2020年5月25日

フルオーダー記事まとめ(スーツ・シャツ・シューズ・コートなど)

フルオーダーの体験記を書いてきましたので、この記事ではフルオーダーのなかでもスーツ周りの記事をまとめてみたいと思います。

それぞれの記事にリンクを張っておきますので、詳しく知りたいときは、ぜひリンク先の記事をご覧ください。

スーツ・シャツ・ネクタイ・シューズ・コート、に加え、フルオーダーにフィットするソックスについても紹介しています。

ただしソックスだけは、私の体験記ではありませんので、この点ご容赦ください。

詳細は各アイテムの記事をご覧になってくださればと思いますので、ここではフルオーダーの全体像をつかんでくださると、幸いです。では、いってみましょう。

フルオーダースーツとフルオーダージャケット

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フルオーダーといえばまっさきに思いつくのはスーツとジャケット。

紳士たるもの、スーツを一度も着たことがないという方はいらっしゃらないでしょうし、スーツは苦手でもジャケットなら大丈夫、という方も多いといらっしゃると思います。

ここでは私が過去に書いたオーダースーツとオーダージャケットの体験記を紹介しますので、興味を持っていただけたならば詳細記事もご覧くださると幸いです。

詳細記事へのリンクは、各章の最後の箇所に、それぞれ記しておきますね。

私がフルオーダーに興味を持ったのは、知人がまさにフルオーダーのスーツを着ていたことがキッカケです。調べてみると、イギリスではビスポーク、イタリアではス・ミズーラと呼ぶのだとか(イタリアの仕立て屋であるサルトリアにより、ス・ミズーラはパターンオーダーに近いという人もおりますので、この記事では「フルオーダー」と表記したいと思います)。

イギリスではサヴィル・ロウ、イタリアではナポリやミラノがフルオーダーの聖地のようになっており、それぞれに独自のスタイルが存在しています。

サヴィル・ロウならトラディショナルな角ばった感じの堅牢なスーツ、ナポリならナポリ仕立てと呼ばれる柔らかさとセクシーなライン、ミラノであればサヴィル・ロウに近いトラディショナルなスタイルでありながらも、トレンドは最先端を行く、などですね。

定義は人それぞれではありますが、フルオーダーと一言で言っても、仕立てるサルトやテーラーのある都市により、また都市は同じでも受け継がれてきた技術により、スタイルは様々。

自分にフィットするサルトやテーラーを探すこともまた、フルオーダーの楽しみと言っていいでしょう。

もちろん、既製服やパターンオーダー、イージーオーダーを購入することとは異なり、フルオーダーにはそれ相応のハードルがあります。おそらくそれは、価格面よりも、便利さの対極を行く不便さです。

通常、スーツを購入する場合、パターンオーダーであってもイージーオーダーであっても3週間から1ヶ月もあれば納品されるものですし、既製服であれば裾や丈を手直しして1日で納品、というショップもあるでしょう。

しかしフルオーダーの場合、特にそれがナポリやミラノのサルトが開く日本での受注会やトランクショーでの発注であれば、私の経験上、最短で半年、通常は1年、仮縫いのタイミング次第では1年半にも2年にもなる可能性があります。

路面店でのオーダーであれば、その路面店に行きさえすればいいですが、受注会やトランクショーの場合はサルトのスケジュールに合わせる必要があります。

顧客優先に慣れた現在において、作り手優先の商売はもはやめずらしいかもしれません。それだけに、フルオーダーを楽しめる紳士というのは、今や希少な存在だと私は思うのです。

ですから今これをご覧のあなたももしかしたら、希少な紳士かもしれません。

そんな紳士にとって有意義な情報になれば、幸いです。

フルオーダー仕立て体験記(ナポリ編)」の記事はこちらをクリック。
フルオーダー仕立て体験記その2(ナポリ編)」の記事はこちらをクリック。
フルオーダー仕立て体験記(ミラノ編)」の記事はこちらをクリック。
フルオーダー仕立て体験記その2(ミラノ編)」の記事はこちらをクリック。

フルオーダーシャツ

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スーツをまとう場合、まずその下に着るのはシャツであるように、ある意味スーツ以上に利用頻度の高いアイテムがシャツになります。

