クールビスから始まり、ノーネクタイが定着し、
オフィスでのカジュアルスタイルも市民権を得られるようになりました。
そして、従来なら「それ、遊び着?」と言われていたジャケパンも、
今ではオフィスで通用するビジネススタイルのひとつとなっています。
でも、自分よりも立場が上の方や、スーツを必ず着用しているビジネスパーソンや、
新規のお客様の前に出て行くとき「ジャケパンはNG?」と悩んでしまう方もいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、ジャケパンスタイルだったとしてもビジネスパーソンが「失礼だな」と感じないようにするポイントをお話していきたいと思います。
1. ジャケパンとは客観的視点が重要なスタイル
2. ジャケパンスタイルをカッコよく見せるポイント
3. ビジネスパーソンが失礼だと感じないジャケパンとは
4. まとめ
1.ジャケパンとは客観的視点が重要なスタイル
ジャケパンスタイルがビジネスシーンのファッションとして仲間入りしてから、
まだまだそんなに時間は経っていません。
そのため、ジャケパンは「普段着」という印象を持っておられる方も一定数はいらっしゃいます。
ジャケパンスタイルを「普段着」ではなく、ビジネスシーンでも受け入れてくださる方を考えてみると、
クリエイターやIT関係といった比較的新しい業界の人たちや、業界の平均年齢の若いところが思い浮かびます。
対して、歴史のある業界や、「仕事着=スーツ」というような業界の場合、
今でもジャケパンはスーツよりも格下として扱われることがほとんど。
ですからあなたが、いくらジャケパンが好きだったとしても、
初対面のビジネスパーソンが「スーツ派」である場合には、
いくらおしゃれにジャケパンを着こなしたとしても認めてもらえることはありません。
相手によっては(これは相手の年代にもよりますが)、
スーツ着用のシーンにジャケパンの人がやってくると、
「オレ、バカにされてるのか?」と勘ぐってしまう人もいます。
というような事実が今もありますので、
ジャケパンをビジネスシーンで着用する場合には、
客観的視点が非常に大切になってきます。
自分が好きだから、自分の好みだからではなく、
お会いする相手から見た印象を考え、相手もカジュアルな雰囲気やスーツではない業界の方であれば、
ジャケパンを選ぶのが良いでしょう。
ビジネスパーソンに会う場合、
スーツが良いのかジャケパンではダメなのかという自分視点の選択ではなく、
相手の視点で考えることが大切になってくるのです。
2.ジャケパンスタイルをカッコよく見せるポイント
お会いする相手が、カジュアルな雰囲気を好む方や、
ジャケパンもOKという若手の多い業界の方なら、
次のようなポイントを押さえることで、カッコよくジャケパンスタイルを楽しむことができるでしょう。
(1)ジャケパンを着る目的を明確にしておこう
ビジネスファッションの王道はスーツスタイルです。
しかし、この王道をあえて変え、ジャケパンスタイルにしようというのですから、
あなたには何らかの目的があるはずです。
なんとなくカッコいいからという理由だけでジャケパンを選ぶのもアリですが、
それよりも自分がジャケパンを選ぶ理由を明確にしておくことで、
自信を持って振る舞うことができるはずなんですね。
たとえば、次のような目的だと、ジャケパンスタイルを選ぶ意味が明確なので、
自分も自信を持って着用し、相手の方とお会いできると思います。
・服装が自由な業種なので、年相応にジャケパンにした
・お客様に女性が多いため、スーツよりも軽い空気感になりやすいのでジャケパンにした
ここでもわかりますが、対人関係をスムーズにするためのツールとして
ジャケパンを選ぶのは最適な目的だと言えるでしょう。
(2)生地の違和感
ジャケパンは、ジャケットとパンツの生地が違います。
そのため上下の合わせ方を間違えると、
かなり「ダサく」なってしまうこともあります。
ポイントは季節を感じられる生地を選びましょう。
(3)色や柄
色や柄も上下で選びます。
そのため、メリハリの無い色や柄を選んでしまうと
「パッとしない」ジャケパンスタイルができあがります。
ポイントは「上下のメリハリ」です。
(4)パンツの丈
スーツスタイルでのスラックスの裾丈は、
ワンクッションかハーフクッションが王道です。
しかし、ジャケパンでも同じような裾丈にすると、、、
何となくだらしない印象になるんですね。
一歩間違えると、上下チグハグな服を着た、疲れたおじさんになってしまう可能性もあるんです。
せっかくおしゃれを意識しているのに
「疲れたおじさん」では、大変残念ですね。
そこでジャケパンスタイルのときのパンツは、
裾丈を少し短めにすることで、足元が軽やかに見えてスッキリとしたおしゃれな雰囲気になります。
(5)サイズ感
これはスーツでも同じですが、
ジャケパンでも気をつけておかなければいけないポイントです。
ジャケパンの場合、ジャケットとパンツを別々に用意することもありますので、
スーツよりもサイズ感は慎重に選ぶことが大切です。
少しでも大きいと、ダラダラとした雰囲気になりますし、
よりカジュアルな印象が強まります。
いくらジャケパンOKな方でも「それはないよ」ということにもなりかねません。
反対に小さすぎると、大変窮屈な印象になりますし、
七五三の子供のように見えてしまうこともあります。
どちらもオシャレとはほど遠い存在ですから、
ジャケパンを選ぶときには、スーツ以上にぴったりフィットしたサイズ感を意識しておきましょう。
3.ビジネスパーソンが失礼だと感じないジャケパンとは
(1)普通を目指す
ジャケパンだから自己主張しなければいけない。
そんなことはありません。
ビジネスパーソンが「失礼だな」と感じないジャケパンスタイルに必要なのは
「普通」に見えるビジネスカジュアルです。
堅すぎず、崩れすぎていない、いたって普通が正解です。
誰から見ても「派手だな」「ラフだな」というスタイルは、
相手から良い印象を持たれないだけではなく、
軽く見られてしまうケースもあります。
(2)遠目無地がおすすめ
はじめのジャケパンなら、
ジャケットはネイビーか紺の「遠目無地」がおすすめ。
そしてパンツにはグレーを選ぶと、上下でほどよいメリハリも生まれますので、キレイなジャケパンスタイルができあがります。
(3)小物も合わせよう
スーツスタイルで使っている
・シャツ
・ベルト
・シューズ
・バッグ
・ネクタイ
ジャケパンに合わせると違和感が出ることもあります。
できればジャケパンスタイルに合わせて、
こういった小物もそろえておきましょう。
4.まとめ
ジャケパンスタイルは認められつつありますが、
フォーマルの高いビジネスシーンでは難しいこともあります。
そのため、まずは客観的視点で考え、普通にキレイなスタイルを目指してもらいたいと思います。
悪目立ちするファッションは、友達同士ならOKですが、
ビジネスになるとプラスへ働くことはあまりありません。
自分だけの好みやこだわりだけでファッションを楽しむのではなく、
相手の気持ちを考えたファッションこそ、喜ばれるものだと思います。