パナマハットといえばこれ!」という鉄板ブランドをご紹介していきます。
ボルサリーノ(Borsalino)
ボルサリーノは、1857年イタリアのアレッサンドリアにて、ジェセッペ・ボルサリーノが創業。
帽子専門の老舗ブランドです。
ジェセッペは、素材と機材を求めて世界を渡り歩くほどのこだわりがありました。
よって、ボルサリーノの工場には常に高級で貴重な素材と機材が備えられていたと言われています。
もちろん、このこだわりは帽子にも反映されています。
ボルサリーノの帽子は40以上の工程を経て、ひとつひとつ手作りされています。
そのこだわりは、パリ・グランプリ受賞、ブリュッセル・グランプリ受賞、トリノ・グランプリ受賞などを獲得していることからも、世界で高く評価されていることがわかります。
ボルサリーノの帽子は、型崩れが少ない上に、折りたたむこともできてしまいます。
また、多少の雨ならば弾くこともでき、水に濡れても型を保っていられる柔軟な強さを兼ね備えています。
【Borsalino, 2014 spring/summer at Pitti Uomo 84
ボルサリーノの公式サイトはこちら
http://www.borsalino-japan.com/
http://www.borsalino-japan.com/
オメロ・オルテガ(Homero Ortega)
ジョニーデップも愛用しているという、オメロ・オルテガのパナマハット。
オメロ・オルテガは、パナマハットの原産地である、エクアドルに拠点がある帽子ブランドです。
ゴルフ好きの間でも人気があります。
フォーマルでもカジュアルでも、クラシカルに決まるので1つあると、とても便利です。
近年は、父の日や男性の誕生日などに、贈り物として購入する女性も多いとか。
大切な人への一生ものの帽子として、オメロ・オルテガは最も喜ばれるプレゼントのひとつではないでしょうか。
【Our visit to The Homero Ortega Panama Hat factory in Cuenca, Ecuador】
オメロ・オルテガの公式サイトはこちら
http://www.homeroortega.com/
http://www.homeroortega.com/
エクア・アンディーノ(Ecua Andino)
エクア・アンディーノは、1630年から続くパナマハットだけを作る専門ブランドです。
ひとつひとつ丁寧に手作りして生み出す工程は、リピートする人が絶えない理由のひとつ。
網目も細かくクオリティの高さも、コストパフォーマンスも文句なしです。
時期にもよりますが、入荷待ちした後、再々入荷でやっと手に入る、というくらい入手が困難になることもあるほどの人気ぶりです。
ラフな服装でも、エクア・アンディーノのパナマハットをかぶれば、あっという間にオシャレの上級者です。
【Ecua-Andino Hats, Fashion’s Shadow Collection 2016】
エクア・アンディーノの公式サイトはこちら
https://www.ecua-andino.com/en/
https://www.ecua-andino.com/en/
ソルバッティ(SORBATTI)
ソルバッティは1922年イタリア発の老舗帽子ブランド。
アッティリオとその妻によって設立されました。
手に入れやすい価格設定なので、初めてパナマハットに挑戦する人にもおすすめです。
また、他ブランドに比べてクラウンがやや低めなので、日本人にもかぶりやすいデザインです。
また、丁寧に作り上げているので作りがしっかりしています。
なので、型崩れをする心配もなく、安心してかぶることができます。
【Sorbatti srl – Video Aziendale】
ソルバッティの公式サイトはこちら
http://www.sorbatti.it/cappelli-berretti/index.cfm
http://www.sorbatti.it/cappelli-berretti/index.cfm
テシ(Tesi)
イタリアの老舗帽子ブランド。
歴史は古く1800年頃に設立されました。
もともとストローハットを作っていたのですが、20世紀に入りパナマハットも数多く展開し始めました。
美しいシルエットが人気のテシのパナマハットですが、肌触りも滑らかで、思わずうっとりしてしまうほど。
パナマハットは小さめサイズを購入して着用することが多く、大きめなサイズはなかなかないのですが、このテシブランドは大きめサイズ展開もあります。
【TESI HATS – Firenze】
テシの公式サイトはこちら
http://www.tesihats.com/
http://www.tesihats.com/
まとめ
パナマハットは、かぶっていくうちに頭に馴染んできます。
角度や位置が定着しないうちは、微調整をして自分の絶妙の角度と場所を探してください。
パートナーには、自分だけの唯一無二のハットを育てるつもりで、楽しんでもらいましょう。
また、パナマハットは男性用、女性用と区別されているわけではありません。
サイズや顔形さえ合えば、あなたもパートナーと共用でかぶることもできます。
実際、夫婦で一緒に使っている人たちもたくさんいます。
パートナーと店頭に一緒に出向いて、いろいろなパナマハットを試着してみてください。