欧米では肌着同然というように、シャツ一枚で外に出ることはないですし、基本的にはベスト(ジレ)とともに着用することが基本と言われています。

高温多湿の日本においてはシャツの下に肌着を着ることが普通かもしれませんが、スーツの文化を知る人ほど素肌にシャツをそのまま羽織るのが基本ですし、そのほうが粋というかそんな雰囲気を醸し出してくれます。

これは私見になりますが、直接素肌に触れるシャツだからこそ、その生地には肌触りのいいものを、自分自身の好みをまとうべきだと思いますし、身体にフィットするものであればそのさらっとした生地の気持ちよさはひとしおです。

生地もサイズも自分にフィットしたものを仕立てることができるフルオーダーこそ、まずはシャツで試してほしいと今では思っています。

私自身、最初のフルオーダーはスーツとベストの3ピースでしたが、一緒に仕立てたシャツの肌触りを堪能する度に、合わせてつくってよかったと思うばかりです。

はじめてのフルオーダー経験の場合、「スーツも一緒にオーダーしなければならないのでは」という圧迫感を感じてしまう人もいるかもしれませんので、シャツだけをつくるというのはなかなかハードルが高いのかもしれません。しかし、もっとも安価にフルオーダーを体験できるものはシャツでもありますので、一度フルオーダーの良さを体験した私としては、シャツから気軽に試してほしいと思うのです。

私が仕立てているサルトはスーツやコートを扱っておりますが、中にはシャツのみのフルオーダーを扱うショップもあります。実際、例えばイタリアではジャケットとシャツの工房は異なることが普通です。なぜなら、1つの技術を継承し受け継いでいくレベルに達するまでに30年も60年もかかると言われているからです。

つまり、1つの技術だけで精一杯なんですね。その事実、ナポリのサルトではジャケットとコートで1人の職人、シャツでひとつの工房、パンツでひとつの工房、ネクタイでひとつの工房といったように緩やかなチームを組み、フルオーダーの仕立てを取り扱っています。

ですから、シャツ専門の工房に訪れてもいいですし、シャツや小物好きのオーナーが経営しているバーやショップでも大丈夫です。

気軽にフルオーダーを試すなら、ぜひシャツから仕立ててみてほしいと思います。

フルオーダーで仕立てるならシャツも合わせて。」の記事はこちらをクリック。

フルオーダーに似合うネクタイ

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フルオーダーでスーツやシャツを仕立てる場合、それ以上に周囲の目が集まる箇所は首元のネクタイであると覚えておくといいでしょう。

これは私の気のせいかもしれませんが、フルオーダーで仕立てた濃紺のスーツをまとい、同じくフルオーダーで仕立てたシャツにネクタイを通した時、とても気になったのが首元でして、スーツとシャツは調和しているのに、首元のネクタイだけはなんか浮いてしまっているような、そんな印象を持ちました。

実際、親しい知り合いほどそこに目がいったようでして、「スーツとシャツはセクシーになったんですけど・・・ネクタイとカバンが気になっているんです・・・」という有り難いような悲しいような、そんなメッセージを貰ったこともあります。

しかし自分自身だけならまだしも周囲の目からそのような感想が出たということは、他の方々もうっすらとそう思っているということでもあります。

だからこそネクタイをどうしようか、というのは私にとっての課題でした。

ナポリのサルトではネクタイのオーダーも扱っていますから、一緒にオーダーすればよかったのですが・・・実は、はじめての発注記念に次回はネクタイを一本プレゼントしましょう、と言われオーダーせず、しかし蓋を開けてみるとプレゼントのことは忘れられていたという・・・まあ、よくあることのようですが(仕事は確かです)、そんなわけでネクタイが手元になかったんですね。

ミラノのサルトにジャケットをオーダーした際は、その反省を活かして「このジャケットに合うネクタイも一緒にお願いします」とオーダーしたものの、納品はまだ先・・・おそらくジャケットと同じ時期になりそうなので、来年になりそうです・・・。

