一昔前はキャップのようなカジュアルな帽子しか受け入れられなかった世代にも、今は中折れ帽やフエルト地の帽子が流行しています。
待ちゆく若者を見ると、最近では帽子をファッションに取り入れて、上手に着こなしている姿も。
しかし、日本人と帽子のつき合いは意外に古く、最初に帽子を被ったのはなんと、織田信長とされています。
大正時代や昭和初期は、サラリーマンのほとんどが、スーツに中折れ帽を被っていました。
小津安二郎監督の映画などを観ると、パナマ帽に麻のシャツを着ていて、いかにも涼しげですし、黒澤明監督の「生きる」では、主人公をはじめ、お役所勤めのサラリーマン達が、スーツ姿に中折れ帽を被っています。
今見ても、風格があり、落ち着いた大人のカッコ良さを感じます。
イギリスではそれよりも前に、ある帽子ブランドが誕生しました。
その名はクリスティーズ。
クリスティーズ・ロンドンは今も続く老舗ブランドとして、伝統を守りながら最新の流行を取り入れた最高級ブランドとして、世界に君臨しています。
今回は、その伝統あるクリスティーズ・ロンドンの帽子をご紹介します。
イギリス王室にも御用達の、伝統ある最高級ブランドの帽子、一度は手にしてみたいと思いませんか?
後半では、ほんの一部ですが、クリスティーズ・ロンドンの帽子コレクションもご紹介します。
クリスティーズの歴史
クリスティーズが創業されたのは、実に200年前の1773年のことで、創始者ミラー・クリスティーとジョセフ・ストーンの共同経営によって、スコットランドの首都、エジンバラで始まりました。
その歴史は8世代にも受け継がれ、9つの英国王族にかかわってきた、由緒あるブランドです。
王族とのかかわりは、1850年、アルバート王子がクリスティーズのシルクハットをかぶったことに端を発します。
以来、王室御用達の帽子ブランドとなりました。
現在でも高品質のシルクハットやダービーハットを製作する、世界で唯一つの会社です。
クリスティーズの帽子は様々な場で活躍しています。
雑誌やテレビ番組、競馬場、結婚式などで使用される帽子は、たちまち最先端を行くものとなり、軍や警察にまで採用されています。
ロンドン警視庁で見かける制服の帽子は、クリスティーズブランドのものです。
クリスティーズブランドは、個人のものから大量生産にいたるまで、幅広く提供し、現在では、オックスフォードシャー州を拠点に、5大陸44か国以上に販売しています。
高級帽子店に並ぶ、見慣れた赤い箱は、クリスティーズブランドのもので、ゴールドのエンボス加工でChristys’ Londonとあしらわれています。
また、映画「ゴッドファーザー」で主役のドン・コルレオーネが着用していた帽子は、クリスティーズ・ロンドンが作成した「ホンブルクハット」です。
ファッションショーで使用され、セレブに愛されるブランド
クリスティーズの帽子は、数多くの華やかなファッションショーで採用されてきました。
・2011年 Kenzo(ケンゾー)
・Usher(アッシャー)のOMG World Tour
・Margaret Howell(マーガレットハウエル)
・Paul Smith(ポール・スミス) など
また、世界のセレブにも愛用されています。
・Justin Timberlake(ジャスティン・ティンバーレイク)、
・Joel Madden(ジョエル・マッデン)、
・Kate Moss(ケイトモス)
・Cheryl Cole(シェリルコール)、
・Britney Spears(ブリトニー・スピアーズ)
・Paris Hilton(パリス・ヒルトン)
・Lindsay Lohan(リンジー・ローハン) など
クリスティーズ帽子コレクション
<フォーマル>
Knightsbridge Fedora Hat (Color Bessemer)
フエルト帽はカラーバリエーションが豊富なのが特徴です。
用途に合わせた色展開になっており、フォーマルコーディネートは、
・Bessemer
・Black
・Elm
・Light Beige
・Navy
・Red Wine
・Sable
・Silver gray
の8色、カジュアル&デイリーならライトベージュやグレーを抜いた色展開です。
Elm
いかにも肌触りが滑らかそうな生地です。
Sable
フォーマル帽には最高級のラビットを使用したフェルトを使い、強度を出すために何度も圧縮しています。
County Down Brim Trilby Hat
Epsom Racing Trilby Hat
Homburg Hat
Christys’Crushable Safari(color Green)
SafariはBlack、Brown、Green、Navyの4色展開です。
Hove Snap Brim Trilby Red Wine
リボンに羽をあしらったハットです。
ちょっとした遠出にも使用できます。
<スポーツ>
Balmoral Tweed Pattern Z573
造りのしっかりとしたハンチング。
Balmora Cap Cashmere Navy
British Ball Cap
まとめ
クリスティーズ・ロンドンの帽子についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
長い伝統に比例するように、帽子のコレクションもたくさんあり、ほんの一部しかご紹介できないのが非常に残念なところです。
今回はスタンダードな中折れ帽やハンチングなどをご紹介しましたが、夏仕様のストローハットなどもバリエーションが豊富です。
また、帽子コレクション-フォーマルの最後にご紹介した羽つき帽などもあり、色のバリエーションも10種類以上あります。
パーティーや会合、公の場などで、思わず姿勢を正して着用したくなるものから、普段使いの帽子まで、様々に取り揃えているクリスティーズ・ロンドン。
その長い歴史によって培われてきた伝統と、確かな技術によって作られたクリスティーズ・ロンドン帽子は、一生に一度は持ってみたいアイテムです。
あなたのコレクションに加えてみてはいかがでしょうか。