ではどうしよう、と考えていた時に出合ったのが、とあるバーで見かけたペトロニウスのセッテピエゲ。

もともとはこのバーの主人がナポリのサルトやミラノのサルトを教えてくれたようでして、なるほど、イタリアに70回だか100回だか行っているちょっと変わった方です。

この主人がペトロニウスと直接取り引きしているということで、仕入れてきたのがシルクのセッテピエゲとウールのネクタイ。シルクの芯地が入ったネクタイもあったかもしれません。

最初の一本ということで、また「ネクタイを折る女性自身がヴィンテージなんです」という希少性に惹かれまして、濃紺のセッテピエゲを購入。

その締め心地は決して緩まず、ディンプルも味のあるディンプルになります。

他にも著名なブランドはありますが、私の体験からオススメするのはペトロニウス。

フルオーダーに似合うネクタイとして、参考になれば幸いです。

フルオーダーシューズ

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ある意味フルオーダーのスーツ以上に驚きのあったフルオーダーのシューズ。

仕立てたいと思う優先順位からしても価格からしても、ジャケットはもちろんスーツやコートよりも手が出しにくい。それが、フルオーダーのシューズだと考えています。

実際、ジョン・ロブやエドワード・グリーン、オールデンなど味わい深い革の既成靴はありますし、その歴史たるやフルオーダーのスーツやコートに勝るとも劣らない品格を持っているものもあるでしょう。

ローマの靴職人には内緒なのですが、個人的にはジョン・ロブの黒いストレートチップはフォーマル用に一足は持っていたいと思っておりまして、なぜなら磨き込まれた革の光沢、そして柔らかさがとんでもなく深みのある表情を見せてくれるからです。

しかし、フルオーダーのシューズでも革は選ぶことができますし、それはフレンチカーフやヴィンテージのコードヴァンなど、自分自身に合う革を靴職人とともに選ぶ楽しみでもあります。

そして、既成靴やパターンオーダーでは難しい、靴ずれのない革靴。

これは一度体験してしまうと、離れることができないほどのインパクトがありました。

実際私は、(恥ずかしながら)その履き心地の良さに有頂天になりまして、海外に出張するときもいつでも一足のフレンチカーフのシューズを履いておりました。

木型ともいえるシューツリーを持っていったため、適度にメンテナンスはしていたものの、靴底のすり減り具合といったらなかなかのもの。

靴職人から、何足かをローテーションしてね、と言われてしまったほどです。

しかしそれほど、フルオーダーのシューズには履き心地の良さがあります。

フルオーダーのシューズに飛び込むには勇気が必要かもしれませんが、私にフルオーダーを勧めてくれた知人が「革靴こそフルオーダーにすべきですよ」と言ってくれた言葉をそのまま紳士諸氏に、お伝えしたいと思います。

フルオーダーに似合うソックス

ある意味もっとも後回しにしてしまいそうなアイテムがソックス。

足元からソックスがのぞくことは稀ですし、座ったり足を組んだりする以外にはなかなか目に止まらないゆえ、後回しにしてしまう気持ちもわかりますし、実際私もそのひとりです。

しかし、フルオーダーのシューズを脱ぐ度に思うのですが、やはり品格が違うなぁ、と。

まだ私自身、ソックスについては一般的なものを試しているのみなので、ここでは少々、これなら似合うんじゃないか、と私が購入を考えているものを紹介したいと思います。

まだ体験前ではありますこと、ご了承くださると幸いです。

idé homme(イデ・オム)IG-401・401L

引用:イデ・オム公式ブランドサイトよりhttp://www.ide-homme.jp
引用:イデ・オム公式ブランドサイトよりhttp://www.ide-homme.jp
フルオーダーにはなぜフルオーダーが似合うのか?それはこれまで紹介してきた記事でも記したように、つくり手や生地そのものが存在する背景、物語、歴史があるからこそ。

であればそんなスーツやシューズにフィットするソックスはと言うと、同じように歴史のあるブランドである必要があります。

この明治35年からつくり続ける日本製靴下づくりのブランド名は「理想の男」を意味しており、イタリア製カシミアソックスに魅了されて以来ずっと、肌に吸い付くようないい靴下づくりを研鑽し、つくり続けてきました。

このIG-401と401L(ロングホース)は、世界の名だたるラグジュアリーブランドに糸を提供するイタリアの紡績メーカーCARIAGGI社のカシミアとシルクの混紡糸をメインに使用しており、フィット感をアップするためにポリウレタンを使用しながらも、それが直接肌に触れないように周囲をシルクで巻くほどのこだわりぶり。洗濯を繰り返す度に柔らかさを増すこの逸品は、紳士の嗜み、フルオーダーを嗜む紳士のマナーとして、手にしておきたいところです(公式サイトのメッセージを参照しています)。

idé homme(イデ・オム)IG-702

引用:イデ・オム公式ブランドサイトよりhttp://www.ide-homme.jp
引用:イデ・オム公式ブランドサイトよりhttp://www.ide-homme.jp
イデ・オム社のフラッグシップアイテムと言っていい「IG-701」。カシミア紡績で名高い「CONSINEE社」の最高級ピュアカシミアに強い撚りをかけてつやとしなやかさを出し、ビジネスシーンにも合うようにシャープに仕上げたこの逸品をカジュアルな服装にもフィットするようにしたのが、IC-702。

高級ニットに使われる最高級ピュアカシミアの細い糸を使用した、カシミア100%のソックス。IG-702よりもリブ幅を細くし、明るいカラーを加えてのラインナップとなりました(公式サイトのメッセージを参照しています)。

フルオーダーコート

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どんなに暑がりとはいえ、雪が舞い、雪が降り積もり、風が吹きすさぶほどの季節にはやはりコートがほしいもの。

電車に乗る祭、スーツにコートは暑いとはいっても、真冬にコート無しで電車に乗ると、どことなく視線が痛い感じがするものです。

やはりファッションとは相手への礼儀であるとはそのとおりだと思う次第でして、どんなに暑がりであっても真冬のアイテムとしてコートを持つことは必須だと体感しています。

ではフルオーダーで揃えたスーツとシャツに、似合うコートはなんだろう。

こう考えてみるとコートもまたフルオーダー一択となることがわかります。なぜならば、コートは基本的にスーツの上に重ねて着るもの。ですから、これこそスーツを着ているという前提で仕立てる必要があるからです。

もちろん、カジュアルに着るコートであれば必ずしもジャストフィットの仕立ては必要ありませんが、スーツの場合はせっかくの美しいラインを保つ、いえ、それ以上に美しく魅せるコートが必要になります。

想像してみてほしいのですが、スーツ姿でパーティー会場に現れ、会場中の視線を集めたあとで、コートを着る。そのコートが前年なラインのコートであった場合、せっかくの視線も冷めてしまうものです。

フルオーダーを仕立てる紳士には、周囲の期待に応える責任がついて回る。私は、そういうふうに考えています。

コートを発注したのは、2つのスーツと2つのシャツ、そして1つのシューズを発注したあとでしたので、フルオーダースーツ周りを彩る最後のアイテムがコート、ということになるかもしれません。

もちろん、コートやシューズ、またスーツにも様々な種類がありますので、今後もフルオーダーの道を歩んでいきますが、新鮮な気持ちをはじめてフルオーダーを試したいと考えている紳士諸氏に伝えたいと考えまして、この一連の記事を書こうと考えました。

フルオーダーのコートはもちろん、スーツやシャツを仕立てる際にも、お役に立てば何よりもうれしいです。

まとめ

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フルオーダーのスーツやスーツ周りのアイテムとして、シャツやシューズ、コートにネクタイの記事をまとめ、そしてソックスの記事を新たに加筆しました。

フルオーダーでスーツやジャケットをつくると一口に言っても、ナポリとミラノとでスタイルは異なりますし、もちろんイタリアとイギリスとでもスタイルは異なります。

どの記事から読んでいいかわからない場合は、ぜひまず本まとめ記事からご覧になり、フルオーダーの全体像を掴んでもらえると、幸いです。

ひとりでも多くの紳士諸氏が、フルオーダーの世界に出合い、そしてフルオーダーの世界の住人になってくだされば、ダンディズムあふれる日本の男たちを増やし、応援したいと考えている私にとって、コレほどうれしいことはありません。

ぜひフルオーダーの世界を知り、最初のオーダーへと足を踏み入れてみてください。

エレガントでコレ以上ない極上のサービスと世界観の変化を、フルオーダーは約束してくれると思いますから。

ありがとうございました!

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